北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.18の感想

 雨は困るよね……とか思ったけど、もうすぐ梅雨か。つらい。
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『食べにくる隣人』橙織ゆぶね

 前編。隣人のOLが夕飯のお裾分けをもらいにくる。1ページ目、インスタントのお吸い物にお湯を入れながら “コポコポコポ〰” と口に出してるのがもう最高。インスタントというお手軽さも象徴的だけど、このセリフだけで彼女のキャラクターが何となく見えてくる。その後回想で語られる2人のなれそめである「逆作りすぎちゃって事件」も良い。キャラクター(エロ以外の要素)で魅了するまでの手際が良すぎる。
 年上ヒロインなのにだらしない、というギャップが素敵なんですが、互いの呼び方「牧村さん」「学生さん」もとても良い。食事に関しては完全に学生さんが優位に立つけど、その他の関係性においては案外ヒロインが年上としての余裕を見せる。素敵すぎる日常感からのエロへの以降がかなり唐突に感じられるんですが、これは学生主人公視点の発想で、ヒロイン側はちゃんと彼女の有無を確認してたりして、必要な手順を踏んでたりするんですよね。そのままサクサクとエロに移行していき、初手が耳責め。直接的すぎないエロだが、変態的でもある、というバランス。本作(前編)のエロパートは全体的にヒロインの手慣れてる感が魅力ですよね。年上なのにだらしないと思ってた彼女が実は……と逆転されるような快感。その後、何度も手コキをする関係になるんですが、手コキのオプションが豊富で手練れ感がある。手コキなので男は脱ぐが、ヒロインはボタン一つ外さない、と非対称なのも最高。前編はこれを徹底した、というところに前後編としての意味を感じる。
 ヒロインが言った “学生さん これまで彼女は?” は「じゃあやってもいいか」の確認も兼ねたセリフだと思いますが、逆に学生さんの “彼氏ともこういう事してたんですか?” というセリフには明らかに嫉妬とかの念が混じってる。その問いをヒロインが軽くあしらう感じも大人で良いんだよなぁ。
 ヒロインは終始余裕なので表情が微笑みレベルまでしか動かないんですが、唯一、学生さんに胸を触られたときにだけ意味深な目線をやるコマが差し込まれていて、おそらくこれが一歩踏み込んだ関係になる布石。そんな機微を学生さんはたぶん気づいていない……というのも良い。
 ついに……というところで前編終了。期待を煽りに煽ってテンション最高潮のところで終わる。最高の引きであった。同時にもどかしいw ここで初めてヒロインがスーツ以外の格好になったのも最高ですね。互いに準備をしてから合流、というのが熱い。てか、「タイトルってそういう意味だったのかい」ともなる前編のエンディングでしたね。
 最高の引きだったのですが、後編は来週だといいなぁw

『無口なカノジョ アナルセックス編』肉棒魔羅ノ進

 アナルセックス編とかいうド直球のサブタイトルで笑った。こないだのインタビュー記事でもアナル愛が語られてましたが、ほとんど「なんでアナルセックスがなかったんだろうな……」というレベルだったので、今回はついに。謎の感慨がある。快楽天本誌での新作でも少しアナルセックス出てきましたが、もう戻ってはこれない一線を越えてしまった感があるw
 デビュー作である『無口なカノジョ』の後日談としてアナルセックスががっつり描かれたのも感動的(?)なんですが、『無口なカノジョ』本編を読み返したら「なんでこれでアナルセックスしなかったんだろうな……」という感じの内容でした。デビュー作からブレてない作家性に笑ってしまうんですが、デビュー作の補完というのも意味深かったと思います。その後の2人のストーリーとかはほとんどなく、マジでアナルセックスするだけ、という内容だったのも「これが足りなかったんだ」感がすごいw


 今週は前編とショートのみだったのですが、個人的にどっちも大当たりなのでヨシ! という印象。特にゆぶね先生は新作の度に最高が更新されてる気がする……。
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