北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2020年2月号の感想

 なんやかんやで遅くなってしまいました。年始でブログ本館が休みがちだったというのに。
kitaku2kitaku.hatenablog.com

「HOT LOVE NOVEL」シノ ICHICO

 まさかの「続く」からの続き。場面は電車の中から女子トイレの個室へ。公的で広い場所での1対多だったのが、私的で狭い場所での1対1。直系の続編は初なんですが、内容にコントラストが利いてて面白い。どちらも独立性が高いというか、読切のように楽しむことも出来る。初の試みがどうなるのか楽しみにしてたんですが、意外と通常モードな感じでしたね。違和感なく処理したというか。
 前回は珍しく(てか初めて)何もしないまま終わった主人公の藤田先生なんですが、今回は忙しい。前回とヒロインは同じなので性癖、プレイも同様で、バレるバレないのハラハラに藤田が付き合わされてるのが見所だったと思います。普段は最低限しかセリフがないと思うんですが、今回は割と感情をむき出しにしたセリフがあったのが印象的でした。ボイスドラマだと当然全カットですが、ノベルの方だと一応喋るのですね。たまに忘れて「うわっ喋った!」と驚いてしまいますw
 全編トイレの個室で終わるので、AVやエロ漫画だと出来るプレイ、体位が限定されてしまうと思うんですが、ノベル(ボイスノベル)だとそういう問題がないのが良いですね。メディアの違いを感じました。扉の向こうによその学校の生徒が近づいてドキドキ、みたいな場面も絵としてモブ生徒を実際に見せられるよりも「誰かいる」と映像はない中で感じる方が迫力あったと思いますし、メディアの違いは大きいと改めて思います。同じエロなんですけどね。
 ボイスドラマ。初の続編で声優がどうなるのかと思ってたんですが、いつも通りに変更。同じヒロインで、同じビッチ系の内容ではあるんですが、先ほども書いたようにシチュエーション、プレイの内容が対照的なので、声が変わってる点は思いの外違和感がなかったです。エロのスイッチを変わってる、くらいの認識ですんなり飲み込めたというか。

『童貞男子とパパ活女子』ふらんすぱん

 フルカラー6ページ。30手前の童貞がパパ活女子で卒業しようとする話。ロリ系のヒロインながらギャルというのが魅力だと思います。デフォルメが利いた絵かと思ったら頭頂部のプリンがリアルに描かれてて、もちろんそれがギャル性の表現になってて、と魅力的。下着も紫でギャル感ありますね。色による情報でキャラクターの説明になってるのはカラーコミックの強み。まぁ、ほとんど裸だから下着とか2コマくらいしか見えないんですがw
 1、2ページ目はうつ伏せの姿勢からフェラしてて、3ページ目になるとパイズリ。ここで初めておっぱいが見えるんですが、えげつねぇサイズしてるのでビビりました。ショートなので、のっけからエロ全開なんですが、3ページ目にして「そうだ まだおっぱい見てなかった」という衝撃w
 すげぇ細かくてどうでもいいレベルの話なんですが、吹き出しの中のハートマークがいちいち描き文字になってるのも面白かったです。探してみると1つだけ写植があるのでなんか得した気持ちになりましたw(なんでだよ)

『君からの祝福』みずゆき

 入学式が終わったあと、家庭教師をしてくれた幼馴染の先輩に「入学のお祝い」をしてもらう。最初からものすごいエロの予感がするんですが、そこから場面が過去に飛んで、そこでセックス以前のことはあらかた経験済みだったと分かる流れ。この「やることやってたんかい!!」と驚く流れ良いですよね。エロ漫画に限らないですが、漫画(物語)の楽しみって感情移入がすべてだとは思ってなくて、それ以外の驚きも武器ですよね。過去の家庭教師のくだりはてっきり「入学したら……」の約束で終わると思ってたので、いきなりフェラおっ始まってるのにはマジで驚きましたw
 家庭教師パートは、ヒロインの生徒会長としての優等生でいなければならない重圧の反動もあったと思うんですが、満を持しての現在では、ついに学校、それも生徒会室でのセックスになるのが最高でした。今までは自宅でやってたけど、ついに学校でやる。「入学のお祝い」感としてもバッチリだし、入学式の日に個室を用意できるのは生徒会長ならではですよね。主人公が入学することでヒロインが生徒会長としての重圧から真の意味で解放される、という展開も含め熱かったです。
 家庭教師パートのフェラとか、生徒会室での本番も最高なんですが、個人的なベストショットは生徒会室でいざ始めるぞというときの “好きなだけもらってね” のコマ。あそこでのシャツを脱ぎ方がめちゃくちゃセクシー。「着物かよ!」と言いたくなるくらいの美しさでした。脱ぎ方にもセンスが出ますね。奥が深い……

