北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2021年11月号の感想

 次号発売の前日にブログ更新する胆力が見所です。

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『羊と羊か狼と。』urute
 フルカラー8ページ。そしておねショタ。やはりおねショタですよ。世界平和。
 優しいお姉さんかと思ったら……。「脱いだらすごい」って表現ありますけど、本作もめちゃくちゃすごい。ただし、体すごいというより(体もすごいですが)体に付属した要素がすごい。端的にいうとピアスにタトゥー。脱ぐ前から耳のピアスがやばいレベルで驚くんですが、脱いだらもっとすごい。あちらこちらに穴あいてるし、オシャレな柄が描かれてる。エロパートが始まり、ヒロインがいろんなアングルで描かれるんですが、新しい角度で描かれる度に「ここにも!」という驚きが絶えない。右胸にタトゥーかと思ったら左尻にもあって、と思ってたら正面向いたらクリにピアス。全身油断ならないというか、情報量がすごいw 絵柄も相まって優しいお姉さんの出てくるおねショタという雰囲気は最後まで感じられるんですが、それでも彼女のヤバさというか、強さの象徴としていろいろ見えてくる。このギャップが素晴らしかったです。この手の属性のヒロインをショタを組み合わせたのが驚きでした。

「HOT LOVE NOVEL」シノ ICHICO

 ノベル&ボイスドラマ。今月はサキュバスサキュバスがすっかり家に居座ってるところからスタートしてて、そのサキュバスの堕落ぶりが楽しい。サキュバスで堕落って言ったら性的な意味を考えちゃいますが、いわゆるニート的な堕落w
 てか、よく考えたらハロウィンの季節を意識してのサキュバスだったっぽいですね。そういやそんなイベントもありましたね……(縁がない)。
 パラサイトニートみたいなキャラクターが楽しいんですが、エロを通じた関係としては同居中のカップルみたいな味わいがあって、この腐れ縁感が魅力的。そして最終的には孕ませ、というサキュバスと似つかわしくないテーマに着地するのも面白い。「所帯を持っちゃうの?」みたいな意外性。まさかサキュバスものでこうなるとは。よく考えたら衣食住すべてを満たした作品と言えるのかもしれないw

『やっと私のご主人様っ!』高津

 後編。後編にして長いシリーズの完結編。前編の続きではありますが、それぞれ単独でも成立してる話だと思うので、これ1本で完結編と考えてもそれほど違和感ないと思います。
 前編からの余波として亜弥ちゃんが奴隷堕ち。シリーズ的に「ついに」という感じありますね。プロ奴隷による奴隷の教授という形でセックスが進行するのも単なる3P、4Pとは違った良さがあったと思います。基本的には男と奴隷の女性たちという構図なんだけど、女性たちの中にも奴隷のランクというか、序列がある感じが人間関係として面白い。
 そんな亜弥ちゃんの奴隷化もシリーズのクライマックス感あって魅力的なんですが、とはいえシリーズを亜弥ちゃんで終わらせるわけにもいかんでしょう……と最後にネフティさんのターン。ここは完全にタイマンの形となるんですが、 “…奴隷じゃなく好きな女性としてエッチしたいです” 。今まですごいことやってきたのに、最後の最後は濃密なイチャイチャ。この落差が良い。落差って言うと大体上から下に落ちる順番だと思うんですが、本作は落ちたところから上へと上がる。タイトルでもあり、散々繰り返されてきた「ご主人様」という呼称を改めるくだりとかマジ熱かったです。プレイ内容も誠意を感じるようなものになってる……んだけど激しさは断トツで、というバランスも見事だったと思います。普通加虐的なプレイのが激しく見えちゃうと思うんですが、気持ちが高まりプレイが激しくなってはいるがラブラブ。一目で分かるし、セリフの応酬でもそれが伝わってくる。そして、ラストの見開きどん! が圧巻でしたね。「汚くない」という助走からの見開きという展開も素晴らしかったです。

