北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2021 No.47の感想

 もっと早くからマフラー巻けばよかった。あったけぇ……。
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『メスガキ店員わからせ中♡』konnyaku

 タイトルの通りの内容なんですが、ヒロインの名前が「須垣めぐみ」なので笑ってしまった。見事すぎるだろ……。
 ヒロインは店員ながらオーナーの娘で調子に乗ってる。そして、竿役は先輩。かと思ったら客も参加してくる豪華な布陣。そこで特徴的だったのが全員の視点がそれぞれ描かれる。客は少なめだけど、それでもモノローグが描かれる場面がある。物語全体としては先輩の立場で進むんだけど、ヒロインの心境も丁寧に描かれる。なので「わからせ」と同時に「わからせられ」でもあるんですよね。しかも、単なる快楽堕ちではなく、Mとして目覚める変遷が丁寧に描かれる。タイトルでエロ漫画としてのジャンルを完全に説明するタイプかと思ったら……の意外性に魅了されました。「Sだと思ってたのに」の良さ。悔しいと同時に新たな快楽に目覚めて幸福感もあって……という相反する2つの感情が入り交じってる感。
 エピローグでは完全に堕ちきった状態での新たなキャラクターが誕生して終わる。もはや生意気キャラの要素がなくなり、ある意味で好きが溢れてるキャラなんだけど、先輩からしたら迷惑なのには変わらない、とオチがつくのも良い。素直になった分可愛いとも言えるんだけど、たしかにめんどくさいのも事実w

『ドピュドピュ・オブ・ザ・デッド』すずのもく

 後編。ついに完結。ゾンビの危機からは少し離れ、ラスボス(裏ボス?)との直接対決。ただ、単に敵対するような悪意全開のキャラなのではなく、好きをこじらせたヤンデレ的なキャラになってるのが面白い。世界の危機を背負った状態でのセックス、というのが謎に熱い。本話だけ読んだら、もはやゾンビ関係なくヤンデレな子とセックスしてるだけの内容になりかねないんですが、外のゾンビの世界を背負った状態で、というのが物語ならではの良さ。
 んで、問題の解決。超絶倫なのでオールオッケー。大型桶を埋め尽くすのが途方もないスケールになってるので笑った。なんだけど、仕上げの場面とかめちゃくちゃかっこいい絵になってるのとかギャップがヤバい。ラストも急に良い話になって面白い。いろんな方向に振り回されるんだけど、その勢いがどれも強烈すぎて楽しい。結構な惨事だったのに処罰が「とほほ」で済ますのとかバランス調整がめちゃくちゃうまかったとも思います。あの「とほほ」があるおかげで彼女が悪役になりすぎないので、ラストの笑顔に対して「なんでだよ」とはならない。

エロマンガアカデミー」

 19時限目。もじゃりん先生による「『撫子さん』制作のひみつ」。いつもとは毛色が違って、しかも3ページの特別編成。さすが『撫子さん』は別格。
 エロ漫画におけるシリーズ連載のあり方、みたいな話が垣間見えてくるのが興味深い。大きなストーリーを見せるのではなく、一話完結のシリーズだとどうするべきか、という作者の判断がめちゃくちゃ的確というか、すごい理性的に考えた上で作られてるのだと実感する。「出落ち感」のくだりとかすごいですよね。言われてみれば毎回1ページ目の段階(ツイッターでの予告の段階)で「これはまずいw」と一定の満足感を得てました。あとは、ファッションなどのバリエーションも豊かなのもシリーズ連載ならではの魅力ですね。シチュエーションのバリエーションという意味でも大学生という設定が完璧に機能してたな、とも感じます。高校以下や社会人以上だともうちょっと生活が狭くなってしまったのではないか。
 あとは、もじゃりん先生が担当に嫉妬してる話に爆笑。ただ、作家としてのスタンス、キャラクターに対する親心が感じられてすげぇ良い。こういう感情はファンはなかなか感じることがないので、すげぇ貴重な話だったと思います。


 終わり。『撫子さん』裏話が出て、weeklyという雑誌の一区切り感がすごいので2021年度が終わった感覚になったんですが、来週もありますねw
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