北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2024 No.13の感想

 ここ数日かなり体調が良い(マシ)です。寒いのに花粉というのが最悪だったのだと改めて感じる。酷いと普通に悪寒がしたりするので。
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「表紙」ほしとラッキー

 意外な人選。そしてカラーイラストが素敵だ。髪の色合いがすごく好きなんですが、ポーズが差分を前提としてる感じもあって今後が楽しみですね。

『飛び勃ち』MURO

 初めましてなんですが、ペンネームすごい。エゴサしたら日本ヒップホップ界の大物が邪魔になりそう。
 話としては、屋上にて生徒と先生が。先生の方が困惑気味なんですが、2人の馴れ初めが分かる回想の場面では、誘惑されたとはいえ先生がめちゃくちゃノリノリ。そして、本作はヒロインの語りで進行するんですが、その内容でも先生に一方的に攻められる関係のよう……ではあるが、ちょっとこればかりを信じていいのか怪しい。信頼できない語り手の匂いがプンプンw いつも彼女の語りは「先生にさせられてる」なんだけど、漫画として描かれるのはどう見ても彼女が積極的に先生を誘う姿。この認知の捻れが恐ろしくもあり、先生に狂ってしまった少女の姿として妙なリアリティを生む。
 1ページ目にものすごく印象的に描かれるのがヒロインのカメラによる自撮りPOV。その後もカメラは頻出し、てか回想の2人の初めての場面でもカメラはあるので「えっ 最初から……?」と激しく不気味。このカメラの描写がなかったら特に回想の場面はヒロインが可哀想、となってもおかしくないと思います。なんだけど、やっぱカメラが彼女のものである時点ですべてがひっくり返る。ハメ撮りにおけるカメラの所有者(撮影者)ってあまり意識してこなかったけど、撮影内容がどんなものであろうとカメラの持ち主が間違いなくそのセックスにおける主体。このひっくり返る感覚がマジで絶品。ほとんど支配的と言っていいほどにヒロインが強い関係性なのは分かるんですが、生徒と先生という関係における最大のリスクというのが最後の最後に突如ぶっ込まれるので驚きながらも笑ってしまった。マジで笑えないほど深刻な事態なはずなんですが、漫画としてのノリが異常なほどに軽い。本作はあくまでもヒロインの作品ですので、彼女の認識が反映されたのがあのノリってことなんだと思いますが、先生のおしまい感が容赦ないw 笑いが徐々に乾いた笑いになっていく感じ。ハメ撮り自体もかなりリスクをはらんだものだと思ったんですが、それどころじゃないのよ。ハメ撮りとかもはやどうでもいいくらい一線をあり得ない飛距離で飛び越えてしまったw
 先生と生徒というインモラルな関係性を強調するかのように描かれるヒロインの軟体性。体操部ということもあり全編通じて通常ではあり得ない姿勢、体位になってて最高。たしかにI字バランスみたいな一見すると人体の不思議みたいなレベルのポーズのときって性器がどうなってるのかとか謎ですね。興味はあるが、それがエロいのかはよく分からない……が、明らかに体操部として鍛えられた賜物であるのにそれをエロのために消費してる感じがインモラルで良い。マジで見てて「これこの向きでちゃんとチンコ入るの!?」みたいな気持ちになってしまった。そもそもあれだけ極限まで突き詰めた体勢になってもチンコを入れるだけの空間的余裕はあるのだろうか……とか。いやホントにすごいものを見たな。ありがとうございます。

『なりゆき』多紋サカキ

 同小だった子となりゆきで。幼馴染というほど仲良くもなかったがマジでなりゆき。このなりゆき感の表現、空気の描写が素晴らしかったです。初めての様子が断片的に描かれるんですが、ヒロインが登場した瞬間から「あっ やべっ……」という雰囲気をまとってて最高。
 その後、すっかりエロが日常になったあとの生活もダイジェスト的に描かれるんですが、こちらも最高。当たり前になりすぎて誘いの言葉が簡素すぎるんですよね。特に “今日” の一言で済まされるとことかホントもう……マジで良かった。こういう関係の男女は本当にこういうやりとりで連絡してそう、という(勝手な)リアリティがやばすぎる。
 その特に何も言わない関係性を象徴する言葉が “嫌だったら” “嫌って言うじゃん” 。この信頼関係があるから2人は交わす言葉が極少のままサクサクとエロに発展する。が、逆に言うと、ツーカーでお約束の状態が長く続いてるので2人の間にも何も言わなくても越えない一線はあって、それがセックス。主人公が我慢できなくなって彼女を誘う……というか申し出るくだり超良かったですね。あれだけただれた関係なのにめちゃくちゃピュアで可愛いw
 からのいつも通りの関係が始まるが、返事はない。返事がないのでいつも通りのことをして終わり……なのか? という先ほどの “嫌だったら” の件。この彼女から返事をもらえる瞬間、セックスが確定する瞬間のドキドキ感とやったぜ感が良すぎる。あんだけ強かった彼女でも主人公と同じようにドキドキしてるのが伝わってきてもう最高。
 満を持しての本番なんですが、ヒロインが初めて、そしてずっと余裕なさそうな表情をしてるのが可愛い。何なら覚悟を決めてる主人公の方が遙かに余裕があるというか落ち着いてるように見える。逆転というほど乱暴な関係性ではないものの、2人の関係性が大きな変化を遂げたと明らかに分かるこの空気が超良かった。本番が始まっても相変わらず交わす言葉は非常に少ないんですが、それでも通じ合ってる……というよりは互いに信頼してるみたいな関係性ですね。性的に満足するのが目的の関係で、主人公の決死の告白もあくまでも「セックスしたい」だけだったのですが、フィニッシュ後初めて、思い出したかのようにキスするくだりも超良かった……。ただ甘い雰囲気のキスではなく、ヒロインが主人公を押し倒すようにキスする、し続けるのが最高。「これはそういうことだよな!?」とか読者的には思っちゃうんですが、最後に交わす2人の言葉が相変わらず超淡泊で、それが2人らしくてまた良い。明らかに関係が進展した瞬間なんですが、そこでも劇的な会話はなく、あくまでもなりゆきとして終わる。2人とも超可愛くて最高の関係だったと思います。

エロマンガアカデミー」

 #66。旅烏先生による「竿役の属性」。このコーナーは毎回作家の紹介文が凝ってるというか、どこかからコピペして終わりじゃない文章になってて好きなんですが、今回の「(失楽天における)清涼剤」は笑ってしまった。たしかにその通りだし、ちょくちょく「なんでこの先生失楽天でお馴染みなんだろう」とかなることあるけど、意識的だったんだなぁ。まぁ当たり前だけど。
 竿役の話。別に竿役を主役のように立てる作品じゃなくてもヒロインと掛け合わせる存在なんだからそりゃ重要だよね、という感じ。ギャルと掛け合わせる竿役の属性、とその結果の例が示されるんですが、これがめちゃくちゃ分かりやすい。同じギャルでもそれぞれ全然違う、そしてどれも面白い作品だと一目で分かる。個人的には「ギャル×ショタ」が至高かもな……と考えを巡らせたくもなってしまう。この「ヒロインの属性×竿役の属性」の方程式はかなり汎用性ありそうというか、アイディア出しとしてマジで強力そう。それくらいの説得力を感じました。ショタと掛け合わせるおねの属性は何がいいだろうか……とか考えるだけで幸せになれる。


 終わり。本誌の方の記事も書き終わったので、お時間ありましたらそちらも読んでもらえると嬉しいです。長いですが。
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