北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2021 No.44の感想

 ようやくゼロス感想が終わりました。よかったら読んでね。
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『失恋生徒会』荒田川にけい

 第1話「生徒会長 湯見屋詩織の失恋」後編。前編はシチュエーションやドラマを丁寧に積み重ねつつエロもうまいこと交えてたんですが、いざ本番というところから後編は始まるのでエロ純度がより高い。初々しいんだけど、変態的、享楽的、そしてインモラルで失恋の痛みも感じさせる。パッと見めちゃくちゃ可愛らしい雰囲気なんだけど……という情報量の多さが良い。シリーズものならではの強みを感じる。
 エロ漫画特有の都合良くおいしい思いをする竿役っぽい雰囲気もあるミケくんだけど、彼は彼で何か抱えたものがあるのかも……と勝手ながら感じてしまう。流されるだけなんだけど、所々に彼なりの意志が感じられる瞬間があって、その案配が絶妙。エロの勢いはまったく邪魔しないが、ただの背景にはならない良さ。可愛らしくも初々しい2人の女の子の相手をしてるのに支配的だったり暴力的、イヤな感じが全然しないキャラクターになってますよね。もちろん女の子2人の互いのリアクションの可愛らしさとかも作品の雰囲気として重要なんですが、とにかく3人のキャラが良い。3人の絡みが良い。
 タイトルにもある「失恋」。メインテーマになってるのは明らかだけど、それほど前面に出てこないというか、強調してこない感じも特徴的。後編の序盤にかなり色濃く失恋要素が出てくるんですが、徐々にそれが薄れていき、享楽的な雰囲気が強くなっていく。もちろん後半になっても失恋の存在がなくなったわけではないんだけど、エロにふけることで忘れる、もしくは乗り越えたのか? みたいな感じですかね。問題は(問題じゃないけど)、このシリーズが今後も続いて、おそらく今後も失恋ネタになると思われる点ですよ。今後どう広がっていくのか楽しみですね。今回の2人の出番も気になる。

『都内3LDK家事セックス付き』西沢みずき

 年上幼馴染の家に居候。大学生活と同時にこの居候がスタートで、その時点でヒロインはおそらく社会人。5歳年上なのに幼馴染というのが良い。親しいけど、大人と子供という優劣がハッキリしてる感じ。性に関しても当然勝てるはずもなく、という関係性が良い。ヒロインも大学生って年上関係もあり得ますけど、そもそも立場が違って彼女に恩しかない。だから彼女には逆らえない。ヒロインがいくら奔放なことをしても主人公は断れない。そこが良い。
 最初は今回の居候関係で性的に意識してしまう話かと思ったんですが、 “アタシの実家で何回もエッチした仲じゃん?” 。もう既にそういう関係があったのに、この居候に至ったらしい。エロすぎるでしょ。そんなの意識するほかない。てか、よく主人公それまで平然としていられたな。もはや信用できない語り手とかそういうレベルなのではw
 ヒロインの方が立場も強いし、そもそも初めてじゃないし、でもう断る理由がまったくない。なので彼女の希望通りにずるずると……。このずるずる感良いですよね。めっちゃ好き。ヒロインに誘惑されるのも良いけど、それに断ることもできずに流されちゃうのがまた良い。
 ヒロインがリードする形でエロに至るんだけど、彼女の希望は “アタシ専用肉バイブ” なので、セックスの内容として主人公が攻める形になる。ここらへんの捻れも面白い。主人公は激しく攻めるけど、その攻めがもはや奉仕というか、サービスのようになっている。攻めてるのに立場は下という圧倒的な敵わなさもそうだし、それだけ攻めても彼女は満足してくれるという安心感も多少あるかな。

『エロッチぃ日常』エロッチ

 #13「彼女のナカはいい湯加減」。温泉から部屋に戻ると縛られた彼女。本シリーズでは珍しくヒロインが徹底的に受け。スタートの時点で体に自由がない。しかも浴衣の帯で目隠しまでされてる始末。彼が温泉行ってる間ずっと放置プレイだったの!? という衝撃もあるし、ヒロインの瞳がまともに露出するコマは最終ページに行くまでまったくないのも驚き。漫画的に結構大胆な試みですよね。シリーズもの、それも長期シリーズになったからこそできる実験的な試みという感じでしょうか。
 かなりハードな印象もあるんだけど、エピローグのやりとりで2人の仲の良さ、微笑ましさをしっかり感じさせる構成も見事だったと思います。4ページしかないのに、あの最後の半ページすごく良い。


 ゼロス記事終わったと思ったら、すぐに月刊のほうの快楽天が発売になってしまったんですよね。自転車操業……。
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