北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC X-EROS(コミックゼロス)#89 の感想

[asin:B08Z3B9RCQ:image:large]
[asin:B08Z3B9RCQ:title]

 4月のブログ更新はWEEKLYと月刊の快楽天のみになるかもしれません……(∵モンハン)
kitaku2kitaku.hatenablog.com

『名残の雪』いづれ

 冒頭2ページがカラー。カラーページではいきなりセックスしてるんですが、モノクロになるとヒロインがもう1人登場するので驚きました。そういうパターンもあるのかよ。登場した直後にその彼女ともエロいことになるのでオープングでかなり振り回されました。そんなスタートダッシュだったので全体的にも享楽的な感じなのかと思いきや、物語が進むと一気にエモくなってくる。このギャップが良い。
 幼馴染の3人(男だけ年下)。そんな彼が主人公が東京に引っ越すことで崩れる。からの甘酸っぱいラブコメ……と思ったら急展開でエロ。年下をからかってたはずが実際にコトが起きてしまった、とヒロインが目撃する形なのが良い。そんな主人公が冒頭のカラーページではセックスしている、という捻れ。カラー始まり特有の時間軸のずれ、物語の順番が楽しい。3Pなので享楽的なんだけど、エモい。主人公であるヒロインの心理に寄り添った内容になっているからこその3人で行われてることと、1人の心理の間にギャップがある。男1の3Pをヒロイン視点で、しかもこういう物語にしたってのが意外であり面白かったです。女性2人を相手にする男視点になりそうなもんなんですが、本作はおねショタでもあるので、そういう兼ね合いもあるんですかね。ただ、お姉さん的な魅力という意味ではもう1人の方のヒロインの方が強いと思います。主人公はもうちょっとフラットなラブコメ感が強い。その温度差、多面的な感じが魅力的ですよねぇ。
 学校に向かうはずのバス停の中で、というクライマックスがエロ的な盛り上がりとしてすごいんですが、エピローグがそれと同じバス停から始まって、こっちは急にエモい。享楽的な関係だったからこそ伝えられなかった気持ち、みたいな結末になるので驚きました。オープニングもすごかったし、エンディングも振り幅がすごくて最高でした。

『ひとりじめ』fu-ta

 教師人生で一番の問題児が補導されたので迎えに行く。そのまま彼女のにからかわれたり誘惑されたりして……かと思ったらオープニングの時点で既に2人はそういう関係なので驚く。2ページ目から早速エロが始まるので景気が良すぎる。2人の経緯とかが細かく語られることはないんですが、 “どうせ今日のも家庭関係なんだろ……” などのセリフの端々に2人の関係性、付き合いの蓄積が感じられる。
 早速手マンで壮絶なまでにイカせるんですが、その後、一旦休憩。ここでのヒロインがまた可愛いんだよなぁ。教え子との禁断の関係だから制服がメインになるのかと思ったけど、正直制服を脱いでからの方が可愛い。2人のやりとりもそうだし、ラフな感じの見た目が心を許してる感でめっちゃ良い。
 そして、彼女がローターを見つけて再びエロい雰囲気になる。なるんだけど、同時に本作の物語性が最も濃くなるのもここなんですよね。元カノに使いたくて用意したローター(断られた)を見て、ヒロインが嫉妬する。この嫉妬が最初から感情全開にするのではなく、だらだらと会話を重ねていった末に素直に嫉妬してると自分から認める。可愛すぎかよ……。ここでタイトルの『ひとりじめ』の話になるし、2人の今の関係がいかに特別なのか実感させられる。オープニングがすぐにエロ突入だったので全体的に享楽的なノリの作品になるのかと思いきや、物語もキャラクターも良い。エロの割合は高いのに。エロ漫画として理想的なバランスだったのかもしれない。