『僕は彼女の名前も知らない』荒井啓

 前編。校内で売りをしてるヒロインと、見張り役の主人公。見張り役!! この設定良い!! めちゃくちゃ刺さりました。毎日のように目の前で知らない人に犯されてるのを見守るだけ。寝取られとも違う距離感ヤバイですね。これは良い……。
 この見張りはヒロインが用意したっぽいんですが、だとするとトラブルが起きた際の証人になってもらうため、みたいな理由もひょっとしたらあるかもしれませんね。保険。主人公は本読みながら時間を潰してるだけなんですが、そこにいることで彼女は安心してた、救われてた可能性もあったりして。現に主人公の家をラブホ代わりにする際にも彼は同室させられますし。まぁ、見られるのが好きと言ってたのでそれだけだとも考えられるんですが。タイトルの通り、名前も知らないし、当然エロいこともしたことがないんだけど、ものすごく細い信頼感はある、みたいな関係性がグッときます。気まぐれかもしれないけど、ファミレスでのデートみたいなくだりも良かったですねぇ。金のために売りをしてる彼女が金を払うってのが重要だと思います。ちょっと恋の予感も感じるんですが、主人公のドラマは何一つ進展しないまま前編が終了。焦らすなぁw ファミレスのくだりで少しときめくんですが、その後に “今日コイツとお前ん家行っていい?” となるので、「その目的のために恩を売られた?」みたいな邪推も出来るのが絶妙なバランスだったと思います。ただ、彼のことを信頼してる可能性もあるのでは……と期待するだけで前編が終わる。焦らすわぁw
 んで、主人公の家でやるのは金持ちの息子で、成績も良く、サッカー部でもレギュラー。スクールカーストとしても今後の社会的地位も高いと思われる。金のために体を売るヒロインが酷いことをされるんですが、ここでヒロインが貧乏であると明かされるのが良い。彼女が底辺として扱われるのが肉体を犯されるよりもキツい。ファミレスでの彼女との会話が響いてきますね。ファミレスの場面では酷い人みたいな印象もあったけど、あれは自己嫌悪も込みの発言だったと分かる。それまでは割り切ってて強くてかっこいいみたいな印象が大きかったんですが、ここで可哀想とか救われるべきみたいな印象が生まれる。要するに後編でドラマを期待してしまう部分ですね。それでも主人公は何も動かず、沈黙してるだけで終わる。前後編構成としてめちゃくちゃ面白いです。ここまで何もしない主人公も珍しい。
 ヒロインが可哀想なことになる、尊厳を踏みにじられる場面として鼻射が出てくるのでビビりました。鼻射はつらい。くせぇよバカw そもそも顔射が女性を汚すことを視覚的に表現する行為で今思うとかなり酷い話なんですが、エロの世界では割とポピュラーになってしまったので、その派生としての鼻射なんでしょうね。絵としても踏みにじってる感ばっちりだし、臭いという後に引きずる被害がある。
 んで、主人公が動き出す……のではなく、校内で彼女の評判が広まったかも? という予感で前編エンド。学校に彼女の居場所がなくなっって、そこで主人公がついに動く、だといいなぁw 何もしなさすぎてキャラクターもほとんど見えてこない主人公なんですが、だからこそ逆に期待してしまう不思議w

『悋気』たにし

 りんき。知らない言葉、漢字だけど打ち込んだら変換できたのでビビる。男女間の関係で生じる(主に女性が抱く)やきもち。だそうです。調べてしまったぜ……
 旦那の秘密を知ってしまい嫉妬にかられた妻が詰め寄る。あの「何か分からんが妻が怒ってる!!」という場面が危機感あってハラハラするんですが、その旦那の秘密ってのがソープもののエロ本ってのがソフトで可愛い。最悪不倫とか、そっち系の店も考えちゃうじゃないですか。結局はオナニーでしかないという部分に安心もするし、それであんなに嫉妬してしまう妻が可愛く思えてくる。 “嫉妬…したんです” の場面とかマジで可愛いですよね。一応は彼女が怒って(嫉妬)攻める側だったんだけど、いつの間にか彼女が反省して、彼女も秘密を吐露するような話になっちゃってる。元から大したトラブルは発生してなかったんだけど、ちょっとした誤解から2人とも秘密を明らかにして、そのことがキッカケで2人の関係がより深くなる。よりエロい関係になる、というオイシイ話なのが良い。共に苦難を乗り越えることで絆が深くなるってのはよくあるけど、本作は特に苦難はなかったけど絆が深くなるわけで。うまみしかないw
 腋毛に関してはたにし作品のデフォルトみたいな感じもあるんですが、本作の物語、ヒロインに生えてるとちょっと温室育ち感の表現にもなってるじゃないですかね。あまり外の世界のエロを知らない、ひょっとしたらこの旦那以外の男性経験もないのではないか、みたいなものも感じる。よそ行きに整えられてないからこその腋毛というか。まぁもちろん本作の旦那的には腋毛もチャームポイントとして受け入れてるのは間違いないんですが。
 そんな腋毛とソーププレイってのが新鮮で良かったです。どんな感覚なのか想像もつかないというか。てか、エロ本を見たってことは腋毛のない女性の姿も見たはずなので、その上で剃ってないってことですよね。やっぱ旦那に好かれてるってのを分かった上での現状維持だったのかなw

