北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC快楽天 2026年5月号の感想

 すっかり春ですね。すぐ夏が来そうで戦々恐々としてます。
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『サービス終了のお知らせ』雲呑めお

 10年前の不登校時代に使っていた通話アプリがサ終になる。というニュースを見たので久々に開いてみたら、当時の相手が独り言感覚でメッセージを投げかけ続けていた。エモい。インターネットカルチャーが懐古の対象になる時代になってしばらく経ちますが、こういう切り口がまだあったとは。ヒロインはタイムカプセルみたいな感覚で開いたけど、そこには今も生きた彼がいる。距離が一気に近づく感覚がロマンチックですし、10年前の思い出と10年の蓄積が同時に脳内に広がってくる感じが最高。イヤな思い出もセットなんでしょうが、救われた思い出もセットなのですべてが愛おしく思えてくるというか。
 ということで出会う。エロ漫画的には本題という感じですが、ヒロインの姿が10年前の引きこもり時代、現在の自宅での風呂上がり、からのオフ会でご対面と絵変わりしまくってるのが良いですね。ぶっちゃけどれも可愛いんですが、順を追って社会性を帯びていく。そこに脱引きこもりという人生の重みを感じ、何ならちょっと感動もしてしまう。そんな脱引きこもり、脱陰キャというのは2人の共通点でもあって、2人の言動からその「元」の要素がチラチラするだけで微笑ましい気持ちになれる。そんな現在位置についてのヒロインの「上出来」という評価がまた良いんだよな……。このマインドで生きていきたいものです。
 ホテル。互いに初めてなこともあり、至らなさというか、元の顔が出てくる比率が上がる。キャラ的な愛おしさとエロ的な盛り上がりのバランスが最高ですね。キスシーンとかエロさゼロなんだけど、キャラ的には魅力的で、そこから交流が深まると一気にエロ的な絵が展開してくる。当たり前ですが、胸が出てくると一気にエロ漫画という雰囲気になるのが面白いです。
 2人とも不慣れだけど、だからこそ前戯が丁寧でねちっこい。手マンだけでフェラはなかったのも2人らしくて良かった。どちらかと言えば竿役の方が下手というか、恩がある立場だし、手マンは準備という側面が強いけど、フェラはどうしてもプレイ感が出てしまう、ということなんだと思います。
 手マンは好評だったが、いざ本番となると途端に情けなくなってしまう竿役というのも良い。反省だったり見栄を張ろうとする彼を優しく受け止めるヒロインの姿が魅力的ですし、一旦竿役の好きにさせてから今度は彼女が主体的になる、という展開も熱い。上下の交代もそうですが、オナニーの話題から挿入中にクリオナしてイク流れになる。ここ最高でした。男側が「俺がイカせてやる」的な圧がまったくなく、それでいてヒロインのエロくて積極的な姿が絵的にすごく派手でもあり、初めて同士のセックスで両者共に絶頂を迎えることの説得力にも繋がる。エロ漫画でよく言われる「初めてなのにそんなうまくイケないよ」的な話に対する解答にもなってたと思います。

『転校先が元女子校で毎日ハーレムすぎる件 #1』オクモト悠太

 共学化1年目の学校で入った二次元文化研究部がハーレム。まさかのシリーズで、部室でのヒロインが4人。これは最低でも4話は必要ですな……とか思ったら初回でいきなり2人と相手するので驚きました。大盤振る舞いすぎる。ありがてぇ。
 初回の2人。の中の1人がオタサーの姫タイプの言動をするキャラだったんですが、ただの姫ではなく、姫になりたい人だったので笑う。姫の座を目指す話は何となく想像つきますが、本作の場合はそこに共学化に伴ったハーレム構造が絡んでくるのでめちゃくちゃ面白い。そもそもの男女比が姫に向いてないw そして、そうこうしてると先輩が主人公を取ろうとしてるのを目撃してしまって、いざ3P。熱い。キャラの濃いヒロインたちの思惑が交錯するような3P。それもまだ2人残ってるし、そのうちの1人は幼馴染で露骨にドラマがありそう……と背景に興味を引っ張られる感覚も含めてシリーズモノの良さですね。
 また、女同士の争いではあるものの、基本的にはカラッとした明るさがあるというか、ライトなノリが維持されるハーレムなので、その良い意味でのお気楽さも魅力ですよね。悔しがったりはするけど、本気でギスギスする感じは全然ない。と思ったらエピローグで若干ギスりそうな幼馴染が出てくるので続きが気になる。次回はサシでもよさそうだけど、部長にかき回される展開も楽しそうですね。