『かみなりさま』flanvia

 空から雷様が降ってくる。パズーのようにキャッチするのではなく、ヒロインが直立不動で逆さまの状態で地面にブッ刺さってるオープニングの絵が面白すぎる。飛び込みだったら高得点だったかもしれないw
 地面から顔を出してかくまうことになり、ここでようやく顔(全身)が見える。ちっちゃい角がめちゃくちゃ可愛いです。あっこういうの好き……と自らの好みに気づかされたw 角で髪の流れが変化するようなリアルよりの角描写も好きだけど、本作みたいな髪の上から角が生えてるようなデフォルメ方向の角も好き。めっちゃ好き。
 ギャグ的なノリの作品なので、ヒロインに振り回される感じになるのかと思いきや、主人公の方も負けじとキャラが濃い。というか、エロに素直すぎるw 強引で雑なロジックでヒロインが言いくるめられる感じになるんですが、抵抗しつつも “なんだよ オッケーじゃんか” みたいな静かな駆け引きも好きです。男の方は強引ではあるけど、一応完全に暴力で支配する的なことは考えてないバランスが絶妙だったと思います。ちゃんと合意を得たとは言えないとは思いますが、作品ががダークになりすぎないバランス。ヒロインが言いくるめられつつ男の言い分を飲み込む感じとかも素直で可愛いです。アホとも言う。
 絶頂の雷で空に帰れる……と思ったら帰れない。からのオチで笑った。危なすぎる……。絶頂の雷で帰ったって話でも全然成立したと思うのにw

『掌の上で私と…』変熊

 催眠アプリ。催眠で好きなように支配する話かと思ったら、タイトルの「私」が実は……というツイストが最後にやってくる。言われてみれば催眠をかけた状態で、その先の指令は口でするので「催眠にかかったフリ」は簡単ですね。いや、アプリは本物で、それを知った上でヒロインがもっとやべぇ奴だった、みたいな解釈も可能なのかしら。
 催眠でやることは結局すべてセックスで、野外露出とかそういう外の世界に向けて実害が出る内容はないので、ヒロイン側がハードなセックスをご所望だったら、何なら合意とでも言えそうな状況ですね。SM的な支配関係になるけど、S側にSMプレイという自覚がないので、M側としては理想の責めが堪能できるのかもしれない。よくSMのSはサービスのSとか言いますけど、本作の主人公は最後までサービスのつもりは皆無で、自分の好きなように彼女を支配してると思い込んでましたよね。その心理状態での責めこそが真の目的だったのかもしれない。それを成立させるための催眠(かけられ)。

『さいみんクエスト』背徳漢

 第6話。おまけで1話やるらしいですが、一応今回が最終話。ゼロスが隔月なのでちょうど1年ですね。感慨深いものがあります。
 んで、最終話。前回のラストでどんでん返し的に現れた山田先生はラスボスとは別で、山田先生とラスボスを追いつめる話。催眠対策はできてるので主人公側が催眠にかかることはないんだけど、催眠ボールが暴走することで学園中、町中に催眠が広がる。学校や町中でのあらゆるシチュエーションでの即堕ち2コマの連続が圧巻でした。最終話にふさわしいスケール感。主人公とラスボスは催眠にかからないんだけど、そこらへんの男たちが漏れなく襲ってくるのでエロい目には遭う。もうほとんどゾンビパニックものみたいな話になってましたね。ただ、そこで主人公がついに催眠状態ではなく、自らの意志でセックスするようになる。これがシリーズのクライマックスとしてふさわしく感動的……なのか? って話ではあるんですが、回想を挟んで決意の主人公が必殺技を繰り出す、みたいなバトル漫画的な展開が熱いw
 ラスボスは実は男で、周囲に催眠をかけて女と偽装してたんですが、そのせいで男たちに襲われる。主人公が直接懲らしめる代わりって感じですね。詳しい描写はなかったけど、彼は具体的にどこまでやられてしまったのだろうか。クンニ止まりだったらまだいいけど……(よくねぇよw)。
 エピローグ。エロのある日常みたいな感じがすげぇ魅力的でした。次号の特別編がどういう内容になるのか想像がつかないんですが、連載で積み重ねられたキャラが魅力的なので、極端な話、エロなしの日常回でも楽しめそうなレベル。