『どすけべエンカウント』蛹虎次郎

 1ページ目にメインヒロインを登場させないサプライズ構成好き。左ページ始まりの漫画ならではの演出ですよね。アバン1ページやってから、ページをめくって扉でヒロイン登場。微笑ましいロリショタカップルからのあまりに汚れた大人の変態プレイが飛び出るので笑いました。このインパクトが味わえた時点でもう勝ちですねw
 痴漢を撃退して(そうかなぁ?とは怪しいのですがw)、お礼に食事に招待される。この蟻地獄感。良いよね。あそこでプレイが見つかったのに焦ることなく「じゃあ代わりにこの子を」となるヒロインのしたたかさが恐ろしくもあり、その機転が大人感でもあったと思います。ショタ視点の話なので、こちらが必死に頑張ったところで彼女はその上を行ってくる絶望感というか、服従感。
 彼女が寝てる横で……と思ったら横じゃなくて上なので笑った。想像を超えてくるやん。徹底的に彼女の顔を汚す方向になるのでショタに「目ぇ覚ませよ!」と言いたくなるんですが、そういう理性が働かないくらい目の前のおっぱいに魅了されてしまったということですね。おっぱいを見せてくれない彼女にも非はあるんじゃないかな、という心の言い訳が働くのもうまい(彼女に非はないですw)。
 ヒロインが着衣のままセックスに至るのがエロかったし、あの服を着たままおっぱいを出すアクションとかも鮮やかだったと思います。なんでそんな都合のいい格好をしてたかというと、事前に痴漢プレイに勤しんでたから、と理屈が通るのもうまい。そりゃいろいろやりやすい格好してるワケですね。そしてラスト、主人公の彼女が目を覚ますとヒロインの服装が替わっていて……というエピローグも秀逸。

『わたしは園児になりたい。 ひよこぐみ編』坂上

 まさかの続編。前作のラストが悪い予感がして終わってたので続いたとしても悲劇しかないと思ったんですが、ギャグ方面にブーストかけての続編。その後も反省せずにいちご先生との関係を続けてた前作の主人公の情けなさにも笑えます。
 新キャラのアイ先生が登場。本作の主人公と言っていいと思うんですが、この人が序盤、完全にツッコミ役なんですよね。前作の主人公はいちご先生の魔性に当てられた結果、完落ちしてしまったのでツッコミ、常識的なリアクションが出来ない。そこにアイ先生。 “その距離感!” とかツッコミフレーズとしても秀逸なのでエロ漫画以外でも活躍できそうな逸材なんですが、彼女がいることで前作以降もエロを続けてしまってる関係がギャグとして着地するんですよね。本来なら悲劇ですよ。前作のラストは賢者モード的なエピローグで「バレたら死ぬ」という怖さもあったんですが、アイ先生にバレても彼女はギャグとして受けてくれるので悲劇という味わいが皆無。バレて泣き出すくだりとかマジで爆笑しました。前作ラストの「ゾクッ」は何だったんだw まぁ、その後いちご先生に調教されることですっかり「園児」になってしまったということなんでしょう。
 そんなギャグに振り切ることで続きを描く采配が鮮やかだったと思うんですが、いよいよエロ本番に移るにあたって、アイ先生の成長物語としての側面をぶっ込んでくるので驚きました。あそこから良い話に移れるの?? と困惑しかないんですが、意外と良い感じに収まってるからすごいw “ここからは子供のアイちゃんと” “おままごとだよ~!” とあるように、いちご先生の調教がアイ先生の心理的成長を促す。催眠療法で退行催眠ってありますけど、ちょっとそのノリありますね。まさかすぎる形のセックスセラピーなので笑いつつ、結局やってることは3Pなので享楽的な魅力がヤバイ。エロいことになるのでつい意識してなかったんですが、よく読むといちご先生がエロに関してかなり控えめで、アイ先生に譲ってるんですよね。一応挿入してる描写もあるんですが、メインはアイ先生。エロければ何でもいいではなく、意外と相手のことも考えてる。おそらくあの場において最も冷静だったのはいちご先生。アイ先生のトラウマを優しく癒すいちご先生の手際の良さに感動するし、ちょっとそのくだりは女性同士の百合的な魅力もありましたね。イメージとして園児モードのいちご先生が出てきたのもレアで嬉しいw

