北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2020年1月号の感想

 komifloで外楽の配信が始まりました。読み方、最初トラクだと思ったんですが、ガイラク……でもなくガイラが正解。難しいw

「表紙」キチロク

 ぱらいそに導くエロシスター。テーマが面白すぎるので笑った。聖水の粘度も気になるw ちょっとオモシロが過ぎるのでこの表紙でノベルが読みたかった気もします。連載も面白いから悩ましいね。

「HOT LOVE NOVEL」シノ ICHICO

 4話目にしてものすごく新しい試み。指導室じゃないし、シリーズの主役たる藤田が挿入しないまま終わる。ボイスドラマではまさかの「つづく」エンドなので笑いました。たしかに意外と決まり事というか制限のきついシリーズなのでいつか限界は来る気もしてたんですが、こうも大胆に、それも思ってたよりも早く変化を入れてくるとは。次回が気になってしまうのですが、初のヒロイン続投なのか?? 「いやーひどい目に遭ったw」みたいな後日談っぽく処理される可能性もあるかも(藤田の語りは本シリーズないですが)
 ボイスドラマだと文章的には一切進まない、ただただ喘ぎまくるスーパー早瀬ゃょぃタイムが途中にあるので笑いました。あそこまで今まで長いのはなかった印象なので驚きつつ、進化を感じる……

『わんダフルトランスパニック!』urute

 フルカラー8ページ。「トランス風邪」によって女性になってしまった主人公の話。性別反転はまぁ分かるんですが、本作の設定は性別だけではなく、人と動物の間でもトランスが発生する。ということで竿役がまさかの犬。ポチ。話が通じない感じは怖くもあるんだけど、仕草がいちいち犬っぽいので可愛い。「これは獣姦なのか?」とか考え出すとアレですが、全体的にライトなノリなのでそういうこと考えるだけ無駄です。むしろいつも可愛がってるポチと交われるんだから結果オーライ……は言い過ぎかw
 フルカラーにしてはコマ数も多く、話の展開やネタの密度が高いと思います。ラスト、詰め込むように1ギャグ入れてきたのも笑いました。濃いw
 小さめな描写としては、冒頭のボクサーパンツ姿がかなり良かったです。新たなジャンルじゃないこれ? とか本気で思いました。エロいと思う。あとは自分のおっぱいを主観視点で眺める場面もリアルで良かったです。当然やるよねw

『ハーレム・カルト』宇場義行

 新シリーズ。セックス仕置人って感じですね。今回の男主人公は続投するのか気になる。別のイジメ被害者の話になってもおかしくないと思うけどタイトルが「ハーレム」だからなぁ。男主人公は続投で単なる仕置人な話から離れるのかしら。彼も堕ちていく感じもありそうですよね。とりあえず今回の家はベースとして続く気がする。あの密室感、閉鎖感、魔窟感がすごい良かったので。
 主人公は仕置人ヒロインにチンコを利用されるだけかと思ったんですが、彼女もがっつりセックスに参加するので意外。ていうか最初に挿入するの彼女の方でしたし。まぁ、あの2択だったらあっちを選ぶ気持ちも分かるw イジメ加害者にいきなり突っ込むのはまだ抵抗あるよね。ただ、セックスの快感を覚えるうちにそういう理性がなくなっていき、疑問もなく復讐としてチンコ突っ込むようになる流れがリアルで、不気味で、良かったです。彼の堕ちるグラデーションとしてすごい説得力。説明的なセリフは全然ないんですが、彼の心理が透けて見える。
 そんな復讐劇で終わらないのが面白い。そっからさらに一歩踏み込んで「気持ちいいから何でもいいや」みたいなフェイズに入るんですよね。志村さんの服を脱がされるとかなり自由に動けるようになるんですが、すると彼女もセックスを満喫するようになる。怪しげなお香の効果で性に溺れるようになってるんでしょうが、単なる復讐にしてはセックスしすぎですよね。まぁ、あのあとハメ撮りして脅しの道具として保存されるっぽいんですが。
 エピローグにて、イジメ加害者の志村さんとちょっと仲良くなった雰囲気もあるのが微笑ましかったです。急に微笑ましいノリになるので驚きますw 急に仲良くなれそう感出てきた。ハーレムなので彼女も再登場する感じなんですかね。脅さなくても何とかなりそうな気もする……は言い過ぎかな。

