北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2021年7月号の感想

 ホットミルクの感想は2号に1回書くペースで安定してたんですが、2ヶ月前モンハン廃人になってまして、サボってしまいました。なので4ヶ月ぶりのホットミルク感想ということに……。申し訳ねぇ。

 なのでここで貼る前記事リンクがめちゃくちゃ古いものになってしまった……。
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『君の値は』淡水犬

 フルカラー8ページ。神待ちJKを買ったら制服姿の妻がやってきた。ショートにしておくには面白すぎない? もったいなくない? とか余計なことを考えてしまうレベルに最高の設定。ギャグ的に面白いってのもあるし、妻がJKコスしてる状況ってめちゃくちゃエロいんじゃない? と派生しても最高。からの妻がJKにハマる夫に対して嫉妬のような顔を見せて最高。そのまま良い話風にまとまりそう……からのさらに反転して笑わせてくるからオモシロが極まってる。エロと笑いが不可分で、1つの事象に対してエロく感じることもあれば、違う角度から見るとめちゃくちゃ笑える。それらを通じてキャラクターの魅力も生まれてくる。短いページとは思えないほどにキャラが立ってますよね。マジこれショートでいいの? という改めて思ってしまう。

「HOT MILKY NOVEL」森乃ばんび ICHICO

 感想書いてないんですが、3ヶ月前のこの企画、森乃先生の回でして、あれがマジ大好きだったんですよ。そしたら今回も大好物。森乃回は鉄板……個人的に定着された感。
 高身長妹と低身長兄。兄妹なのにいきなりそういうことになっていて、という冒頭から面白い。ここらへんはショートノベルならではのスピード感だと思います。言葉責めの一環として背景となる物語を語るってのも無駄がなかったですね。終始エロいんだけど、そのエロの最中に物語要素が結構がっつり織り込まれてる。そしてやっぱり情けないお兄ちゃんと、力強い妹のキャラクターの魅力ですよね。公式サイトでのボイスドラマは完全ヒロイン視点で、誌面上のノベルだとお兄ちゃん視点の描写も多めになるので、両面から見ることで立体的に浮かび上がってくる、みたいな良さは今回特に大きかったと思います。本作はショタではないけど、ショタ的な要素あるとやっぱ良いよなぁ。明らかにセリフも増える傾向にありますよね。

『ハーレム・カルト6』宇場義行

 6話目。そろそろ物語がクライマックスに向かってる感があって、本話はそこに向けた導入みたいな感じでしょうか。主人公サイドが全編を通じてピンチに陥って、ある種聖域的な雰囲気もあったキャラもついに……なのか? という感じで終わり。辰巳くんがかなり壮絶なことになるんですが、ぶっちゃけ彼の場合は酷い目に遭ってもエロ漫画なので「これはこれで……」的な印象が湧いてしまうw なんだけど、仕置きサイドの強キャラ2人がいよいよヤバいのか、というラストにはハラハラします。ただ、 “失礼 トイレ” の場面が意味深なので逆転の一手が用意されてるのか? という期待もありますね。残りは続きかぁ。気になる。
 過去に少し描かれてた学内で組織的なエロが行われているというのが本格的な舞台となったのもクライマックスに近づいてきてる感があって盛り上がりますね。物語の性質上、その場における乱交自体にはフォーカスしない気もするんですが、そこに巻き込まれるサスペンスというのは間違いなくあって面白いです。