『夢見る間に花開く』いとうえい

 冒頭、おそらく合意のプレイではない睡眠姦で始まったと思いつつ読み進めると “お兄ちゃん!” 。兄妹だったんかいワレェ!! と驚かされるので最高ですw また日常の場面が至って平和で、ただ仲の良い兄妹にしか見えないように描かれてるのが見事ですね。緩急があるというか、この場面だけを見たらとてもエロとは思えない光景を作り出すことで、事前の場面とのギャップで「この兄が……」と恐ろしくなる。
 そんな日常の中に潜むエロ、というか兄の犯行としてサプリ。水なしで飲むサプリをあーんする場面は普通に可愛いっちゃ可愛いんですが、冒頭の場面があるので不気味な印象になるので面白い。ここらへん漫画の妙、物語の妙を感じますね。それ単体で見るのと流れで読むので印象が反転する。
 アフターピル睡眠薬とお薬てんこ盛りなんですが、その手際の良さ、淡々と行われて止められようがない感じが本作の肝なんだと思います。完全犯罪感というか。妹が被害に気づかないまま犯行が完遂されるので、今後もこの歪んだ日常は続くのだろう、という後引く不気味さですね。最後に物的証拠が彼女の目の前に提示されるけど、灯台もと暗しで気づかないまま終わるんだろうなぁ、という予感でエンド。事前にクロッチのおしっこの染みに言及したのもラストへの布石としてうまかったと思います。パンツが子供から大人への変遷を象徴するアイテムになってますね。
 ラストの “昨日はありがとう…って” のくだりもそうだけど、意地悪な意味でうまいこと決めてくるのも見事だったと思います。笑っていいのかなこれ、みたいな乾いた笑いが生じて作品が終わる。このうまいこと言ってくる感じが兄貴の一枚上手感にも通じてる気もします。

クレオパトラ卑弥呼であるっ!!』山崎かずま

 シリーズ3作目。毎回現代的なガジェットが出てくるのが笑えるんですが、今回は冒頭から配信者になってるので笑った。何の説明もなくあんなキャラの濃い人がいたら逆に違和感がないかもしれない。「そういう設定の人なのね」みたいな理解が得られるというか。キャラの作り込み(天然)も完璧なので意外とマジで人気出るかもしれないw
 タイトルの通り、新キャラがクレオパトラ。年代ありきでキャラを選んでる感がウケる。1作目にあった国民カウントがまさか新ヒロインへの布石とは思いませんでした。そっちが増えるのかよ。
 からの3P。クレオパトラがメインに寄りすぎることなく、新旧ヒロインが満遍なく見せ場があったのがうまいバランスだったと思います。2作目に引き続きファッションショー的というか、まぁ端的にコスプレな要素が出てきたのも新キャラに負けない新鮮味として良かった(変身シーンなんでだよw)。山崎先生が目次コメントで「熟女」と強調してるんですが、赤いリュックが出てくるのは笑いました。強めに言い訳はしておかないと危険な奴だw

『揺蕩うクラゲ』みかわや

 前編。たゆたう。言葉は知ってたけど漢字があるとは知らなかった……(再び勉強になる)。
 子犬的に甘えてくる彼氏が可愛いが、チンコは物足りない。エロ漫画で行為中に「ホントはそこまで気持ちよくない」みたいな内省が描かれたら危険信号じゃないですか。どう考えても別の男が出てくるフラグというかw NTRとか浮気とか性豪なオッサンとか予期してしまうんですが、本作では代わりにディルドー。あぶねぇ、ビビったわw 『悋気』と男女逆ですけど、最悪を予想してビビったけど実際の秘密はもうちょっと控えめというか、被害者はいないタイプの秘密なのが良いですね。どっちも両立できますし。彼氏に要求しづらい性欲をオナニーで満たす……って書くとそれほど罪は感じないですよね。巨大ディルドーの絵面とか見ると「墓場まで持ってかなきゃ」みたいなドキドキも間違いなくあるんですがw
 まぁ、たしかにセックス全否定って感じでもなくて、基本的には “可愛いからまぁいっか…” のスタンス。彼氏とディルドーそれぞれに魅力があって、単純に上下の互換ではない。この2択が良かったと思います。浮気して彼氏のこと忘れるような作品も良いけど(ちゃんと今号の中にありますw)、たまには並列でどちらも捨てがたいのも面白い。いや、まだ後編がどうなるか分からないんですけどね。
 あまりの気持ちよさに感動するオナニーの場面。ディルドーを固定するのが床に置いた鏡ってのが最高。廊下はフローリングだけど部屋は畳なのはこのためですね。オナニー中に鏡を見ることで自分を客観視し「こんなに気持ちいいの?」となる展開はよくあるんですが、本作はそこにプラスアルファしてくる。そもそも固定してるのが鏡。ディルドーの方に目を向けると自然と自分の顔と対面するのが秀逸だったと思います。下を向いたら堕落した自分がいる、という上下の配置としても気が利いてます。

