北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2024 No.07の感想

 毎朝洗面台に行くと目頭に大量の目やにが付いてて花粉症を実感します。通常時と違って変な色してて気持ち悪いんだこれが……。
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「表紙」角煮煮

 作者名が角煮煮先生の時点で「そうか 何も知らないこの子が……」と作品の内容が想像できるので強い。あと、差分表紙的には小道具があると今後が楽しみになりますね。

『アンハッピー・バースデー』角煮煮

 今度の舞台は女子バレー部。これ自体は表紙イラストで大体想像つくんですが、催眠(男性キャラ)が出てくるまでの日常パートがすごい。ものすごく淡々と、誕生日とはいえ特別なことはあまりない日常を見せていく。数えてみたら7ページ丸々平穏な日常。よく見ると6ページ目に男が出てきて1人目の犠牲者に声をかけてるので(初読時気づかなかったw)、本当の平穏は5ページ。静かな日常が描かれるんですが、角煮煮先生の作風は強烈なので「この子が……」という気持ちで読むことになるんですよね。タイトルもそうですし、悲劇が確定してる日常パートを読むことで発生する特別な味わい。
 そして、降りかかる不条理。そもそも催眠モノは大体不条理なので、割り切って最初から催眠無双するのもアリですが、本作は逆に上書きされる前の日常を丁寧に見せることでその不条理性が引き立てる。この仕掛けが本当に見事だったし、ついに来た瞬間の異物がじわじわと広がっていく感覚も素晴らしかった。一気に落とすのではなく、静かでゆっくりと。催眠というテーマは強烈なんですが、角煮煮作品は毎度毎度そのアプローチが違って、まったく別の味わいに仕上がってるから面白い。よく考えたら体育館にいる女子バレー部を狙ったのも、隔離された空間だから、という可能性ありますね。女子100%で、校内よりは不審者がアクセスしやすくて、という。催眠が今回の形式だと多数の常識人を一度に相手できないですし。
 そしてエロパートが始まるんですが、今回はスカがあるのでまた驚く。おしっこを指令されたらその場で即出しちゃう感じとか、マジの催眠感あってすごく良かったと思います。暴力とかSM関係の支配だったら絶対に再現できないプレイ。
 バレー部の中から可愛い子だけを選んで、他の子はいつも通りの部活を続けさせる。背景に日常が広がってるのがギャップあって素晴らしかったんですが、それだけでは終わらない。まさかのボール直撃で主人公の催眠が解ける。これも面白かった……。一度正気に戻すのも催眠モノではたまに見られる展開ですが、それが事故的に起きる。催眠系作家として熟練の域に達してるというか、普通に面白い漫画としてワクワクしてしまった瞬間。そこから危なげなく再び催眠の世界に落ちるんですが、そこでゲロ後の口にキスする、という謎の男気を見せる展開も狂ってて最高。「キリッ」じゃねぇよ、という話なんですが、それが成立してしまうあの空間の歪み。

『幼馴染、三日会わざれば…』めんぼー

 卒業式でむずむずした関係の幼馴染が描かれるんですが、これまためんぼー先生なので「まさかこの清純そうな子が……」と想像できるので強い。この前段のヒロインが正直超良かったので、変わらないでほしい気持ちもあったんですが、タイトルと同時に今の彼女が現れると「これはこれで可愛い……」と屈服してしまった。今のビジュアルでも、家で独りのときはメガネだったりするのかな……と想像してもおいしい。
 ということで、大学に入り、無事ヤリサー入り。たった半年での変貌ぶりが衝撃なんですが、それの変貌を一概に悲劇として扱わないのが本作の特徴だと思います。変な話、BSS的な瞬間じゃないですか。それでも主人公は動揺はするものの、その動揺がとても小さい。内心どうだったかは知りませんが、この点が本作めちゃくちゃ面白かった。地雷系の子が純愛光堕ちするのは定番で、本作も一応はそれに含まれるんですが、本作(の主人公)には「救ってやる」的なニュアンスが全然ない。めちゃくちゃ不安にもなりますが、一応ヤリまくってるだけだったら人にとやかく言われる筋合いはないのかもしれない(バックで挿入中に学生証見てる場面が不穏だけどw)。これがもっと直接的な犯罪に関わるようなことだったり、怪しい宗教とかだったらまずいですけど、ただのヤリサーというのが非常に面白いバランス。komifloのコメント欄が「ヤリサー設定いる/いらない」で論争になってて笑うんですが、あったおかげで特別が味わいが生まれたは間違いないと思います。あと、ヤリサー設定がなかったら、あそこまでセックスのハードルが低くならないので、エロ漫画でよくある欺瞞が発生してたと思うんですが、本作はヤリサー設定のおかげでうまく回避してる。めっちゃ純愛なのにあっさりとセックスが始まってしまう感じがプライスレス。まぁ、これで今後もヤリサーは継続という話だったら引いてしまうかもしれない……けど安易に黒髪に戻したりはしなくもて全然おいしい。ヤリサーの人たちが純愛に理解があることを祈りますw
 超可愛い2人なんだけど、ヒロインが余裕を持ってリードしたり、スケベポーズで挿入を待ったりする展開が素晴らしかったんですが、個人的にはその正常位の直前、ヒロインが服を脱ぐんですが、そのセーラー風のワンピースをベッドの端に畳まずに、きれいな形で置く。あのワンピースの形を保ったまま脱ぎ捨てられた状態が妙に良いというか、ワンピース特有の「(下着を除けば)布切れ1枚」という感覚が強調されるようで、妙に印象に残る1コマでした。もちろんきれいに畳むのも良いし、雑に捨てるのも良いんですが、本作には独特の良さがある。

『エロッチぃ日常』エロッチ

 #39。「仮想ふたなり体験記」。親戚の集まりでVRゴーグルを自慢したら姪っ子が釣れてしまう。この「しまう」から始まって、無邪気に遊ぶ無防備な姿を見て徐々に……という1ページ目がまず見事。もちろんゴーグル着用済みから始まるヒロインのビジュアルも素晴らしかったですね。あれでちゃんと可愛いからエロッチ先生すげぇ。39回も連載を続けると尖ったテーマになるもんだなぁ、と妙な感慨もあるw
 VRというテーマで、着用したヒロインの無防備さに目を付けるのがまず天才の発想だと思うんですが、そこからヒロインがその中で主人公の持つAVを見つけてしまって……という展開が面白すぎる。男性用のAVをVRで観てるヒロインを外から。状況が特殊すぎるんですが、とにかくめちゃくちゃ面白そう。変な話、合意の元でこういうプレイを実践したくなるカップルとかいそう。お店でも局地的な人気出そうw 未知の世界が広がってそうなセンスオブワンダーを感じてしまった……。それこそリンゴ社の出したウン十万のゴーグルとかでやったら下手すりゃ帰ってこれなくなるかもしれないw


 終わり。今週のどれか一本を先週のと交換すればバランス良かったと思うんですが、スケジュールとかの問題があったのだろうか。
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