- 『玻璃の欠落 -序章-』玉ぼん
- 『筆おろしデリバリー』さんじゅうろう
- 『せんせーが教えたろ☆』オクモト悠太
- 『あなたが育てました』層積
- 『えちえち本番ランド』肉棒魔羅ノ進
- 『汗だくアイスのせ』日向あお助
- 『サキュバスクリニック』ちゅーりっふ。
- 『がまんできない!』を図さとる
- 『社畜の女神さん』よちリョウタ
- 『知らないキモチ』南文夏
- 『爪痕をなぞる』阪本KAFKA
- 『ふぃめーる・おぶ・どりーむす』小野未練
- 『おかわりローション』ねとろもりこん
- 『シちゃってからのふたり』ピリオドö
- 「次号予告」
かなり涼しくなってきて快適なはずなのに、温度差で結局ぐったりしてます。体が、体が弱い……!
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『玻璃の欠落 -序章-』玉ぼん
玉ぼん先生初表紙にして、3号連続の三部作。まぁ今号はフルカラーショートなので、「序章+前後編」という方が適切かもしれない。とはいえ豪華すぎる。
話としては、大正に造船業で財を成した家の妾の子。環境への恨みを、正妻の子である妹の婚約者へとぶつける。おもしれ~、正確にはおもしろそ~。凝った設定ながら復讐の方法はセックスなのでエロシーンには事欠かなそうなのも良い。エロ漫画らしさのある濃いストーリー。売女の子と蔑まれて育ったヒロインがその通りの行動を取ることで復讐するのが痛快でもあり、ちょっと心配でもある。具体的なアクション(セックス)の対象が家の外の人間というのも良いですよね。何も知らずにホイホイとやってきた弱者というようにも見えるし、家の外だからこそヒロインにとって救いになる余地があるのかも……みたいな期待も少し。
最終的にヒロインの復讐が家(父?)に向かうのか、妹に向かうのかも気になるところです。妹は無垢で可愛らしいキャラクターなので可哀想でもあるんだけど、彼女が無垢でいればいるほどヒロインのストレスは溜まっていく、という環境的な悲劇。誰にとってハッピーエンド、もしくはバッドエンドになるのか、非常に楽しみです。
そんな妹。冒頭の場面が意味ありげで気になる。竿役がヒロインたちの父親(造船)の話をするんだけど、妹がそれを拒否、彼の地元の話へと誘導する。彼女が家の中ではなく外の世界に目を向けてるのが意味深というか、彼女もおそらく家に囚われた人生に嫌気が差してるのではないか。逆に竿役は家に入ることに興味津々。そんな人物紹介がスマートなオープニングだったと思います。
そこで語られる、竿役の地元の絶景が「群来」(大量のニシンによる産卵&放精)という子供を作る行為なのも最高。おそらく大量の射精を伴って描かれる本作そのもののようでもあるし、混沌としてどのオスとどのメスが結ばれたのかがハッキリとしない状態が本作の物語のことを示唆してる……のかもしれないし、考えすぎかもしれない。
『筆おろしデリバリー』さんじゅうろう
いつも宅配を届けてる家の子がとにかく可愛くてハメたい。ショタの定義にもよるけど、ざっくりおねショタって括りでいいのではないでしょうか。ヒロイン視点で、竿役に翻弄されまくる話ってさんじゅうろう作品では定番かつ鉄板だと思いますが、それをおねショタでやってくるとは。これは刺さる。さんじゅうろう作品の蠱惑的な美少年、こんなにも相性が良いとは知りませんでした……。帰り際2階の窓から手を振ってくれるのとか強すぎるし、それに120%振り回されてるヒロインも可愛い。
宅配も、設定自体はエロ漫画ではお馴染みだけど、従来は人妻と筋骨隆々な配達員という組み合わせだと思います。が、本作はそれをまるっと逆転させてるのがフレッシュ。からの発送元でアダルトグッズを頻繁に買ってるとバレる(ヒロインも買ってるから)、という展開で一歩踏み進めるのも良い。少年がオナホ使ってるとこ妄想して自宅をごろんごろんするヒロイン可愛すぎですね。