あぐりーめんと補習ッ!』綺月さい

 先生が優等生に個別指導してると誘惑してる。驚くほどにエロの前後がないというか、サクサクとエロに突入するのが嬉しい。2人のキャラクター、関係性、シチュエーションを最低限説明したら速攻でおっぱい。そのまま最後まで突っ走る潔い構成。タイトルが出る最初のおっぱいのコマがなかなか衝撃的で、シャツのおっぱい部分だけボタン外して、下着も脱いでおっぱい露出。下着脱げんの!? とか気になるんですが、それがどうでもよくなるくらい絵としての、そして展開のインパクトがすごい。おっぱいの上がボタン留まってるのとかすげぇエロいと思います。絶対シャツ脱いだ方が手っ取り早いし、せめて上のボタンは外した方が楽だと思うんですが、絵面のロマンが最優先。すごい良かったと思います。刺さりました。最後の挿入のくだりでようやくシャツを脱ぐんですが、そこまではこの格好のまま突っ走ったのが嬉しかったです。理性的に先生を誘惑するまでがあの格好で、本人ももう我慢できなくなるとようやくシャツを脱ぐ。ただ、スカートは最後の最後まで脱がない。英断だったと思いますw
 シャツ脱いでからはおっぱいがアグレッシブに動き回ってたのもクライマックス感あって素晴らしかったですね。最初からおっぱいの印象が強い作品なんですが、それは最後の挿入パートでも健在。

『ヒロインマウンティング』おじょ

 新刊の告知2ページ。収録作品のヒロイン座談会(エロあり)。新刊の特典でいいだろこれ、みたいな内容で最高。竿役がジジイ組で共感し合ってるのとか笑いました。亜矢子さん大変だったよなぁw

『オッドマン11』道満清明

 「あらすじ」が完全にバトル漫画なので最高。今話は激アツ必至のリベンジ回だけど実際にやってるのはアナル責めw 無茶苦茶ではあるんだけえど、必殺技を決めたあとにロジックをわざわざ説明する感じとかいかにもですよね。ケツを責めたらクチから出る、という流れも良かったです。クチでやられた復讐として良い着地w

『姦計の夜』天太郎

 年の差夫婦が温泉旅館に行くとそこには秘密が。年は離れてる、結婚して4年、夫に対してどこか引け目を感じている妻、男性従業員しかいない旅館……と情報が小出しにされるオープニングが良かったと思います。こういう語り口はやはり読切作品の妙ですね。最初から不妊からの不能の説明をしてたらあまりに野暮というか、話が一本道すぎて退屈だったと思います。旅館の秘密が明らかになると同時にヒロインが自分の責任について自ら見つめ直す、という順番で語ることでクライマックスの盛り上がりが生じるわけですよね。夫は夫でこの旅館のことについて罪を感じているんですが、その2人がそれぞれ持つ自責についてラストに “全て二人で…夫婦ですから” と締めるのが素敵すぎる。エロパートの相手である従業員が若者で、チャラいというか軽薄というか、あっけらかんとしてるんですが、それと対照的にドラマを担当する夫婦2人は非常に重苦しい雰囲気がある。このギャップが良かった。話の構造としては寝取られとか寝取らせとかそういうのに近いと思うんですが、決してヒロインが快楽堕ちして終わるみたいな単純なものではない。ひょっとしたら不妊の問題も解決するかもしれない、みたいな余地もあるのが良かったと思います。あの手の構造のエロでヒロイン主導(男が反対しつつ)で中出しってのはめちゃくちゃ新鮮でした。そのことによって夫婦は一歩前進した、のかもしれない……という感じのラストが素晴らしかったですね。後ろ暗さが常にある作品なんですが、ドラマ的にしっかり一つの決着がつくのとか秀逸だったと思います。