『月夜に合いして』メネア・ザ・ドッグ

 続き。「3人の刺客編」。前回のラストがしっかりオチた風だったので続いたのは意外でした。今回はチンポ係としての立場を得た上で、その座が危ぶまれる話。物語的忘れてたんですが、前回は体育館で大勢を集めたものの、実際にヒロインがエロに至ったのは一対一だったのですね。そこに今回は3人の刺客が現れるのでいよいよ乱交。5Pというよりは、4Pと2Pが平行して描かれるという感じでしょうか。ヒロインとの対決するような話でもありつつ、3人の刺客とどっちが彼女を満足させられるのかで対決する形にもなってて面白いです。全編通じてギャグが尽きないんだけど、クライマックスで主人公が奮起するところはちょっと普通に感動的な雰囲気ですらあって……と思ったらヒロインがさらなる底知れなさを見せたのも最高。あの「ギョロ」の顔好き。ちょっと不気味さも感じるような。からのラブラブ、かと思ったら完全にギャグで終わるという緩急も最高でした。緩急がありすぎて忙しいw

『えいとまん先生のおかげで彼女ができました!』えいとまん

 頭おかしいタイトルで笑った。気をてらった色物で、軽くメタギャグ的にやって終わるのかと思ったら、本編が結構がっつりとしてて、ちゃんとした話なので驚きました。意外と正攻法というか、普通にちゃんと面白い奴やんけ。衝撃的すぎる「えいとまん先生のおかげで」の部分に関しても本来なら接点のない2人が結びつくキッカケとして合理的だし、さらにただの同じエロ漫画という趣味ではなく、あくまでも「えいとまん先生」なので彼女の求めるエロはかなりハードめで、そして主人公にも秘めた暴力性があって……というキャラクターの土台になってるからすごい。このアイディアはちょっとした発明なのではw いろんな作家がそれぞれ「○○先生のおかげで」を作れそうなレベル。
 物語的な強度がめっちゃちゃんとしてて、単純に話の展開が面白い。冒頭に “あ、この人純愛本出してる めずらしー” というセリフがあったけど、何なら本作自体がえいとまん先生にしては珍しい純愛的な趣のある作品だったのでは……という気すらしてくる。決してキレイなだけの話ではないけど、最後の決着はもうホントそっち系の作品における感動に近いものがあったと思います。こんなタイトルなのにめちゃくちゃ面白いとは……。

『悦楽の迷い家駿河クロイツ

 おねショタ。おねショタだけど、可愛さも優しさもない方向に突き抜けてて最高でした。いや、トータルでいえば可愛いんだけど、みんな目つき悪くて、やってることもえげつないw
 ヒロインがちょっと驚くほどマスクを外さない。いつまで経っても彼女の心が見えない感じとして効果的でしたよね。マスクをずらすのは口を使ったプレイになったときだけで、キスも極少。ただ、本作で唯一彼女がマスクを完全に外す場面がエピローグで、2人の関係が次のステージへと移行してる感慨があったと思います。あと、外したマスクの使い道ってのも最高でしたね。そこかよ、という衝撃。マスクを使ったエロ漫画であれは初めて見たと思います。
 変則的なおねショタではあるんですが、ショタをいじめることでヒロインがいじめる快楽にハマっていく。ショタへのエロにのめり込んでいく感じは意外と正統派のおねショタ作品っぽさでもあったと思います。ショタ狂いのお姉さんヒロインの亜種というか。本作のヒロインは圧倒的な強キャラなんだけど、ショタに対してずるずるハマっていく感じも間違いなくあって、そこらへんの機微、描写がめちゃくちゃ魅力的でした。単に彼女が強いだけでなく、2人の関係が特別なものになっていく(一方的だけどw)。

『妄想・カム・トゥルー』2no.