『シェアラブる2』宮部キウイ

 第2話。『2』の第2話ってナンバリングが難しいことになってますね。前後編の作品もあったりするし。まぁ、通しで読めば何の問題もない話です。
 ということで第2話。初のヒロイン個人を掘り下げる内容というか、いわゆる花鈴回。ヒロイン2人の関係が良好なので裏切りとか背徳感が生じるわけではないんだけど、2人だけの秘密という状況には特別な魅力を感じる。最初に、ヒロイン2人それぞれにやりたいプレイがあって、それを1対1のときにカミングアウトする、というターン制みたいな説明があるのが本作らしいですよね。抜け駆けでは決してない。秘密の願望は秘密だけど、秘密を明かすことは明かされてる(ややこしい文章)。
 んで、秘密の願望。イラマチオ。ここでもフェラネタで来たか! さすが宮部先生!! という展開なので感心しつつ歓喜。必然的に本作のメインとして描かれるのもお口プレイであり、安心安全、信頼と実績の宮部クオリティで描かれるので大満足。フェラはフェラだけど今までになかったさらに奥、というレベルアップ感も含めシリーズものとしての魅力を感じる。ただ、こうなってくると次回やってくるであろう由奈の望むプレイが何なのかが気になって仕方ない。「さすがにもうフェラネタは在庫切れじゃない?」と思うと同時に「今回がフェラだったらかやはり次回もフェラだろう」という気持ちもする。ど、どうなってしまうのか……。今回が受けのリクエストだったので、次回は攻めなのか? 『シェアラブる2』第1話に出てきたプレイ内容の掘り下げだとしたらアナル攻めなのか? とか妄想が膨らみます。アナルだとフェラ要素がなくなるからどうなのかなぁ、と我ながら怪しいw

『色づく春と』綺月さい

 前編。パソコンに向かう主人公、からの彼に降り注ぐ花びらというオープニングが幻想的で美しい。エロ以外の要素で引き込ませる開幕、前後編ならではの大作感というか、多少はゆっくり進められる強みを感じる。
 男主人公のモノローグで片思いが語られると思ったら次の場面では視点がヒロインに移ってこちらも片思い(自認)と明らかになる。この甘酸っぱさが最高なんだけど、男の方は独りで悶々と気持ちを溜め込んで、ヒロインは友人に相談という対比も良い。この非対称性がオナバレ展開へと繋がる。オナバレってギャグになってもおかしくない展開なんですが、本作では2人のすれ違いの果ての事故というドラマチックな扱いになってるのが面白い。語りようによっては何とでもなる、という漫画の可能性。
 からのエロパート。互いに溜め込んだ気持ちが爆発する話なんですが、同時に恥ずかしさや変な自意識も働くので……という両者ともにスムーズに行かない感じが甘酸っぱいし、可愛らしい。基本ヒロインがリードする形ではあるんだけど、ただリードするだけじゃないヒロイン側の心理描写、演技が良い。

『おしえあい』蛹虎次郎

 マジメ主人公が図書室で勉強してると、図書室でヤッてるギャル登場。んで、蛹先生でしょ。主人公の理性がぐちゃぐちゃになるような話になると思うじゃないですか。だと思ったらまさかのガリ勉に優しいギャルで、めちゃくちゃ甘い決着なので驚いてしまったw 途中で明らかに寝取りそうなゴリラ教師が出てきて「にたぁ」と笑うので「やはりそっちか!」とか思ってたら、甘い。あの教師のキャラクター造形はやっぱフェイントの意識あるんですかね。マジで騙されてしまった。いや、これで本作に続編が作られて先生大活躍……という可能性も否めないのかな。こわいw
 ヒロインのギャルっぷりもかなり突き抜けてて、それもあるので純愛オチに至る衝撃が高かったです。あそこからのハッピーエンド、意外性あって良いですね。最後まで油断ならない中のハッピーエンドは染みる……。
 エロから離れてしまうんですが、主人公が先生の驚異を退ける逆転の一手と出てくる屁理屈が結構好きです。ヒロインの純愛堕ちという見方もできるけど、主人公側の学力落ちでもありますよね。それによって2人の立場が対等になって……というハッピーエンドの良さ。

