北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 Vol.4の感想

 早朝尿意で目覚めたんですが、weekly快楽天って5時に更新されるんじゃないんですね。初回は5時だと予告されてたんですが。朝6時に「寝る前に読むか!!」とワクワクしながらkomiflo開いたらなかったので寝ました。
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『交わりの家』ザシャ

 第2話。こういうナンバリングをされるといつ終わるのかが分からないですね。読み終えてみれば今回で完結、つまり前後編だと分かるんですが、まだ続くことも想定しながら読んでたので不思議なハラハラがありました。要するに「もうジジイ出てくんなよ!お願いだから!」みたいなw
 そんなジジイから始まる。雨の中、 “えらい濡れるようになったのぉ” というのがもう面白いですね。タイトルにもありますが、「家」というのが人間関係を象徴してる。「濡れ」がダジャレ的に結ばれてるのもそうですが、雨という問題から家の中に閉じこもって目を背ける、という意味で主人公の状況を暗に示していると思います。
 主人公の就職。いつものように現実逃避としてセックスしてると、彼女の目の前に県外就職のパンフレットが置いてあって……という絵1枚で後編のテーマを説明してくるから見事ですね。迫り来る新たな問題として、タイムリミットとしての説明がめちゃくちゃスマート。映画的という表現はおかしいんだけど(漫画だから)、映画でこんなシーンあったら「これは当たりやな」と心の中で呟いてしまいます。
 問題のジジイ、セックスしてる件は怒らない、どころか歓迎してて、口答えした件のみに怒ってるのが不気味ですね。主人公としては「バレてしまっては仕方ない」みたいな一念発起で抗議したと思うんですが、噛み合ってない。価値観が違いすぎる、話の通じない相手。
 そんなジジイとの対峙が右ページで、左ページではヒロインと就職の話。背けたい現実(問題)がそれぞれのページに広がってるわけですね。どん底まで精神が落ちてからの、現実逃避。ここでヒロインが自分を忘れるように言ってくるのがつらすぎてもう。これが泣きシコかw(目覚めた)
 ラスト。主人公が大きな決断をして問題が根本的に解決……とはならないんだよなぁ。ここでも主人公は現実逃避するような道を選びますよね。家にこもる選択であり、家の中で彼女を抱き続けるというのはある意味でジジイと同じ道とも言えるかもしれません。このなぁ、決してスッキリするわけではないけど、バッドエンドと切り捨てるのも違うよなぁ、というバランスが秀逸。その後、新たな日常としてセックスに耽って終わるんですが、ここでジジイが体調崩してる描写が入るんですよね。これが2人にさした一筋の希望……と呼べるほど健全ではないけど、「ジジイの支配もいつか終わるぞ!」という感じありますよね。2人が直接何かをするわけではなく、というのが本作らしいラストだったと思います。

『からくり師と姫』鹿成トクサク

 第3話。こちらも完結です。何気にweekly快楽天で連載が完結するのって本号が初めてなんですよね。ここにきて2作連続で完。やっぱ月で区切る感じの雑誌になるんですかね。
 互いにドキドキしながらの準備描写がすんごいエロい。今までもっと直接的なことやってきたのに布団の上で股を開くだけであんなにエロくなるとはw
 そして、驚きだったのが主人公の告白。もっとライトな感じで進むのかと思ったら3話にきて急に良い話。てか、普通に感動的です。ギャグも皆無で雰囲気がガラッと変わりますね。3話構成なのがめちゃくちゃハマってますね。ギャグなしの激甘路線になった振り幅が効果的だったと思います。ついでにいうと、直前に『交わりの家』を読んでるのもあるので、純度100%のハッピーエンドが余計にしみますw 幸せになってくれて本当に良かった……
 「好きです」という告白の返事をする際は「はい」だったんですが、セックスが盛り上がると姫の口から「すき」が漏れるようになるのも最高ですね。そっから「せーし」を欲しがるんですが、さっきまで知らなかった精子について言及してるのがまた良いんですよ。張形からは精子出ませんんからね。あそこで姫様は主人公のことを優れた張形を与えてくれる誰かではなく、1人の男として扱ってるのが分かるわけです。まさか精子というワードで感動するとはなぁw
 ラスト。完全に「娘さんを僕に下さい!」みたいな場面になるのも甘酸っぱい。最後の最後で「張形師」というオモシロワードが出てきて落ちるんですが、そもそも姫様は姫としての職務を全うするだけの人生が人形のようだと悩んでる存在じゃないですか(前回の感想になるけど)。そんな彼女がからくり師のことを受け入れるようになる、というオチがなかなか感動的だと思うのですよ。嫌いだった姫としての人生を受け入れるようになった瞬間ですね。まさかのイイハナシダナー案件。

