北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC快楽天 2020年11月号の感想

快楽天 2020年 11月号
快楽天 2020年 11月号

 女子の部屋にはサメのぬいぐるみが必須、とカラーイラスト見て感じました。あそこまで流行ってるとは……。個人的にはシャチのぬいぐるみもあったのが嬉しい。本編だとシャチの方を抱いてましたね。勝った!!(シャチ好き)
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『マーメイド・バカンス』mogg

 ハリウッド女優と。アイドルとか女優ってのはよくあると思いますが、ハリウッド女優まで行くとかなり珍しいと思います。mogg先生は前回超能力ものだったんですが、今回は現実で起こり得ることの中で最もあり得ないもの、みたいな感じかもしれませんね。お忍びで来日したジェシカアルバに会いてぇ……(夢)。
 映画ネタとしては、 “子役なのにオトナ顔負けの演技力…!!” を発揮したデビュー作は『レオン』のことでしょうね。天才的な子役デビューというとやはりナタリーポートマンなのですね。
 天才とも言える存在なんですが、日本語はややカタコトなので幼い印象も強いのが本作の魅力でしょうか。実際にちょっと天然なところもありますが、カタコトはやっぱ強いですよね。多国籍パブが人気なのも分かる(例えがショボい)。
 ハリウッド女優と結ばれることになるんですが、偶然だけに頼るのではなく、主人公には結構なスペシャルスキルがある。それがサメ退治。全体的にギャグっぽくてライトな味わいの作品ですが、サメのくだりだけ一気にフィクションのレベルが上がるようでおかしかったです。ただ、サメがいるから遊泳禁止区画で、だからこそ野外でやっても人に見られない、というエロ漫画的にも重要な設定でもある。岩影とか秘密のスポットとかいろんな設定ありますけど、本作だと女優なのでよりバレちゃいけないので、サメ設定の駄目押し感も意外と大事。
 エロパート。フェラから始まって本番に至るまで常に「あのケイトとやってる」という感動が強調されるのが最高でした。ただの絶世の美人ではなく、世間的に世界一の美人だと認識されてる女性を堪能し、さらには初めて同士になるというサプライズ付き。私もサメ退治さえできれば……。

『アフタークエスト』なぱた

 ゲーム的なファンタジー世界における2人PT。ヒロインの格好がシンプルめというか、ちょっと質素で、ファンタジー設定にしては大人しめ。なんですが現実ではないよなぁというバランスで良かった。もっとゴテゴテした格好にするのも手だったと思うんですが、荒唐無稽になりすぎないのが好きです。ファンタジー世界の片隅における2人だけの世界、みたいな印象になってゲロアマ。
 そもそもずっとイチャイチャしてそのまま本番に至るのでそこまでファンタジー設定が必要なのかという話でもあるんですが、そこはやはりビジュアルの魅力なんでしょうね。脱いでも分かるエルフ耳、というのはやっぱ強い。レベルの差があることによる男側の劣等感みたいなウジウジからの、それを慰めるヒロイン、というイチャイチャも素晴らしかったです。単純にレベルの差もあるかもしれないが、種族の違いも大きいのかも、みたいな。だとすると今後さらに差は広がるので少し切なさもありますね。まぁ、切なさがすべてイチャイチャのスパイスとして消化されるんですがw
 衣装の話とも少し通じるんですが、ヒロインのおっぱいが大きすぎないのがちょっと意外でありつつ、エルフ設定ながら生々しさが感じられて良かったです。そもそも人間じゃないんだからもっと荒唐無稽な男の願望を煮詰めたような感じにしてもいいと思うんですが、裸になったらエルフの特徴はもはや耳のみ、というのが良い。イチャイチャ会話の中で主人公が胸に執着するくだりがあるのもナイスでしたね。