『サイミンコンサルト』夏庵

 こちらは予想を裏切らないというか、期待を裏切らない。てか、目次コメントの時点で確信を持たせてくれる安心設計なので笑いました。
 ということで催眠。学校一の美少女が主人公に接近し、主人公が勘違いしてると、主人公の友人に告白したいと告げられる。そこに催眠アプリ登場。そこからは主人公のワンサイドゲームなんですが、催眠の内容、騙す度合いが絶妙でした。ウソすぎない。催眠で好きなようにできるんだけど、彼女の意識を奪うようなことはしない。あくまでも彼女の本心を聞き出して、そこから小さなウソを催眠で信じ込ませ、そのウソを理由にセックスに至る。あり得ないウソなんだけど、わざわざウソというワンクッションを挟むところに本作の魅力がありますよね。欺瞞でもあり、煮詰められた悪意でもある。
 んで、かなりキレイなオチがついたので本作はこれで完結してもおかしくないレベルだと思うんですが、本作は前編。まだ続きがあるということで、そこからNTR要素が本格的に出てくるんだと思います。ヒロインが告白実行したあとの話になりそうな気もするんですが、告白は阻止したままも面白そう。

『黒ギャル☆ナイトビッチ』ナスムスビム

 仕事に忙殺される主人公が、仕事の待ち合わせ場所でギャルと遭遇。ヒロインのギャルっぷりが度を超してるというか、初登場の時点からエロへと最短距離で詰めてくる。パワープレイで大味な作品でそれもまた良し……とか思ったんですが、仕事に疲れた主人公がギャルに癒される話でもあるんですよね。そっちの側面もかなり丁寧に描かれてるというか、そっちをメインに味わっても問題ないレベルだったように思います。マジメで疲れてしまった主人公が快楽堕ちするような展開なんですが、その快楽堕ちによって疲弊した心が救われ、つらい現実を忘れられる、みたいな味わい。エロパートの最中でも頻繁に主人公が仕事のことを思いだし、打ち合わせ相手からの電話が鳴り続けるんですが、それと目の前の対比ですよね。そして最終的にはそんな着信中のスマホに中出しした精子がぶっかかることになるですが、スマホが汚される、上書きされるという場面が象徴的で素晴らしかったです。最近のスマホは防水だから何とかなる!(自分のがなるのは絶対イヤですが)

『ギャルクリ!』坂上

 第2話の前編。第1話で印象的ではあるもののメインではなく、本番はなかった淫口科フェラチオ外来のまひろちゃんが第2話ではメイン。ただし、本番はまだお預けである。お預けとは言ったものの、後編もフェラのみで完結しても不思議ではない。ただ、後編は正式な医療行為ではない可能性もあるので、そうするとフェラ以外の行為もあるのかも……と期待。てか、後編に出てくるのがショタらしいので嬉しさしかない。ギャルの設定が強すぎるのでそっち側に特別な魅力が発生するとは1ミリも想定してなかったのがラストのショタ登場がありがたいサプライズでした。ショタにハマるまひろちゃん楽しみだなぁ。ギャルにハマるショタでも大歓迎です。
 前作の人気キャラがついに、という盛り上がりも確かにあるんですが、とは言うものの個人的には本話の最初と最後に出てきた黒ギャルの女医さんがすげぇ刺さったので、そっちのエロはないのか……という飢餓感。黒いのにメガネで、白衣で女医なのに煙草スパスパやってるの最高すぎません? 第3話で彼女がメインになる可能性に期待していいのだろうか。第1話におけるまひろちゃんと違ってフェラすらもなかったんですよねぇ。