襲いたいけど、具体的なアクションを起こすはずもなく、いつも通り届けていたらふと屈んだ際に胸元をアピールする形になってしまい、それを見て大きくなって少年の股間がヒロインの目の前……という最後の一線。最初に誘惑したヒロインは偶然だが、最初にスケベ心が身体的な現象として現れたのは少年が先、と「そっちが先に誘惑したんだからね」と被害者的な逆ギレになってるのも面白い。いや、普通にヒロインがド犯罪なんですけど、最後の最後に理性の糸をぶった切ったのは少年の “…ごめんなさい” なのが複雑で良いですよね。
エロ開始。ヒロインが暴走に暴走を重ねるのではなく、可愛く受けのリアクションを繰り返す少年の姿を見て「お姉さん」的なムーブをするのが最高。頭の中では自身の犯罪性に気づきながら、言動として冷静っぽく年下をたぶらかす。
あまりに魅力的なお姉さんムーブなので、ヒロインの童貞喰いはもしかしたらこれが初めてじゃないかも……とか思ってたんですが、オチでまさかすぎる反転。初めてじゃないのはヒロインの方ではなく、少年の方。彼の圧倒的な魔性にたぶらかされた年上お姉さんが数多く存在して……というオチは笑いました。同時に漫画の印象として「じゃあしょうがないよね!」的な抜けの良さ。別にヒロインの行動がセーフになるわけじゃないんだけど、あくまでも漫画としての印象が急にカラッと明るくなる感じ。ここらへんのバランスも絶妙でした。「実はこの子とんでもない化け物なのでは……」みたいな末恐ろしくなる感じも含めて最高のエンディング。あれだけの経験をしてなおオナホにハマってるのが驚きですね。魔性の性豪ショタ。
『せんせーが教えたろ☆』オクモト悠太
今度は保健室の先生である。こちらは哀れな非モテ童貞視点。やはり年上ヒロイン、良いよね……。
両先生の作風の違いが如実に出てるという意味でもおいしい。本作のヒロインはカラッとした言動(タイトルにもある関西弁が魅力的)なんですが、驚くほどあっさりとエロへの一線を越える。終始微笑みを浮かべてるんですが、実際には何考えてるか分からない。この圧倒的な他者性、もしくは強者性というのが本当に魅力的。それでいて本作のヒロインはおそらく自身の魅力を十二分に理解した上で年下男子(てか生徒)たぶらかしてる。最後に彼女の真意が明らかになり、おいしくいただいてるだけだったと分かるんですが、 “悩める佐久間君のために先生が特別授業したるよ♪” という体裁がずるくもあり、彼女の強さの現れですね。最高である。オチ以外で彼女の本性が唯一露わになったのは挿入直前の、 “春野先生がいいです…!!” “俺の童貞貰ってくださいっ” を聞いて舌ペロする場面だと思うんですが、相手に言わせることで満足してるのが最高にずるい大人って感じですね。
白衣の下にエロ下着というのも本作のハイライトですが、個人的に何よりも好きだったのは彼女の脱ぎっぷりと残しっぷり。何を脱いで何を残すか、何を残したままおっぱいを見せるか、などの脱ぎ、とそれに伴ったプレイの展開が本当に眼福。具体的には最後の最後まで白衣を残したままだったのが素晴らしいです。当然おっぱいは出すのでニットも脱がずにずらしたままなんですが、この肌から服、白衣という3段階が芸術的。背面騎乗の際、白衣の裾を持ち上げてるのも良かったですねぇ。クライマックスが向き合う体位じゃないというのもヒロインの強さ、2人の非対称性が感じられて好きです。
『あなたが育てました』層積
イタ飯屋の店長がバイトの子に喰わせる。初読時、1ページ目で「いや店長でけぇな!?」となったんですが、2ページ目で今度は「ヒロインのヒョロさすごすぎない!?」と翻弄されまくってしまった。漫画の絵としてデフォルメの気持ちよさが間違いなくあるんですが、その間に現れるヒョロ腕の圧倒的リアリティに圧倒された。そして、読み返したら1ページ目の時点で十分ヒロインの腕はヒョロく描かれてることに気づきショック。たまにSNSとかで話題になる「顔と胸しか見てない人は誤解する画像」みたいな現象だ……。