『オフ♡クエスト』ユズハ

 「クエスト」だけど本作は現実世界。というか、ゲームからのオフ会。人気作家を前に集めただけってのもあるでしょうが、ちょっと流れも感じる掲載位置で面白い。
 ソシャゲのフレンドとオフ会したら男だと思ってた相手が実は女。同性だと思って童貞とかカミングアウトしてたらそのことをネタにからかわれたり。相手が女性で年上で圧倒的強者、という感じで誘惑されるのが魅力的なんですが、ヒロインのキャラクターが単なる強者ではなく、相手が子供(大学生)なのでかっこいい年上女性を演じてる、みたいな奥行きもあるんですよね。ここがすごい良くて。主人公はリアルで会って面食らっちゃったけど、相手側にだって動揺はある。この多面性が秀逸でした。
 一番分かりやすいのは最終ページにおける女性の賢者タイム描写。大人(年上)としてしっかりしなくちゃいけなかったのに、という反省と後悔が彼女の中にあるってのがすげぇリアル。ラスト以外にも童貞イジリを反省するくだりがあるし、そこからキスに入って2人が1つ目の一線を越える、となるのも最高。そもそも彼女が暴走してしまったのはひとえに酒のせいでして、要するに「大人だからだらしなくなってしまった」という話になってて皮肉ですね。
 個人的にすごい好きだったのは、ヘッドホン。オシャレよりも実利を取る彼女の性格(もしくは2人の関係性)を表してるようでもあるし、単純にゲームっぽさでもあるのかな。本作は居酒屋と、その後のカラオケという2つのステージに分かれてるんですが、居酒屋ではヘッドホンを外し、カラオケではヘッドホンを付けてる。要するに店に入った時点でヘッドホンを外すという理性が残ってるかどうか、の違いだと思います。単純に「ヘッドホンしてる女性って良いよね」という個人的な性癖にも刺さるんですが彼女の酩酊感の演出にもなってるのが見事。挿入に至ってもヘッドホンを付けっぱなしなんだから相当ですよね。てか、これは主人公の余裕のなさも示してるかな。バックに移行するとヘッドホンが外れてるんですが、ここでようやく「邪魔だな」とどちらかが気づいたんでしょうねw

『囚われのおひめさま』七ツ田

 オーディション荒らしの新人女優とその性欲処理担当のマネージャー。七ツ田先生、前作がかなりキャラ濃いめの作風で、本作もそんな感じの開幕なのでわがままヒロインの暴れっぷりを愛でる作品かと思いきや、ドラマがめちゃくちゃ面白い。クンニまで割とギャグ的なノリで進行するのに、2人が本番を意識し出すあたりからガラッと雰囲気が変わるのが最高。過酷な芸能界で強気なキャラクターを演じていた、みたいなことなんじゃないですかね。そんな彼女がマネージャーにだけ弱みを見せ、そこから密かな恋心の話になる。これだけで最高なんですが、その背中を押すのが枕営業の話なのが面白い。キレイなだけじゃない、甘いだけじゃないバランスで、セックスしたところで根本的な解決は望めない、けどする、だからする、という感情の流れが素晴らしい。最終的に、枕の話はマネージャーの本音を引き出すためのウソだと明かされるので安心。結局は甘い結末を迎えるので最高……と思ったら最後の最後にもう一捻り入れてくるのでマジ油断ならねぇw 甘々なチョコレートかと思ったら最後にビターな後味が残る。いや、ビターどころじゃなくて超苦いんですがw
 いや、ただ、これすごい難しいバランスというか、漫画として描かれてることだけを読むとあのラストがどういう意味だったのかハッキリと断言はできないバランスになってる……と思う。普通の業務連絡の可能性もありますよね。あそこで思わせぶりに見せてるので当然すべてがひっくり返るオチを想像してしまうんですが、「そんな結末は信じたくない」という人にも心のより所がかろうじて残るというかw ただ、最後の場面でマネージャーの愛の告白(たぶん)を遮るようにキスしたのが意味深なんだよなぁ。彼には何も知らないでいてほしいからウソついたことにした、という線にも説得力を感じてしまう。失楽堂(失楽天)からメールが届く、というのも勘ぐってしまううまいバランス。「わざわざ失楽天をもじってきたということはお察し」「いや失楽天にも普通のイチャラブ作品が載ることあるぞ」とか脳内での議論が止まらないw
 サンプル2つしかないので少し乱暴かもしれませんが、前作の『プラトニック革命』でも「続編あるのか?」みたいなラストになってたので、物語を閉じるのではなく、開けた状態にして終わる、という作風なのかもしれませんね。もしくは好み。だとすると、続編はない(考えてない)ということになる。どうなってしまうか怖いので少し安心もしますw 好きだけど続編を素直に期待しづらい、というのは初めての感覚かもしれない。