『23時の箱庭』井雲くす

 『村又さん』シリーズが終わってしまってロス状態なんですが、これまた素晴らしい作品……。というかちょっと『村又さん』第1話のフォーマットを感じるというか、変奏みたいな印象あります。ひょんなことから同僚の秘密を覗いてしまって……という導入。本作もヒロインがガン攻めなんですが、今度は後輩なんですよね。憧れの上司にあれこれリードされるのも良いけど、実力のある後輩にナメられながらリードされるのも素敵やん。これはまいった(まいらない)。冒頭にデザインコンペ、そして「普通」の話が出てくるのも後のエロパートのスパイスとして効果的でしたよね。主人公の普通コンプレックスを後輩の庭ちゃんがナメた態度で指摘してくる。そして彼女の「普通じゃない」の象徴として露わになる脇毛。平時ではまず見えないけど、ふとした瞬間に漏れ出てしまう部位として絶妙すぎる。彼女のファッションと覗き見る物語展開が密接に関わってるのも見事でしたね。話を読み進めるうちに彼女のいろんな要素に注目が集まるようになってる。結果、好きになってしまうやん……
 エピローグが2ページあるのも特徴ですね。本編は飲み会開始後の様子しか描かれないので錯覚してましたが、庭ちゃんのあの暴走は酔っぱらってたからなのかw 謝罪からのメガネ落としもそうだし、 “あれを見て引かれなかったのが嬉しかったみたいで” と喜びを伝えるのが可愛すぎる。そんなことを踏まえて冒頭の場面を読み返すと庭ちゃんが「普通」に憧れを抱くようなセリフもあるんですね。彼女はむしろ普通賛成派でもあったのか。コンプレックスは言い過ぎかもしれないけど、彼女なりに気にしてるテーマだったわけで。最後に普通の後輩っぽい可愛さを見せてくるとかキャラクターの深み、キャラクター造形が良いなぁ。日常モードも可愛いけど、やっぱ酒飲ませたくなってしまうw

『クラフトフェラ』てりてりお

 このフェラがすごい2019。フェラの途中で見つめ合うくだりでドキッとしてしまった。あの緩急すごい。事前にマスクしてるのが彼女の没頭するキャラクターの説明でもありつつ、最大の武器であるクチを強調するアイテムになってて効果的だったと思います。本当なら1ページ目からマスクしてる方が筋は通るんですが、「いきなりマスクで顔隠れてるのはちょっと……」という難しいところだったんでしょうね。
 最初から最後まで予想できない言動を繰り返すヒロインのキャラクターも魅力的だし、それとエロが無駄なく連結してるのが見事でした。序盤のチンコを作るくだりも彼女のフェティシズムのようなものを感じるので、それがあることでエロパートの丁寧すぎる、ねちっこい攻めの説得力に繋がってる。一応デレみたいな展開にもなるんですが、快楽堕ちとかそういう感じではなく、彼女のキャラクターや優位性は保ったままだったのも良かった。何となく「要はイチャイチャしてるんだよね?」とは分かるんですが、そのことによってキャラクターの魅力が台無しになるようなことは一切ない。あのキャラが良かったのでここは本当に良かったと思います。主人公の方も一応一矢報いるくらいはするけど、だからといって関係性が逆転するわけでもない、というバランスですね。男として、2人の関係性を深めるために一瞬でも攻めに転じようとしたこと事態が重要というか。あのなかなか挿入できない感じは笑いました。部長が口数少ないので優しく懇切丁寧にリードするわけじゃないのも相まって魅力的でしたね。