『ピントをあわせて』みかわや

 第2話。2/3ですね。途中から始まり途中で終わる。事前の説明が必要なく、物語を決着させるノルマもないので一番楽しい時期とも言える。高校2年生が一番自由で楽しめる、みたいな。三部作の映画も大体2作目が傑作です(脱線)。
 四角関係、というより三角関係+1という感じか。寝取られ、BSS的な予感があったんですが、本話でついにそれが爆発。覗き見て鬱勃起というこの手のジャンルにおける王道かつ覇道みたいな場面があるのが最高なんですが、それで終わらず、そこに別のヒロインが入ってくる。黒羽さん視点でもBSSだったのか? とか思うんですが、決定打的な描写がないんですよね。まだ。黒羽さんが良い感じに感情が読み取れない表情のままのエロパートが良い。彼女の真意を考えてしまうような物語的なオモシロもあるし、情けなさの極みの状況の主人公を黙々を処理してくれる、という異様な感じもエロい。そして、2組の射精のタイミングが合致する演出も最高。2人のヒロインが正面と背面、口と本番という対比が良い。からの “……苦っ” で本話が締められる。苦いのは精子の味の話だけではないですよね。そう考えると本話で唯一黒羽さんが本音を漏らした場面と言えるのかもしれない。
 藤白先輩。前半の健全パートにおける理想の先輩感がめちゃくちゃ良かったです。前話のことを知らずに読んだら完全に作品のジャンル勘違いしてしまう破壊力w 爽やかパートの王道感があるからこそのエロパートとのギャップがすごい。単にエロいことするのではなくコスプレなのがわざわざリスクのあることをしてる(やらされてる)感。リスクがあるのは女性だけ、というのが刑部のクズ感ですよね。そんな藤白先輩のギャップ、イメージが崩れていく感じが主人公にとってのBSS感の極みであって……と話が進んでいくのが良い。

『部長、特訓です!』トリブリ

 トリブリ先生、前作がおねショタだったのですが、今回はヒロインがロリ系。このヒロインが驚くほどに可愛い。太眉&柔道着に感動すら抱くレベル。これは前作もそうでしたが、非エロパートからエロパートへの移行する際の雰囲気の一変ぶりが圧巻でして、このヒロインの非エロパートが可愛いんだよなぁ。もちろんエロパートも可愛いんですが。とにかく表情豊かで、いろんな感情やドラマが描かれ、その振り幅、ギャップが魅力的。
 最初はギャグっぽい雰囲気で始まって、これだけで充分魅力的なんですよ。そっからエロが始まると一揆に薄暗い雰囲気になって、それがロリ系ヒロインの背徳感とマッチしてたと思います。かと思ったら最終的には2人が秘めてた感情を爆発させる展開になり、「あれっ ロマンス的に良い話だったの?」みたいな着地に至る。そのジェットコースターぶりが素晴らしいし、それを彩るヒロインの顔が最高。
 そして、エピローグにおける2人の立場が逆転するオチも見事でしたね。エロくもあり、ロマンス的なオチでもあり、コミカルでもある。

『たえちゃんとじみこさん』玄鉄絢

 第25話。当事者たちが集まっての会議から始まるんですが、この全員百合という状況が本作らしいですよね。修羅場でもおかしくないんだけど……という雰囲気も良い。
 そんな大勢のワチャワチャ感からの大人同士の落ち着いたサシの会話へと移る。地に足着けたような話になるのかと思いきや、2人の雰囲気が徐々に……。本作の大人キャラの回だといつも大好きなんですが、この緊張感からの「まさか……これはやるのか?」みたいな雰囲気が良いんですよねぇ。百合関係が延々と広がっていくのが本作の魅力ですが、その広がっていく感覚がじっくり、ねっとり味わえる。
 攻めと受けがハッキリした関係性で、攻めがスーツ着てて、受けのメガネを外す。このメガネシークエンスが最高。顔を近づけながらのメガネ外し、良いなぁ。そっから貪るようなキスシーンになるんですが、メガネを外したからこその激しさを感じる。タガが外れる表現でありつつ、まぁ物理的にメガネが邪魔にならないから好きなだけ激しくできるという事情もありそうですね。メガネも好きだし、スーツ女性も好きなのでかなり大好物な回でした。
 エピローグ。その一件を日常的なセックスの最中に話す。冒頭と呼応するような場面なんですが、裸の女性が3人ベッドにいるだけで驚きなのに、さらに別の女性の話をしてる、という異様性が良い。