『72』ちゅーりっふ。

 ナツ。ゼロスでの『96』の続編。ナツちゃんが出てくるわけではありません。代わりに前作で小さな登場だったオタサー(?)の姫であるあいたんの水着ショットが大写しになるので笑いました。1ページ目の大写しって普通ヒロインがやるやつじゃないですかw
 てか、この他誌での続編、weeklyでの定番になるんですかね。そうなると予告されてる作家で好きな作品があった場合、期待が膨らみますね。まぁ、外れた際ガッカリするのも不毛なので加減は必要ですが。
 本編。クロさんと海。前回カラオケという非常に狭い閉鎖空間だったのから対照的にあまりに開放的なシチュエーション。さっき前作読み返したんですが、それと比べると本作、クロさんがめちゃくちゃ表情豊かなんですよ。もちろん他の作品に比べると少ないんですが、冒頭の場面の “やーらし~” のコマとか、めっちゃ楽しそうで可愛い。主人公との関係が順調なのが窺えますね。恋人と呼べるかは怪しいけどw
 そして、茂みに入って見抜き。また見抜きから始まるのか。前作と同じなんですが、今回は水着の披露という要素が加わるのが良いですね。前作は下着なのでパワーダウンしてるようでもあるんですが、水着見せる見せない、というやりとりが少し恋人的ですよね。そんな水着へのリアクションが “に…似合ってる すごく…” なのは前作と対照的で笑えます。そして、その変化こそが2人の関係性を端的に示してる。
 見抜きかと思ったら、クロさんめっちゃ優しいので最高。出る瞬間にくわえるのではなく、出る直前にくわえられ予想外の快感にびっくりして出してしまう、という機微が素晴らしいです。理想か。
 てか、今回、クロさんのデレが本格的に描かれてるのでご褒美感がすごい。初めてのキスでクロさんの象徴たる帽子が落ちて赤面、という場面も最高なんですが、その前に我慢できなくて挿入したがる主人公を一瞥する場面。この目のアップのコマで、瞳にハートマークが。目にハートとか漫画だと死ぬほど陳腐な表現ですけど、この小さなデレ、「クロさん実はデレてるー!!」という使い方をしたのはマジ最高ですね。このあとの赤面の場面が分かりやすいデレであってそちらも眼福ではあるんですが、この目にハートの方が彼女の心を覗き見たような印象でより高揚感ありました。

「予告」

 8月期のキービジュアル(表紙ではないらしい)は『春の蝉』。「あの子が1枚ずつ脱いでいくのかー!」ってなりますねw この野球拳システム、komifloの登録画面のアイディアを流用したんだと思いますが、それを毎月楽しめるわけですね。最高やんけ。
 あと、地味に『春の蝉』本編では描かれなかったセーラー服ってのも気になります。今の制服なのか、進学先なのか。


 終わりです。7月期は完走です。今までの4号で、他の月刊誌と同じくらいのボリュームってことなんですかね。連載形式なので最後まで読めずにモヤモヤする人もいるとは思いますが(エロマンガだし)、個人的には週刊連載ならではのオモシロがあって好きです。特に今号の2作とか1話ごとの区切りありきで計算された作品になってると思いますし。
 まぁ、週刊連載が好きってのは当ブログの成り立ちを考えたら当たり前の話ではあるんですけどね。ジャンプ感想ブログからの派生です。明日からジャンプ読みます、書きます。
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