『白昼夢』ケレンメ

 都市伝説的な幽霊を確かめに行ったら、マジで出る。ケレンメ作品ですが、そっち系の怖いもあるのか! と驚いてたら、ヒロイン(幽霊)のキャラクターがアホアホなのでどんどんノリが明るくなるので楽しい……と思ったらやっぱ怖いんかい。もっと明るくなるから、良い話系に落ち着くかと思ったらエピローグがしっかり怖いのでお得でした。いや、ハッピーエンドと言えなくもないけど。
 幽霊だけど、曰くの関係でエッチなことに特化してる。幽霊だけど触れるのはまぁいいとして、触れる場所を指定できる。そこで何をするかと言うと、前立腺を直接刺激なので笑う。天才の発想だ。清潔さも担保されるので便利ですね。他にもエロ漫画的な都合の良さが全開になってて、それを劇中の「幽霊だから」の理屈で押し通してくるのが面白すぎる。服が一瞬でエロ水着に変わるのとか笑ったし、このコマの連続性をあえて逸脱するのが幽霊設定ならではの自由さですね。フェラ中に自在に話せるというのも人外じみてて面白いんですが、フェラ中の会話だった漫画の嘘として強引に描いちゃってる作品とかありそうですよね。モノローグだったり、別の場面での会話を被せる演出だったりで。そういう漫画的な嘘を「幽霊だから」の一点で突破してくるので痛快。また、このフェラのくだり、舌の自立運動(なにそれ)の絵が気持ちよさそうでもあり、不気味でもあるのがすごく良かった。彼女が幽霊、人外であることを忘れさせてくれないバランス。のんきにエロに流されてしまう話ではあるけど、怖い状況であることもしっかり意識させてくれる。
 エピローグ。シャワー浴びてると背後に……という定番のホラー演出ではあるし、ガラスに胸を押しつける絵面もエロ漫画的にはお馴染みなんですが、本作の場合はそのガラスに押しつける胸という点にも幽霊の実体化という設定が絡んでくるので面白いですね。

『獣になれる夜だけは』クルマヤ公道

 バイト先の古本屋の店長が夜にオナニーしてるのを目撃する。ヒロインは普通に若い見た目ですが、しっかりと年の差が感じられる。さらに言うと、竿役の方に結構少年っぽいニュアンスがあり、偶然大人の世界を覗き見してしまったドキドキ感。大学生だけどね。そっからオナバレならぬ覗きバレの展開となって、一気に形勢逆転。覗かれても優位性が一切揺るがないヒロインの強さが良いですね。もちろん悪いことをしてるのは竿役なんだけど、ヒロインがそれを好機として利用してるような感じがあって、この悪い大人感、最高……。
 挿入に向けて優しく導いてくれるようでもあり、それでいて支配的でもある。男のエロ的には都合良い話なんですが、この場を支配してるのは間違いなくヒロインであり、たまたま彼女の希望に合致してるからおいしい思いをしてるだけ、という緊張感がある。暴力や恐怖で支配するわけではなく、普通に微笑んだり優しくもしてくるので脳がバグる感覚があり、沼に堕ちていく説得力ですね。怖いのかと思ったら抱き合うように誘導してくるのとか緊張と緩和で引き込まれますね。
 そして、ヒロインの二面性のようなものの真相がエピローグで語られる。そもそも古本屋と彼女が店主を務めてる点に真相のキーが隠されていたので面白い。オナニーをしてたのもちょっと印象が変わりますね。ただのスケベ店長では全然なかった。ごめんよ……。