『姉妹の愛はいかが?』みずやん

 男1と姉妹が幼馴染。それを妹視点で「あーもうじれったいなぁ」と描く。主となる恋愛関係は男と姉なんだけど、そこに語り手である妹が加わる形での3P。妹が指揮する形での慣れないセックスというのが魅力的でした。享楽的というほどスムースではないんだけど、妹が3人の中ではかなりの強キャラなので場を支配してる感じが良い。パイズリの場面で男とこっそり相談するのかと思ったら、耳元で “ほら… イッちゃえ” と言葉責めみたいなことになる場面が最高でした。あの緩急が素敵。
 「まだ告白せんのかい!」とギャグ的な雰囲気になったと思いきや、主人公である妹の秘められた想いにフォーカスされ、そのまま彼女が暴走するような展開へ。妹は語り手なので冷静だと思ってたら、彼女もコントロールを失うんですが、読者的にも予想の範疇を越えるエロさというか、安心する余地がなくて迫力ありました。妹が暴走し出してからは少し男視点の語りも入るので、語り手交代みたいな感じなんですが、そうすると姉妹2人に翻弄される男の感覚がメインになるので、これぞ3Pものの王道って感じですよね。大きく見ると妹視点の物語なんだけど、ヒロイン2人に挟まれる男の夢、みたいな部分も味わえる。

『純愛アミュレット』野良黒ネロ

 あら、今回は甘酸っぱい感じなの? と思ったら当然のように違ったw タイトルの「お守り」もそれ自体は純愛を意味するものだけど、本作で描かれるエロが純愛とは言ってないんだよなぁ……とごまかされた感。うまいタイトルだったと思います。
 褐色からの日焼け跡、そして陸上部という鉄板の構成かと思ったら終盤になるとバニーまで出てくるので驚きました。日焼け跡のバニーも良いですね。陸上部らしい短髪との相性も良かったと思います。そんなバニーがめちゃくちゃ可愛いんですが、物語的にはそのバニーが「こんな格好になるほど……」とヒロインの堕落を実感させる衣装になってたと思います。エロい、エロいんだけど……という寝取られならではの鬱勃起感。いやしかし、マジで陸上ウェアからのバニーというのギャップ良かったなぁ。バニー単体では決して味わえない魅力がありました。癖になりそうだ。

『あまあね! 私がぜんぶシてあげる♡』めーすけ

 お姉さんと出会えるマッチングアプリ。それを利用するのは当然ショタだ。1ページ目のコートを着てドキドキしながらお姉さんを待ってるショタがもう可愛い。ヒロイン登場より先にショタが可愛いんだからこれは信頼できるおねショタ作品。
 出会ったお姉さんに優しくしてもらうはずだったが、彼女は彼女で加虐の癖があって……。こういう展開だとヒロインの顔が一変するパターンもありますが、本作はむしろヒロインの派手な変化はなく、「優しいお姉さん」の顔は同じなままエグい攻めをしてくる。このギャップが良い。エロが進むにつれ、徐々に露わになるヒロインの本性というのも丁寧に描かれててそっちとしても素敵。
 それに対するショタが何気に強いw 被虐なんだけど、受けの総量がデカいというか、被虐の可愛さは十二分にありつつ、壊れることはないので可哀想な印象にはならない。それどころか、 “の のどかさん…… 幸せそうで良かった…” ですよ。あれだけのことをされてるのに優しい。こんなんお姉さん的には理想のショタだろ。鍛えてくれたリアル姉に感謝するべきなのかもしれないw

『書庫の奥』うましか

 読書部を創部する。協力してくれる人が2人現れたけど、その2人が部室をヤリ部屋として占領していく。読書部5人での乱交になるかと思いきや、話の本筋としては部長である主人公と、数合わせ件ヤリ目的の男子部員2人。読書が好きで創部したはずのヒロインが徐々に部室の空気に呑まれていくグラデーションが丁寧に描かれててエロい。
 それと、主人公が読書好きということもあって、語りの言葉が妙に文学的というか、官能小説的なんですよね。言葉のチョイスが普通のエロ漫画では出てこないタイプ。それが本作の雰囲気の形成に一役買っていたと思います。こういうエロワードセンスってありますけど、こういうエロに突き抜けるのではない方向の雰囲気作りってのは少し意外でした。主人公は内省的で、読書好きなので、味わう快感に対する分析が詳細なんですよね。そんな彼女の語りがとても良かった。絵として描かれるエロももちろん魅力的なんですが、それに対して彼女がどう感じているかが言葉として説明される。読書による頭の良さってこういう考え、ものの見方の精細さにあるんだろうなぁ、とかエロから離れた気づきを得てしまった……。