 第2話。初々しいカップルが隣の部屋でヒロインの姉がセックスしてるのを聞いてしまい、そのまま盛り上がって……というのが1話。今回は最終話に向けた助走に徹していて、現在(現実)においてのセックスはナシ。エロのある関係にハマってしまった状態での我慢。とはいえ、オナニー中の妄想、そして思い出がない交ぜになったような話なので、セックスの絵は普通にあって、物語的には「我慢」。この虚実がぐちゃぐちゃになった感じが面白いし、何より本話の特徴はヒロインが全編メガネ。単純にメガネで嬉しいってのもあるんだけど、それ以上に漫画、エロ漫画におけるメガネの使い方としてめちゃくちゃ面白いのでそっちの感動も大きい。要するに1人の時間の象徴としてメガネがあるんだと思うんですよ。途中でメガネが外れるエロ漫画はよくありますが、物語の途中でかける作品は相当珍しいと思います。そして、次回はたぶんメガネかけませんよね。2人の話になるので。3話構成のメリハリとしてもメガネが効果的だし、内容が明らかに異色(かつタイトルの「妄想」を担当するので重要)の第2話を象徴するアイテムになってたと思います。前回、目隠しする場面がめちゃくちゃエロかったんですが、今回はそれとは逆に「より見えるようにする」アイテムとしてメガネが出てきた、という解釈もできるのかな。
 前回は隣の部屋の姉の声に当てられちゃう話だったんですが、今回はスマホで見るAV。たぶん。 “知っておいたほうがいいよね” とヒロインが能動的になるのが前回と対照的になってて良かったと思います。この一歩が物語的には大きくて、その違いが次回、いよいよ彼氏とのリベンジマッチに活かされるのでしょう。いや、別に負けてないからリベンジではないんだけど。

『就職活動に失敗したオレが美人母娘のペットになるまで』おじょ

 前編。明け透けにすべてを語るタイトルなのでもっとライトな感じの話になるのかと思ったら意外とジメッとしたリアリティがあるし、何よりラストが完全にホラーなので笑った。『えいとまん先生のおかげで~』もそうだけど、良い意味でタイトル詐欺的な印象ある(勝手な話ですが)。
 親子丼的なキャラ配置で、享楽的な感じも序盤はかなりあるんですが、基本的には「弱みを握られる」で進行する。主人公は家庭教師で、娘の方を見てるんですが、物語が始まった時点で母の方と出来てる。一線を越えるドキドキの部分は放置。そのことが娘にバレてそのままずるずると。最初は娘の恋心とか語られて甘酸っぱい感じになるのかと思ったんですが、徐々に本性が明らかになっていって、そこからのヒロイン完全上位ぶりが楽しい。ダークサイド抱えすぎだろという娘のパワープレイが圧巻だし、ヒロインに支配される良さもある。……からのラストですよね。この娘にしてこの母あり、と納得ではあるんですが、母のダークサイドが想像以上にヤバい! とハラハラするところで前編エンド。母とは本話の前半でイチャイチャしてて、本作で唯一と言える享楽的なパートなんですが、彼女のことを何も分かっていなかった、という驚き。母の方とは対等な関係を結んでいたと思うけど、彼女には裏があって、それによってパワーバランスが一変する……のであろう、と前編のラスト。当たり前なのかもしれないけど、前編とはいえそれ単体で十二分すぎるほどに満足感があるってのはエロ漫画の良さですね。

『お姉ちゃんに甘えてみる?』音音

 最高にギスギスした母娘ものの直後に甘さを煮詰めたような姉弟のおねショタ。掲載位置の妙もあってより際立ちますね。姉であり、母性がテーマになるような描写も多々あって非常に男側に都合が良い。そこが良い。
 物語性はそこそこにいきなりエロが始まる構成なんですが、そこに水着、競泳水着という要素をぶっ込んでくる欲張りセット。おねショタも好きだけど競泳水着も好きなんじゃい、という豪腕が素晴らしいです。
 ショタ側が甘えまくるような話なんですが、よく読むと以外とヒロイン側が弟を甘やかすことで癒される話でもあるんですよね。この欲望が双方向的になってるのが理想的おねショタ作品って感じだったと思います。物語の背景で疲れてて癒しを求めてるのはむしろ姉の方。
 姉弟、どちらのモノローグも語られてるのも特徴で、どちらの視点に偏ることなく……というかどちらの視点にも偏ってることで読者が好きな立場で読める、という感じなのではないでしょうか。