『守秘義務だから!』日吉ハナ

 彼女が人気グラドル。仕事とプライベートを対比させるために使われるメガネは定番ですが、本作におけるメインの対比は髪。黒髪とカツラ。なるほど、たしかに髪だと「本物と作り物」というニュアンスが含まれるので良いですね。黒髪はロングで、カツラはショートという意外性も良い。ただのファンは絶対に知らない彼女の顔、という圧倒的優越感。それと同時に別物感を強調するのはむしろアイドル性が際立つ感じもあって面白いですね。作り物だからこそ美しい、みたいな。
 「どっちも可愛いな~」的な作品なんですが、漫画的においしいのはこの二面性をページ上で、鏡合わせのように対比させる描写。屋上のシーン(回想)での黒髪の姿と対称となる構図のグラビアが横に配置される。漫画的に気持ちいい場面というか、漫画でしかできない演出になってて最高ですね。ここまでキレイな鏡合わせではないものの、エピローグで逆向きのヒロインが横に並べられるコマも良かったです。どっちも選べない主人公の心理がよく分かる。
 というか、話としては「プライベートの君が好きなんだ」みたいな方が分かりやすいと思うんですが、「プロの姿も好き」となるのが良いですよね。努力で作り上げたものも生まれつきと同様に尊い。そういうのをしっかり感じさせるエロパートにおける、まさかのグラドルパートも良かったです。ボーナスステージ的な展開で、ダイジェスト的に衣装変わりするのでフィクション性はかなり高まるんですが、全裸でのセックスだったプライベートモードと対照的にすべて衣装込みのセックスだったので熱い。髪の対比があるので一応全裸でも成立した話だとは思いますが、服ある方が作り物としての魅力が感じられますよね。

『超レビュアー・ボーノちゃん♡』鳥茶丸

 ラブホテルのレビュー動画の配信者。ラブホのレビューという発想が天才的すぎる。配信を題材にしたエロ漫画も最近はすっかりお馴染みのジャンルですが、まさかラブホのレビューと題してエロを行うアイディアが残されていたとは……。使い魔っぽいデザインのドローンカメラが室内を飛んで撮影してるのもアイディアとしてもデザインとしても素晴らしかったです。カメラだから見映えを気にする必要ないんですが、ラブホの狭い室内なので鏡に映り込むことも想定してるんでしょうね。
 配信としてフェラで抜いて終わり……と思ったら撮影後にプライベートで本番。配信ではヒロインが一方的に喋り、一方的に搾り取る形だったけど、本番では双方向的になってセックスとしての迫力が加速度的に増してくる。この構成も良かったですが、何より好きだったのはヒロインのキャラクター。ドエロなので撮影直後にオフパコになるんですが、エロではあるけど、彼女の好きの感情が前面に出ているのがものすごく魅力的。配信での明るいキャラクターとまったく地続きなのが良いですよね。サバサバしたたくましいような印象もあり、ベースとして裏表のない良い子なのが伝わってくる。エロい言葉も優しい言葉も吐いてて、ひょっとしたら後者はリップサービスかもしれないけど、計算というより好意の現れという感じがあって、劇中の竿役同様 “…推せるッ” の気持ちになってしまった。根アカではあるけど、それよりも根が良い子という感じ。善性で、爽やかな印象があるのにドエロ。成立するとは……。