『みつげつ』九十九弐級

 童貞を捨てようとデリヘルを頼んだら友人。実際に会ってみたらビックリ、という意味では今号の『オフクエスト』とも通じるものがあると思うんですが、大きく違うのは年齢。本作は大学の友達で、普通に考えると同い年。なのにこっちは激しく動揺して、向こうはサバサバといつもの友人としてのノリを保ちつつデリヘル嬢としてのスタンスも捨てない。この時点で勝負アリというか、2人の関係性が決定づけられた感ありますよね。この2人のキャラクター、関係性ってのがとにかく魅力的でした。個人的な好みとして、サバサバ系の精神的優位を持ちつつ優しさも感じるヒロイン像がグサグサと刺さるんですが、主人公の方もサバサバ系の友人に翻弄されながらも心を通わせるキャラクターとして百点だったと思います。主人公が素直に好意を伝えるとヒロインが激しく動揺してツンデレ……にはならない。このバランスがマジ絶妙。明らかにヒロインの心が動く瞬間ってのはあるんですよ。それが分かりやすいセリフとか、快楽落ち的な展開ではなく、非常に漫画的な演出として描かれるのが素晴らしかったです。ヒロインの優位性が保たれるのが嬉しい、という単純な話でもありますが、それだけではなく漫画として非常に奥深いというか、読み応えがある。主人公の言葉がヒロインの心に響いた、という場面でちょっと真顔になったヒロインの顔のアップが1コマだけ差し込まれる、とかホント絶妙なんですよね。今ここで確実に何かが起きた、と静かに明言してくる。

HONEYファースト』SAVAN

 学生の彼女と社会人の彼氏がラブではないホテルで。SAVAN作品の感想で高確率で同じこと書いてると思うんですが、序盤にあるヒロインのガールズトークがめちゃくちゃ可愛い。あの普通の女の子としての可愛さを強調してくるのが本当に好き。エロ漫画だから初登場の時点からヒロインのことをエロい目で見るのは仕方ないことだし、本作も最初におもくそエロい場面から始まるんですが、そこから一般の女の子としての可愛い一面を強調してくるのでギャップとしてどちらの魅力も倍増し。やたら迫力のあるバドミントン描写からのシャワールームでのガールズトーク。この日常の中の彼女の魅力が最高。単純に見た目の変化が多いのも贅沢ですね。衣装やヘアスタイルとしてもそうだし、見せる表情の変化ですよね。彼女の中にはいろんな顔があり、一番大事なのは彼氏と2人きりになったときに見せる顔。最終ページ、朝チュンの寝起きの表情というのも今までになかった印象で素晴らしかったですね。
 エロパートでは別人のように常時エロいのかと言うと、そんなこともなく、たまに女の子としての表情がチラつく感じとか本当に良い。良さしかない。ついでに言うと、かっこいい大人の男性という印象だった彼氏にも実はかっこいいだけではない一面があり……というイベントで2人の距離がより密接になるのもうまい。彼は彼なりに大人としての自分を演じるために無理してる側面もあったのかもしれませんね。それから解放されることでより深い仲になる。彼氏側が割と深刻に悩んでること(童貞)に対してヒロインが返答ってのがめちゃくちゃライトで素直に喜んでる感がまた可愛くて最高です。