『天照女学院文化祭』黒川おとぎ

 第2話。初回は舞台設定の説明(にしては盛り沢山でしたが)で、本話からいよいよ本番。文化祭スタート……の前に一通り盛り上がるので笑いました。詰め込みがすごいw
 文化祭が始まる前からあんだけやっちゃうと始まったあととの区別が付かなくなってしまいそうなもんなんですが、開始前のフライング勢は主人公の部屋を訪れた子たち。文化祭本番では主人公が学園内を移動して、そこで出会った子と、という違い。本話でメインで描かれるのが内気で消極的な子だったのが象徴的だと思います。今までは前のめりな子たちの中から選んでたのに対し、今回は主人公がリードする。主人公が自らの立場、役割を理解してそれを満喫するようになる、みたいな良さ。ある種の成長譚と言えるのかもしれない。
  “こうも次から次へと求められる上 満足してもらえると” “男として自信湧いてくるな…” と主人公が成長を感じ(調子に乗ったともw)、そのまま次話に続くと思ったら、拒絶されてエンド。内気な子から強気で完全に拒絶する子、という流れが見事。誰からも求められるのは夢のような話ですが、それ一辺倒になると物足りなくもなってしまう、というワガママを満たしてくれる。何でもござれだなぁ。

『手繰り寄せる甘い誘惑』3104

 さとしと読む。むずい。教師と生徒の関係、からの寝取られ。寝取るのは生徒。年齢的には先生よりも格下なんだけど、悪意によって立場が逆転する、みたいな屈服感があったと思います。
 寝取られなんだけど、徹底してヒロイン視点の物語になってて、そこが面白かったです。先生が知って絶望、というパートがないんですよね。むしろヒロインが秘密にしようと奮闘するところにフォーカスする。先生との関係は最後までキレイなまま、という結論が味わい深い(生徒に手を出してる時点でキレイではないんですがw)。
 序盤の先生との会話でちょっとだけ匂わされるんですが、ヒロインは元ギャル(不良)で、おそらく先生が更生させようと奮闘した結果2人は仲良くなったのでしょうね。そんで、その関係がバレて、ヒロインは再び優等生から転落する。このギャルルックに転落してからの先生との会話が切なくて最高でした。ここで先生に救われるキレイな話になってもおかしくないんだけど、その救いの手をヒロインが自ら拒絶する、という切なさよ。快楽堕ち的な話ではあるんだけど、快楽堕ちした側の心理がここまで丁寧に描かれるのって珍しいと思います。堕ちる前のキレイな感情も残りつつ、だけど既に堕ちてしまっている……という2つが混ざり合ったような描写が素晴らしかったです。

『ママ・アネ・まま』すぎぢー

 連れ子同士で再婚、義理の姉弟がそういう関係になってしまったと母が気づき……。母娘の親子丼だと本号には『就職活動に失敗した…』がありますけど(タイトルなげぇw)、本作はすべて家庭内で完結しているのが特徴。そして何よりショタですね。いえーい。やっぱショタなんだよなぁ。姉とショタの関係も良いし、そこに嫉妬した母が参戦してくる盛り上がりも最高。母側としては「私は我慢してたのに」があるんですよね。その一線を娘の方が越えてしまったので……と連鎖してくるのが楽しい。そして、母娘によるショタ争奪戦みたいな様相になるのが最高。ショタ側の描写は極少で、心理的な描写はヒロイン2人のみに限られてるのが特徴的だったと思います。あくまでもショタに狂わされてしまった2人の話。ショタは触媒みたいな役割だったとも言えるんじゃないですかね。ページ数短めなのが惜しいと思ってしまうような作品でした。このまま続いてくれたりしないのだろうか。

