北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2026 No.33の感想

 雨は常識的な範囲でお願いしたい……。
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『姉ちゃんの腹の中』どらのやま

 突然の豪華作家で驚いたんですが、そもそもたぶんweekly初登場ですよね。ありがてぇ……と思ったら37ページという結構な大作なので驚きました。いや、正確にはページ数を把握せずに読み始めて、途中で「まだ続くの!?」となりました。ありがてぇ……。
 たまに姉がセックスしにやってくる。当人たちの間で何の説明もないまま、ダラダラしてると自然にセックスが始まる空気の変遷がめちゃくちゃ魅力的。姉弟なのでまぁ当然ワケアリなんですが、すっかり日常となった2人の蓄積みたいなものがうっすらと背景に感じられるような内容がすごく良かったです。2人のちょっとした会話や、あまりに手慣れてるセックスの様子から情報が読み取れるような気がしてグイグイと引き込まれる。どうやら弟の方が振り回される立場で、それでも付き合ってしまうのは彼の方がでかい感情を抱いてる、つまりホレたら負けの立場にいるのが伝わってくる感じも良いですね。弟の内省による語りで進行するんですが、それはつまり心の内を素直に伝えてないことでもあって、前のめりなやれやれ感。
 そんな2人の発端は……とセックスの途中で回想が入るんですが、宗教2世の話でびっくりした。ワケアリ感はあったけど、思ってた倍はワケがあった。これ以前の前半パートで大きな特徴だったのは “虹斗があっためてよ” から始まるセックスを布団の中で行う点。まぁ、漫画としては透過表現になるんですが、この「閉じこもる」が2人の関係において示唆的……と思ったらマジでめちゃくちゃ大事な話なのでびっくりしてしまった。幼少期に罰として2人で納屋に閉じこめられたことが、2人が近づき、温めあうようになった発端。つらい現実の中で小さな隔離空間に救いを見出したという感じですが、それを現在になっても布団で再現してるわけですね。そんな幼少期に始まったいじくり合いが次第にエスカレートしていって……という各時代の2人のキスをモンタージュする場面が圧巻。そしてキスだけでは止まらなくなり、おそらく2人の初めての瞬間……から一気に現在に戻ってセックス続行。最高の繋ぎでしたね。2人の長いドラマを感じさせつつ、メインで見せるエロは大人になった現在のみ。バックで姉は顔を枕に埋めたまま、というのも閉鎖空間の中の暗闇という感じで良いですね。2人の現実逃避感もありつつ、キスの延長線上にある行為だったのに顔を拒絶される弟の虚無感というのもある。
 からの二回戦。現在の状況を腹割って話し合って(勝手な情報収集もあるw)より打ち解けたところで二回戦。今度は服を脱いで、明るいまま、顔を見たまま。暗くて閉じこもった空間で行っていたのとは対照的で、2人の存在がより外に向かって進んでるような印象。ドラマチックというか、事態が好転してる感あってこれ自体がめちゃくちゃ感動的ですね。ただ、その明るい中で行う顔のコミュニケーションに弟の方は不慣れで……という弱みが出るのも良い。姉は外の世界にもそれなりに順応してるっぽいんですが、弟の方は家庭と姉との関係によって生じた枷を外せずにいる。 “……姉ちゃんも他の男じゃ濡れない?” と聞かれた姉の “こんなにはね?” が悪い女すぎて最高でした。てか、よく考えると冒頭の場面では「姉の気が向いたら勝手にやってきてセックスして帰る」みたいな印象だったんですが、実際は「弟のことを気遣って定期的に訪れてる」だったのかもしれませんね。しかし、当の弟は姉の「顔」に惑わされっぱなし。2人の強さの違い、立場の違い、向き合い方の違いがさりげなく、それでいて丁寧に描かれてたと思います。それがほとんどセックスを通じて描かれてるので本当に見事ですね。大充実の作品だったと思います。

『あの頃の君と』伊緒

 教師が生徒に告白され、卒業するまではプラトニックを保って付き合い、やっと卒業して気兼ねなくイチャイチャするようになった……が、ある日突然「あの頃」の再現を提案される。学生時代のヒロインはメガネでおとなしめの印象もあったんですが、卒業後はメガネも卒業してすっかり大人っぽい雰囲気……からの再びメガネ&セーラー服なのでインパクトがすごいw 変化を示すアイテムとしてメガネが使われたのかと思ったら、そっからもう一度変化して「あの頃」のコスとして再登場する。見事すぎる導入でしたね。いや、そもそも卒業前に付き合うなよという話ではあったんですが、竿役にとって「絶対に手を出しちゃいけない恋人の姿」としてイメージが刷り込まれてることが大事だったわけですね。恋人が学生服のコスプレするのなんて健全の範疇だと思うんですが、とてつもなくインモラルで後ろめたい気持ちが喚起されるので面白すぎる。シチュエーションの発想と、2人のキャラクターが魅力的ですね。「良い子だと思ってたのに……」というヒロインの二面性とか最高だったと思います。
 竿役の覚悟が決まって攻守逆転。竿役が積極的に攻めるようになると、途端に2人の体格差が強調され、「こんな小さい子を?」という後ろめたさを誘う絵面になってるのも良かったです。以前の場面はフェラで、ヒロインの顔のアップが多いのでそれほど2人の体格が意識させられなかったんですが、竿役が動くようになってからは途端に彼の存在自体が暴力的に思えてくる。恋人同士の健全なイチャイチャなんですが、絵としての印象がどうしても暴力的だったり支配的な雰囲気になるギャップ。
 そして、最後の最後ではようやくイチャイチャ全開。そういや最初以外キスしてなかったですね……という構成も効果的だったと思いますし、本当にヒロインが満足して快楽で理性が吹っ飛ぶのはイチャイチャになってから、というラストも圧巻。メガネがずれることで彼女が余裕を失ったことを示してるのが良いですよね。そして、事後のエピローグではそのメガネを外して現在の日常の関係に戻っていく……と思ったらまだ続けるらしいので笑った。この場合ってメガネはどうするんでしょうね。ヒロインが自らかけ直すのもいいけど、竿役がせがむパターンも面白そう。

『コネのためならしょうがないよね after』尾白白尾

 ゼロスでの作品の後日譚。単行本発売記念ということでしょう。単行本のタイトルが物騒なんですが、その中でも後日譚として本作が選ばれたのが興味深い。大きく分ければ快楽堕ちという感じで、堕ちたその後。本作は堕ちたヒロインだけではなく、2人の外の世界である部活での人間関係を感じさせる後日譚になってるのが良い。しっかりエロシーンはあるんですが、文字通り「外」に日常の人たちがいる。しかも、2人の関係が既に噂されててほぼバレかけ……を通り越してほぼ確信を得られてしまって後日譚が終わるので本当に救いがない。助けるべきか悩んでいた彼女らが一気に聞かなかったことにする。この空気の一変が見事でしたね。「バレても助けてくれない」は「バレてないから助からない」よりも闇が深い……。


 終わり。快楽天本誌の方も終わったので、お暇でしたらそっちも読んでね。今月はかなり早めに終わりました。
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