北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.20の感想

 とっととブログ書けばいいのに快楽天本誌先に読んでしまった……。星井先生の新作が載ってて二度おいしい。
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「表紙」雲呑めお

 先週は天使だったのに今週は悪魔(小悪魔)。徐々に脱げていくのではなく、2週目で着替えるというのは前回の愛南ぜろ先生のときにもあった展開ですね。「着替えるのもアリですよ」とか編集部の方から解禁の知らせでもあったのあろうか。悪魔ちる、先生殺人的に可愛いので助かる。

『万能型!? アシスタント』西沢みずき

 売れっ子だが限界スケジュール漫画家の元に童貞を殺すアシスタントがやってくる。ワニマガジンでの西沢先生のハードワークぶりを考えるとリアルな設定に思えてしまうw そして、無理なスケジュールを立ててしまう理由が “そもそもコミュ障は断れないんだよ〰” なので笑った。めっちゃ分かる……。そして、その点にちゃんとオチがつくので好き。
 ファッション全体でお胸を強調してくるヒロイン登場シーンがあまりにあざとくて最高なんですが、彼女の正体が童貞を殺しに来てると明らかになるので腑に落ちる。偶然あざといのではなく、意図的にあの強調をしてる。服装が彼女のキャラクター、思考の反映になってるのでその分話がサクサク進みますね。
 そんな象徴的な衣装を全然脱ぎ捨てないまま走りきる。ここも最高でした。脱ぎ捨てたのは唯一パンツくらいかな。ただえさえ胸が強調された服だというのに、ずらすことでまた胸がより強調されることになる。当然ブラもでかいので、ずらしたあとでも存在感があって、個人的に嬉しい。
 あまりに都合のいい展開でエロに突入していくんですが、これもヒロインのキャラクターがうまく生きてて、「童貞はチョロいから雑でいいだろ」という考えが透けて見える。エロ漫画としてサクサクとエロシーンへと進んで助かるんですが、そこの理由付けとしてうまい。
 エロパート。ナメてた童貞が非童貞でした、という逆転展開。清々しいまでのクズなヒロインの視点で進み、快楽堕ちしていく流れが最高なんですが、「ざまぁw」というほどの暴力性は感じない。エピローグのオチも含めて軽くカラッとしたノリのまま終わるのが魅力。男性主人公側が何も気づいてないまま終わるので、いわゆる「分からせ」の意図が一切ないんですよね。気づいたら彼女が堕ちてるw ヒロインの独り相撲みたいな味わいが強いんですが、とにかくキャラの濃いヒロインなので、いちいちのアクションやリアクションが極端で、その様が本当に楽しい。
 エピローグ。快楽堕ちで好き好きになっちゃうんですが、ただ好きになるのではなくアシスタント(マネジメント業含む)として超有能な予感がして終わる。少しアレな表現になるけど、だらしない主人公を支える女房役として足りないものがバチッとハマるようなオチ。つまり、このまま西沢先生が他誌で仕事しなかったら万能アシスタントが仕事した可能性が出てきますね……(陰謀論)。

『新人ちゃんの初出勤』めんぼー

 ネカフェのバイト先に来た新人ちゃんはヤリまくってるとの噂。実際に噂通りで、順調に主人公も食われちゃう話なんですが、とにかくヒロインのキャラクター、及び造形が素晴らしすぎる。個人的に超可愛いってのもあるんですが、コミュニティを食い荒らす女の子としてこういう子マジでいそうというか、こういう子が一番やるまでのハードル低そう、みたいな説得力がすごい(ド偏見だよ)。めんぼー先生、前作も地雷系を扱ってて信頼と実績のクオリティという感じなんですが、前作のヒロインと比べると本作はもう少し強さを感じるというか、自己肯定感はむしろ高そう。ガチで病みそうな予感とか、やばいことになりそうな危うげな雰囲気(同時に守ってあげたくもなる)は前作の方で、本作は圧倒的強者に思うようにされる魅力。まぁ、やばいことになるのは間違いないというか、もう既に手遅れな気もするんですが。たぶん店長も経験者なのでは……。
 強者としての魅力があるけど、エロパートのクライマックスでは思わぬ形で逆転。ただ、これは男性主人公がバレることにビビったのに端を発してるので、彼が勝った感じは全然なく、ヒロインが勝手に被虐に魅力に目覚めてしまったという感じですかね。今後のプレイがより過激化して困ったことになりそうw
 てか、2作連続で強気なビッチが返り討ちにあう話でしたね。それでいてどちらも逆転ザマァみたいな話ではない、というバランス。ヒロインの強さはある程度保ったまま、彼女がしっかり快楽に堕ちる、という両得のような匙加減がとても好み。

エロマンガアカデミー」

 #41、星井情先生による「魅力的な竿役とは」。扉(?)イラストを見て「さやちゃんと会長がセットで嬉しい~!(けど背中合わせで切ない……)」とか思ってたら、テーマがそのまま竿役であった。最高のテーマだ。そしてサンプルとなる作品がこれ以上ない作品。
 星井先生、サービス精神が豊富すぎるというか、先生自身のキャラが濃くて読んでて楽しいんですが、同時にめちゃくちゃロジカルで理知的な印象。持論が理論としてガチガチに固まってるというか、自分の好きなものに対する言語化が精細。ひたすらインタビュー映えするタイプというか、いくらでも話聞きたくなるような感じ。ノリは軽いのに話の骨格はしっかりしてる。
 さやちゃんと会長のカップリング改めて振り返っても最高だし、まさに「はよ付き合え」なんですが、インタビューの中ではっきりと「悲恋のストーリー」と断言されててなかなか殺傷力ありますねw 寝取られは積極的に好きなジャンルではないですが、会長が今後いろんな女性にモテまくる様はちょっと見たくなってしまうな。たまにはさやちゃんのことも思い出してあげて……。


 終わり。インタビューは作家の漫画論が聞けるだけでなく作家自身のキャラクターが垣間見える感じがあって最高ですね(もちろん外面ですが)。あって良かったエロマンガアカデミー。
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