『Closed』でんぶ腿

 女上司と部下。明確に語り手となるような視点は設定せず、2人のことを等距離で描いていくんですが、その一歩引いた視点ってのが生々しくてエロいです。ずるずるとセックスに移行していく様子がすごいリアルなんですよね。リアルを感じる。ものすごい劇的なイベントが起こってどうこうではなく、いつもより飲んじゃったからそのまま……。
 厳密に言うと、どちらかと言えばヒロイン寄りの視点なんですかね。モノローグとかはないんですが、心情描写がかろうじてあるのは彼女の方だと思います。1ページ目の部屋に入って意識しまくってる演技、思わず髪を触ってしまう仕草に彼女の心理を雄弁に物語ってて素晴らしかったです。あとオシャレ演出としては、飲み屋でのシーンで「お開きにしたくないなぁ」という後ろ髪を引かれる心理を描く、彼女の瞳に相手の顔が映り込んだショット。厳密には彼女の視点は横にそれてるので、彼女が直接見てるものの表現ではないんですが、彼女の心の中にはもう彼が居座っていて……という感じですね。説明的なセリフがない作品なだけにこういう細かい描写が光ってたと思います。
 あと本作で特徴的なのは薄暗さですよね。1ページ目からずっと薄暗い。光源は窓から差し込む夜の街の灯りのみ。カーテン開けたままセックスのは夢中になってることの現れだと思うんですが、社会との繋がり、日常との繋がりという感じがまた良かったですよね。いつもだったら夜の街で一緒に飲むだけで終わってたかもしれない2人が今はこの薄暗い世俗から隔離された部屋の中で……というのがエロい。そんな部屋の薄暗さを際だたせるために明るい飲み屋のシーンが3ページ差し込まれるのも効果的だったと思います。そこから夜の道を挟んで部屋に行き、最後まで。エピローグでは窓から差し込むのが朝日になって終わるのがまた素晴らしい構成だったと思います。朝日の場面で2人の関係は大きく一歩前進したのが分かって終わるんですよね。

『LOVE色ぷち穴6』田辺京

 末っ子と言われて最後かと思ったら、間の子が出てきて全部で5姉妹だと明らかになって最後かと思ったら、6作目。「いつまで続くんだよ!!(歓喜)」がもはや本作の恒例だと思います。次号予告で田辺先生の名前を見て「続き? 別の作品?」とハラハラするのまでがワンセット。物語の連結が強めのシリーズものとは別の魅力が生まれてるから見事ですね。
 ということで6作目。5姉妹と温泉旅行。旅館で乱交ですわ……とか思ってたらまさかの母親w やられた。まだその手が残ってたか。せっかくのサキュバス設定、「母親はさすがに」という常識が通用しないのであった。とはいえ、本シリーズの定番である処女はさすがに無理……かと思ったら再生してるので笑った。そこまでして死守するとはw
 「さすがに今回こそ最後」と思うのがもう何回目か分からないんですが、さすがに今回とその直接の続きである次回でラストなんでしょうね。未完で「続く」となるのがシリーズ初なので「今度こそなのか……!」という盛り上がりがありました。奇しくも『ザクロ症候群』とクライマックスの時期が近いんですが、最後に今までのキャラを総ざらいするような予感で引き、というのが似てますね。
 母親ということもあり、明確に既存のキャラよりも格上を明示されてからのそれすらも籠絡、という流れが良かったです。伊達に5作も続いてるシリーズじゃないですね。小林の成長もえげつないというか、端的に言ってもう化け物級の性豪になってるw ラスト、アドニスの「ちょっと待ったー!!」になるんですが、その場面で小林はちゃんと母の誘いに断ろうとしてたっぽいのも偉いですね。「ちょっと待ったー」がなくても小林だったら大丈夫だったのかな、みたいな信頼すら湧いてくるw
 ということで、いよいよ次回6人を相手にして最終回……なのだろうな、さすがにw 超絶屁理屈で「まだ終わらないんかい!」をまたやってほしい気持ちもありますが、ラスト特有の盛り上がりにワクワクしてしまうのも事実。