個人的にヒョロガリ体型については心配の念が湧いちゃうのでエロ的な魅力とは結びつきにくいのですが、エロパートに移るとヒョロガリ描写はあまり前面に出ず、画としての優先度が絶妙に下げられてる……というのが初読時の感想。読み返したら普通に全編を通じてヒョロ描写に嘘はついてないし、エロパートも全然当たり前に描かれてました。マジで顔と胸しか見てない愚かな読者……。
恥を忍んだ感想になりますが、読み返せば読み返すほどヒョロ描写の緻密さというか、リアリティに驚かされます。「体は細く」「胸は大きく」という目標に囚われるあまり全体のバランスがおかしくなってしまう絵も世の中には少なくないと思うんですが(それはそれで欲望の忠実の再現なので好き)、本作はヒョロ巨乳の歪みをリアルに感じさせてくれるし、そこに物語要素を加えてるのが好き。ヒョロフェチレベルの低い私からすると「ヒョロ体型最高~!」と真正面からヒョロを愛する話じゃないのが非常に入りやすくて助かる。本作はあくまでも「脱ヒョロの途中」という話であり、そこからヒロインからの感謝の話に繋がっていく。男の育成欲みたいなものも刺激する話なんですが、そのまんま扱いすぎるといくらなんでも都合が良すぎるので……という理性も感じるバランスが個人的にめちゃくちゃ好きです。元気に主体的なセックスを出来るのも身体的に健康になった(近づいてる)証拠、という部分がエロを裏打ちするストーリーとして絶妙だったと思います。
ただ、いくらヒロインが健康になったところで「店長がデカすぎるのでセックスに至るにはまだ問題が残らない?」という感じなんですが、そこに出てくるのがヒロイン愛用の張形ハリー。ネーミングが最高なんですが、よく考えたらタイトルの『あなたが育てました』はヒロインから見たハリーに対する言葉としても成立しますね。重要キャラなのでは……。そんなハリーを活かした前戯パートも素晴らしかったです。イチャイチャな作品なのにヒロインの上下の穴を同時に責める絵面が出てくることの不思議。ただ、それが「どこまでやって平気か」を確認する行為だったのが妙に優しいというか、誠実さを感じてしまう。優しくて心配性の店長の理性をへし折るためにはハリーの協力が必要不可欠だった、という話。ハリーありがとう……。
『えちえち本番ランド』肉棒魔羅ノ進
童貞を捨てに指名なしでお店に入ったら、初出勤の子(ササキ)と付き添いのベテラン(リナ)が現れる。後者のキャラデザが強烈すぎて最高な作品。立ち姿がかっこよすぎて笑ってしまうんですが、よく見たら普通に美形で普通に人気出そうである。いや、だから10年も続けられているのか。ササキがアイドル感強いことによる対比と、あとはやはり立ち姿のかっこよさですね。それで第一印象が圧倒される。
3P的な内容ももちろんあるんですが、基本はリナとのタイマン。ササキにお手本を見せるという体裁で進むんですが、彼女はひょっとしてサボりたいだけでは……みたいな邪推も最初してしまったんですが、彼女は彼女で結構積極的なのが垣間見れる。それと同時に先輩のことが大好きそうなので……という2人の関係性も大きな魅力ですね。ツンケンしてるのに新人に振り回されてるリナ先輩が可愛い。そこに無個性系だが主張は強い主人公(客)が絡んでくる。
リナ先輩。前戯においては圧巻のパフォーマンスで、10年のキャリアが実感できる。超絶テクのフェラで即抜かれるのかと思ったら挨拶代わりにキスから始めるので初手で負け確定ですわ。やはり丁寧な仕事に勝るものはなし。そのくせ、誰も本番までやりたがらない(前戯で空っぽにしてしまってる説もある)ので、いざ本番となったらよわよわ、というギャップも熱い。ぐちょぐちょに堕ちていくリナ先輩も良いんですが、明るく振る舞いながらそれを至近距離で観察し、徐々にエロの空気に飲まれていくササキも魅力的。ササキは本作においてはプラトニックなまま終わるバランスが意外でもあり納得でもあり、特殊3Pというコンセプトも含め、とにかく他では味わえない魅力の詰まった作品でした。劇終後のエロももちろん見てみたいですが、客が帰った後の2人の余韻に時間とか、翌日店で顔を合わせる2人とかにもめちゃくちゃ興味あります。