『本日のがちんこ対決!』軽部ぐり

 あぶく銭を女性用風俗で豪遊する。女性用風俗、めっちゃ良いっすね。風俗設定はありがちだけど、女性を客にしたのが良い。性に積極的だけど、サービスを受ける側なのでよくある男性用風俗ものとは印象がかなり違う。
 んで、来たのが地味なオッサンなのでナメてたが、口コミナンバーワンは伊達ではなかった。トシちゃんすげぇw トシちゃんが強キャラすぎて完全に場を支配するんだけど、風俗だから暴力的な感じはない。何よりヒロイン側のキャラクター(そして性欲)が強いのでどこまでハードになってもハッピーな感じに収まってるからすごい。心理描写は完全にヒロインのみ描かれるので、トシちゃんのテクに溺れるヒロインの魅力、という一点特化。
 トシちゃんは紳士なので本番はナシ、支給パンツを脱がない限り勃起もしない。どんだけだよw なので、我慢できなくなったヒロインが本番を求めて攻めに転じる。おそらくだけど、セックス的にはやはりトシちゃんの方が強いので、本番に向けてはもうどっちが攻めとか分からなくなるんですよね。このぐちゃぐちゃ感が面白かったし、この特殊な状況が成立するのが女性用風俗ならではだったと思います。
 エピローグもそうだけど、テク以外の面ではヒロインの方が強い(押しが強い)ので、エロとそれ以外で主従が逆転するような関係になってて面白かったです。本番はNGからのあのエピローグのオチも良かったですね。ヒロインもうちょっとバカなのかと思ったけど、鋭いw

『ホーンテッド学生寮塩おにんこ

 美少年ばかりを狙う幽霊の話。最高。もう勝ちだわ。ありがとうございます。アバンの被害者のパートももっと見たかったですw
 んで、本題としては、次に狙われそうな楓くんを幽霊から守る、ということで3P。色狂いな幽霊と、ウブなラブコメ関係の2人、という三角関係が魅力的。女同士の要素もあって、それを見た楓くんがギンギンになるのも最高。百戦錬磨のウブな2人にちょっかいを出す形でセックスが進行するんですが、当然幽霊の方ともやることになる。幽霊だからノーカン、という言い訳が可愛いし、セックスに向けて幽霊退治という大義名分を得るのも面白い。別の女とやることになるけど、後ろ暗い感じがあまりない。ただ、スパイス程度の嫉妬があって、むしろ3人の関係が盛り上がっていく。
 基本的にハッピーな関係なので、冒頭の場面みたいな暴力性、要するにアナル責めはない。あっても嬉しかったんですが、さすがにそこまで行くとラブコメ感から逸脱してしまうのでしょうw
 エピローグで幽霊の正体。オモシロオチという意味でも魅力的ですが、単純に平時の姿が可愛すぎるでしょ。こっちの状態が最後にしか見れないなんて……とワガママを言いたくなってしまう。

『あねはら』草津てるにょ

 続き。前回のラストから直結するようなオープニング。前回のラストは普通にキリ良く終わったような印象だったんですが、こうして見るとあそこから違和感なく続いてる。
 前回は義弟視点の物語で、クズな性格をしているものの、童貞故に若干の劣勢感があるというか、ヒロインの押しに負けちゃってるような雰囲気もあってその矛盾が面白かったんですが、今回はヒロイン視点。改めて不条理とも言える状況に陥った理由、なぜ義弟をやらなければいけないかを強調してからのスタート。他者として描かれるからか、義弟もエロ的にかなりレベルアップしていて、ヒロインに対して翻弄するというか、支配的な立場になる。あらすじ的に考えたら前回とほとんど同じ話なんですが、印象としては対照的ですらありますね。そこに宅配という展開が加わるのが良い。バレたら困るヒロインと、バレても構わない義弟のギャップ。認識の違いによる優劣。
 からのラスト。例の宅配ネタ。再配達だと思うんですが、ヒロインの結ってあった髪がほどけてたり、汗で服がべたっとまとわりついてたりして、何かがあった、という余韻を感じさせる姿のヒロインが登場して終わる。この終わり方すごい良かったですね。このまま配達の人と……というのはエロ漫画では常套手段なんですが、それをラストに持ってきたのがとても良い。