『ばーちゃるえろまんが♡ふぁんかんしゃさい!』久我繭莉

 エロ漫画家のまゆり先生がVの配信をしてて、アバターの感覚を共有できる機能を用いたそれのファン感謝祭を行う……と作品を端的に説明するのが難しいw エロ漫画家のV活動ってだけでクラクラするのに、それをまゆり先生にする胆力がすごい。劇中のまゆり先生、実際の姿は漫画の最初と最後にちょっとだけ出てくるのみで、VRゴーグルをしてるので妙に匿名性が高いってのも面白い。
 本編で描かれるのはスクール水着を基調とした混じったような格好なんですが、普段の服として1コマだけ出てくる衣装がめちゃくちゃ可愛い。1コマだけとは思えないクオリティというか、エロのない普段の活動も全然見たくなってくるレベル。普段の格好ではエロをしない、という一線が大事だったのかもしれませんね。
 配信ですので、エロパートの最中にもコメントが表示されて、そのコメントの内容がいちいち凝ってるというか、秀逸で笑ってしまう。エロを煽るような内容もあって、それはエロ漫画の機能的に分かるんですが、そうではない、リアルにありそうなコメントとかもあって最高。「原稿しろよ」はマジ笑った。冷静なのやめてw
 コメントも件もそうですが、本作の味噌は配信という衆人環視の状況にあると思います。その表現としてクライマックスに出てくる無数のチンコに囲まれる場面、ここ最高でしたね。犯されてて、その様子を見られてるという感覚の漫画的表現としてめちゃくちゃハマってる。そもそもセックスを行ってるのがバーチャルの話なので、見られてるイメージとして登場したチンコも大差ないのではないか、みたいなバランス。

『初恋のつづき…』きいち

 幼少期に仲の良かったヒロインが転校生となって現れる。ヒロインのキャラクターも快活なので甘い幼馴染ものかと思ったら、2人は過去に……という事実が明らかに。作品の雰囲気が急に薄暗くなる意外性が良い。主人公のヒロインとの再会を素直に喜べない心理に合点がいく。
 そのまま何の障壁もなくずるずるとエロパートに突入するんですが、そのあまりにすんなりと事態が進むことに不気味さを感じてしまう。エロ漫画的にはおいしいんだけど、素直に喜びきれない主人公の心理、この機微が最高。あまりに手慣れすぎてないか? という引っかかり。エロ漫画だとお約束というか、言うだけ野暮なこととして「処女なのにうますぎだろ」みたいな指摘がありますけど、本作はその矛盾を物語に反映して、だからこそ主人公が戸惑う。再会からのセックスで甘い話のはずなんだけど、初恋を大事にする方法について2人の間に齟語がある。寝取られとか鬱勃起というほど極端な話ではないんだけど、一言では表せない感情がありますよね。そんなモヤモヤを抱きつつ、気持ちをセックスという行為として爆発させていく主人公の心理の変遷が最高。ヒロインは常にエロ100%なんだけど、主人公の方だけ揺れ動く。もちろんヒロインがエロくて魅力的なんですが、そこに加わるスパイスとしての主人公のドラマが大好物でした。

『女ヤンキーin乱交トイレ』後藤マサキの野望

 ギャル属性がブームに近い人気を集めてますが、「女ヤンキー」と称してるのが良い。ギャルよりも容赦ないニュアンスが出てると思います。優しくなくて、どこか乱暴というか。そんなヒロインのキャラクター、及び男たちとの距離感が良い。弱みを握られて(完全に男たちが悪いw)、男たちが3人いるにも関わらずヒロインに主導権を握られる。この3対1なのに完敗な関係が最高。男3だけど、よく考えたら宗男は無罪じゃね? というギャグ的な余白も楽しい。最初から最後まで宗男が妙に気になるw
 最初はヒロインがマジでキレてるというか、何考えてるか分からない恐ろしい存在だったのが、徐々に興が乗ってきて、本来の目的から離れて楽しくなってきちゃってる感じがまた魅力的だし、そうなると今度は男たちが調子に乗り出して逆転的な展開になる。男女共に乱暴な攻めなんだけど、どこか微笑ましいというか、ギャグ的なノリがあって暗い雰囲気にはならない。男たちの逆転にはなるけど、攻めに回ったとはいえ、所詮は童貞(たぶん)なので……というヒロインとのパワーバランスに落ち着く。最終的には「めっちゃ仲良しなんじゃね?」みたいな雰囲気すらありますよね。本来なら繋がるはずのない関係性が繋がる良さ。

