北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.02の感想

 最近寒さと感想で手荒れが酷くて手袋しながらこのブログ書いてます。手タレかよ……。
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『憧れの人』西沢みずき

 親の海外赴任で憧れのふぶき姉ちゃん(親戚)と同居することに。冒頭の「憧れの人がだらしなかった」というタイトルのページで十分面白いんですが、その直後に「もうエロの関係になってる」と続くので最高。スタートダッシュが過ぎる。キャラと設定だけあればいい、という割り切りを感じる。セックスが日常となってる感じもエロいんですが、ちゃんと主人公に動揺とか困惑する余地が残ってるのもリアクション的に良い。いつまで経っても慣れないほどヒロインがエロいって話でもあるんですが、主人公側には恋心が絡むので常に良い格好したい、という下心(理性)が働くので、理性スイッチが完全に死んでるヒロインの前では打つ手ナシ、という構図。普通に考えれば順調に憧れと人とそういう関係になり、毎日のようにやってるんだから羨ましいだけで終わってしまいそうなもんなんですが、主人公には悩みがつきまとい続けるのがドラマ。
 とにかくヒロインがエロに対して主体的で前のめり。クンニの場面が象徴的で、本来なら男性がリードする形にならざるを得ない展開なのに、「受け」のはずのヒロインが覆い被さり(顔面騎乗)、完全に彼女が支配してるw ヒロインが独りよがりで、自分の満足のために全力、という良さ。クンニで超気持ちよくなってる場面で主人公が “な 何もして無いが…” となるので笑ってしまった。意志疎通がまったく成立してないw
 ヒロインのだらしなさの象徴とも言えるゲロで終わるオチも笑いました。寝起きのベッドで裸だから直で受け止めることになったのか……?

『あなただけの彼女じゃないから』ナニタ

 彼氏とやりまくってたら、ある日彼氏の先輩を紹介される。告白した日にセックス(しかもタイツ破って)してて彼氏くんが相当なクズなんですが、その後もどんどんと加速度的に転落していく。何の説明も策略もなく先輩が手出してくるのも地獄だし、そこから多人数プレイへと発展していく。
 本作、構成が面白くて、先輩に犯され終わったちょうど半分のところで「1ヶ月後」となる。心身共に変貌を遂げたヒロインの姿が描かれることになるんですが、要するにこの時点で快楽堕ちのドラマは完結してるってことなんですよね。髪の変化が目に付きますが、他にも表情や瞳も違って「別人になってしまった」と痛感する。そして、前半は彼女のモノローグによって進行し悲劇性が強調されてたんですが、後半ではモノローグが一切ない。実際に口にしてること以外は何も考えてないというのが読者的に
絶望感あるし、同時に彼女のある種の主人公らしさみたいなものが薄まる。そして最後に、物語の視点が彼氏にスイッチして終了する。最後になって「寝取られだったのか!」と驚かされる仕掛け。まぁ、クズ彼氏だったので自業自得ではあるんですが、ここまで行くとさすがに同情もしてしまう。
 快楽堕ちと、快楽堕ち後の寝取られ感を描く作品ってそれぞれ単体としてはありがちだと思いますが、本作はそのハイブリッドになってるのが見事だったし、1作品で二度おいしい、という贅沢仕様だったと思います。


 終わり。来週のゆぶね先生の表紙楽しみです。今週はまだ健全な可愛さという印象がまだ勝る。

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