『朽ち果てた箱の片隅で』神楽もろみ

 冒頭。カバンいっぱいのオモチャの上にポテチ(ポテチンw)を入れる場面が最高。溢れんばかりの性的好奇心なんだけど、表面は子供。その後の自転車こぐシーンとかも「ここだけ見ればただの青春なんだけどなぁ」という感じで素晴らしい。一見微笑ましい光景なんだけど……という奥行き。
 私有地で思う存分遊ぶ予定だったんだけど、そこに忍び込んでエロ本読んでたショタたちを見つけて……。ショタは2人いて1人が逃げる。あの見捨てるくだりが最低なんだけど、子供っぽくて好きです。ただ、贅沢を言うなら逃げたメガネの子の方が見たかったかもしれないw
 んで、おねショタ。いや年齢差でお姉さんではあるけど、それほど大人でもなさそうですね。中と小くらい?
 ショタの方のマンコの存在を知らないんだけど、セックスは知っていて、という偏った知識が面白い。逆にヒロインの方はすべてを知っているし経験もあるけど、自分が無知な相手を手玉に取ってる事実に興奮してしまって……という描写の説得力が素晴らしかったです。あの完全に優位に立ってるのにハァハァしてる感じ、めちゃくちゃリアルでしたね。2人のドキドキがピークに達して挿入……失敗、そして誤爆のくだりも最高でしたw 予期せぬ刺激に我慢の限界だったのですね。微笑ましくもあり、あそこで軽く緊張がほぐれたようにも思います。心理の変化が生々しいんですよね、本作。

『お姉ちゃんの愛し方』音音

 その通りすぎるタイトルが清々しい。直前に変則的なおねショタが載りましたが、本作はシンプルに姉と弟。義理とかの言い訳もない。ド直球の魅力。
 そんなタイトル。物語的に、最初に日常を壊すのは主人公、弟の方。姉のことを性的に感じていて、パンツを拝借してシコシコ。それを見つけた姉の我慢が結界。怒濤の勢いでただれた生活に落ちていくんですが、姉が明確に「愛してる」と伝えるんですよね。ここちょっと面白かったです。ここまでハッキリと言い切るのは意外と珍しい気がしました。エロに溺れるだけじゃないですよね。そして、タイトルは弟視点ですので、最終的には弟が「愛してる」と認め、伝えるようになるまでのドラマ。ほぼ全ページがエロというすごい構成だと思うんですが、しっかり展開がある。最初はパンツでシコシコという歪んだ愛情表現だったのが、姉の愛を受け止めるようになり、姉から “お姉ちゃんのこと愛してる?” と問われたら “うん!” と返答するようになり、最終ページでは自ら “一番愛してる” と言うまでになる。弟の愛し方が徐々に変化していくわけで、このタイトルは何気に味わい深かったですね。お見事です。
 そもそも2人のドラマは姉に「見つかる」ことで始まったのですが、本作のラストも「見つかる」で……という不穏すぎる1コマで変な方向にテンションあがりましたw 唐突にも思えるけど、朝までという時間経過の描写が明確にあったので、たしかに予期すべきだったかもしれませんねw