『Finger Tip』雲呑めお

 ベース教室に通ってる子の目的が実は……。ヒロインがベースを弾くために足を組むとパンツが見える、という先生の視点が印象的に描かれるんですが、実はヒロインの方も性的な目的で彼のことを見ていた、と明らかになる。先生と生徒なので上下のある関係かと思ったら、ヒロインの指フェチというカミングアウトで一気に形勢逆転し、先生は振り回されることになる。この視点の逆転が見事だったし、パンツという分かりやすさからフェチに移ることで「彼女の方が高度だ」という印象になるのも良い。あんま考えたことなかったけど、バンドマン好きの女性の中には演奏がかっこいいとか、曲がかっこいいとは別に、単純に「あの指テク超エロい」みたいな人もいるのですね。知らないけど、いるに違いない、と確信してしまうほどに説得力ありました。友人に(元)ベーシストいるんですが、たしかに彼はモテるわ……と腑に落ちましたw いや、ベース以外にもモテる要素あるんですが。
 とにかく指フェチ。本作の特徴としては、基本的に男視点で進行すると思うんですが、フェチの方向性は「女→男」な点。ある意味で彼女の性癖に利用される、搾取されるみたいな関係性とも言えなくもないんですが、それと同時に「俺なら彼女を100%気持ちよくすることが出来る」という説得力ですね。今彼女は間違いなく気持ちいいはず、という確信が本作のエロさだと思います。おっぱいフェチの主人公が彼女のおっぱいを堪能する作品とはまた別の味わいですね。エロ漫画は奥が深い。
 それと、指フェチ。直接性に関わる部位ではないんですが、性的な行為の使い道はいくらでもある、という意味でも良かったと思います。特殊性癖のようでもあるけど、開眼してない人にとっても見てて魅力が伝わりやすいというか。彼女がフェチを堪能してるんですが、アクションとしては男側が攻めなので、エロ漫画としては主人公が普通に攻めてる(女体を堪能してる)ようにも見える。やっぱここが見事ですよね。

『姉はカスガイ』ボボボ

 シスコンの姉が妹の好きな人に献上される。タイトルは「貸す」だったのですねw 寝取られ的でもあり、特殊な百合にも思えなくもないのがとても面白い。大好きな妹にチンコが生えてそれで犯されると考えられればかなり楽なんですが、そう単純な救いはないw 妹からは好意が全然返ってこないのがつらい話なんですが、3Pという意味では妹と濃厚に繋がっている……と言えなくもない。描写として、妹が全然脱がないんですよ。最後の1ページでようやく全裸になるけど、乳首は見えない構図。さらには主人公(姉)は逆側向いてるのでその姿がまったく見えない体位になってるのも象徴的でした。
 姉に挿入しながら妹とキスするダイキくんが最高にクズなんですが、あの軽薄すぎるクズ性と、笑顔で姉を差し出す妹の静かに狂ってる感じが良いコントラストになってたと思います。さらにはそれを受け入れて自分なりに幸せを見つける姉もおかしいですね。それぞれが狂ってて、トータルでバランスが取れてるのかもしれないw
 というか、ダイキくんは明らかに姉(の体)にしか興味がなさそうなんですが、妹としてはそれでいいのか、みたいな話でもありますね。今後恋人となった2人はセックスするのだろうか。それともセックスの度に姉を呼び出して妹の方はほとんど挿入されずに関係を続けるのか。倒錯しすぎ……。

『ワンチャン♡ラストサマー』外山じごく

 初単行本の宣伝漫画4ページ。海で女性2人組がナンパし、そのままやっちゃう。最後の最後に言われるまで気づかなかったけど、これ『MULA MOOOLAH』で出てきたチャラ男かw そして、あっちのシリーズの導入部分でお馴染みの友人2人が本作の主人公。海でこんなこと繰り返してたんかいw
 てか、チャラ男くん、『MULA MOOOLAH』ではかなり酷い仕打ちを受けてましたが、こっちではおいしい思いが出来て良かったですね。優しい世界。いや、「女性怖い……」となっててもおかしくないんですが。まぁ、そうなったら「性奴隷@たっくん」としての道を歩めばいいと思うよw