『汗だくアイスのせ』日向あお助
タイトルの通り、汗だくセックスである。残暑もそろそろ終わりかな……というタイミングなのが逆に良いかもしれませんね。酷暑まっただ中だと「いや死んじゃうよ!」という見方も生まれてしまうというか。気候変動はエロの定番を殺しかねないので恐ろしい……。
幼馴染がタンクトップ姿で汗だくで一緒にアイスを食べて……というお膳立てが最高なんですが、ただの定番で終わらない魅力を感じたのはカップ付きのタンクトップ。存在は知ってましたが、こういうエロ漫画に出てくるのはまったくの予想外で、定番のファンタジーだと思って楽しんでたものの解像度が一気に爆上げするというか、急に存在感が生々しく感じられてきてとても良かった。てか、何も知らずに、カップ越しに胸を触って感動してた主人公も可愛く思えてきますね。触った時点で気づきそうなものですが、あの緊張状態でそこまでの洞察力を期待するのも酷な話かもしれない。
てか、2周目でようやく気づきましたけど、冒頭の場面からタンクトップの絵にカップを示す線はしっかり入っていたのですね。デフォルメのバランスが絶妙というか、描き込むところと漫画らしいデフォルメで情報を省略するところの案配がものすごく好きなんですが、その中でも省略せずにカップの存在は示されてたわけで。これが女子のラフな部屋着のリアル……と変なところで感動してしまいました。
演出的な部分でいうと、アイスの「あたり」演出もすごく良かった。アイスの話からエロへと移行する区切りとしても機能してるし、ちょっとノスタルジックな良さもあったかもしれない(個人的に最近見ないので)。あと個人的に好きなのは、主人公の全裸土下座。ベッドの中央で小さく座ってるのが微笑ましいし、性的好奇心を向けられる対象が逆転する意味でも重要な場面だと思う。主従逆転というほど乱暴な話ではなく、2人の関係が双方向的な、対等なパワーバランスになるみたいな感じですかね。そっからターン制のようにそれぞれがやってみたいことを試すのが良い。逆に挿入してからはシンプルに正常位オンリーなのも2人の初々しさとイチャイチャ感があって最高ですよね。正常位の中にも緩急で展開を生んでるのもおいしい。
『サキュバスクリニック』ちゅーりっふ。
混血サキュバス由来の射精障害になってしまったので入院してサキュバスに抜かれまくって治療する。導入からサキュバスとセックスした話になっててすごい。入院生活が描かれるんですが、担当制ではなく手当たり次第取っ替え引っ替えなので豪華だし、最初に期待した女医がラスボスとして登場する展開も最高でした。エロナース服とか凝ってるし、各ナースのキャラデザも多彩で眼福なんですが、最後にシンプルな女医さん(人間)というギャップ。退院できるかのテストとして人間とセックスする、という理屈が通るのも見事ですね。エロのための好都合設定という感じでしたが、オチも含めてちゃんと設定を踏まえた面白い展開になってるのが何気にすごく好きです。
ヒロインは全員主人公よりも強い存在なので、ヒロイン側が感情的に揺れる描写は極小。微笑みながら優しく接してくれる子も、完璧に彼女のコントロール下で事態が進むのでどこか事務的というか効率的に進んでいく感じがあって最高。ただ、サキュバスの中にも性格や姿勢に細かい違いがあって、甘やかすのを楽しんでる人とか、駄話を交えながらセックスする人もいたりして面白い。多彩なキャラデザが魅力なんですが、その中でも背中越しの1コマだけで終わる人もいるのが逆に良いですね。どんな人なのか想像したくなるのもそうだし、他にもまだまだいるんだろうな、というフェードアウト感が素晴らしい。