『フジュンイ性交友』荒巻越前

 幼馴染の2人。主人公は地味なメガネくんで、ヒロインは明るくクラスの人気者。そんな2人がトイレの中でいきなりおっ始めてる、というオープニング。ちなみに女子トイレでして、この時点で2人のパワーバランスが感じ取れますね。
 そのままヒロインの自宅(親不在)に移動して本番。主人公がとにかく彼女に対して劣等感を抱いてて、それはセックス中にも消えない。そんな劣等感をヒロインは気づいていて、それをからかいつつ慰める。この100%甘やかされてる状況が非常に良い。とてもおいしい。短めのページなので主人公が成長するみたいなドラマにはならないんですが、代わりにコンプレックスまみれの主人公をコンプレックスごと優しく包んでくれるヒロインの尊さが非常に眩しい。2人の関係性にも言えるし、本作全体の雰囲気についても言えるんですが、主人公が暗くなりすぎるのをヒロインが明るく照らしてくれる、みたいな感じですね。なんて羨ましい……。

『まだ寒い冬のリフレ』ザシャ

 こないだの快楽天感想でも書いたんですが、お店という設定が私は好きなんですよ。底抜けに明るい話にしても成立するんだけど、本作の場合は逆で2人の心理の暗い部分にフォーカスする。するんだけど、2人ともその気持ちを表に出さない。このバランスが絶品でした。表面上はお店での享楽的な関係、なんだけど……という部分が最高。
 JKリフレで、今日で仕事をやめるヒロインと、婚活が成功したのでリフレ通いをやめる常連。婚活中になんてとこ通ってんだよ! と反射的に思ってしまったんですが、実際は婚活がうまく行かなくてそのためハマってしまっていた、という理由。すげぇ良い話だし、感動するし、泣けるし、切ないんだけど、全面的にキレイなだけの話ではない。そもそもJKリフレ(という設定の風俗かもしれないけど)で店の存在がグレーだし、ただの風俗だとしても法律的にはグレーな部分も多いですよね。だけど、2人は、2人の間にだけはキレイな何かがあって……というのがマジ最高。
 男の方はかなり消極的でそれが原因で婚活がなかなかうまく行かなかったと想像できるんだけど、そんな彼に対するヒロインの優しい態度がさぁ、めちゃくちゃ優しいし、それが演技とかじゃなくて本気で喜んでくれてると伝わってくる。それがとにかく可愛いし、店という体裁を越えた関係だからこそエロの迫力がすごい。
 とにかく超キレイな話なんだけど、結末としては別れで、言ってしまえばバッドエンド的でもある。ただ、2人は社会的に見たら間違いなくステップアップしてるのでその捻れ、ギャップが奥深い。やっぱ結婚やめるとか、結婚しても愛人として関係を続けようみたいなエロ的に都合の良いファンタジー路線には決してならないのがねぇ、良いんだけど、良いんだけど寂しい。
 心の声的な表現は一切なく、2人の店を越えた関係について何か言うような場面はまったくない。こちらとしては、好きなんだろ!! とか絶叫したくなるんですがw そんな互いに本当の思いを口にしないまま終わるからこその良さ。ただ、そんな本作なんだけど、気持ちが爆発しかけるというか、抑えきれるギリギリのところまで噴出仕掛ける場面はあって、それのピークがおそらくいざ挿入の場面。ヒロインが “よかったねー ゆうさん” “お嫁さん見つかって” と祝福の言葉をかけるんですが、直後に “イケメンでもなくって…” “髪もちょっと薄くってさ JK好きの変態さんなのに” と攻撃的とも取れる言葉を吐く。それまでは優しさしかなかったのでこのセリフだけ異質なんですが、要するにここがヒロインにとっての本音が最も現れてる場面ですよね。平静を装うのに失敗しかけてる。 “ほんと” “なにが気に入ったんだろーね?” と、場面や作品が違った言葉責めにもなりそうなセリフなんですが、ここで彼女は涙を浮かべていて、それは気持ちいいからの涙ではないですよね。あのまま婚活が成功しなければよかったのに、的な感情があったのではないか。あったのだろうと伝わってくる名場面。
 ここでヒロインが仕事の最終日という設定も効いてきて、これがなかったら男に去られる可哀想なヒロインみたいな一面的な印象にもなりかねない。けど、彼女は本日をもって店をやめるのでどのみち2人の関係は終わりを迎えていた。むしろ最終日に出会えて良かったとすら言えるんだけど……というこの「だけど」ですよね。とにかく重層的で、だからこそ味わい深い。最後の別れの場面でもヒロインは “るいにさー お金いーっぱい使ってくれて” “ありがとね” と表面的にだけ読んだら金ヅルみたいな発言なんだけど、彼女が本当にそんな風に思ってるわけがない、と読んでて確信できる。このバランスですよ。その後、別れの瞬間まで2人が言葉を選びながら、本当の心理を吐露しすぎないバランスで別れて、街に消えていく。余韻が良すぎる。