スクランブル・バスタイムReco

 姉と姉の友人と。この手のキャラ配置だとどうしても姉の方が本妻で、姉友の方はあくまでも触媒みたいな扱いになることが多いと思うし、本作のラストもそんな感じはあるんですが、本作の姉友はそれだけで終わらない魅力を放ってたと思います。読者に人気投票取ったら普通に接戦になると思うし、何なら過半数取ってもおかしくない。それくらい魅力的でした(個人的にも姉友派)。ギャル的な距離の詰め方なんですが、天真爛漫な可愛さも感じさせつつ、それでいて「実はこの人したたかなのでは?」みたいな印象にもなるのが良いですよね。感情の赴くままに、性欲のままに動いてるように見えるけど、実は姉弟の反応をしっかり観察しつつ、どうしたら2人がどう動くかを正確に把握してるのではないか、みたいな強キャラ感。彼女の手の上で踊らされたい……みたいな魅力がバッチリだったと思いますw
 とにかく姉友の精神的優位性が崩れないんですよね。先に挿入するのも平気で姉に譲るし、それでいて2人のことを上から支配するような迫力がある。ラストの姉の “一緒に練習してよ” は同居してる姉弟の強みを生かした発言で、ここまでしてようやく姉友から一歩先に行ける……かも、みたいなラストで素晴らしかったです。ただ、こうなることすら姉友の思惑通りなのでは、みたいな勘ぐりも出来ますよね。そもそも彼女の本当の目的はどこにあったのか、みたいな余地が彼女の底知れなさなんだよなぁ。

『へべれけベロベロちゅっ』ヨイコノtt

 女友達に紹介してもらった子と完全個室で飲みつつ食事。序盤のドキドキしつつも、軽くてポップなノリが好きです。「ドキンコドキンコ」とかしょうもなさすぎて笑いました。そこから良い雰囲気になるかと思ったら、ページをめくると怒濤のエロであり、同時にギャグのレベルと一段階上がる。乳首吸ってるからエロいっちゃエロいけど、エロい気持ちになるべきなのか笑うべきなのか、訳分からない言動に恐怖するべきなのか、みたいな感情が入り乱れる。
 その後次々にエロいアクションに移っていくのでエロの印象が勝るんですが、それでも彼女の行動の突拍子のなさも気になる。ギャグ調なこともあり、最初はただの泥酔だと思ったんですが、それでも底知れないほどにエロいことを続けてくるので次第に「ただ酔ってるだけじゃねぇだろ……」と底知れなさを感じるようになる。ただ酒に汚い人だったらあそこまでエロい行動は出てきませんよね。根がエロくて、それが酒によって露呈した、と見るのが妥当だと思います。そんな底知れない彼女の底というか、本性がようやく見えるのが2つの意味で行われるごっくん。 “酒のアテには最高ですわね” のコマでようやく彼女の本性、彼女が本当に求めているものが分かる。このコマ、彼女の強キャラ感がかっこよく描かれてて超好きです。個人的ベストショットかもw その後主人公に酒をすすめて口移しという王道のエロさになるんですが(精子飲んだ直後なので複雑でもあるw)、この酒を注ぐときに礼儀正しく正座してるのとか超可愛くて大好き。おっぱい丸出しで精子飲んだ直後なのに、急に冷静というか。このギャップ、振り幅はこのヒロインの魅力ですね。
 クライマックスの中出し。 “たっぷり精液注がれてるう” のまま場面が暗転して、次の場面ではお猪口にお酒がトットットッと注がれてる。こういうダジャレみたいな場面転換の繋ぎ、大好きですw そのお酒をアナル丸出し、ウンコ座りで1人飲んでる後ろ姿も良かったなぁ。

