北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2021 No.33の感想

 最近のワニマガ雑誌の黒棒修正がデカいと話題なんですが、電子限定のweeklyでもデカかったです。紙雑誌の都合ではなかった。前にも急にデカくなることあったと思いますが、有識者の中では理由が解明されたりするのだろうか。
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『撫子さんはNo!って言えない』もじゃりん

 第6話「ほろ酔い撫子さん編」。もじゃりん先生が本作の一部カットを上げてまして、積極的に攻める撫子さんの姿が描かれてるので「撫子さんが攻め……?」と混乱しました。蓋を開けてみたら酔っぱらって豹変した姿であったと。めちゃくちゃ面白い。攻めの撫子さんという意外性もそうだけど、前回の「身体のひみつ編」で撫子さんがエロいのは彼女からチンズキフェロモンが発せられてるから、と説明されたじゃないですか。まぁ、あの医者の言うことを真に受けていいのか怪しかったんですが、案外正しかったというか、撫子さんの中には何か特別なものがある、特別なエロさを秘めている、みたいな話は今回の酒による豹変とも通じますよね。シリーズ展開としてのオモシロもめちゃくちゃ感じました。今までは、男を狂わせちゃう撫子さんをどんなシチュエーションに置くか、という話で、あとは愛すべきマンネリみたいな感じだったんですが、ここに来て撫子さんの新たな面が出てきてブレイクスルーを感じる。まだまだ可能性を秘めてるキャラクター、シリーズであった……。ミミちゃんの方を掘り下げるみたいな方向性は考えたこともあったんですが、撫子さんだけでまだまだ戦えるし、変化球とはいえ本話が一番エロかったと言っても過言ではない。マジ刺さりました。過去の話が今回の意外性に向けた溜めとして機能してるので一概に比較はできないんですが、ホント良かった……。
 エピローグにおけるオチ。ギャグ的で微笑ましい内容なんですが、いつもと違う形ではあるけど、ここでも男を狂わせていた、というのが良いよね。あんなの好きになるに決まってるやろがい、という内容からのすべてリセット。泣けるw

『あこがれ初体験』いづれ

 #2。後編ですね。一応ホテルという場所を示すコマから始まりますが、1つの長い作品を前後編に分割した形だと思う。右ページ始まりだし。とはいえ、マジでページ数長いし、エロの充実度も高いので前編も後編もがっつり読み応えあります。物語の切れ目としてはホテルでの3Pを終えたところで前編を終えた方がキレイな気もするんですが、ボリュームに差がありすぎるので無理ですね。
 そんなホテルでの一戦を終え、もう後には戻れなくなったあやめ先生の心の変化、というのが非常においしい。それがクライマックスの保健室での3Pへと繋がる。もちろん生徒とやっちゃうのはかなりアウトな行為なんですが、ラブホでやるのはあくまでも遊びという認識もできるじゃないですか。ところが保健室となると、彼女の社会的な属性と深く関わる場所であり、当然バレるリスク、バレた際のリスクも跳ね上がる。それでも求めてしまうあやめ先生の堕ちてしまった感ですよね。挿入したまま保健室での通常業務が舞い込んでくる、という展開もめちゃくちゃ良かったです。バレそうになるエロ展開としてもそうだし、あやめ先生の堕落ぶり、そして二面性が象徴的に描かれてて非常においしい。ある種の職務放棄。
 そして、最後の最後、国枝さんからあやめ先生への悪魔的な誘惑で物語が終わる、というのも最高でした。あやめ先生が堕ちる話でもあるけど、国枝さんに堕とされる話でもあるんですよね。国枝さんの悪魔的な存在感もあやめ先生と同じくらい魅力的。

『常識改変活動記録』角煮煮

 #07「お客様ご来店」。お馴染みのシリーズですが、過去最大級の変化球。6.5でもおかしくないような話。前回常識を改変されたコンビニ店員のその後を描く。たしかに前話のラスト、自分のためのエロだけではない悪意を感じさせる置きみやげが印象的でした。この子はどうなるんだろう……と思った読者も多いと思いますし、私もそう。そしたら本話がまさにそういう話であった。
 催眠で好き勝手やる、という今までのコンセプトから逸脱して、狂った常識のコンビニ店員に出会ってそのままおいしい思いをしてしまう客の話。視点が新規の客に移ったのがシリーズ的に珍しいし、シリーズ展開としても楽しい。撫子さんもそうだったけど、強固な型のあるシリーズだけど、その繰り返しに甘んじるのではなく、逆に変則的な仕掛けを用意してくる展開が面白いです。いつもの主人公がその場その場でエロいことをするのではなく、彼が通ったあとにはその影響が強く残り続ける、という世界の広がり。このコンビニ店員はこのようなエロい日常を今後も繰り返すことになるし、今回の客はこれを目当てに常連になるだろうし、何なら他のコンビニに行った際にも淡い期待を抱いて肩透かしを味わうかもしれない。直接催眠をかけられたわけじゃない客までもがしめしめと積極的に常識改変の世界に足を踏み入れていく場面が最高でした。彼も間接的に催眠をかけられたと言えるのかもしれない。


 終わり。シリーズものは面白いな、という週でした。お馴染み感があればあるほどそれを崩した際のオモシロが増す。
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