ラスボスの女医さん。本作で最も事務的なテンションなんですが、同時に唯一の人間ヒロインなので他のサキュバスヒロインほどの一方的な強さはない。ちょっとだけ揺れる描写が入る。別に彼女が堕ちる、というほどの話ではないんですが、人間らしい弱さが一瞬だけ垣間見える、みたいなバランスがものすごく良かったです。弱みを悟られる前に乳首責めを始めてごまかすのも良い。絶対に乳首の感度をテストする必要はないのに。多人数のヒロインを扱う作品ならではの魅力があって素晴らしかったです。
『がまんできない!』を図さとる
陸上部で頑張ってるが、先輩に胸を触られすぎて大きくなった胸に困る。エロ漫画では結構定番でのんきに「素敵やん」とか思いがちだけど、これはリアルに悩んでる人とかいるんでしょうね。スポーツ全般においておそらく、ほとんど邪魔。下着等で補助するにしても限界があるだろうし。
それはさておき、話としては、金メダル(何の?)を目指すため、おっぱい禁止令を出す。漠然とした金メダル目標もそうなんですが、この提案に対して彼氏が残念がりながらもすげぇライトに協力してくれるのが良かった。超良い彼氏だと思いますが、パッと見の印象としては2人ともちょっとだけバカ、という感じで微笑ましい。おっぱい我慢の日々がモンタージュされる場面とか、2人の仲良し感が出てて超良かったです。こんなにも好印象のみで形成されたカップルも珍しいと思います。
そして、我慢できなくなって誘いを入れるのはヒロインの方。「自分でいじる」を物語的にも、エロ的にも重要なものとして持ってくるのが見事だったと思います。おっぱい星人な彼氏に振り回されるだけの話ではない。まぁ元を辿れば……ではあるんですがw 好ましさマックスの2人の関係がエロパートに入ってからも維持されて、その魅力を踏まえたようなエロが展開されるのが素晴らしかったです。意外と先輩に胸を触ってもらうのは最初にちょっとだけで、その後は自分で触る、そして挿入へと展開していってしまい、意外と本題である「先輩に触られる」が主題から外れそうな雰囲気になってから、挿入後のクライマックスで再び先輩タッチが始まる。激アツ。てか、挿入中にあれこれ触ってるのとか、先輩はただのおっぱい星人ではなく普通にテクニシャンなのかもしれない。あっけらかんとした雰囲気からのギャップがすごい。胸以外にも、ヒロインの下腹部を押さえて挟み込むと同時に、中の感覚に集中するよう誘導してて、ちょっと只者ではないですね……。これも運動神経が良いってことなのかな。
『社畜の女神さん』よちリョウタ
限界リーマンが駅のホームでストレスを爆発させてたら、それを笑って受け止めてくれる女神と出会う。よち先生、weeklyでの前作ではヒロイン視点で、それも素敵な大人同士の心理戦(イチャイチャ)みたいな緊張感が魅力的だったんですが、本作は男性視点の、理想の女性に甘やかされるという都合の良い最高の話になってるので振り幅がすごい。甘やかされる話なんですが、安易にヨシヨシされるような内容ではなく、最終的に主人公の中で煮えたぎってるストレス由来の汚い感情を爆発させるように誘導してくる。ヒロインはおっとりとした雰囲気で癒される感じもあるんですが、内容は意外とそんな優しい彼女を感情に任せて犯す(ように仕向けられる)話。汚い感情を爆発させるものの、ヒロインに対して女神だと錯覚するようになるのがまた良い。