『どっちの双子SHOW!』ゆきりたかし

 双子。双子ってだけで神秘的なオモシロが生まれると思うんですが、エロ漫画だと同じ顔が2人いるので2倍エロい、みたいな単純計算が成立するのも魅力だと思います。かなり好きです。双子もの。メタいこと言うとキャラデザはほぼ1人分でいいので双子の方が通常の3Pよりは作り手のカロリーが低いのかな、とか想像してしまいます。それで面白いんだからウィンウィンの関係なのでは。
 ツンデレなすみれと、おっとりした葵。ただ幼馴染の主人公に対してガン攻めなのは葵の方。よく見るラブコメ展開としてツンデレが描かれるのかと思うと「じゃあ私が」と葵に持ってかれる。なので、すみれがキレながら迫ってくる。もうこの時点で面白いですよね。ツンデレの描き方としてもそうだし、ツンデレキャラを牛蒡抜きしていくのも「そりゃこっちのが強いよな」と当たり前な納得。
 読者には冒頭の場面で丁寧に名前が連呼されるので双子の区別がつくんですが(そもそも髪型が大胆に違う)、主人公は区別がついてない。なので2人の違いを探っていく、というテーマがエロパートに盛り込まれるんですよね。ここが素晴らしかった。ただ単に攻められるのではなく、2人の特徴を逐一確認していく、という話が乗っかることで書くエロ要素がより鮮明になる。読んでても自然と意識しちゃいますよね。これがあるので、たとえ通常のエロ漫画と同じことをやってもエロさが倍増。その上本作は双子で女の子が2人いるのでさらに倍してドン! つよい。

『ザクロ症候群 -終・前編-』黒川おとぎ

 本シリーズは物語のオモシロ、盛り上げ方、演出が完全にバトル漫画の手法を採ってるのが特徴なんですが、komifloのコメ欄が完全にそのノリになってるので笑いました。唯一無二のコメ欄が生まれてるw 元々エロ漫画ってバトル漫画と通じるところはあるし、そう語られることも多いと思うんですが(クライマックスの盛り上がりとしてバトル/セックスが必ずあるので)、本作はその一歩先を行って「いやそのまんまバトル漫画なんだよ」という域に達してるのですごいw
 最終章ということで今までのボスキャラ(ヒロイン)が同時に襲ってくる。どうやったら勝てるんだ……とハラハラしますね。エロ漫画なんだけどw 1人倒したところで本話は終わるんですが、相互感染によって倒しても(正気に戻しても)即復活。4Pの構図が変わらないまま続く。話として進展はするけど、次回人数が減って盛り下がるのも困る、という無茶振りをうまくクリアしてるので見事でした。本シリーズの設定を考えれば「たしかに無限ゾンビだわ」と納得できるのが良いですよね。これは話を積み重ねてきたシリーズならではの魅力。まぁ、最後の場面とか完全に「やったか!?(やってない)」なのでやっぱバトル漫画的な意味でも燃えますw

『たえちゃんとじみこさん』玄鉄絢

 第14話。最初からセックス(クンニ)だからってのもあるけど、今回特にエロすぎません? いやいつもエロいんだけど……と思ったら今回はいつもよりページ数が多いんですね。少ないときの倍ある。そりゃエロいわけだ。
 今回は特別にキャラも多くて、「見せる」「見られる」エロさもあって、背徳感もいつも以上に高い人選だと思います。元々女の子同士というのが「禁断の」みたいな魅力を出してたと思うんですが、それが当たり前になってしまったので、そこにより禁断感のあるネタを放り込む。親子ネタはなかなかショッキングではあるんですが、ダークさは感じさせず美しい印象のが勝るのは本シリーズの魅力だと思います。丁寧に心理を描く作品ではあるんだけど、インモラルな側面に振れすぎない絶妙なバランスですよね。

『ひなちゃんとおじさん』あび

 みるくほうる出張所(webラジオ)で今月話題騒然だった問題作w これもひとつの純愛。おじさんがネタ的に愛されすぎてたので面白かったです。
 入院中の親の兄に世話(意味深)してもらう話。メインで描かれるので調教が7割くらい進んだ時点で、大人しく従うけど、抵抗の意志はまだ残っていて、かといって心は折れてるので反抗は出来ない、というあたり。最後にすべて完了した姿が描かれるんですが、ちゃんとビフォーの姿も序盤と最後に見せてくるのがうまいですね。ハメ撮りがメインテーマというほどではないんですが、スパイスとして、最後の演出としてめちゃくちゃ効果的だったと思います。ラストの場面、挿入部分を強調するように、縁取るような構図でスマホが描かれてて素晴らしかったですね。そして同じページにはおじさんと出会う前であろう入学式(たぶん)の写真が飾られていて、2つの撮影のコントラストが絶望的に浮かび上がる。入学式の写真がまず映り、次はヒロインの背中のショット、徐々に彼女がこちらに振り向くようにカメラ(漫画の)が移動していって……という流れが芸術的ですらあったと思います。要は快楽堕ちの話なんですが、その肝心の堕ちた姿を見せる演出、ラストページが素晴らしかったと思います。

