北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.48の感想

 今年も一年ありがとうございました(24時過ぎちゃった)。
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『ずるやすみ』橙織ゆぶね

 表紙のせいでギャルがエロ自撮り送ってくる話だと思ったんですが、違いましたね。ひょっとしたら後日譚? 万が一今彼とのエピソード(つまり前日譚)だったら脳味噌が破裂してしまうw
 とにかくギャル。オタクに優しい……というほどではなく、ひょんなことで発生した真面目くんとの交流みたいな感じ。序盤の日常パートにおける2人の出会い、交流の丁寧さがゆぶねクオリティでマジ最高でした。主人公がヒロインのピアスに注目しちゃう感じとか心理の機微としてリアルすぎる。そんな真面目くんをたぶらかす形になるヒロインだけど、彼のリアクションが面白くて(可愛くて)徐々に興が乗っていき、どんどんマジになってくのが伝わってくる感じも素晴らしかった。完全にヒロインが優位の関係だけど、彼女は彼女で本気になってる(恋愛感情かどうかはさておき)のが本当に良い。ゆぶね先生の新作がギャルでちょっと意外だったんですが、恐ろしいまでの親和性だったし、ゆぶね作品の好きなところが凝縮されてるかのような破壊力でした。
 前々作は年上OLが年下男子をたぶらかす話でしたが、それのギャル版という感じ。2人の社会的距離はかなり近くてそれ故の関係性。そして前々作とは別の意味で「悪いこと」感が出ていて、それが主人公のドラマと不可分なのが素晴らしい。寝取りとは思えないほどに甘い印象なんですが、その寝取りが主人公にとって成長の儀式のようにも感じられる。

『はげしいヤツら』しらないひとし

 大晦日が題材のショート。相変わらずweeklyはビースト人脈が豊富ですね。
 そんなビースト作家のショート作品ということで本番はナシかと思ったんですが、全然アリ。8ページとたしかに短いものの全然普通にエロ漫画でした。マンネリになりつつある夫婦の暇にまみれた大晦日、ということで劇的な要素は何もなく、セックスがずるずると始まっていく感じがリアル。そんな題材もあってショートって感じがあまりしなかった。セックスしかすることがない2人を扱うにあたってベストな尺にすら思えてくる。大晦日という題材であのだらだらした空気が描かれるのが新鮮で、そこがものすごく魅力的でした。私の年末年始も大体そんな感じ。概ね暇。夫婦関係がないのでセックスはないです。悲しい。

エロマンガアカデミー」

 #57。鳥茶丸先生による「肉質の描き方」。本コーナーの中でもかなり技術寄り、専門的な内容になってて面白い! フェチ論的な要素もありますが、あくまでもそれをどう描くかという点を具体的に語られてて、素人としては制作者の世界を垣間見たような面白さ。そんな内容もあってか、本ページのイラスト部分もめちゃくちゃ本気モードで豪華。新刊のタイミングということもあって今までの作品のオールスター的な集合が楽しく、その細かい描写の違いなどに注目が行く。この調子で本編も改めて読み返したくなる……という良いインタビューでした。


 終わり。2024年もよろしくお願いします。weekly感想書いていくと思います。ちなみに快楽天本誌の感想はまだ着手してない……。少し遅めの更新になりそうです。
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