北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2021 No.18の感想

 さすがにモンハンの熱もだいぶ冷めてきました(けどやる)。
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『ご使用おまちしてます♡』肉棒魔羅ノ進

 駅のトイレに入ったらトイレになった女子がいた。拘束(セルフ)までしてあるので初見時は「エロい」ではなく「ヤバい」が先に来ますよね。当たり前の反応なんだけど笑ってしまった。絶対犯罪だし、下手すら軽いトラウマになってもおかしくないようなインパクトのある絵面だw
 基本的に、ドの付く変態のヒロインとそれに翻弄される主人公という形。もう完全にボケとツッコミみたいな関係性になってて2人のやりとりを見てるだけで楽しいんですが、荒唐無稽になりがちなエロ漫画に対して常識的なツッコミを入れるとこうなる、みたいな批評性のようなものを感じてしまった。 “怖いよ! 面倒ごとに巻き込まんでくれ!!” が正論中の正論なので笑える。笑えるんだけど、その正論に逆に翻弄されるヒロインが可愛いので困る。 “私は悪い肉便器ではありません!” とかマジで笑ったわ。ドラクエじゃないんだからw
 ボケ、ツッコミ的な攻防を繰り返すんだけど、徐々にヒロインが主導権を握り始めて……というグラデーションも良い。理性が徐々に揺らいでいって最終的にはエロに堕ちてしまう、みたいな心理の機微、良いよね。すごいリアルというか誰にでも刺さる感覚なのではないか。ほとんどギャグ漫画的な雰囲気なんだけど、この徐々に彼女の誘惑に屈していくところはすごく丁寧。ヒロインのキャラクターはギャグ的なんだけど、エロ漫画としての展開、盛り上がりは迫力あってむしろ王道的とも言えそう。
 徐々にヒロインが主導権を握っていくんですが、そもそも彼女はマゾ的な願望を持ってるので、セックスの主導権を彼女が握ってるとは言いづらい。この捻れというか、矛盾、めんどくささが最高でした。彼女と分かり合えたと思ったら全然分かり合えてなかった、というギャグ漫画的なオチも笑ったわ。再びセルフ拘束をし始めるとこの「なんだこれ……」感がすごいw

『ゆきずりロード』ミナギリ

 エロ漫画を定期的に読むようになって驚いたのが、数としては少ないけど、一定数「自殺」を扱った作品が出てくる点。komifloだと年に1、2本くらい出てくると思います。すごい特殊なジャンルだと思いますが、生の営みとしてセックスを描くと考えたら、言われてみれば納得ですね。さらに本作は、どんどんインモラルなプレイへと加速していくんですが、人生で最もヤケクソになってる状態ということを考えるとその荒唐無稽さにも説得力が生まれてくる。エロ漫画って、決して長くないページ数で日常からセックスまで展開するので、ある程度の飛躍は仕方ないと思うんですが、このヤケクソ感を考えると嘘くさくは感じられない。野外でやってて少女に目撃されるとか結構な事件だし、何なら少女に対して暴力的ですらある酷い話なんですが、そもそも死ぬつもりの2人なので、2人以外の世界のすべてがどうでもよくなってる感として納得できてしまう。アウトな領域にまで突き進んでしまってる感として象徴的な場面だったと思います。
 あと、自殺ものとしての描写の精度として衝撃的だったので、心中ツアーのメンバーが使った交流ツール。ネットが想像しやすいんですが、本作だとニンテンドースイッチなんですよね。おそらくオンラインのゲームの中のチャット機能で繋がったのでしょう。そんな世界があるのか……とマジ衝撃。私は毎日のんきに『モンハンライズ』やってるんですが、同じアイテムでそんな世界に通じてる(かもしれない)とは。まぁ、モンハンのチャット機能はクソなのでそこらへんは安心ですw このまったくの日常空間からさほど遠くない世界の話、というのが作品の味わい深さになってたと思います。
 あと細かいところで面白かったのが、序盤にあった、車を運転中に交差点の赤信号で急ブレーキを踏む場面。そもそも死ぬつもりなんだから矛盾してるような行為ですよね。変なところで理性が働いてておかしい場面とも取れるし(最後の最後で踏みとどまることを示唆してる)、生への執着が垣間見える場面だったとも取れる。あらすじレベルで物語を考えるとまったく意味のない場面なんですが、この場面によって作品の奥行きが一気に増したと思います。この時点で何となく名作を予感してしまうというか。

『きょうのふろく』れゐぢ

 第10回。こないだのゼロスに出張してましたね。てか、今週のメンツ全員ゼロスだ。快楽天ならぬweeklyゼロス。
 「天童寺夢彦」シリーズが3作あって今回の背骨のような存在。最初のデカチンの使い方が無茶苦茶で笑いました。そもそもあの状況で勃起を維持できるのがおかしいw しかしそのことを考えると、2本目の風俗で、最後まで行ってたらホントにすごいことになってたのかもしれない。3本目のオチも無茶苦茶なんだけど、あのデカチンレスキューのことを考えるとホントに打てるのかもしれない……と思えてくる。いや、野球は打てたとしても痛いわw
 「昔ハンバーグのCMで、こういうのあったらしい」。おっぱいが大きいと思ってページをめくったら全部が大きい。見事な叙述トリックw てか、タイトルのCMを知らないのでググって探そうと「ハンバーグ cm」と入れたら、「巨人」とサジェストされたので笑いました。有名な奴だったのかw
 「and again…and again」。無限ループ的なオチで文句を言いながら抱き続けてしまう話なんですが、文句言うなよ、普通に可愛いやんけ、という気分w ただ、風俗で説教する親父がいるように、文句言いながらもハマってしまうような男の心理って意外とあるあるなのかもしれませんね。


 終わり。ブログ本館の方でのジャンプ記事が平常運転に戻りつつあるんですが、「これを毎週……?」と他人事のように驚いてます。
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