『冬の限り』灰綿たゆた

 諦めたはずのあの子が帰ってくる。主人公の人生を狂わす(心を乱す)運命の女どん!! という感じのタイトルコマが良かったです。嬉しいはずだけど、また現れてしまった……というニュアンスも感じる。あとは単純に「でっかい!」というインパクトですね。冒頭の学生時代の場面では(たぶん)意図的にあの豊満さを強調する構図を排してたんだと思います。現在では登場して「でかい!」、外に出かけてコートを着ても「でかい!」なので最高。エロ漫画的な引きとしての魅力もそうですが、心を乱される主人公の心理の反映でもあるのが良いですよね。そしてその乳袋描写のままエモ要素も混じってくるので熱い。
 一緒にベッド、というエロパートへのカウントダウン感あるシチュエーションも良いんですが、この場面では密着することもあってヒロインの胸描写は控えめ。そして主人公も前戯するようになるあたりで再びヒロインの体のシルエットが強調され出す。その直前の密着してキスとかフェラももちろんエロいのですが、絵的な迫力は控えめで気持ちの高まりを煽りつつ、そっから一気にダイナミックになっていく展開が最高でした。当たり前の話ではありますが、見映えする体位ってあるんですね。いちいちヒロインの体の迫力が感じられる構図なのですごい。クライマックスは密着してエモが爆発するニュアンスが強まるんですが、今度は抱きしめることで男女の体の堅さの違いが伝わってくる。
 そんなド迫力とは裏腹に、話としてはかなりしっとりしてて、最後にヒロインの真相を語ってオチを作る、みたいな構成じゃないのも余韻があって良かったです。ぶっちゃけ帰ってきた理由が何であろうと別に「じゃあやめようかな……」とはならないので関係ないですね。

『つくりなおし』グ風

 かつての溜まり場で。直前の『冬の限り』も時間経過がエモの蓄積を感じさせる設定でしたが、本作も似た感じで、本作は小中から高の終わり、くらいのタイムスパンでしょうか。思春期の入り口かその直前の時期にエロ本を目撃してしまい、気まずくなってそのまま……。それを再び見つけてしまって2人のやり直しが始まる。男女の友達ならではの気まずさで独特の良さがある。そもそも本作を読んでる人はほぼ確でエロ本大好きなので「そんな我々と違って2人は……」というイノセントさが輝かしく見える効果もあったと思いますw
 2人のイノセントという意味では、共通の思い出として近所の犬であるワフちゃんが出てきたのも好き。エロ漫画に出てくるエロと関係ない犬、良いよね……。そんな思い出のワフちゃんが現在でも登場、戸を挟んだ位置関係ですが、匂いとか気配で2人のことを思い出してくれたのかもしれない。泣ける……んですが、そんな犬の誘惑をふりほどいて2人がエロの道へと進み出す。イノセントさの象徴である犬を使った良い場面でした。少年期との別れ、というのを強く感じる。ちなみにワフちゃんの飼い主は有桁(アリゲタ)さんで、ワニマガネタです。ホテルとか駅の名前で出てくるのは多いですが、人名はかなり珍しい気がしますw
 エロパート。緊張を隠すような感じで2人が最低限喋るんですが、そのセリフがほんと最低限というか、血が下半身に回りすぎてほとんど知性が抜け落ちたような言葉がぽとぽと落ちてくるような感じで味わい深い。特にヒロイン側の緊張しながら、照れ隠しをしながらも積極的に相手を誘うような言葉がとても良い。「かな」「かも」の語尾でぼかしてるけど、全然本音が漏れ出ちゃってる感じが可愛いですね。それが、クライマックスでは直接気持ちを伝えるような言葉に変わっていくので熱い。そもそものエロ本事件が照れによって既存の関係にヒビが入るものだったんですが、エロパートでも照れを乗り越える流れになってるのが良いですね。キャラと物語とエロが重なり合ってるというか。