『憧れの先輩』おとう

 学校と違って職場だと「憧れの先輩」が既婚の可能性がありますね。本作のメインテーマがそれ。禁断の、けど憧れてる女性に手を出してしまう相反する2つの感情が楽しめるんですが、最終的に良いとこ取りで終わる親切設計。あのオチがなかったら、よく考えたら憧れてた女性が性にだらしなかった、みたいな印象にもなりかねないですよね。酔ってたとはいえ、そこらへんの違和感が最後に一気に解消するので気持ちいいです。最後の1コマですべてが丸く収まる。たしかに挿入前の “実は私その… あんま経験ないから…” のセリフが怪しかったんですよね。まぁ、人妻なのに慣れてないってのもそれはそれで別の魅力がありそうな気もしますがw
 冷静に考えたら「最初に言っとけよ!」って話なんですが、酔ってたから仕方ないですねw 酔ってるが故のストレートな感情表現とか頼れる先輩像とのギャップとして最高でした。 “うぬぼれじゃなかったら…” のくだり好きです。ズバリ見抜かれてることで彼女の一枚上手感もあるし、それでいて言ってる内容は告白に等しい。やはり先輩は良いですね……

『ゲームキャラになんか負けない』ちるまくろ

 のっけから陥没乳首に目が行くんですが、劇中では特にそのことに言及されない。これすごいですね。陥没乳首ってジャンルとして大きいので説明的になりがちだと思うんですが、本作はあくまでも彼女の満たされないセックスの象徴として扱う。 “昔はガンガン攻めてくれたのに…” の回想ではしっかり乳首がコンニチハしてるのがポイントですね。再び突起を取り戻すまでの話。で、その方法がコスプレ。コスプレによって彼の主体性を取り戻し、脱陥没。
 タイトルの通りゲームキャラに対抗心を燃やす話なんですが、ごめんなさい、最初ちょっと「このゲームキャラならハマるのも分かるな」となってしまいましたw いやマジでめちゃくちゃ可愛かったじゃないですか。それに対抗するので、真逆のアプローチかと思ったらコスプレになるのでこちらとしては歓喜ですよ。
 そんなコスプレを見た彼氏が1ミリも迷いを見せずにプレイに突入していくので爆笑しました。笑うんだけど、彼女ではなくゲームキャラを求めていることの証拠なので「駄目だこいつ… 早くなんとかしないと…」という場面でもありますね。
 本作、かなり展開が多いです。ざっくり言うとコスプレセックスする話なんですが、話が切り替わるポイントがかなり細かくある。30ページと多めではあると思うんですが、それを上回る「まだ続くのか!」という驚きがありました。コスプレの途中で純愛に目覚める場面とか普通に感動的なのでそこがクライマックスかと思ったら、そっからさらにひと盛り上がり。幸せに絶頂を迎えて終わる……と思ったら彼女が暴走モード入るオチがつくのも「まだあるのか!」と嬉しかったです。彼氏が可哀想な気もするんですが、まぁ序盤のくだりとか彼が酷いことしたのも事実なのでうまいこと帳尻がとれた感じだと思います。彼女自身を愛したいのに、彼女の方はコスプレにハマりそうな予感もするのは気になるんですが、それはそれでハッピーエンドですねw

