北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.37の感想

 急に寒い。ちょうどいい奴いねぇのかよ(飯塚)。
kitaku2kitaku.hatenablog.com

「表紙」おから

 おから先生担当で、しかも2人もいて超嬉しい。個人的におから先生の絵めっちゃ好きで、新作の度に「顔が良い! 顔が良い!」と喜んでしまうんですが、weeklyの方で突発的にその現象が起きました。

『カワイイカノジョ』多紋サカキ

 サークルの姫と付き合っているが、性格が最悪。付き合ってることもオープンなのでいわゆるサークルクラッシュ的なことは心配ない。たぶんみんなは性格最悪なことを承知の上でビジュアルだけを楽しむ立場になってるんだと思う。なので付き合いたいとかは一切ない。ただ、主人公との関係があまりにオープンすぎるので普通に失礼。デートでの失敗談とかを話すくらいならいいけど、いきなり夜のこと話されるのは良い悪いに限らずダメだろw
 飲み会終わりにホテルへ直行。2人きりになると豹変……というほど単純ではなく、甘えつつも普通に失礼ムーブは続ける。むしろ主人公の方が豹変。というか飲み会での件についてキレる。大きめに括れば分からせになるんだとは思うんですが、サークルや飲み会での立ち振る舞いに独自性があったのでものすごく新鮮でした。社会的な繋がりの中で彼氏に恥をかかせるというムーブが予想外で、普通に失礼なので、今までのこの手の分からせられるヒロインとは違った味わい。「そりゃ怒られるだろ」という感じではあるんだけど、ホテルで2人きりになった後の煽りはかなり雑というか、責め立てられるのを待ちわびてるのが見え見えになる。本作のラストでまさに語られることなんですが、彼女は徹底して素直なんですよね。それが分からせ作品のヒロインとしてめちゃくちゃ新鮮。たしかに、言われてみれば飲み会の時点でも彼氏のこと大好きだとも開けっぴろげにしてたので、純度100の失礼ではないという感じ。そう考えると彼女の言動は本作を通じてかなり一貫してる。感情や思惑の発露があまりに直線的でブレーキが壊れちゃってる感じが動物的で可愛いのかもしれない……と本作を読み終えた頃には主人公と同じように「たしかに可愛いかも」と納得させられてしまう。
 煽るけど好きなことは隠さないというヒロインが独自性あって面白かったんですが、主人公の方もそれに近い。煽られて「分からせ」のスイッチが入った主人公が怒濤の攻めを見せ、挿入中にトドメとなるような煽りを受けるが、直後に取る行動が攻めながらのキスなんですよね。ヒロインが自らの口を押さえる手をどかしてのキスとか単にキレてたらしない行動で「結局好きなんかい」という感じで微笑ましい。彼は彼の方でこじれてる人なのかもしれない。愛情表現が歪みまくった2人のイチャイチャだったのか……と最後まで読むと納得する。セックスしてるときしか好きと言えない主人公の方もある意味では性格に難ありと言われかねないというか、そんな変人同士のデコボコカップルが愛おしい(と最後まで読むと思えるようになるw)。

『エロで音声シてみた!』Aikunn8

 耳舐め配信とエロボイス作品で人気の同人声優が隣人に聴かれる。耳舐め配信中に窓開けてたのが迂闊すぎるんですが、イヤモニしてないと案外忘れちゃうものなのかもしれない(よく知らない)。その後、隣人に配信を直で聴かれ「リアル感がなくて面白い」と言われたことが許せなくて、ヒロインの方から誘う。隣人の意見が辛辣すぎて笑うんですが、たぶん普通に迷惑でイライラしてたという前提もあるんでしょうね。あとはやっぱりマイク越しじゃないとめちゃくちゃ笑えるのかもしれない。変な独り言みたいな感じになっちゃうので。
 ボイスドラマの台本をチェックしてもらうという体裁でプレイ開始。隣人は目を瞑ってボイスドラマを疑似体験……というかリアルに体験する。このパートめちゃくちゃ面白かったです。端から聴いたら笑っちゃうような荒唐無稽な内容も、当事者としてリアルに周囲から攻められると異様な迫力を持って感じてしまう、という説得力がすごい。イメージとしてドラマの中に出てくるエルフが描写されて、現実と虚構が言ったり来たりする演出も漫画ならでは。目隠しプレイを扱った作品としてかなり珍しいアプローチというか、新しい題材になってたのではないでしょうか。新ジャンルとしての魅力を感じる。
 厳密に言うと、耳以外も物理的に接触するのでボイスドラマという体裁はかなり最初の段階から崩壊してるんですが、ヒロインが静かにムキになってる感じとして微笑ましかったです。あと、隣人の方が失礼なことは言ってたものの、誘いに対して結構素直に楽しんでる感じがあるのも良いんですよね。変に意地張ったり対抗意識を燃やしたりしない(最初は)。それが寸止めされて我慢の限界に達し、第二ステージ突入。かなり最初からボイスドラマの体裁は崩れてるんですが、ここからは隣人の方から体を動かしたりするので「それはもうただのセックスだろ」という感じ。互いに当初の目的を見失ってるんですが、なぜか台本は読み続ける、という律儀さもあって最高。隣人の攻めに耐えながらボイスドラマを読み上げるという別のプレイになっちゃってるのが、2人ともバカやってる感じで好き。ボケとツッコミという感じはもはやないんですよね。どっちも謎の空間に落ちてしまった、みたいな。
 オホ声が大々的にフィーチャーされてるのも良かった。序盤は耳舐め配信なので出てこなかった要素だけど、オホ声も冷静に端から聴いたら面白くて笑っちゃうフィクショナルなものですよね(たぶん)。隣人がいつの間にかその当事者になっちゃって、それを満喫してる、というのが良い。てか、ヒロインのあのオホ声は素で出ちゃってるのか、オホ声演技のしすぎで出すのが癖になっちゃってるのか気になります。
 からのオホ声エンドも好き。絶対に窓は閉めてくれよw


 終わり。快楽天本誌の方も感想終わったばかりなので、良かったらそちらも読んでみていただけると……。weeklyだけ読んで本誌読まないって人はいないと思うので。
kitaku2kitaku.hatenablog.com