『朝隈あゆみにはかなわない!』小野未練

 柔道部の幼馴染は恵体。女性のがでかい体格差カップルというのはお馴染みですが、そこに幼馴染で、柔道で、恵体が加わる。さらには餃子耳まで完備なので驚きました。子供の頃から続けてることの現れであり、2人とも柔道に対しては真面目にやってることが一発で伝わるので、情報として非常に有意義なキャラデザ。奥が深い……。
 そんなヒロインの過激オナニーを目撃してしまうのですが、ダンベルは初めて見たw マゾの恵体、業が深い……というよりも難儀な性癖で苦労しそう。そんなオナニーが心配なので、という理由でエロに発展するんだから面白い。幼馴染が一線を越える話として、ダンベルオナニーが有機的に絡んでくることって可能なのか。
 エロパート。でかい図体して緊張してて、それでいて期待を隠しきれない表情してるのが可愛すぎる。2人とも緊張はあるんですが、緊張の中身が微妙に違うのが良いですよね。竿役の方はヒロインの知らない顔を見て動揺する気持ちもあり、そして役目を全うできるのかという緊張もある。
 プレイとして負かせることに一旦成功したものの、そのことでヒロインの感情の蓋が外れる。前から外れてましたが、奥の方にさらなる蓋があった、という感じかな。体に負けないでかい感情を爆発させてぶつけてくるのとか超可愛いし、感動もあるんですが、彼女が遠慮を取っ払って本気出してくると煩悩とは別のところで「あっこれ死ぬかも……」と危機感も抱かざるを得ないので最高。これは竿役の方も性癖歪んじゃう気がするんですが、最後までそんな感じがしなかったのはそれ以上に相手への気持ちが強かったってことなんですかね。泣き虫な恵体と、無敵メンタルという対照性が魅力的。いやしかし、恵体ヒロインめちゃくちゃ良いですね……。押し潰されたいフェチの気持ちが少し理解できてしまった。

『足りない夜の満たし方』窓口いそぐ

 かつて自分をフッた女が都合のいい理由でやってくる。徹頭徹尾ヒロインがやばい女で、悪い女なのが最高。窓口先生はweeklyの方の『いのち感じる瞬間』でもやばい女を描いててかなりの傑作だと思うんですが、本作の場合は相手のことを最低な奴だと分かっているのにホレた弱みとして断れない。竿役が不憫可愛い。
 ヒロインの最低限の体裁は整えるけど普通に言ってることもやってることも最低な感じも面白くて、一発やったあとに酒をもらって酒にケチつけるのとか地味にイヤな言動なので笑ってしまった。 “斧上くんアルコール弱いんだねぇ” が彼女のクズ性の現れなんですが、アルコール耐性の違いが2人の欲望にどこまで正直でいられるか、どこまで狂えるかの違いを示してもいますね。そんな酒を飲みながらスマホを見たら彼氏からの誘い……というクズコンボも美しい。そこで平然と嘘(隠し事)をしてシャワーを浴びるのもたくましくて良いんだよなぁ。最低だけど、清々しい気持ちになってしまう。リアルでは関わりたくないけど、ここまで自由に生きている様にはちょっとした気持ちの良さを感じてしまうというか。
 そして、その隠し事がバレることで竿役がブチギレ。2回戦突入して逆転。キレてるのに “付き合って” とか言っちゃうので可愛いんですが、可愛いからこそヒロインに好かれていて、可愛いからこそヒロインと付き合えない。狂ってるから常人に輝きを感じるけど、狂ってないので一緒にはなれない。そのことを伝えられた竿役が覚悟を決めて、狂う。端から見ると悲劇ではあるが、同じところまで堕ちていく様には妙な感動もある。あっち側に行ってしまった竿役のセックスの行動がかなり死を感じさせる内容だったのも面白いです。シャワーで水攻めってそんなプレイもあったのか……。場面がフェードアウトする際、ヒロインの彼氏からのメッセージが表示され、 “え、死んだ?笑” なのがヘラヘラしてて最低なんですが、ここでの死はちょっと意味深で良いですね。同時に執着してるのも伝わってくるのでザマァ感もある。
 エピローグ。「なんでお前はケロッとした顔で肉喰ってるんだよ!」という平然さで笑った。強すぎる……。一応狂った者同士として結ばれた幸せなエンディングではあるんですが、2人の格差はまだまだ感じられる。ヒロインの変態性癖に付き合っていくために強くなることを決意する終わり方は直前の『朝隈あゆみにはかなわない!』と同じなんですが、あっちは青春の可愛らしい2人だったのに対し本作は……いろいろと対照的すぎる。いや本作もかなり可愛いんですが、通じ合えた感にはまだまだ足りないというか、あぐらかくと即捨てられそうなハラハラ感があるw

