北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2022 No.13の感想

 美ショタ……好き……。
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「表紙」長頼

 長頼先生初登場なんですが、カラーイラストめっちゃ良い。パッと見で衝撃を受けたというか、感動。

『Other side』長頼

 いきなりセックスの場面から始まり、その事後から物語が動き出すという感じなんですが、徐々に2人のキャラクター、背景が見えてきて……という逆算的な構成が面白い。事を終えたヒロインが服を着ていくんですが、着た服が実は……と学生設定が明らかになる流れとか、漫画としての、物語としての楽しさに溢れている。制服姿が明らかになる直前にタバコを試しに吸ってみるくだりがあるんですが、その場面の意味合いも変わってくる。タバコを吸ってゲホゲホしてるのが可愛かったんですが、彼女が「優等生」イメージを嫌っていること、それの反発として行ったことが結構マジで悪いことだった、と後から驚く。てか、男のセリフであった “優等生は大変だねぇ” 、この「優等生」は比喩的なものかと思ったら、そのものズバリで優等生(学生)だったというのも見事ですね。
 この見事すぎるオープニングによって本作のことが大体分かる。スタートダッシュ感がすごい。からの学校の場面ではトイレにこもってオナニー。今度は服を一切脱ぐことがないので制服姿の魅力もたっぷり感じられる。さらに、ヒロインが優等生である自分のことを見つめる、鏡の場面。オナニーの直後に自分を見つめるというだけで十分面白いんですが、その鏡を見つめるヒロイン……から美容室での男との出会いの回想へとシームレスに場面転換。ここでようやく男がどういう人物なのか、2人はどういう関係なのかが明らかに。オープニングもそうだけど、いちいち展開が、展開とその見せ方が良い。演出がキレキレというか、そのまま映像作品にできそうなレベル。
 物語の背景的な部分がすべて語られた上でのクライマックス。再び男の家でのセックスになるんですが、 “セックスに逃げるの良くないよ?” と本作の本質に迫るようなセリフがいきなり飛び出る。2人のキャラクターが説明された今だからこそ響くセリフ。それに対してヒロインはやや不満そうな顔を見せつつセックスが始まるんですが、彼女がどのような思い(ストレス)を抱えているかが分かった状態だと同じセックスでも冒頭の場面とは読み取れる印象が全然違う。
 男の方は都合の良い子を捕まえたクズみたいな印象も少しあったんだけど、エピローグの場面におけるライターの火を消すアクションで、彼なりに彼女に寄り添ってることが明らかになるのも最高。互いに素直なことは言わないんだけど、2人の関係は良好だし、ハッピーエンドと言って差し支えないはず……とまで印象が晴れやかになる。本作の中で2人の置かれた状況が変わったり、問題が解決するわけではないので、物語的な進展(展開)は一切ないとも言えるんですが、情報を出す順番によって読者の中では間違いなく物語展開のような印象が生じていて、最後には「良かったねぇ……」みたいな気持ちにまでなれる。決して長くはない読切で、情報量の多い物語ではないのに、という奥深さ。エロ漫画おもしれぇ、みたいな感慨にすらなりました。

『となりの天馬くん』konnyaku

 お隣さんちの天馬くんとお近づきになりたい。正直この天馬くんが可愛いので個人的にはもう言うことがないというか、満足感しかない。
 そんな天馬くんが決して「良い子」ではなく、だからこそヒロインの中で悪魔が囁くというか、 “なんでもする… ねぇ…?” に至る。下着が隣のベランダに飛ばされたと気づいたときには下心なんて生じてなかったのに、天馬くんと出会い、弱みを目の当たりにすることでつい口が滑る。天馬くんが良い子ではないことでヒロインの欲望がどんどんエスカレートしていく様が良い。本来なら独りで妄想を重ねて満足してたはずなのに……という面白さ。冒頭のオナニーの場面では「イクとこ見ててね」程度だったのに、いざセックスとなるとめちゃくちゃ加虐心発揮してるので笑う。元からそういう願望があったという話ではあるんですが、天馬くんの「隙」によってそれがブーストした形で引き出されてしまった、という感じもありますよね。そういう意味では天馬くんには魔性性のようなものが備わっていると言えるのかもしれない。そんな一面も良い……。
 あと、パンツ泥棒が明らかになって謝罪する場面で、盗んだパンツが床に丁寧に陳列されてるので笑いました。よくテレビで警察が体育館に並べてる奴w

『常識改変活動記録』角煮煮

 #13「朝の生ハメ放送」。前回がテレビ局に移動する長距離バスの話だったんですが、今回は本当にテレビ局の話。有言実行というか、そのままの形で描かれると逆にちょっと驚く。
 テレビはテレビでも生放送中への乱入。主人公の催眠(?)能力のスケールのでかさ、パワーのインフレぶりがまたすごい域に達している。テレビ局のその場にいる全員はもちろんのこと、カメラの向こう側である一般家庭にまで常識改変が及んでるのですごい。テレビ越しにも能力(なのか?)は有効らしい。
 シリーズ展開としてまた面白い回だったな……とか思ったらエピローグが次回へのフリになってるのでこれまた驚く。意味深な女性2人がテレビ局に到着。どうやら男のことを追ってきたらしい。生放送に乱入したことで男の現在地がバレ、そのせいで追いつかれたっぽいですね。となると、前話以前からずっと追っていた可能性もありそう。本作、最初はただの男の都合良すぎる願望を具現化した話かと思ったら、徐々にシリーズとしての展開に独自の面白さが生じてるのが良いですよね。侮れないというか、シンプルで淡白かと思いきや意外とクレバーな印象すら。


 終わり。天馬くん好きです。
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