『愛してたから…』よんよん

 寝取られ。保健室の先生が生徒と出来てしまい、それが同僚にバレて脅される。学内寝取られだと『手繰り寄せる甘い誘惑』もあって、あちらもドラマチックだったんですが、本作はまた人物配置が違う。主人公が女性で、先生で、脅してくるのも先生。人物配置を変えるだけで物語としての印象がガラッと変わるから奥深いですね。本作は主人公が先生で、生徒に手を出してしまったという負い目がポイントですよね。脅してくるのが教師というのが利いてくる。さらに、保健室の先生なので通常業務の教師ではない、という微妙な立ち位置なのも良い。当然保健室のベッドであれこれすることになるんですが、自分の城であるはずの保健室が……という屈服感に繋がってたと思います。
 『手繰り寄せる甘い誘惑』との比較が多くて申し訳ないんですが、本作のハイライトはやはり付き合ってた男子生徒に見られる、という点。『手繰り寄せる…』は見られないように努力するヒロインの姿がけなげだったんですが、本作は絶望感に全振り。それもヒロインが見られてることを自覚するという逃げ場のなさ。さらには、以前までは愛の巣だった保健室が寝取り&目撃の現場となる、というあまりに意地悪な展開が最高。ラストシーンが、余韻に浸るヒロインのいる保健室の扉に手を伸ばすも……というのがマジ最高でした。ラストシーン、ラストのコマが本号で一番好きかもしれないです。

『恋人になれないなら!』トリブリ

 おねショタ。イエス。ショタへの愛が強いヒロインで明るいおねショタの正統派っという感じ……にはならないw いきなり失恋してるし(ショタに恋人)、セックスまでしたらしい。らしいが、挿入は未遂。だったら今私がやるっきゃねぇ、と暴走する話。おねショタとして変則的なんだけど、気づけば王道の良さへと繋がっていくので最高でした。ショタに先を行かれるオタク女子の悲哀みたいな予感もしたんですが、いざエロい雰囲気になっちまえば経験のないショタは初々しいリアクションを見せるので非常においしい。定番のジャンルをメタ的にひっくり返すような印象すらあって、もうコテコテのコメディっぽかったんですが、ヒロインがおっぱいを露出する場面でガラッと作品全体の雰囲気が変貌する。この窓から日が射し込んだ影のあるショットがマジ最高なんですよ。あの1枚の絵で作品の方向性が一気に変わるエモさ。ここを境にカラッとしたコメディから影と湿度のある薄暗い雰囲気になるんですよね。この作品の方向転換ぶりが鮮やかでした。エロパートの迫力になってますよね。ただ、当然キャラクターは変わらないのでヒロインのショタ狂いのオタク女子みたいな心理は変わってなくて、そのギャップが楽しい。そんな彼女でも初々しいショタ相手には大人の女性としてリードすることが出来る、という関係性の良さですよ。初めて挿入した直後にショタが暴発しちゃって涙目になる場面とか可愛すぎて最高だし、そこからヒロインが励まして……という一連の流れも「こういうのが見たかったんだ」の極み。
 そのままヒロイン優位の淫靡な感じで終わるのかと思ったらフィニッシュの直後にショタが “これで彼女とも上手くできそう” と本来の目的を忘れてなくて、ヒロインに切ない表情。今度は切ない話になって終わるのか!……と思ったらめちゃくちゃギャグ的なオチがつくので爆笑でした。すごいな、振り回されまくってしまった。「ヒトツウエェェェェ…!!」がくだらなすぎてホント最高w

『わりゅいこ! しょこたん!』久我繭莉

 おっさんをカモってホストに入れ込んでたところをおっさんに見られる。病み(闇)的な雰囲気のあるヒロインがめちゃくちゃ可愛いんですが、まぁとにかく酷い目に遭います。やむなし、ということなのでしょう。冒頭、作り込まれたケバいとも言えるヒロインが可愛かったんですが、おっさんのしつこいキスによって口紅が取れてしまって……という場面がちょっと迫力がヤバかったです。漫画だとどうしても化粧という要素は省略される印象だったんですが、本作はそこのビフォアアフターが物語的な展開、そしてキャラクターの表現になってて素晴らしかったです。とはいえ、口紅をなめとる勢いでキスをするおっさんキモくて最高ですね。
 ヒロインの変貌というか、おっさんの責めによって徐々に返答が変わっていくグラデーションの表現が良い。最初は生意気かつ反抗的なんですが、それが徐々に下手に出るようになり、コンプレックスの乳首のくだりで一気に精神が陥落。完全に泣き言を漏らす感じになるんですよね。そのまま気づけば挿入してるんですが、中出しの可能性に気づいたヒロインが再び本気でキレる。この感情の起伏、心理の変遷が見事だったと思います。単純に快楽堕ちして終わり、だけではない味わい。