『名前のないオモチャ』JJune

 精神的に不安定な主人公が女友達に救われ、百合的な想いを寄せるのかと思ったら、話がどんどんダークになっていく。ちょっとビビりました。女友達とその彼氏が、最初は普通に良い奴に見えるじゃないですか。明るい雰囲気もあるし。暗い面が次々に露わになっていくある種の悲劇なんですが、最初のきっかけは主人公なんですよね。好奇心なのか依存なのか、あんな質問をしてしまう。からのエロが始まるんですが、このヤバい世界に足を踏み入れてしまった、みたいなドキドキ感が絶品でした。これは絶対に良くないことになる、と予感させてからの回想……が終わるともう始まってる。この緩急が最高。メタな話、エロ漫画なのでそういうことになるのは分かり切ってるじゃないですか。それでも驚いてしまったのは演出の妙なんだと思います。
 んで、女友達の彼氏と始まってしまうんですが、衝撃の展開、からのタイトルの真相とかオモシロが絶えない。セックスの最中にもかなり言葉数が多いので、まさか主人公の名前を呼んでないとは気づきませんでした。完全に盲点w そこに注目して読み返してみると、2人ともセックスの最中に女友達の名前がかなり頻繁に出る。とにかく比較するようなセリフ、モノローグが連発する。初読時に気づかなかったのがウソみたいなんですが、主人公の名前が不在で女友達の名前だけが連呼される状況はかなり不気味。彼女にすべてを支配されてる感。初読時は何なら主人公が開花して寝取り的なことになるのかとも思ったんですが、そこからの大逆転負けになるのですごいw 女友達のラスボス感が圧巻なんですが、彼女は寝取らせ的な目的ではないと思うんですよね。主人公に対する加害性というか。セックスがどうこうよりも、セックスの最中にバレてしまって絶望してる主人公の顔が見たい。絶望したまま犯される主人公が見たい。みたいな感じじゃないでしょうか。こえぇ。そんな女友達、最後までセックスに参加しないのが強キャラ感あって最高でしたね。脱ぎもしないまますべてを支配して終わる。こえぇぇw

『エロッチぃ日常』エロッチ

 #5.5「妹(ゆき)、発情、風呂場にて。」。weeklyでの連載の出張版。#5.5なのはあくまでも出張で番外編だからということであって、#5の続きではない。
 ワンシチュエーションでのワンプレイという感じでシンプルイズベスト。ただ、その割には2人の関係性とか、バックグラウンドとかが丁寧に語られてる方な気もします。単に絵的に楽しいってのもあるけど、妹という設定も大事。あくまでも日常的にやってる2人の話なので、エロは盛り上がるけどドラマ的に何か特別なことが起きるわけではない。ラストのお掃除フェラとか、普通のエロ漫画だったらそっからもう1回みたいな展開になると思いますが、お掃除としての仕事を全うしてそのまま終わる、というのが日常感、「いつもやってるんだろうな」感としてエロい。