そんなヒロイン。彼女も実は下心で近づいてただけ、とカミングアウトしてくれてるのに、それを受けて主人公が「女神なのでは?」となっちゃうのが妙に噛み合ってなくて面白い。主人公に冷静さがないというか、快感に溺れて軽い酩酊状態に入ってる感。ただ、そこで逆ギレではなく女神と認識するのが主人公に妙なひねくれマインドを感じる。それが個人的にはものすごく共感だったりもします。悪い感情を持ってて、それを解放することの気持ちよさを主人公に教えてくれるような存在なので、どちらかというか悪魔(小悪魔)的な存在だと思うんですが、一方的に女神視してしまう卑屈さが主人公の良さなのではないか。
ヒロインの「実はドスケベやんけ!」というのが下着、及びその上の服から下着が透けて見える瞬間。カラーじゃなくてもここまでの透け感を表現できるものなのかと少し感動してしまった。ヒロインの話が徐々に本題に近づき出すと同時に透けて下着が見え始めるのも象徴的で良いですよね。そして、いざ脱がして下着姿になったら今後は下着から乳首が透けてるというサプライズ。えっちすぎないか……。そんな下着が彼女のしたたかさとか、悪い大人としての象徴だと思ったんですが、クライマックスで主人公はヒロインを女神だと幻視するので、その際にその下着を消してしまってるのが面白すぎる。最後の最後にヒロインのビジュアルが大きく変わるところに漫画のマジックを感じて最高だったんですが、あの魅力的すぎる下着の存在を無視してまで女神視してしまう主人公のメンタルがやっぱり面白すぎるんだよなぁ。フィニッシュの際には光輪や後光まで加わるのとかマジで最高でした。今後も2人は仲良く関係を続けることになると思うんですが、この一方的な女神視がややこしくなりそうというか、普通に順調に付き合ってもおかしくない話なのに人間同士の意識が足りないw いや、こういう過剰に相手を持ち上げて自分を卑下してしまうのはオタクにとって定番のマインドなのかもしれない……。
『知らないキモチ』南文夏
前号の『知らないカタチ』の続き。キレイな二部作ですね。前作はヒロインが処女を捨てる『カタチ』で、本作はヤリチンが愛に目覚める『キモチ』。完璧な構成だと思うんですが、ここまでキレイだとタイトルまで完全に予想する余地もあったかもしれません。ちょっと悔しいです。後編が下田視点になるのまでは何となく想像してたんだけど、下田視点で『知らないキモチ』は困った、ちょっと良すぎる。
正直下田が好きすぎるのですが、当然ヒロインの麻衣子も見応えありまして。処女を捨て、絶大なる自信を得た彼女が驚くほどに変貌してるのがまず良いですよね。ビジュアルの変化だけで彼女の成長が端的に伝わってくるし、彼女が良い女へと成長していることに下田は追い抜かされるのではないか、みたいなモヤモヤとした焦りを抱く。やはり下田、良いぞ。自信をつけた麻衣子が外ではメガネを外すようになる、という洒落っけの変化も端的で見事だし、それによって副産物として発生する「メガネを見れるのは俺だけ」的な状況も激アツと言わざるを得ない。下田と2人きりでデートするときもコンタクトにしてるのも良いですよね。「下田ならいいや」という扱いではなく、しっかりオシャレしてくれてる。というか、下田はセフレから交際に発展させたくて、その自覚に直視できなくて悩むんですが、麻衣子がデートでメガネを外してくれてる時点で勝ち確だったと言えそうですね。下田よ、気づけ……(距離感のバグった感想)。
メッセージのやりとりでやきもきする下田が可愛い。文字に起こして伝えることで、彼自身気持ちの整理をしてるような場面でもありましたね。もしくは文字になったことで初めてハッキリと気づいた、みたいな。からの公園での待ち合わせ。下田の気持ちがお見通しで、麻衣子に優しく包まれるような形で交際成立。「情けなさすぎるぞ下田!」みたいな気持ちにもなるんですが、ヤリチンの末路だと考えるとあまりに微笑ましい。あと、忘れてたけど、元々麻衣子の物語として始まったのでしたね。そういう意味では彼女が主導権を握ることで2人の関係に一つの結論が出るというのが普通に感動的。