『鬼ゲーム』さいこ

 第2話……だと思ったけど第1話の後編なのですね。前回エロなしで終わったのが印象的だったんですが、あくまでも長尺の1話を分割したからたまたまエロなしになってしまっただけ、みたいなことなのでしょうか。前回のいかにもデスゲームもの然とした内容も面白かったんですが、今回は一気にエロ漫画的な要素に振り切った印象。
 とにかくエロのあるデスゲームが開幕。最初ということもあり、完全に鬼側のワンサイドゲーム。為すすべもなく1人目の犠牲者が……という感じで、ある種の舞台設定の説明も兼ねた内容だったんじゃないですかね。前回の説明にもあった話なんですが、今回鬼に捕まってレイプされた参加者はボロボロにされるものの、脱落ではない。ここが特徴的でしたよね。デスではなくエロなのが現れてると思います。あくまでも1日生き残ったら加点なので、鬼に捕まっても加点がなくなるだけで脱落ではない。あの状態で2日目まともに動けるのかは疑問なんですが、そのまま戦意喪失だったら普通に脱落するようなルールにすればいいだけの話なので、彼女も今後何かあるのでしょう。彼女たちが協力してサバイバルする方向に行くのかと思ったら、消灯の合図で催眠にかかったように眠りにつくラストシーンがまた不気味。まだ説明されてない不条理は残されてる予感ですね。

『For you…♡』飴野千晴

 #1。シリーズの1作目。生徒会長が副会長がいじめ(レイプ)されてるところを目撃する。寝取られ的な印象になる余地がないくらい開幕早々にエロを目撃することになるのが特徴だったと思います。寝取られというよりはヤバい世界に足を踏み入れてしまった、みたいな印象の方が強い。とにかく、この冒頭の場面のまだ人物のことも把握し切れてないような状態で……というのが味噌で、実はこの主人公、そしてヒロインには意外な真意と目的が、となるツイストが圧巻。ここめちゃくちゃ面白かったですね。前半、助けに来てくれたと思った先生にも襲われてしまうくだりで、ヒロインの可哀想だけどいじめたくなってしまう薄幸美人オーラの悲劇みたいな話になるのかと思ったら、ですよ。彼女、弱い存在かと思ってたら、実はめちゃくちゃ強い。意志も強けりゃ計画力も実行力もとんでもないレベルw
 そんで、ヤンデレヒロインみたいな話になるのかと思ったら、同じく可哀想だと思ってた男主人公の方も結構めちゃくちゃな性癖を抱えていて、というさらなるツイスト。終始エロは描かれるし、エロのバリエーションも豊かなんだけど、物語の急展開ぶりがめちゃくちゃ面白い、というエロ漫画として見事な作品だったと思います。ただ、仕掛けの部分が見事に決まりまくってるので、ちょっと完結的な印象も強く、この後どうなってしまうの……と1ミリも予想ができないw ある程度このまま狂った日常が続くとは思いますが、それだけだったらここで終わればいい話ですからね。めちゃくちゃ気になるけど、闇が深すぎてちょっと怖いw