『母、想うとき…』唄飛鳥

 母子もの。母を家に閉じ込めていた父が亡くなることで母が仕事に出るんですが、社会に出る母の姿を見ることで初めて母を「女」として意識するようになる、というこの冒頭の部分が素晴らしいですね。母に欲情する話なのでそういう趣味じゃない人には理解できない話ではあるんですが、最初にキッカケを説明することで物語に説得力が生まれたと思います。
 それがキッカケなんですが、最終的に自覚するのはそういうAVを観たから。仕事に出る母という場面の直後なので母が実はAV女優で、みたいな話も想像したんですが、AVの中の女性はよだれボクロがあるので明確に違うと区別がつくのが親切設計。そこから、そのAVを観て主人公はどのように感じながらシコったのか、妄想したのか、というのをシームレスに描くんですが、ここでもホクロの有無(あとセリフ)によって明確に区別がつく。このくだりはマジ見事でしたね。主人公が堕ちていく様として非常に端的でありながら、説明的でない、それでいてエロパートで形成されてる。隙なしかよ。
 からの母が同僚と良い感じになってるのを見て激しく嫉妬、それが最後の一押しとなって本物の母へと行動を移す。単なる母子の相姦ではあるんですが、 “親父がどうして母を外に出さなかったのか” という亡くなった父の話が出てくるのが本当に面白い。結局父と同じ道を歩んでしまう呪いのようなものも感じますね。ラストは妊娠オチなんですが、これも単なる中出しの果てという意味ではなく、主人公が「父」になる、というドラマの着地としてこの上なくキレイですよね。父の死で始まった物語が子の誕生で終わる、という意味でも見事だったと思います。

『彼女の秘め事』あび

 元彼に寝取られる。ただ、女性視点の話なので、上辺だけ整えても根っこの部分では以前から続く呪いが残っていて……みたいな味わいもありますね。そういう意味では直前の『母、想うとき…』とも通じるかもしれない。結局変わることは出来なかった、という絶望。本作では女性視点なのでその後悔の部分がメインになるのが特徴ですね。そんな彼女の悩みを “逃げなかった……” の一言にに集約させるラストが見事だったと思います。彼女の罪を「逃げない」で説明しきる。快楽堕ちではあるんだけど、男の子とを受け入れる瞬間は決して描いてないんですよね。 “逃げなかった……” のコマも彼女のケツを映すショットになってて顔は見せない。アヘ顔ダブルピースとか快楽堕ちの象徴みたいな扱いになってると思うんですが、本作はそうではない。たぶんそれに近いこともやってるんですけどね。快楽堕ちの瞬間は避けて、ビフォーアフターだけを見せる。この距離感、引いた視点ってのが快楽堕ちを境に彼女はあっち側の人間になってしまった、という絶望感に繋がったと思います。彼氏と読者は必ずしも同じ視点ではない(同じことを知ってるわけではない)んだけど、主人公だと思ってたヒロインが最後に知らない人のような扱いを受けることで、寝取られる彼氏側の感覚の表現になってたのではないでしょうか。

『愛情交姦 後日編』鰻丸

 6ページのショート。前編、後編に続く後日編。前編が2組の夫婦がスワッピングで、後編がスワッピングを経て元の夫婦がエロエロになる話。からの後日編は再びのスワッピング。本シリーズの特徴だと思うんですが、スワッピングをかなり肯定的に描いてて、レイプ感が少なく、最終的な満足感も丁寧に描かれてるんですよね。こんなハッピーなスワッピングもあるのか、と意外だったんですが、後日編ではついにスワッピングに誘った方の夫婦の真の悪意が明らかに……!!
 なんてことはなかったw 「ハメられたのか!?(ハメてるけど)」と思わせてのハッピーエンドなので良かったです。スワッピングすると愛情が深まる、という当初の目的を正しく完遂した形だと思います。
 あと地味に相手夫婦の奥さんのエロがしっかり描かれたのも嬉しかったです。主人公夫婦も素敵ですが、あの大人っぽい雰囲気も魅力的でしたので前編以来の再登場がありがてぇ。

『アイドルちゃんをPしてみた。』Rico

 アイドルといってもかなり低年齢……とか言わなくても最近は実際にいたりしますね。ジュニアアイドルという言葉がどこに使えばいいのか分からなくなってきた感。とにかく本作のは歌って踊るタイプのアイドル。
 人気がなくて落ち込んでいると道端でファンと出会う。良い話なんですが、こいつが “そんなところ辞めちゃいなよ!” と自分がプロデューサーになると言い出すのでめちゃくちゃ怪しい。完全にアレじゃないですか。事案ですよ。「信じちゃダメー!!」とか思いつつも彼女は信じてしまって……と思ったら、良い人なので爆笑しました。いや、リアル基準で考えたら最終的に手を出すのでアウトはアウトなんだけど、アウトな中でめちゃくちゃ誠意を見せたというか、アウトなことをフィクションのチカラで騙されるような感覚ありました。ちょっとギャグ調になるとこが楽しいですよね。自ら脱ぐアイドルに目をそらし誠意を見せた……けど、別室に移動してシコってるw この一手間、ワンクッションが本作の肝だったと思います。優しい世界。ヒロイン視点ならではの引っかけで面白かったです。
 そんなわけなので、エロパートに入ってからも基本的にはヒロイン主導。タイトルとは裏腹にモノローグが語られるのもヒロインですね。「Pしてみた」という彼は常に他者なんですが、セリフが割と心の声そのまんまだとも思うので(良い人なので素直w)、「Pしてみた」という視点でエロを楽しむことも充分可能だったと思います。まぁ、そもそもエロ漫画における読者って第三者の立場にならざるを得ないので、人物描写をヒロインに絞ることで読者とヒロインが1対1に錯覚するような構図になる、みたいな機能もあると思います。個人的に誰視点の作品なのかは気にしてしまう性分なのですが。

