北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 Vol.39の感想

 明日ジャンプがないと思うと気が楽だなぁ。

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『叶雨姉さんが部活を辞める』蒼井ミハル

 エロマンガアカデミーの蒼井先生の回、巨乳論を繰り広げてて面白かったんですが、本作がまさにそれでした。あのときのイラストも本作のキャラでしたし、本作のことを念頭に置いた巨乳論だったのでは……と勝手ながら。本作、劇中に「巨乳」というキーワードがそのまま出てくるのがマジ特徴的というか、もうちょっとギャグ的、メタ的な作品だったら出ることもあるけど、本作はかなり心情重視で不釣り合いな気もするんですが、それだけに “巨乳…好き?” のコマが印象に残る。さらには、巨乳のせいで日常が壊れる(タイトルの部活を辞める)ことになるので物語的にも巨乳は重要なんですよね。かつての生活においては邪魔な存在だった巨乳が、 “巨乳…好き?” によって反転し新たな意味を持つようになる。このエモからエロのスイッチが最高。
 エロとは無縁に思えたエモパートから突然、叶雨姉さんの変態性が露わになるので、そのまま暴走的な感じでエロに突入するのかと思いきや、そのまま丁寧なドラマとしてエロにシフトしていく。奏多も実は、というのをたった1つのアクションで提示し、そのまま説明的なセリフが一切ないのとか鮮やか。あそこでうだうだ語ってしまうセリフとか心境を文字で示さなかったのは英断だと思います。叶雨姉さんとしては自分が日常を壊してしまったつもりでいたけど、2人にとって日常はとっくに壊れていた……となるのが最高。文字通り隠してた思いを表に出すアクションですね。
 てっきり弟のことを性的に好きになってしまい、一緒に走れないから陸上辞めるのかと思ったら、巨乳。別の話のようで同じ流れですね。それまでの日常に性が浸食していく。巨乳という身体的な変化なのでどうしようもなく、それが思春期であり青春ならではで……ととにかく無駄がない。ラスト、パイズリ突入で終わってしまうんですが、初々しい2人だけど、タイトルバックのコマでオナニーしてる際のエロ本は巨乳が題材のものですので知識はしっかりある、と理屈も通る。
 巨乳描写としてはやはり奏多がおっぱい揉む場面、コマの迫力がヤバかったです。文字通りコマに収まってない大迫力。巨乳の箱詰めという感じでマジ最高でした。

『おつかれ♡ II』fu-ta

 第3話。ラスト。本作ではやたら優理ちゃんの父親からの電話が出てくると思ったら、まさかの大オチでした。これは完全にしてやられた。優理ちゃんにやられたのもあるけど、お父さんにやられた、というのがホントにサプライズですよw 電話しながら娘さんを……という背徳感であり支配感、上司に対して上に立つような感覚が少なからずあったと思うんですが、すべてはあちらの手の上であったw まぁ、たしかにあんだけ仲良くしてたら話す方が自然だよなぁ、と言われてみれば納得なんですが。ラストが、 “すいません部長……” と真実を知らないまま謝って終わる、というのも最高でしたね。本作では優理ちゃん視点で話が進行していたんですが、最後の最後に視点が戻る。優理ちゃんの視点を経たことで「何も知らない」という事実が浮かび上がって終了。このツイストが面白かったし、何より文句のつけようがないハッピーエンドじゃないですか。「何の問題もなかった」と読者には明らかになる終わり方なので。それが続編として嬉しいですよね。あのあと2人はどうなったんだろう、というのが続編を読む際はどうしてもあるんですが、考えられる限りで最高に幸せな結末を迎える。
 本作は優理ちゃん視点になることで、手も足も出ずにただひたすら感じ続ける魅力が強かったと思うんですが、最後の最後に精神的な上下が逆転。それを相手は知らない、というのが良い。エロで散々好き勝手やってくれたけど結局は……という優越感ですねw 単なる主従では終わらない2人の関係性として魅力的だったと思います。エロに浸るだけの関係ではない、という奥行きというか。

『せんせいとまさるくん』西沢みずき

 前回と同じ感想になってしまうんですが、先生マジ超好き。スーツ姿の美しさ、ドS責めのハードさもそうなんですが、ただハードなだけでなく、彼女がそのことを心の底から楽しんでる感。ここがとにかく魅力的。いわゆる女王様的なキャラだと心が一切見えずにミステリアスで一部の隙も見えない強固さが魅力になることもあると思うんですが、本作の先生は逆で心が露呈しまくりの良さ。顔が映る全コマ、最高ですよ。とにかく満喫してる感。実際のプレイでは目隠しさせるので「果たしてより夢中になってるのはどっち……」みたいな要素はバレずに済むんですが、それでも楽しんでる感ダダ漏れですよね。好きなものに没頭してる姿というのはどうしたって魅力的だと思いますが、本作だとそこにダークなスパイスも混じってくるから最高。
 いやホントに好きすぎて語彙が消滅するというか、好きと繰り返すしかなくなってしまう。西沢先生作品の歴代ヒロインの中でも断トツで好きというか、明確に刺さる良さがありました。SM作品が好きとか女王様キャラが好きってのもあるんですが、本作はそれだけでは説明が付かない良さでしたね。メガネを外し、シャツのボタンを外し、髪をほどき、そして最後には……という変身ぶりも素晴らしかったです。話の進行による盛り上がりもそうだし、どの姿も美しいですよね。スーツパートだと必要最低限しか脱がない、というのも個人的には嬉しいバランスでした。スーツ女性好きなんだよなぁ……。


 終わり。コロナ鍋ですので、いつ更新が止まっても仕方ないと思ってるんですが、『せんせいとまさるくん』が完結したので個人的には一安心です。いや、もっと読みたい気持ちもあるんですが。
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