『身ぎれいな女』clone人間

 2ページ目でいきなり “身綺麗な女だ” と語りが入る。けどタイトルは「身ぎれい」。ただ「身綺麗」なだけではない……と興味を引くオープングでした。タイトルの使い方としてすごい新鮮でした。こんな方法があったとは。
 そのまま「えっ?」と驚くような導入。まさかの犯罪者視点……と思ったら犯罪要素は最初の家宅侵入と窃盗だけですね。あとは無駄のない手際で人妻を手に入れていく。clone人間先生、最近の作品だと女性視点の話が多くて、基本的にめちゃくちゃにされる女性の話がメインなのかと思ってたら、まさかの男視点。それも人妻に一切本心を明かさない。セリフ以上に相反するモノローグが語られるので彼がすべてをコントロールしてる感として迫力ありますね。人妻の方はハメられてるとは露とも知らず、というバランスなのが面白い。まぁ、物理的にはハメられてるんですが。
 面白いくらい主人公の思いがまま……かと思ったら、最後の最後に人妻が一枚上手なところを見せて終わる。爽やかな読後感……かと思ったら変態仮面なので笑った。なにこれすごい。何なら主人公の負けとも言えるようなオチですよね。おそらく主人公の方だけこの恋(不倫関係)を引きずるんだと思いますし。最後の最後に人妻の年上という側面が強調されて終わる。オープニングもすごかったけど、エンディングもすごい。これは来たな。

『若菜の進路調査』しょうさん坊主

 ギャルに性的にいじめられるが、持ち前の巨根で一矢報いる。彼としてはコンプレックスだったってのが良いですよね。それをギャルが “バカにするわけないじゃん!” と真正面から肯定することで彼が自信を取り戻す。ちょっとした成長物語としても行けるクチ。チンコの善し悪しを判断するためにビッチ設定にも意味があったわけですね。あそこまでの肯定を出来るのは彼女のあのキャラクターありきですので。運命の相手感すらあると思います。挿入したあとの彼が “動きますね!” とあからさまに自信をつけてるので笑いました。直前に一発出した余裕があったのかもしれないけど、すごい変わりようである。ちなみにこのセリフは終盤でもっかい繰り返される。彼の気の利いたことは言えないけど気持ちは溢れて余りある、という実直さを表してると思います。ヒロイン視点で考えると「まだなの……?」という驚きでもあるんですがw
 ラスト。話の発端となった進路調査票でうまいことオチがつくんですが、「出せねぇよ!」って話ですよね。当たり前ですがあれを提出するわけにはいかないので、ヒロインの外から見た評価は今までと変わらず不真面目で困った存在だと思うんですが、彼との間だけでは大きな変化があって、日常が一変する。この2人だけの世界な感じがすごく良かったです。

『鹿森先輩からは逃げられない』Dr.P

 ししもり先輩。性格的にも肉体的にも敵わない感じすごい好き。 “蹴られてみたいかも…” なモブの子の気持ちがすごい分かる。分かってしまう。
 安易にデレるような終わり方じゃないのも嬉しかったです。あそこで別人のようになったら台無しですよね。怖い人から、かっこいいとか、頼れるみたいな印象にうっすらと変わっていく感じが素晴らしかったです。タイトルにキャラ名を使うだけあって、キャラクターの魅力が十二分だったと思います。最初から最後まで魅力的なキャラでした。
 2回セックスがあるんですが、そのどちらも主人公が捕まるところから始まるが最高ですよね。今後は少し普通にやる関係になると思うんですが、そうなってもプレイとして「捕まえる」行程を挟んでほしいw 女性の圧倒的な優位性を見せる展開としてすごい良かったです。