『恋情マリーゴールド』ちゅーりっふ。

 美術部の2人。冴えない3年の部長と、学園のマドンナの1年。格差を抱えた2人がひっそり付き合ってるんですが、夕方の美術室における秘密の関係、というオープニングが美しい。
 普通に幸せなカップルで、男視点だと都合の良い話でもあるんですが、全編通じて主人公はヒロインに対して引け目を感じている。なぜ付き合ってるかも分からないレベルなんですが、いよいよ初めてを迎える。陰キャマインドが捨てられない主人公と、積極的に誘うヒロインの対比が魅力的。ただ、ヒロインの方は積極的で、たまに見せる意思つよつよな視線とかドキッとさせられるんですが、同時に彼女も緊張してるのが伝わってくる描写もあって非常に可愛い。プレイとしては全編通じてヒロインが優位でリードする形なんですが、熱心に予習してるだけで彼女も初めて、という感じ。
 余裕を見せて積極的に誘惑してくる感じが最高なんですが、最後のナマの提案をするくだりがかなり冷静なプレゼンになってるので面白かったです。言い分には無茶苦茶なところもあるんですが、一方的な語りで相手を圧倒して丸め込む、2人のパワーバランスはめちゃくちゃ魅力的。早くも尻に敷かれてる感があるんですが、しっかりと好意を伝えてるのはヒロインの方。まぁたしかにこれで好きの度合いが逆だったら普通にフラれて終わってしまいますね。

『お花畑でキノコさがし』かづき

 社内恋愛は絶対にイヤなのでマチアプで良いキノコを探すが、後輩に好かれてることに気づかない。とにもかくにもタイトルページの輝きがやばい。しごでき(風)ヒロインが好きというのもありますが、今号の快楽天の中でも断トツの良さだったと思います。素敵なビジュアルで最低なこと考えてるギャップも良くて、序盤の日常パートだけでも相当面白い。
 マチアプとちんぽ重視の件がバレてしまい、立候補という形でラブホへ。竿役が良い人そうなのに、意外とシモにも積極的というか理解があるのも面白いですね。本作は徹底してヒロイン視点なので分かりませんが、彼には彼でホレた弱みみたいなものがあるのかもしれません。
 エロパート。竿役の方は純情っぽい雰囲気なんですが、ヒロインは徹底してちんぽの査定及び堪能という姿勢なので最高。自我がつよつよで魅力的なんですが、彼女の理想以上のつよつよちんぽによって翻弄されてしまう、という良さもある。欲望に正直で、勝手に負けていくようなところが最高。もちろん竿役側にも事情はあって予習の成果という話。彼は彼で結構キャラが濃いと思うんですが、漫画として描かれる比重はかなりヒロインに偏っていて、彼女の過剰さがとにかく魅力的。ちんぽに負けるような展開ではあるものの、ヒロイン側の「見つけた」的な攻めのニュアンスで全体がコーティングされてる印象でした。
 それでも社内恋愛は絶対にしない主義は揺るがなく、彼女の出した結論は……というエピローグが急転直下なので笑いました。ただ、よく考えるとタイトルページで彼女が言ってたことを実行してるだけなんですよね。伏線回収だ、すごいw