『あまやどり』タカハシノヲト

 おねショタ。おね2ショタ1の贅沢プランである。ヒロインの方も若いので大人っぽい魅力というよりは我慢ができなくなって暴走しちゃう感じの可愛さ。さらにはヒロイン2人が、隣の家のお姉さんとその友達という内訳なのでショタとの距離感が違って、その関係性がそれぞれ良い。一応しっかりとお姉さんぶろうとするのが1人。立場がないのでより直線的にショタに迫るもう1人。そんな友人が先に手を出し、それを知ってもう片方も我慢ができなくなる、という展開が良い。欲望が伝播していく感じが迫力ある。ヒロインが2人いて、それぞれ我慢の段階が違うから2度おいしいんですよね。すぐに手を出しちゃう感じも良いし、我慢の末に爆発させるのも熱い。漫画としてはかなり早い段階からエロに入るんですが、キャラクターの魅力、関係性の魅力は丁寧に描かれてて最高。やはりおねショタですわ。
 そして、風呂に2人が同時に入ってきてクライマックス……と思ったら続くんかい。焦らしてくるやん。いや、よく考えたらここまでで充分なボリュームあったので冷静に読んでたら察知することもできたのかもしれませんがw
 次号予告に先生の名前を確認しました。ただ、ゼロスは隔月……。楽しみです。

『すぺしゃる・ぺいめんと』ななもと

 お金を貯めて念願のメイドカフェに行ったらメイドが実はサキュバス。「属性てんこ盛りやんけ!」と思ったら主人公がメイドにしか反応しないので笑った。いや、変身できるのもサキュバスの強みだけど、メイド属性に主眼が置かれすぎているw さすがにツノとしっぽは継続なのは嬉しかったです。ヘッドドレスとツノの組み合わせが絶品です。やっぱツノ、良い……。
 せっかくのメイドカフェ設定ということで、ヒロイン増員。ヒロイン2人が主人公の意志を確認することなくどんどん話を進めていく感じ、モノ扱いされてるっぽくて良いです。メイド好きなんだから何でもいいでしょ、と弱点を見抜かれてる感。
 ということで3Pなんですが、変則的なことに途中から加わった子の方がエロとしてはメイン。ヒロインは2人なんですが、精神的にその場を支配する子と、肉体的に最前線に立つ子に分かれる。最初に主人公のことを誘った方が実は控えめ、というのが意外でした。姉妹的なパワーバランスになってるので直接のエロ描写とは別の魅力も生まれてました。まぁ、とはいえ回数が違うだけで、2人ともやることはやるんですけどねw

『アダチとイブ』サバイバル刃

 前編。最初に前編と明かされるパターン。
 田舎暮らしの幼馴染、男の方がサッカーの推薦で東京で行くことに。ヒロインの方もサッカーやってるっぽいんですが、そちらは実を結ばず。そんな立場の違い、田舎に置いていかれる寂しさ、そもそも女の時点でスポーツに打ち込むことに不利を感じている。読んでてビックリしたんですが、ヒロインのパンツの下におりものシート(でいいのかしら)があるんですよ。よく見ると1ページ目から描かれてるんですが、ヒロインが感情を爆発させ、 “女なんか嫌なんだよ” と叫ぶ場面でそれが大映しになる。エロ漫画特有の意味のないパンツアングル……ではなくて、 “女なんか嫌なんだよ” の象徴としてそれが描かれてるわけですね。ただのフェチ描写では終わらず、キレイに物語に組み込まれてるからすごい。
 からの男女の体の違いを確認するかのように互いにオナニーすることになるんですが、男が脱いでから(田舎だから人が来ないのでしょう)ほとんどセリフがない。絵の迫力だけで突っ切る感じ、サバイバル刃先生らしさを感じる。前後編でじっくり物語を語れると思ったら直接言葉で語るパートは非常に短い。言葉も出ないほど没頭していく感じが生々しいですし、言葉がなくてある種神聖な雰囲気すら生まれてるのは「アダムとイブ」感かもしれませんね。
 次号予告にサバイバル刃先生の名前がないんですが、次次号になっちゃうのかしら。ぐぬぬ、気になる……。