『素直なトコロ』愉快田うちお

 可愛いタイトルじゃないか、とか思ってたらアナルのことなので衝撃。それもかなりアナル一筋というか、一応序盤に前振りとして前の穴は出てくるけど、それ以降は完全にアナル。わき目もふらず。この徹底ぶりが見事だったと思います。
 アナルの良さ、というかアナルものの良さは開発の過程がカップルのドラマとして分かりやすい、という点にあると思うんですよ。本作そこが丁寧なので良かったです。アナルにハマってる話ではなく、アナルを始める話なので、この準備の描写が丁寧なんですよね。準備によるワクワクと、未知のものに対するハラハラ、この心理がリアルだったと思います。
 さらに面白いのが、アナルへの関心が女性側に限定されてる点。男は特に興味がない。ただ、ヒロインはマンネリ解消をアナルセックスに見出してるわけで、変態趣味がどうのという話ではない。純粋にアナルに興味ある人は1人もいないんだけど、話が進むにつれ徐々に……という変化が良い。ハマっていく心理の過程が男女それぞれ違うのが細かいですよね。単に即物的な快楽という意味ではヒロインの方で、男の方は珍しくしおらしくなってるヒロインの姿を見て興奮してしまい……という違い。特殊プレイにハマっていくカップルの話としてかなり精度が高かったように思います。

『閨の華』山崎かずま

 少年が使用人として働きに行った先には目の見えないお嬢様。扉の美しさやタイトルから察せられるんですが、詩的、文学的とすら感じられる味わいが素晴らしい……からのkomifloコメント欄での作者コメントで台無しにされるまででワンセットw
 目の見えないヒロインの話なので視覚、そして視覚の代わりとなる触覚にフォーカスする話なのかと思いきや、主人公側の語りでは「匂い」がキーワードになってるのが面白い。ヒロインが発するとある匂いに主人公は惑わされることになる。タイトルの華は見てキレイなものであると同時に魅惑的な匂いを発するものという意味でもあったのでしょうね。
 思わず助けてあげたくなるようなか弱い少女と、助けてあげたくてもまだ幼く実現できない少年のもどかしさのドラマが良くて、根本的な解決には至らないんですが、せめて狭い一室の中だけでは……と互いに求め合うようになっていく様が非常に美しかったです。初々しい男女の甘酸っぱさも感じさせつつ、これで何かが解決するわけではないけど、という刹那的な印象も常にして、その案配が絶妙だったと思います。

コアマガあほすたさんあほすたさん

 痴漢趣味を持つ男女のマッチング。リアル電車でプレイに至るらしいんですが、プレイ中に捕まる可能性って普通にありますよね。警察に「これは合意の約束をしていていまして……」とか説明するのだろうか。それで見逃してもらえるのだろうか。怖いよ。リスキーすぎるよw 普通にラブホ行ってる方がよっぽど健全とか思ってしまうんですが、劇中のエピソードではリアル痴漢がその提案をしてるので何が正しいのか分からなくなってしまいました……。

『母性天使マザカルカノン』1億年惑星

 第44話。加藤さんちにお邪魔するカノンちゃん。絶対にやろうとする加藤さんvs絶対にやらせないカノンちゃん……だと勝手に思ってるカノンちゃんの図。カノンちゃんの独り相撲感で笑ったし、加藤さんの天然良い女ぶり……からのカノンちゃんが壊れていくのが最高でした。あと、何気に加藤さんのツッコミスキルがめちゃくちゃ高いw

『よわよわ魔王とフィジカルおじさん』ニム

 フルカラー4ページ。フィジカル勇者とかではなく、ただのおじさんなのですねw
 オラオラ来るけどチョロくて簡単に逆転できちゃう魔王。感情表現が全方向に全開な感じで可愛い。喜怒哀楽の起伏が激しすぎるというか。ここらへんはショートならではの良さだと思います。
 個人的に衝撃的だったのが、ラストの排卵描写。受精は見たことあるけど、排卵ってのは初めて見たと思う。断面図表現とかもそうですが、先鋭化してて驚くばかりです。

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 終わった。ブログ更新時点ではギリギリでアンケートも間に合います(猶予は1日)。ごめんね……。
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