北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2022 No.24の感想

 あまりの暑さに殺意を感じた。
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「表紙」西沢みずき

 最後の3週目。ここに来て一気に豹変しましたね。めちゃくちゃ激しいことになってるので驚く。
 この手のぶっかけ系の1枚絵って「いくらなんでも精子出すぎでしょ」と野暮なこと言いたくなることも少なくないんですが、今回の場合は本編を読んだら納得しかなかったですw

『いっちょかみ』西沢みずき

 表紙3週目にして満を持して本編。表紙イラストの時点で「これ大好きな奴や」と確信を抱いてたんですが、実際に漫画で読んだらやっぱり好き。西沢作品の大人っぽいお姉さん系のヒロイン良いよなぁ。1ページ目のコート姿とかも素敵。
 話としては、姉の友達にからかわれる。正確には姉の友達視点の語りで固定されてて、だからこそのオモシロ、ビックリ展開が用意されてる。からかい系のヒロインに対する逆転なので、わからせに近いとは思うんですが、わからせられる側の話なのでちょっと変則的。読者が第三者として「ざまぁ」みたいな感覚になる可能性はもちろん残ってますけど、基本的には男側からの悪意、敵意、「わからせてやった」という気持ちは1ミリもない。むしろ彼にとっては子供の頃からの(おそらく初)恋の成就であって良い話でもある。彼の中では、という部分が本作の味噌で、ひたすらこのとものりがコミュニケート不能な、何考えてるか分からない存在として描かれてるのが面白い。ちょっとサイコ的な印象もありますよね。ただ、エロ漫画なので女性キャラにフォーカスするのは当たり前だし、男性キャラの描写が希薄になるのはザラ。ザラなんだけど、本作は描写がないことによって独自のキャラクターが生まれている、という捻りになってて面白い。面白いし、女性キャラを立ててるだけなのに男キャラのオモシロも生まれるという一挙両得感もある。
 単なるわからせ系とはちょっと違うのはエピローグに関してもそうで。「あんなことがあったのにハッピーエンドなのかよ」的な印象。あれでマジで好きになっちゃうヒロインの軽さというか、柔軟性は普通にすごいと思うし、ちょっとバカップル感出てる状態のヒロインがまた可愛い。

『再会』森ぐる太

 後編。ついに秘め事開始。いざ本題という感じなんですが、事前にエロパートとしては部外者である主人公の妻を大きく映して印象づけてるのも背徳感の下ごしらえとして好き。2人とも信頼されてるのに……という後ろめたさが最高。
 エロパート。くすぐりを誘う腋を見せつけるポーズが素敵だったし、ブラをドデカく描写してるのも好き。ゴム不使用についてもワンロジック入ってるのも見事だったし、浮気ならではの変則的な状況というのが強調されてて良かった。ゴムを準備できるほど正しい順序ではなかった、という2人の特殊性も感じられる。
 からの挿入後のくすぐり。前編の時点でくすぐりを介した物語になってて驚くばかりだったんですが、後編ではまた別の意味合いが生じるのですごい。嬌声を隠すための笑い声を出す、とか普通思いつかないでしょ。後編冒頭で強調された妻の存在を踏まえた見事な展開だったと思います。何も知らない妻が “嫉妬しちゃう” と言うんですが、嫉妬自体は正しいんだよなぁ……という味わい深さ。妻は純度100で良い人、というのが後ろめたさを引き立てる。

『エロッチぃ日常』エロッチ

 #19「裏垢女子は痴漢されたい」。待ち合わせ痴漢。犯罪はないので良かった(周囲の人に見つかったら詰むけど)……と思ったら待ち合わせの前の駅から痴漢が始まってしまい、まさか本物……からの約束のオモチャでの責めが始まる。4ページの作品なのに1ページごとに話が反転するのですごい。犯罪的なドキドキ感は演出したいけど、ガチで犯罪だと思わせるつもりはない、と示すためのオモチャが良い役割を担ってましたね。あの手のオモチャ事情は詳しくないんですが、電車の中で使っても音でバレないのかしら。不安になってしまうw
 待ち合わせ痴漢という要素が強すぎてサブタイの裏垢要素が弱いとも思ったんですが、大オチ(ネタバラシ)がしっかりSNSでのロジックになってるのも面白かった。よく考えたら2ページ目の “どうしておなか弱いの知って…っ” というのも同じ理屈だったのですね。


 久しぶりにブログで書くべきことの借金がない状態になったんですが、数日後に快楽天で出るのでそれまでのことです。そして、その間にちょうどジャンプがあって結局あっちでブログを書き続けるというオチ。
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