『冷たくなるまで愛してる』すずきとと

 山小屋の近くで女性を見つけて保護する。が、実は幼少期に出会ったことのある雪女で再会のために彼女が倒れたフリをしていた。回想シーンのロリショタの様子が非常に可愛らしいものの、現在のヒロインの言ってることはかなり重い女のそれで、主人公が指輪を見せてもかまわず迫ってくる。イヤな予感とか怖い感じが間違いなくするんですが、それでもヒロインの迫り方があまりに可愛いので流されてしまうような魅力もある。彼女の言動には幼少期のままのようなイノセントな雰囲気が感じられ、そこが魅力的であると同時に、やっぱ怖くもある。
 すずき先生の初期の傑作『地雷ちゃん、愛を知る』がかなり本作と近い印象。あちらも幼少期の思い出があって、現在地雷系となってヒロインとの交流が感動的だったんですが、純愛であまあまハッピーエンドだった『地雷ちゃん』と違って本作はヒロインの執着、依存性の不気味さが全編通じて後引く感覚。重さとイノセントさの二面性というのは同じなんですが、その比率と結論がまったくの逆。結婚して大人になった竿役と、かつての子供のままのヒロインというところに絶対に越えられない壁が感じられ、それを無理矢理越えたら当然良くないことになる……。とはいえ、すずき先生の重めヒロインには抗いがたい魅力があるので、その重さと悲劇性に全振りしたような本作は個人的にかなりありがたいです。

『未確認感情恋愛未遂君次第』シャモナベ

 『生徒会外活動進展中!』『スクール・オーダー・クライシス』に続く生徒会シリーズ3作目。当然過去2作のキャラも出てくるんですが、1作目の会長と副会長がセックスしてるという事実が俯瞰すると非常にえっちですね……。最初にセックスが描かれた2人ではあるが、一番昔でもあるので最近はエロ以外の日常の姿ばかり見てるので、印象がグチャグチャになる良さがある。
 本編。軽薄セクハラ野郎だと思っていたら……。下ネタトークに花が咲いて心地よさを感じていたら突如としてバレる軽薄野郎の純情。意外な一面で好ましいってのもありますが、思ってることを目の前ではっきりと伝えられてるので彼は偉いですよね。もちろんデリカシーの問題はあるのかもしれないけど、ヒロインの物事を常に俯瞰して冷めた態度になってしまう欠点とは対照的。
 そんなヒロイン。知り合いがどいつも性欲まみれなことに気持ち悪さを感じるが、自身も性欲にふけってしまい自己嫌悪という負のループ。思春期。めちゃくちゃ思春期すぎる。ここまで極端ではないものの、世界がセックスにまみれてると気づいた時期の居心地の悪さ、気持ち悪さは私にもありました。私もメガネ美少女だったらよかったのですが。
 んで、偶発的な告白への返事。自分の気持ちも分からない状況なのでイエスとは言えない……がセックス。エロ漫画らしい飛躍なんですが、自身で主体的に選択してきた自覚がない彼女の人生における勇気ある一歩なのでドラマ的にめちゃくちゃおいしい場面。結論自体はトンチキだし、軽薄野郎が呆気に取られちゃう感じとかめちゃくちゃ微笑ましいんだけど、キャラクターの魅力がグイグイと上がっていき、2人のやりとりの楽しさも上がったところでのエロパート。めちゃくちゃ盛り上がる。キャラ的には生徒会シリーズの中でも本作の2人が一番好きかもしれません。不器用な良い子感がめちゃくちゃ魅力的。好意や信頼で2人の距離が近づいていく様子も最高でしたね。初々しい緊張感もありつつ、思春期らしい気持ちの爆発も感じられる。
 ヒロインの自意識は相変わらず絶好調で、 “私エロい女みたいじゃんか!” と自己嫌悪のスイッチが入りそうになった瞬間、 “俺はね” “人生で一番ボッキしてる” と身も蓋もないこと言われて負のループに入らなくて済むくだりとかナイスカップルすぎて眩しいですね。軽薄さが自意識の暴走から救ってくれる。関係性が良い……。挿入後も自意識が発動しかけると、相手が思ってることを明け透けに言ってくれることで救われる。最高の関係。というか、当たり前ですが思ってることをそのまま、直接伝えられるのは立派ですね。コミュニケーションの基本にして極意な気がします。
 そんな竿役が聖人になりすぎず、彼には彼の自意識があると分かるエピローグも微笑ましかったです。その微笑ましさにヒロインが救われる、という意味では感動的。たしかに、性にまつわる自意識は男の方も沼ですねw
x.gd
 終わり。また半月くらいかかってしまいました。かかりすぎなんだよなぁ~。
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