『そばにいる』うぱ西

 怪奇同好会の合宿で止まった宿で寝てると、女の幽霊に襲われる。タイトルが壮大なネタバレというか、伏線ですね。1ページ目で主人公の最もそばにいた人物が実は……というオチ。ミステリーをメインに据える作品ではないと思いますが、最後まで読み終わったらすぐに最初から読み返したくなる感じ、すごい楽しかったです。メガネの有無で同一人物と認識できなくなる、というトリックもうまかったですね。幽霊が目隠れ気味なのは生気のなさ表現かと思いきや、顔を隠そうとしてたのであり、普段の彼女は髪留めで前髪を大きく横に分けている、という整合性もバッチリ。
 一応主人公も真っ先に夜這いを疑うんですが、 “井上さん…? それとも吉田さん?” と2人の名前を挙げるだけで終わり。おそらく普段の様子からエロ的な連想が一切できなかったんでしょうね。ここで名前が出るのが2人で、1ページ目で確認できる女性は3人ということに気づいていれば初読時にもオチを見破れたんだと思います。くそぅw
 幽霊と誤解して襲われる話なんですが、大事なのは恐怖ですよね。謎の金縛りもあるけど、まずは恐怖によって支配されるのがデカい。幽霊側に優位性があり、主人公はそれに逆らえないという被虐の立場に置かれる。そういう幽霊らしい要素がありつつ、幽霊には似つかわしくないムチムチ感ってのも最高ですね。もちろんただの生者だから当たり前なんですがw
 恐怖で支配されて一方的に襲われるんですが、それだけで終わらず、主人公が自ら彼女のことを求めるようになる。支配されるだけでなく、性的に彼女の魅力に溺れちゃってる、みたいな状況。ここで目的を聞かれた幽霊(違うw)が告白をするんですが、この場面で障子の隙間から風と光が差し込む1ページぶち抜きショットが本当にキレイ。感情の盛り上がり、エロの盛り上がりが同時にピークになるところで漫画的にも非常に美しい。ここで初めてヒロインが大きく目を開く、というのも重要ですね。
 ハッピーエンドでいいじゃん、と思うんですが、最後のネタバラシの仕方がホラー引きずってるので笑いました。ただのコミュ障ということかw 慣れてない笑い方が怖い、というのは切実な問題だわ……。とはいえ、メガネありの日常の姿もこれはこれで可愛いですね。オンオフの切り替えなので幽霊時はメガネなしにする判断も分かるというか賛成なんですが、こっちはこっちで可愛い。二度おいしい。

『エレベーターinヘブン』アシオミマサト

 幽霊ネタ2連発なので笑った。正確にはどちらも幽霊誤解ネタですね。ただ、本作の方は都市伝説的な不気味さがメイン。『そばにいる』は幽霊の方から「来る」恐怖でしたが、本作は逆で日常の中に潜む幽霊のテリトリーに足を踏み入れてしまう恐怖。逃げ場のない箱であるエレベーターという場所が良い味出してました。密室なのでエロ的にも好都合w
 てか、恐怖演出としてかっこよく描かれてたカラスが最後にずっこけるようなオチに使われてるのも最高でした。グミ好きのカラスやめぇやw
 もう1つ本作で重要なファクターがショタ。子供が連れ去られる、という恐怖もあり、子供が知らずに危ない世界に行ってしまう恐ろしさ、からのおねショタの良さ。エレベーターガールって元々お姉さん感あると思うんですが、ショタ狂い的な要素が加わるので強い。魅力が強い。無差別的な「狩り」というのも『そばにいる』との違いで面白いですね。これは良い連続掲載だったと思います。

『細流』シャモナベ

 あ、やばい。超好き。シャモナベ先生2打席連続ホームランですわ。また載るといいなぁ。
 双子。双子ヒロインとかではなく、双子。近親相姦の中でも屈指の背徳感。自分自身の分身みたいな存在ですので。そこの背徳感と、それでも求めてしまう快楽の描写が絶品。その2つを双子がそれぞれ受け持ってるので話としても分かりやすいし、2人の関係性としての魅力も増す。
 本作、オープニングがマジ最高なんですが、まず弟視点で姉の紹介がナレーションでされる。最近姉は素行不良気味で学校では叱られがち。理由は金髪、そしてピアス。ビジュアルに直結するキャラクター設定なんですが、これって要するにDNAに逆らうような行為ですよね。彼女はDNA的な強い繋がりから脱却しようとしてる。しかし、最後のページで彼女の耳のピアスはどうなってましたかぁぁぁ?? という演出も見事。
 そして、最近彼氏が出来たらしい。この彼氏のニュースを知らせてくるのが弟の女友達。シスコンっぷりを少し心配してるんですが、ここで姉ではない女性を1人見せたのも良かった。普通のエロ漫画だったらこの子と結ばれるし、この子も普通に可愛いし、何ならこの子は主人公に気があるようにも見える。けど、主人公は姉を求めてしまう。熱い。
 ケンビ。まったく知らない用語出てきてビビったんですが、バイクで自転車を引っ張ることらしい。これも姉弟の関係を象徴してるようで最高。姉の方は弟と別の選択肢に至ったけど、それでもバイクに頼ってしまう。片方に身を委ねる依存感。まったく知らない行為だったので詳しくは分かりませんが、おそらく交通法的には普通にアウトなので交番の前とか通れないと思うんですが、その日陰感も2人の関係と重なると思います。そして、エピローグではバイクが直っていて、というのも象徴的で素晴らしかったです。
 エロパート。挿入のキッカケが姉の “私 彼氏できたんだよ” というセリフだったのも熱い。弟の嫉妬心でもあるし、姉としてはこの関係に別れを告げるために彼氏を作ったってことなんでしょうね。それと、体位としてはバックしか描かれないのも意味深だったと思います。関係を続けてしまってる、とエピローグで明らかになるんですが、そこでもバック。ここでも姉はセックスを止めようとする発言をしてるんですが、その現れとしてのバックですね。
 あと、今号だと本作のカラーイラストもあるんですよ。シャチのぬいぐるみが可愛いんですが(そこかよ)、気になるのはヒロインがコンドームを持ってる点。本編ではナマだったと思うんですが、カラーイイラストではゴム。本編より後の話で姉弟の関係を続けることを彼女が受け入れ、それを続けるためにはゴムが必要、みたいな判断なんですかね。