『#裏舐め女子』宮部キウイ

 これマジですごかった。ここまで一点特化に振り切った作品も珍しいと思います。一石を投じた感すらある。エロに限らず作品としてのバランスを度外視して超絶技巧を「どや!」と見せつけることに特化した作品ってあると思うんですよ。結果的にそういうテクニックが主となった作品にもその超絶技巧そのものに芸術性は宿ると思います。本作もそういうことなんじゃないでしょうか。「超絶技巧練習曲」とか今も作品として残ってるわけですし。
 ていうか、宮部先生って割とストーリー性に重きを置いた作家だと思ってたんですよね。勝手ながら。それが特に最近めちゃくちゃレベル上がってきてる印象だったんですが、本作はフェラ特化。1ページ目からいきなり本題。話が早すぎるw
 そんなフェラシーン。左ページの最後に「ふうっ」と息を吹きかけ、ページをめくると怒濤のフェラ開始。8ページ黙々と、セリフもなしで舐め続け、ページをめくるとフィニッシュ。まず最初の見開き2ページが頭おかしいんじゃないかというレベル(ホメてる)。画一的なコマ割りで黙々と舐める。下向きで3コマ続いたと思ったら、左右の向きで挟むような2コマがその下に並び、左向きで3コマ続いたら、その下は右向きで3コマ。さらには中央下段の2コマが左右対称になっててパッと見で見開き全体を俯瞰したときの統一された美しさも感じる。単純にアップのコマを並べて動きをじっくり描いてるだけじゃないですよね。
 さらに次のページではすべて左向きで統一されている始末。その左ページでも左向きは続行しつつコマ割りが初めて変化する。ここでタマを舐め出すのでフェラの内容、緩急がコマ割りによって表現されてる。次の見開きでは左向きに始まり、徐々に正面になって、右向きに変化……と思ったら再び左向きに戻る。この上下で左右の向きが変化するのが美しいんですが、それがフィニッシュに向けてギアを上げてきた感覚、不意打ち感になってますよね。えぐい。
 からのセックスパート。助走として乳首舐めがあるのが良いですよね。あのフェラを見たあとだと再勃起不可避という説得力を感じる。当然のように彼女主導のセックスになるんですが、フェラを見たあとなのですべての行為に「テクニックすごいんだろうな」と感じてしまう。間違いなく本作の肝はフェラにあると思うんですが、それがその後のエロパートにも良い影響を与えてると思います。
 んで、ラスト。男に出来るのはオナホでシコるだけ、というオチも最高でした。修行としてオナホ使ってんのは初めて見たw

『月の雫』天竺浪人

 月に一度、主人の生理前だけ使用人が好きにする。縛ってるのでハードなSMだと思ってたんですが、最後に縛ってた理由が明らかになるのが良いですよね。まさかの優しい世界エンド。SMの下克上ではなく、Sがまさかのツンデレエンド。月に一度というルールは「ルールだから」を言い訳にしてプレイに没頭してるという感じですね。印象が反転するラストなので、最初から読み返したくなってしまいます。そうすると言葉責めの部分にも「またまたーw」みたいな印象になるから面白いですね。
 前半は主人公の言葉責めなんですが、中盤からヒロインも喋るようになってくるんですが、「ミツル」と名前で呼ぶ回数が多いんですよね。これかなり印象として大きかったと思います。ちょっと名前で呼ぶことで彼女の愛情を感じるというか。普通に反発してるんだったら「あんた」とかでいいじゃないですか。名前で呼ぶことで2人の関係性を感じるし、ただの暴力的な繋がりではないと分かる。結果としてですが。
 んで、エピローグ。ここで一気にラブラブな雰囲気になるのが爆笑でした。鬼畜だと思った主人公の「かぁ…っ」を見ることになるとはw

