北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 Vol.61の感想

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 季節の変わり目で寝起きがしんどい。

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「表紙」終焉

 本編読んだあとにもう1回見返したくなりました。初見時は「髪」がメインテーマとは思わなかったので。カラーイラストだからこそ描ける黒髪の美しさ、みたいな部分がとても良いですね。

『甘髪』終焉

 髪フェチ。髪フェチの従兄相手に髪限定の売りをしてる。クンカクンカとお触りのみ。髪フェチというテーマと近親というシチュエーションが絶妙。「女性の髪がキレイ」という段階はおそらくほとんどの人が感じることだと思うんですよ。フェチとしての敷居は限りなく低い。ただ、髪自体に直接性的な(セックスに結びつく)要素があるわけではないので、そこまで発展するのはかなりの変態。直接性的ではないってのがポイントで、だからこそ親戚相手に売買をしてしまうのでしょうね。セックスじゃないから、フェラじゃないから、ヌキじゃないから大丈夫、という心の言い訳が両者に働いてたんだと思います。ここまでの関係に発展する関係は現実では相当なレアケースだと思いますが、それでもどこか「分かる」と感じてしまう余地がある。このバランスが絶妙。これは髪フェチならではなんじゃないですかね。
 そんな2人の狂った日常にヒビが入るのが、主人公(ヒロイン)の金欠。1万5千円(普段の3倍)のためにあれやこれやと発展していく。そこに髪フェチの矜持みたいなめんどくさい言い分と、それに対するイラつきによってグイグイとエロい方へ、セックスへと近づいていくのが面白かったです。髪フェチも2人の関係も結構あり得ないものなんですが、それが変化していく過程が丁寧。髪フェチのプライドを砕きたい、というヒロイン側の思惑があるので、彼女の方からチンコに髪を巻き付けるような変態プレイに突き進んでいくのが良いですよね。変態の方があれやこれやとリクエストしてそれに応える話ではない。特殊性癖もので、視点をどちらに置くかは重要だと思いますが、「相手が髪フェチ」という視点にしたのが面白かったと思います。
 挿入後の髪の使い方も圧巻でしたし、ラストの事故的な髪へのぶっかけ展開も面白かったです。中出しはまずいので、抜いてから出したら、体位と射精の勢いのせいでかかってしまう。事故的にかけてしまい、かける喜びを知ってしまう、というオチも変態がクズすぎない案配で良かったと思います。変態側がひたすらワガママを突き通す話ではない、ってのが本作の味噌ですね。

『僕たちの口実』ミナギリ

 主人公の誕生祝いで大学の先輩たちが集まり、なぜか始まる媚薬ちゃんぽんチャレンジ。SNSミームらしいんですが、いかがわしすぎるので笑った。ただ、その流行りを疑問視するキャラが半数はいる、というのが良かった。単純に私がそういうの毛嫌いするからなんですがw ああいうのを全肯定するノリじゃないだけで安心もするし、否定的だった人も含め「口実」として何か別の目的を果たそうとする、という絡み合う思惑が面白い。まぁ、言い出しっぺの中本先輩が一番何も考えてない可能性があるんですが、そこがもはやチャーミングでもあるというか、エロ漫画的に彼の出番は今後あるのか? みたいな勘ぐりも含め中本先輩は人気出ると思うw
 主人公は先輩が好き、その先輩は別の先輩が好き(たぶん)、その2人は両想い(たぶん)、という中で主人公が「口実」を言い訳にして暴走していく。酔ったフリみたいな設定はまぁ見たことありますが、媚薬チャレンジは初めてだわ。より直線的にエロに突き進んでいく言い訳としても面白いし、いざ実行してみたら実際に効果があったりする? みたいな余地もあるのが良いですね。それが自分だけじゃなく相手もそうなので、どこまで本気で、どこまで媚薬や酒が効いてるのか分からない、という心理戦みたいなオモシロ。そして、それは人数が増えれば増えるほど面白い、とラストに1人増員して、続く。こいつはこいつでどこまでマジで言ってるのか分からないw 女2男1の修羅場的な話でもおかしくないんですが、いかんせん主人公が酔ったフリ作戦に出てしまったので、今更冷静な話し合いをするわけにもいかないのが最高ですね。そして、中本先輩の行く末も気になるw

『女教師が堕ちた理由 奈緒くんの秘密』よこはまインカ

 こないだのゼロスに単行本発売記念でショートが載ってたんですが、その続きというか、同じシリーズの別の話。まさかこんなにシリーズが拡張していくとは思いませんでした。悪魔的な魅力のショタである奈緒くんがまさかの被害者として始まるのが不思議だったんですが、要するにこれ時系列的には一番昔で、奈緒くんが覚醒してしまうキッカケのエピソードなんでしょうね。ラスボスの上にはさらに裏ボス(姉)がいて、という単純な話ではなく、その姉はキッカケを作ったに過ぎないというか、彼女がパンドラの箱を開けてしまった感。 “あっれぇ? もうおしまい?” のあたりからこれはどっちのセリフなんだ? と逆転する展開が鮮やかでした。4ページしかないんですが、かなり濃密というか、起承転結がキレイにあって読み応えがある。


 先週もそうでしたが、他誌でやってたシリーズ作品の続きもしくは番外編をweeklyにぶっ込む、という展開も面白いですね。weeklyが便利枠として機能してるというか。
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