『教えてよ かなちゃん』藍夜

 家庭教師をしてあげてる姪がビッチ。家に行くと見せつけるようにセックスをしてるオープニングが衝撃的でした。てか、チンコを利用されてる男の子の方も可哀想w とっかえひっかえなので彼氏ではなさそうですね。
 からの主人公がキレる。ここで逆転のキーとなるのが主人公のデカチンなんですが、ここで冒頭の場面に出てきた男の子というのが利いてきますね。あそこでヒロインが連れ込む相手が大人とかだったら、話は違ってたと思います。主人公は大人というアドバンテージを生かして逆転に至る。描写として相当デカかったですが、あれはヒロインの印象を反映した描写なので実際は普通サイズという可能性もなくはないのかな。いつも子供(同年代)の相手をしていたヒロインにとって大人のチンコはあまりに巨大で、あまりに禍々しい。またある意味では、主人公はあのチンコによって自分を制御できなくなり、闇堕ちしてしまったという見方も出来るかもしれない。
 逆転劇であり、主人公の闇堕ち。最初の射精の瞬間は童貞っぽいピュアさがあったんですよ。相手の名前を呼びながら腰を振ってて。しかし、快楽に浸るヒロインの顔を見て彼の理性の糸がプツッと切れる。この決定的な瞬間が漫画として明確に描かれてるのが最高でしたね。主人公は最初からヤバい奴だったのではなく、その過程が丁寧に描かれる。2回戦になると主人公の言葉責めが始まる、というのも対比として素晴らしかったです。

『旺盛ツインズ』肋骨

 双子ヒロイン。『細流』と違ってこちらは享楽的な雰囲気でこれはこれでエロい。ヒロインが圧倒的な強者として君臨する魅力ですね。双子ということで倍気持ちいい、みたいな話でもあるんですが、本作の双子、体型とかがかなり違う。胸の大きさとか対照的なのでどのような生活をしてきたらあの差が生まれるのか、話を聞いてみたくなるw 姉の方が細身なんですが、姉の方が大食いなんですよね。気になる……
 目隠し。目隠しされた状態で双子に責められるって想像しただけでエロいっすね。視覚以外の感覚で2人の違いを探り当てていく、みたいなエロ的な説得力がすごい。そんな目隠し状態からオナホ責めになったのも個人的に嬉しい。オナホ責め、女性側に一切の快楽がないという意味で男性本位的でもあり、それ故に女性が支配的というニュアンスも生まれて面白いですよね。もっとオナホ責めのある作品もっと増えるといいなw
 エピローグ。疲れるおじさんと元気いっぱいで今後は食欲が旺盛になる双子、というコントラスト。人数の差もあるけど、単純にエネルギーが違いすぎる。敵わねぇ……という感覚が好きです。

