北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2022 No.09の感想

 差分表紙に一杯食わされました。
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「表紙」木瀬樹

 3週目なので脱げる……と思ったら一番見せたいのは頭の方か!! 先週まで何も感じてなかった帽子に秘密があった、と明らかになる今週のケモミミ。差分表紙でこんな仕掛けができるとは。

『麦の恩返し』木瀬樹

 そんな表紙だった作品。表紙の「実はケモ」の衝撃で読み始める前から本作にのめり込んでるような感覚。手玉に取られてしまった……。
 逆に、表紙からは分からなかった要素として、冒頭2ページの完全狼モードが予想外に可愛い。クールな顔つきからの懐きっぷりがたまらん。お別れの際の上目遣いとか良心の呵責がすごいんじゃあ……。
 ということで女の子になって再会。正体を明かすまでの「謎の美少女」のパート、お嬢様的なルックスなのに言動が完全に小動物になってて可愛い。ワンコが人間になったらマジでこんなんなんだろうな、という説得力。スカーフを見せつけながらターンしてみせるくだりとか愛おしいの極みやで。思い出させる目的もあるけど、単にあのスカーフめっちゃ気に入ってそう。
 エロパート。エロが発生する理由が “夜一人になるといつも寂しくおちんちん触ってたの知ってるよ” なので笑う。主人公に落ち度はないw よく考えたら、犬からしたらイカ臭くてたまらんかったんだろうな……。
 ヒロインによる献身なので彼女主導で一方的なんだけど、徐々に主人公に対する感情に変化が生じるというか、思いが強くなっていくグラデーションが丁寧。意地悪するような言動もあるんだけど、気持ちが高まりすぎてある種の返り討ち。主人公が能動的に動くようになってからのイキ狂いぶりとかすごかったですね。騎乗位から始まり、主人公が体を起こし、最終的にはバック。体位の変遷が2人の攻めと受けの変化と連動しててエロ漫画ならではの展開を感じる。最後がバックという犬的な体位なのも良い。
 あとは、「NTR保護犬」とか「ネコ」Tシャツとかの小ネタも笑いました。本編はそんな物騒な話じゃないのにNTRだし、Tシャツは狼としての尊厳を無視してるし、ギャップがすごいw

『常識改変活動記録』角煮煮

 #12「バスに揺られて」。今回は長距離バス。予期せぬ出会いと一定時間密室で共に過ごすことから割とエロ漫画的な想像がしやすいシチュエーション。本作の冒頭の挨拶から世間話になるくだりとか「まだシラフなの?」となって面白い。そこからずるずると異様な展開が始まるんですが、この「いつの間にか」感が本シリーズは毎回絶品ですよね。平静を保った会話を続けてるのに……という不気味さ。
 術(?)のかかり具合として今回面白かったのがシートベルトを外すくだり。 “この体勢きついですね…” “シートベルト取っちゃっていいんじゃないすか?” “確かに” とあり、男の指示がなかったらバスのルールに従い続けてた(その理性が保たれてる)、というように見える。世間話の件もそうだけど、ある程度彼女の理性、思考を残したまま男の言うことには従うようになってるのかな。

エロマンガアカデミー」

 21限目。ミナギリ先生による「ネーム作成術」。テーマが制作過程についてなのでいつもよりハウツー感が強い内容になってますね。ただ、ミナギリ先生はこないだネーム原作を担当した『ふたりの隠れ家』もあるので、その裏話も聞けて面白い。背景や小物を自由に入れたというのが人間臭くて笑った。やっぱそういう心理って働くのですね。『ふたりの隠れ家』は場所にドラマ性がある作品なので、こういう人間以外の描き込みが作品の魅力に大きく関わってたと思います。ネームのみだから生まれた作品というのはかなり興味深い。


 終わり。花粉症による酸欠で脳味噌の処理能力が低下してるのを感じる。
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