『おねえちゃんといっしょ ~弟は姉のドレイなの!~』めーすけ

 1ページ目に大映しになるのがヒロインではなくショタ。信頼できる……。
 ママ活的なアプリをショタが利用するんですが、現れた女性は弟を求めてる。最初からそういうアプリでいいじゃんって話なんですが、このショタの思い通りに行かない感じ、ショタの読みが甘い感じがショタたる所以で可愛いのだと思います。あとショタが姉萌え的な感情を当初は抱いていない、という点も大事ですよね。そんなショタが姉の良さに目覚めていく話。
 ヒロインの方は最初から弟が目的。美少女に「お兄ちゃん」と呼ばれたがる男性が世の中には溢れているので、その逆がいるのも当然ですね。分かるぞ。最初は「お姉さん」だったのが挿入を境に「お姉ちゃん」になる変化にはグッとくるもんがありました。
 着替えを写真に撮られて奴隷にされる。手元のスマホにうっすらとチンコが描かれてるんですが、めちゃくちゃ簡素な描写、シルエットなので笑いました。あれならセーフ。修正いらないw
 脅しからの奴隷なのでハードなSMでちょっと身構えちゃうんですが、瞳を潤ませるショタが可愛いので気持ちが少し分かってしまうのがつらいw
 足で責められ、お預けを食らい、蹴られた刺激でイッてしまうショタ。我慢できないのも可愛い……と思ったらここで泣き出してしまう! 可愛いから可哀想になるんだけど、やっぱり泣き方も可愛いw ただ、ヒロインの方が焦ってしまうのも事実でここでパワーバランスが逆転……はしないけど、バランスに変化が生じるのが面白いですね。ハードSMかと思ったらここで急にコミカルな雰囲気になる。泣き出すショタに焦るお姉さんも可愛い、という構図。子供の涙にたじろぐ感じも含め、基本的に本作で感情移入するのはヒロインの方なんじゃないかしら。物語はショタ視点で進むんですが、さすがにショタが可愛すぎるので感情移入を促すタイプではないと思う。私、性癖としてはM寄りではあるんですが、ショタよりお姉さんに肩入れしてしまいますw
 んで、挿入。最初はお姉さん主導のまま射精するんですが、その後ショタが前のめりになって挿入してくるのが可愛い。その姿にお姉さんがキュンときて徐々に本気で気持ちよくなっていく、というのも良い。ショタが頑張ることで2人の関係性が対等(は言い過ぎかもしれないけどw)になりましたね。
 エピローグ。リアルお姉さんだったと発覚しつつ再会してエンド。リアル弟への奴隷扱いはどの程度のものだったのか気になるw

『ゲノム』古賀亮一

 袋ネタで最後まで駆け抜けるので笑った。最初に荒唐無稽なネタを連発したのでそれで終わりかと思ったら途中で出てくるのが普通にうまいので不意打ち。袋ボケはパクマンかと思ったらオチはエルエルで意外だったし、目の前に「ふ」で終わる言葉(エルフ)が置かれていたことにも驚きます。灯台もと暗し。
 あと地味に面白かったのが、序盤のエルエルの “パクマンさん 所長がなんか手掛かりっぽい事を!!” 。妙に説明臭いセリフがおかしかったです。メタいというか。

コアマガあほすたさんあほすたさん

 読者投稿ページの話。ホットミルクは異常に充実してますよね。初めて出会ったときはマジで感動しました。
 未成年投稿からの投稿良い話もすごい。ヤンキー風味くんが可愛いので笑いました。広末ってのがまた時代を感じますね。雑誌名をぼかしてもはっきりと分かる時代性。
 実力でテレカをもぎ取ったってのもすごいっす。絵うまいとやっぱ掲載狙える感じなんですかね。

『母性天使マザカルカノン』一億年惑星

 まさかの女性のお悩み……かと思ったら城ヶ崎さんなので爆笑。まさかすぎる展開。カノンちゃんのバックボーンが語られるとはw ラストは何気に私服なのも良かったです。もっとしっかり見たいw
 てか、よく見たら、今回「前編」なのですね。続くのかこれ!! カノンちゃんどうなってしまうの……

「読者ページ」

 webラジオの方ですが、カッキー復帰がめでたいです。祝いの一言のためだけに登場する声優陣にも感動しました。あまりに感動の雰囲気なので「これ何のラジオだっけ?」という感じありましたが、それもまた一興。
 『クラフトフェラ』の続編が発表されてるのでビビった。てりてりお先生は次号に載るらしいけど、それとは別なのかしら。元から続編が決まってたのではなく投稿で決めた? だとしたらすごい。投稿者に感謝しかない。
 あと『ザクロ症候群』の3人の攻略法について戦術的に考えてる人がいるのも面白かったです。エロ漫画だけど「攻略」の意味がバトル漫画だよなぁ。

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 終わり。20日になってしまいました。リニューアルでボリュームが増したのを実感します。書けども書けども終わらないw 嬉しい悲鳴です。
 最後にアンケート。一番面白いが『僕は彼女の名前を知らない』、ヒロイン可愛いが『おねえちゃんといっしょ』、ヌけたが『#裏舐め女子』になりますかね。ショタをヒロイン扱いしていいのかは怪しいのですがw
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