北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2024 No.03の感想

 こっちのブログで『2001年宇宙の旅』の話するとは思いませんでした。ちょうど去年は映画『バービー』でネタになってましたね。
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『鳥籠 ~兄弟の秘密の部屋~』untsuku

 weeklyの広告にuntsuku先生の名前があって「嬉しいけどゼロスの続きは!?」となったんですが、その番外編でした。前日譚。そう来たかぁ~。
 ゼロスでの第1話はゆったりとしたスタート(本番ナシ)ながら衝撃的な情報や展開が詰まった作品だったと思うんですが、その前日譚である本作はそういう衝撃的な情報はナシ。兄と妹の禁断の関係、その序章って感じで最高なんですが、本編の驚きを知ってるとまた味わいが違いますね。嵐の前の静けさというか。本編を知らずにこちらを先に読んだ人がどんな印象を持つのか気になってしまう……。
 ヒロインの年齢が、本編だと高校、今回のが中学って感じでしょうか。本編の時点でuntsuku作品にしてはヒロインが若いと感じてたんですが、今回さらに若くなったのでびっくり。本編の地獄要素が描かれない作品ということもあってヒロインの可愛らしさのみが抽出されたような味わいでこれはこれで良かったです。良かったけど、「この子が……」ともなるんだよなぁ。何とか幸せになってほしいけど、そんな道は残されてるのだろうか。過去作で普通にハッピーな作品もあるからそっちの道に期待もしてしまうんですが、「あそこからそんなことある?」という気にもなってしまう。

『大晦日は眠れない眠らせない』かるま龍狼

 カップルの年越し。ヤリ納めと姫始めを同時に行う、という感じか。もしくはセックスのピストンが除夜の鐘と重なる。年越し独特のゆったりとした雰囲気と恋人としてのまったり感が魅力的。セックスに対する感慨とかゼロなんですが、大晦日の夜にセックスするカップルはこういう感じなんだろうなぁ。偏見込みでそんな説得力も感じました。まぁ、本作みたいな “のんちゃんのなかきもちよすぎてついウトウト…” はないと思いますがw 「そうはならんやろ」な瞬間なんですが、それを聞いたヒロインがキュンとしてるのが妙にずれてて可愛い。
 ヒロイン主導でほぼ寝かけてる彼氏を起こしながら激しく攻めるという話なんですが、ヒロインの胸がとにかくデカいので、上になって攻める際の迫力が最高。あれを見ずに寝れる彼氏の心理が信じられませんね。
 基本的にヒロインが上からなんですが、最終的に彼氏の方もやる気になって起き上がり対面座位になってエンド。2人が同じ高さでキスして余韻に浸るのとか2人のドラマの決着として素晴らしかったです。体位の変遷がそのままドラマになってるような作品好きです。エロ漫画ならでは文法って感じがする。

エロマンガアカデミー」

 #59。ニコライの嫁先生による「ネタとの向き合い方」。なんですが、超イレギュラー回。インタビューなしで漫画が3ページ。それもインタビューではなく、快楽天本誌に移籍した一発目の作品『捨てる紙あれば拾う紙あり』の誕生秘話という感じ。そもそも表紙イラストが作者の自画像(キャラ)だったという事実を受け入れるのに時間がかかる。表紙イラストが自画像で、3週にわたって徐々に脱いでいくって何?
 たしかに『捨てる紙~』を境に作風が変化、もしくはブーストしたとうのは読者からしても分かるんですが、そのキッカケが今回語られる。そうか、部屋の中に突然モノリスが現れたのか……と突然の『2001年宇宙の旅』で笑う。ちなみに担当さんはHAL 9000(絶対にイヤな担当だ)。アイディアが湧くエピソードを神からの啓示と比喩したり、エロマンガの神様みたいな発想はまだ何とか分かるんですが、それを組み合わせて『2001年宇宙の旅』で包むというのが面白すぎる。妙に知的というか、ナンセンスギャグとはほど遠い引用で笑っちゃうんだよな。
 インタビュー要素はほぼ皆無なんですが、最後の最後に結論として突然アドバイスが出てくる。一応「映画とか観るといいよ」というのは今回の漫画と符号しますね。筋は通った……のか?


 終わり。今週はページ数は少ないんですが、やたら濃かったですね……。それぞれコンセプトが尖ってるというか。強いて言えばかるま先生が一番まともだった、という異常事態。
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