『歪み愛』ふらつ

 積極的に使いたい言葉ではないですが、メンヘラ。エロ漫画だとヤンデレは結構多いと思うんですよ。ただ、本作はヤンデレでは収まらないヤバさがある。1ページ目で薬を見せつけてくるし、2ページ目では知らないオッサンとホテルから出てくる。彼女の中で精神のバランスを保ててないんだろうから同情はするけど、彼氏という当事者のことを考えると「今すぐ逃げろ」としか思えないw そんな彼氏がなんだかんだありつつも彼女に溺れてしまう関係性が面白い。ちょっと共依存的な雰囲気もあるのかな。てか、ハッキリ言って、彼は彼で少しおかしいところがあると思う。結局のところ2人はナイスカップルみたいな印象にも落ち着いちゃうのが良いですね。主人公である彼氏にはツッコミ的な目線が多く、大オチもそんな感じなんですが、毎度「ふざけんな」となりつつ、別れないままこの関係が続くんだろうな、みたいなそういう印象。タイトルはヒロインのことを指してるのは間違いないんですが、「歪み合い」だとすると彼氏のことも指してるのではないか。
 そんな「やっぱこいつダメだ」となるラスト。サイトウサンのおじさん構文が爆笑なんですが、彼女のスマホの液晶が割れてるってのも演出として決まってましたよね。スマホは本作の1ページ目から出てくる重要なアイテムなんですが、描かれるのは彼氏のスマホ。そのスマホ内のやりとりを通じて「この子はヤバい」と怯えるんですが、ラストに彼女のスマホを見ると、彼氏のスマホ越しに見ていた以上のヤバさ、異常性が如実に現れている。

『お食事中は行儀良く!』いとうえい

 食ザー。彼女にぶっかけた弁当を食べてほしい彼氏の話。学生なのに、その若さでなぜそこまでこじらせてしまったのかw
 セックスの1つの終着点としてザーがあるので、そこにエロを見出すのはまぁ分かる。そこからぶっかけに至るのも分かる。心理としては分かるんですが、そこからさらに発展して食べ物にかけて食べてほしい、とまで倒錯してしまうから業が深いw ザーをセックスから切り離して食事の方に混ぜ込む。なぜそうなってしまったのかw
 ド級の変態に付き合ってあげる彼女の献身が愛おしい作品ではあるんですが、それだけではなく、彼女は彼女の方で彼氏とのプレイを繰り返すうちに食ザー行為で性的興奮を感じるようになってしまった……というのを示す上段では食ザー、下段では彼女のスカートの中を示す見開き2ページが見事でしたね。単純に食ザー趣味のない読者に向けた担保的なエロ描写という機能もあるんですが、それが物語的に欠かすことの出来ない重要な場面になっている。彼女も変態だった、というのが本作の物語における最も重要な転換でしたね。ひょっとしたら、最初に彼女の変態性があって、それを察知した彼氏が付き合うようになったのかも……という勘ぐりも可能かもしれない。
 エピローグ。オープニングと同じ屋上での弁当なんですが、倒錯の成れの果て、というオチで爆笑しました。もはやザーすら必要じゃなくなり、弁当がメインになってしまうw パブロフの犬で例えられてましたが、人間の変態趣味、倒錯の変遷って要するにこういうことだよなぁ……と深い指摘をしてるような気もするw

異世界はこう抜く』F4U

 第19回。ジャックオーランタン。季節柄ですね。
 あまり恐ろしさは感じないお化けなんですが、今回は完全にまくら嬢のワンサイドゲームなので笑った。1ページ目こそキャラ紹介になってますが、2ページ目からすぐにまくら嬢のターン。まさかの脳姦なのでビビったw 結構リアルな脳味噌引き抜くのでヒエッとなったんですが、よく見たらカボチャの種w

「読者コーナー」


 編集の4コマなんですが、これ描いてる人『生徒会役員共』読者だよなぁ……と思った。ブログ本館の方では毎週感想書いてます。具体的なエロ描写が一切ない上品な下ネタ漫画。
 アンケート。これは意外でした。漫画で姉か妹っつったら妹が覇権ジャンルだと思ってました。エロに限らず萌えといえば妹! みたいなイメージあるじゃないですか。まぁ、これは前にあった女性上位と男性上位のアンケートで女性上位が勝ったこととも関わってくるのかもしれませんね。妹に攻められるってのも大いにアリですがw

forms.gle
 終わり。総括代わりにアンケートに答えるならば、面白かった作品3つは『囚われのおひめさま』『みつげつ』『細流』になるかな。優勝は『細流』です。
 ではまた来月。また書くはずです。
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