『ラブチャンスは突然に』アスヒロ

 ダブルメガネの初々しい恋愛心理戦が楽しい。それが冒頭なんですが、エピローグでそのときのことを振り返るんですよね。ここがめちゃくちゃ良かった。笑い飛ばせるようになったのが2人にとって大きな成長だし、似たもの同士だったと互いに知るのが関係性として非常に愛おしい。
 あとはやっぱキスシーンで彼氏がメガネをはずす(ずらす)描写がヤバかったですね。芸が細かい! そんな細かい所作を入れなくても「漫画だから」で済むと思うんですが、作者のこだわりを感じる。それまでは互いにぎこちなくてスムースに事が進まなかったけど、この場面でようやく彼が男らしい、紳士的な面を見せるのが良いですよね。メガネがカチャカチャぶつかっても初々しさとして魅力的だったと思いますが、それを上回るアイディアを入れてくるとは……。その後は普通にメガネしてるのも良いですよね。はずしたままセックスに突入するわけではない。おっぱいを見る場面が直後に来るのでそういう意味でも良かったです。ブラはずせないのが可愛いし、それを彼女が優しく “男の子は分からないよね…” と言ってくれるのも最高。
 射精後、余韻を味わうようにキスをする場面で、今度は彼女が彼のメガネをずらす!! やっぱあれ作者渾身の描写だったんでしょうね。キスをするのに準備モーションを用意したのが最高。準備の時点でドキドキしてしまう。

『ゲノム』古賀亮一

 除夜の鐘ネタで開幕。ブログ更新がマジで年末になってしまうとはなぁw
 忘年会から機械で記憶を消去するSF的な展開になるので笑った。そっち系を掘り下げたらマジでSFものになっちゃいそうで少しワクワクもしてしまう。『トータルリコール』とか『インセプション』とかそういう雰囲気ありますよね。貝なのにw

コアマガあほすたさんあほすたさん

 ずいぶん前になっちゃいましたが、あほすたさんを取材したabemaでの番組観ました。ただのエロ漫画家として扱われてて「その扱いで終わるにはもったいない人なんですが……」と口惜しい気持ちになりました。いや、面白かったんですけどね。
 小学校のクラス内限定の仮想通過で先生に支配されてた話。『こち亀』でありそうな話なのに実体験なので笑った。インフレの恐ろしさが痛いほど伝わってくるので、結果として別の勉強にはなったんじゃないだろうかw
 石黒先生(仮)はクズだけど、紙幣がやたら凝った作りになってて、良い教師と紙一重な気もした。クラス内での面白い遊びになってた可能性もあるじゃないですか。クズなんだけどw

『母性天使マザカルカノン』一億年惑星

 第26話。最近はやたらカノンちゃんがエロいことになる傾向にあると思うんですが、今回もまた一段とすごかったですね。カノンちゃんが性癖に目覚めてて笑ったんだけど、ド直球にエロくもある。指をしゃぶられるんですが、かなり無理のある構図にしてカノンちゃんがおっぱい吸われてるように錯覚するようなコマをあるのも面白かったです。狙ってやがるw

「読者ページ」

 今回の目玉は何といっても牛野缶詰先生への質問コーナーでしょう。かなりがっつりとしたボリュームになってるので驚きました。もっと一問一答的なやつかと思ったら普通のインタビュー記事みたいになっとるやんけ(インタビューにしては質問文が長いんだけど)。
 話がふっと思いつくパターンと、担当と会議して煮詰めるパターン。すごい興味深い。具体的にどの作品がどっちなのか気になる……
 自作のマイベストヒロインで挙がったのが『Morpho』なのが超嬉しかったです(あれホント好き)。

docs.google.com

 終わり。遅くなりました。ネットでのアンケートが送れるようになってる(キーワードがkomiflo掲載分でも見れる)んですが、31日が期限です。ブログ更新ギリギリでした。まさかこんなに遅くなるなんて……
 ということでアンケート。面白かったのは『どっちの双子SHOW!』、ヒロイン可愛いが『鹿森先輩』、ヌけたが『クラフトフェラ』になるかな。聞かれてないけど優勝は『クラフトフェラ』。

 来月……といってももうすぐですが、次号はもうちょっと早く終わるよう頑張ります。ホットミルク感想はやっておきたい気持ちあるんだけど、ボリュームが増えたからね。嬉しい悲鳴。
kitaku2kitaku.hatenablog.com