『パパカツ誤身術』hal

 パパカツしてるヒロインが護身術を覚えて調子に乗る。護身術の犠牲になるリアルパパが不憫で笑った。いや、娘が強力な護身術を身につけてるを分かること自体は朗報かもしれないんですがw
 からの本番の方で護身術が不発。パパつえぇ。何者だよ。リアルパパの惨状があるからこそこっちのパパの「ヤバい人に手を出しちゃった……」と一瞬で気づかされる感じが良いですね。単なるSM的なハードなプレイではなく、恐怖による支配があって、その恐怖の部分にこそヒロインは目覚めてしまう。隣にベッドあるのにわざわざ床で最後まで行くのも象徴的でした。
 完全なワンサイドゲームだったんですが、最初は嫌悪感を見せてたヒロインが恐怖に染まり、徐々にそこから快楽が生まれ、最終的にはイキ狂っていくというグラデーションが見事だったと思います。最初から最後まで組み技のような体位になってるのも新鮮。暴力的なプレイなんだけど、単に暴力的というよりはパパの方にどこかスキルも感じるw

『三度の試練!!!』秋白秋乃

 海外出張から帰ると夫が浮気してた。ただしドール。追いつめたらドールの首が取れるのでビビりました。絵的にもビビるし、夫の浮気相手それかよ、という意味でもビビるw
 ただのドールではなく、全身オナホで形成された「北見ももかシリーズ」。まさに全身性器だw
 オナホとの三本勝負、からの三連敗。よりによって最後の勝負がフェラで、顔型のフェラオナオにチンコ突っ込んでる絵面が不気味すぎるので笑った。怖すぎる……。そしてヒロイン視点だと屈辱の極みですね。ひょっとしたら人間に浮気されるよりつらいかもしれないw
 オナホにはない強みとしてヒロインが逆転するんですが、それがアナル。たしかに通常のオナホだとアナル機能はない気がする。物理的にない穴で勝つ。このロジックが良い。それに2人で新たなエロを開拓していく感じがカップルならではの強みも感じます。やっぱ人間が最強だわ……(当たり前だ)。
 と思ったら男女逆転のオチでもっかい笑った。男の場合はチンコの大きさ、形ってかなりシビアな問題というか、下手すりゃ勝ち目がないかもしれない。恐ろしい……。

『ヤラレ妻』終焉

 夫が残業で不在の状況で、謎の男2人が家に押し入ってきてそのまま。残業がキーワードで、犯人は同僚かと思ったんですが、オチで明かされる正体はもっと闇が深かったですw 2人の男に年齢差があるのがポイントだったのか。やられた……。以前から目を付けていたのも納得ですね。
 そして、2作連続のアナル。こっちは2本同時に、という感じですかね。最初から最後までソファの上で行われるんですが、ラストの2本同時でもソファを利用した体位になっていてちょっと感心してしまいました。理にかなっている……。

『おとなのじかん』川島よしお

 第7回。「働くくるま」があって嬉しかったです。マンネリ感込みで好きだったんですが、今回はかなり新展開というか、いつもと同じ感じで始まったと思ったら、の後半が良い。2人コミュニケーションが深くなってるというか、より仲良くなってる感があって面白かったです。いや、マンスプレイニングという意味では一貫したスタンスなのかもしれませんが。前半は先生のリアクションがノリノリだったんですが、後半どんどんリアクションが薄味になっていくのもどこまで納得してるのか分からなくて好き。
 新しい奴だとゾンビおばあちゃんのネタが断トツで好き。ゾンビと説明されてる割にはドラマチックなことにならない。むしろ普通のおばあちゃんでほっこりするというか、ゾンビ良い話のようにも思える。てか、おばあちゃんはゾンビになっても大差ないという恐ろしい事実を突きつけられてるのかもしれないw

『マタがれるがママ』西沢みずき

 ワニマガ全掲載のラスト。最後はチアコスで素マタ。衣装のコスプレ感が増してるというか、それだけヒロインがノリノリになっちゃってる感ですね。一発目に出したのを左手ですくってみせて “ママでしょ?” と言う場面とか底知れぬ恐ろしさのようなものがあって好きです。左手なので指輪が見えるのも良いよね。
 ということでお疲れ様でした。これはリアルタイムで読んでこその感慨があるタイプの作品でしたね。希有な漫画体験をさせていただきました。