『Bold Body Attack』サガっとる

 バレー部の中身がゴリラなヒロインと、体がゴリラなコーチ。いつもガミガミ言い合って仲が悪く、今日も嫌がらせのように個人練習の呼び出しを食らうが……。メインのカップルも良いんですが、女子バレー部としての全体の雰囲気も魅力的。冒頭の場面で出てくるモブ女子たちの会話が良いんですよね。もちろん主要キャラの人物紹介みたいな説明ゼリフではあるんですが、 “うーん 私的には結構「怪しい」と思うけどね” とかただの背景では終わらない血の通ったキャラクターになっててすごい良かったと思います。かなりラブラブな内容の作品なので、あのモブ女子たちのエロパートも見たいというわけではないんですが、もっと彼女たちの出番も期待してしまうというか。2人の関係を面白がりつつ、疑いつつ、みたいな感じが良いんですよね。秘密の関係が軽くバレてる意外性も好き。
 んで、メインの2人によるエロパート。おそらくバレー部の練習としてビーチバレーをやってたんですが、ビーチということで水着。ビーチバレーは珍しすぎるけど、ビーチバレーも好き! という情熱を感じる。ただ、イメージとして普段の室内バレーの様子も出てくるし、しっかり宿に移動してからの通常ユニフォーム状態でのセックスも描かれる。特別な状態の魅力もありつつ、いつもの姿もしっかり見せる。セックスとしても屋外から屋内に移るので当然周囲への意識が薄まってどんどん激しくなっていく盛り上がりもありますよね。そんな場面転換の際、例のモブ女子部員をチラッと出したのが良かったなぁ。ニヤニヤしながら疑ってる感じ、超好きw
 驚くことに衣装以外にもバレーならではの内容がエロパートに組み込まれてて、それが速攻のサイン。ヒロインがバックの体勢で誘う場面として出てくるのが見事だったし、それがエピローグで再び出てくるのも良かった。秘密のサインのはずなんですが、後衛がサイン出してるのが不自然でモブたちに怪しまれるw

『ゲノム』古賀亮一

 チンコ消滅のインパクトよ。チンコ消滅だけで最後まで突っ走る勢いが好き。無駄がない、詰め込みがすごいw 個人的に「TS=チンコ消滅」がめちゃくちゃハマったんですが、ものすごい小さい扱いの1コマで終わるんですよね、このネタ。もったいないよ!
 チンコ解禁の件は普通に気づかなかったのでビビった。コンビニ撤退のあたりが境目だろうか……。

コアマガあほすたさんあほすたさん

 ぬいぐるみペニスショック。初めて聞いたが、その心理も少し理解できる……が、良い人だったのに突然キモがられるという方は困った話でしょうね。どっちの気持ちも分かるw 学生時代に初対面の男に告白されて困る、みたいな話と通じるのかな。男の距離が詰め型がおかしい(自己満足になりがち)みたいな。まぁ、もちろん単にコミュニケーションに問題があるってだけの話かもしれませんが。興味深いテーマであった。
 てか、女性器の描写がドストレートかつドギツいので笑ってしまった。いや、チンコも同様に描いてるからマンコだけに衝撃を受けるのも変な話なんだけどw

『母性天使マザカルカノン』1億年惑星

 第48話。トムホランド(似)が太る。これにはゼンデイヤも幻滅ですわ。
 カノンちゃんは太った状態のトムホランドを愛することができれば良いとこ取りだったのかもしれない……が、ただの肥満ではなく堕落による肥満だからそれを見過ごすことが出来ないってのがポイントですかね。カノンちゃんが母性天使たる所以だわ。
 “歩いて痩せられるワケねーでしょおおおおお!!!” は耳が痛かったです……。


 終わり。相変わらず遅い。毎月何とかならんもんかね。次号の次号予告をツイッターで見たりする時期になってしまったw
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