エロパート。成長した麻衣子がまずはリードする形になるんですが、セフレの期間が長いためセックスに関しては下田に分がある。性感で優位に立つことは容易なのだが、そこで下田が抱く感情は優位性などではなく……となるのが良い。急に情けなくなってしまう下田可愛いぞ。セックスでしか繋がってこなかったから、セックス中でしか気持ちを伝えられないヤリチンの悲しみ。良すぎる。
事後エピローグ。再びしおらしくなる下田が可愛いんですが、ここで情けないとはいえ、ちゃんと謝って、ちゃんと確認を取ってるのが良い。麻衣子の成長とは比べものにならないほど小さいが下田の成長も感じる良いエピローグでした。そして何より、麻衣子の事後メガネが最高……。
『爪痕をなぞる』阪本KAFKA
これまたタイトルが良すぎる。話はエモ系って感じではないと思うんですが、あの内容にこのタイトル。的確。美人の彼女に元カレの影響を強く感じる話なんですが、まさに爪痕。それと同時に、主人公の心は傷つきながらも同様、それ以上の刺激を求めてしまう話でもあるので、主人公側の爪痕という意味もありますね(ラストシーンはこっち)。
徹頭徹尾主人公カップルの関係は良好で、寝取られの気配とか1ミリも存在しないのに読み味はかなり寝取られ作品に近い。「寝取られは絶対無理!」って人に対する寝取られ入門編のような作品とも言えるが、ひょっとしたら下手な寝取られ作品よりも脳破壊される人もいるかもしれないw この上なく満たされてるはずなのにそれでも元カレへの敗北感を抱く話なので。
スーパーハードな作品にも思えるんですが、冷静に考えると「いやこの彼女めっちゃ良い子だから!」と言いたくもなってくる。このバランスが面白いですよね。主人公に対して「あなたのチンコじゃ満足できない」と切り捨てる話では全然ない。そんな今彼とどうやったら気持ちよくなれるかと歩み寄ってくれる。善意の塊で超良い子なんだけど、彼氏視点としてはその優しさが痛い(痛気持ちいい)って感じですね。大げさではありますが、エロ漫画ってこんなこともできるのかと変な話ちょっと感動してしまった。
『ふぃめーる・おぶ・どりーむす』小野未練
野球観戦で隣の席になったお姉さんと意気投合。たしかに互いに100%同じ趣味なので出会いの場としては結構リアルなのかもしれない。いや、片方だけが勝手に可能性感じて息巻いたりすると試合中ずっと隣なのが地獄なので注意が必要ではある。そういう意味ではやはり夢の出会いって感じですね。
そんな素敵な出会い感が本当に素敵で、ホテルに行くまでの流れとか本当に夢のよう。飲み屋の机の下における足の攻防から、ホテルのベッド端の足下のアップに移るくだりとか最高の飛躍でした。
そんな飲み屋の場面。 “ボロ負けのはずの一日を 同点ぐらいまで持ち直せたし!” からの “延長戦” に繋がるやりとりも素敵ですね。事前に “やっぱ逆転が野球の一番気持ちいいとこなんだから!” とあるのがエロ漫画的なフリとして芸術的すぎる。
そんな野球ネタ、延長戦のくだりとかはめちゃくちゃオシャレでうまいんですが、徐々に野球ネタが暴走してくるというか、「小野先生野球好きすぎでしょ!」という作品になっていくので笑った。オシャレさがなくなって徐々に親父ギャグ的なノリに近づいていくんですが、そこに酔ったヒロインの暴走と照れ隠しという側面があるので、ちゃんとキャラの魅力に繋がってるのが見事ですね。応援歌のくだりとかギャグに振り切ったような印象もあるんですが、あのような状況でふざけてしまうヒロインのダメな大人感と、それに振り回される童貞くんという関係性にはちょっと抗いづらい魅力がある。
ヒロインは陥没乳首なんですが、最後まで陥没し通すタイプの作品で、そこにヒロインの優位性みたいなものを感じる。一度目の射精の際、ヒロインが主人公の乳首をいじって射精のタイミングを完璧にコントロールするんですが、「自分は隠れたままなのに」というのがずるくて最高。