『エースの秘密』さんじゅうろう

 再掲載らしい。バレー部のエースが顧問の先生に。オッサン脇毛フェチで生やすのを強要してて笑ったんですが、よりによってバレー部でってのが意地悪ですね。しかも全国レベルのエースなのでテレビ中継もされるし、注目もされる。そんな中で生やさなくちゃいけないのはつらいw
 そんな肉体的な秘密もあるんですが、精神的に支配されてMとして目覚めてしまった秘密もあって……とエピローグに繋がるのとか普通にうまくて驚きました。あの運動部での尻叩く奴、リアルでもありそうな行為なだけに、その中にそういう人がいたら……と考えてしまう。

『官能小説系女子!』35まち

 清楚な図書委員の子が実は。文学少女ものだと思うんですが、いわゆる文学少女的なイメージを壊すかのように冒頭で早口のオタク語りが描かれる。好きなジャンルが文学なだけでオタク、という感じでヒロインを描いたのが良かったです。距離が一気に近づくというか、本を読めば彼女との接点になるかも、という淡い期待が膨らむ。キャラのイメージを壊すというか反転するような展開で、目がぐるぐるになる描写が多いのも可愛いです。高嶺の花だと思ったら実は、というギャップですよね。
 ヒロインがそんなキャラなので当然エロパートになってからも饒舌なんですが、そこで出てくるセリフが官能小説的なものの連続になって楽しい。楽しいというか、とっさの場面であんだけスラスラと言葉が出てくるのが笑える。やっぱここらへんもオタク的な側面が強いと思います。ぶっちゃけ男の方は彼女の話についていけないので、エロが盛り上がるにつれ受け一方になる、というエロ展開も面白かったです。呆然とするほかないというか。途中で彼の方が欲望を吐き出すような展開にもなるんですが、それによってヒロインの趣味(官能小説)がむしろ全開になった感じもありますよね。やべぇ、勝てねぇ……的な雰囲気でどこか恐ろしくもあり、そこが魅力的。

『息抜きに恋して』れい

 浪人生が予備校の自習室で運命の出会いを果たす。出会いのドラマが良い! 出会って、次第に仲良くなって、そのままエロい感じに……という部分がここまで丁寧に描かれるエロ漫画って意外と珍しいですよね。退屈な日常生活が徐々に華やいでいく感じとか、このまま行けるのか? みたいなドキドキ感とかすげぇ良かった。2人とも浪人生だから勉強しか用事がない。つまり「息抜きだから」という口実が成立してしまえば1日中フリーになるって浪人設定ならではの展開が良いですよね。「浪人あるある」として髪型の話題で2人は仲良くなり、彼女のことを深く知る際にも髪型の話題が出てきて、エピローグでトドメ。昼間だけどワンナイトラブ的な話でもあるので「このまま終わってしまうのかな?」とか思ってるところへの彼女のリアクション。直接の言葉で語るよりも彼女の気持ちが表れててマジ最高。
 そんな髪型や服装の話題がドラマとして、心理表現として効果的なんだけど、ちゃんとそれがエロパートの盛り上がりにも一役買ってるからエロ漫画として見事だったと思います。ドラマがあるからよりエロく感じる。油断してるのでブラがダサい、だからブラごと服をまくっておっぱいを見る場面、男の下心が同時に優しさとして機能してる(偽装してる)から面白いですね。それを踏まえてのエピローグなので、オシャレした状態でデートしてそのまま夜を迎えることになったらどうなってしまうのか……と期待が膨らむラストでした。超良い話だけど、互いにハマりすぎると浪人という立場的に大丈夫なのかと少し心配にもなる。あんな素敵な関係になっちゃったらヤバいでしょw


 終わり。また遅くなってしまいました。まだアンケートは間に合うのでセーフということにしてください。
forms.gle
 そんなアンケート。面白かった作品3つですが、『ホーンテッド学生寮』『まだ寒い冬のリフレ』『息抜きに恋して』になるかな。
kitaku2kitaku.hatenablog.com