最後、主人公が頑張って攻守逆転みたいな展開になってフィニッシュなんですが、うつ伏せのヒロインがベッドに体を押しつけられる体勢を透過したベッドの下から移すことになるので、ちょっとだけ陥没から乳首がコンニチハしてるのとか超可愛かったです。隆起で出てきたというより、周りが押し広げられたみたいな感じ。陥没乳首を扱った作品って「脱陥没」という展開が一つ多いのが通常の作品にない魅力だと思ってたんですが、最後まで陥没したままで、たまにチラチラと見えるのも良いもんですね……。
『おかわりローション』ねとろもりこん
倦怠期というほどではないが、ちょっとセックスレスになりつつあるカップル。どうしてもやりたいヒロインが奮起するのですが、初手のメイド衣装が可愛すぎてヤバいです。コスプレとしての可愛さに振り切ったようなデザインなんですが、それでいて安っぽくはないというか、ヒロインの本気を感じる。
その後も元気いっぱいのヒロインによるあの手この手の試みが楽しい。のですが、彼氏の方は疲れてる(からセックスを断ってた)ので、その2人の温度差みたいなものが独特のギャグっぽい雰囲気を生んでてそれがめちゃくちゃ楽しい。ヒロインの没頭しすぎてちょっとめんどくさいノリになっちゃう感じも可愛いんですが、何と言っても彼氏のリアクションが絶品。何というか、全体的にちょっとだけ温度がヒロインとズレてるみたいなところがあって、そこが「まだセックスの気持ちになってない」感としてリアルでもあり、読み味として圧倒的に楽しい。その楽しさが2人のイチャイチャ感にも繋がってますね。めちゃくちゃ良い関係性の2人。マジで順風満帆そのものって感じの話なんだけど、2人が仲良くやってるだけなんだけど、それを見てるだけで十二分に楽しい。
タイトルとも関わるオチの、ヒロインによる “もう一回!” とかノリが軽すぎて良いんですよね。体力や性欲の面でもお化けですが、あのあっけらかんとしたノリで、感情を包み隠さずぶつけてくる感じが本当に良い。
『シちゃってからのふたり』ピリオドö
幼馴染で周囲から茶化されるほど仲が良い2人がもうやっちゃってる。発端となったエロ漫画は作者の前作『ワンコなセフレ』ですね。たしかにあれは良かったw
健全ラブコメのプラトニックな関係でもおかしくなさそうな普段のやりとりからエロへの境界線が曖昧というか、融解してしまったような「シちゃってからの」日常が最高。幼馴染ラブコメらしい雰囲気からシームレスにセックスが開始する感じとか、セックス前の緊張感とかが一切ないのが独特。幼馴染としての関係性は100%残ったまま、エロへの好奇心剥き出しの関係も同時平行的に始まってしまった、という感じか。
そんな昔からの日常と新たな日常の融合として出てくるのがエロ下着。 “まさかそれで学校行ってたのか!?” というのがヒロインの現状として象徴的ですね。昔通りの付き合いもしつつ、2人きりになってからのエロを待ちこがれてもいる。その前の場面の、デフォルメ多めの萌え袖もめちゃくちゃ可愛かったんですが、それを脱いだら直球のエロである下着が出てくるギャップも良かったです。下着のせいで主人公はいつもより早くイッてしまうわけですが、その際にヒロインの方もイキ狂ってしまい、そこで優位性を失った彼女が下着のブラ
だけ失う、というのも象徴的で好き。下着の有無が2人の関係性を反映してるんだけど、せっかくの下着なので全部脱ぐのはもったいないよね、という英断を感じる。ありがとう……。
「次号予告」
「クリをひねってキノコがり…♡」というフレーズが秀逸。ちょうどそれが配置されてるのが平丸先生といつつせ先生のところなのも偶然なのかピッタリで好きです。
x.gd
終わり。ブログ本館のジャンプ記事を1日サボって終わらせたのですが、スイッチの切り替えが少ない分楽だった印象です。
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