北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2024 No.31の感想

 お腹が痛いです(エアコン)。
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「表紙」肉棒魔羅ノ進

 肉棒先生は意外でした。表紙キャラは既に漫画が掲載済みだし、エロマンガアカデミーも済み。だとすると3週表紙以外は何もない可能性もあるが、ひょっとしたら『甘邪鬼』の後日譚ショートとかは載るかも。あと予想とは別に、エロマンガアカデミー2周目でもいいのよ?
 それにしても本編通り何考えてるか分からない顔してて最高ですね。1週目から乳首見えとるやないかい、という透け感もカラーならではの情報量が感じられておいしいです。

『マスク下の放課後』有村大根

 パンデミックでマスクの着用率が99%以上になり、そのまま十数年が経った世界。マスク大前提の作品というのは実際のコロナ全盛の時期にちらほら見ましたが、ここまで徹底し、現実にデフォルメを加えた過激なマスク社会を描いたのは初めて見ました。「このままずっとマスクなのかもなぁ」と当時思ったこともありますが、それがマジで実現した世界線。シミュレーション的な面白さもあってちょっとSFに近い味わい。当たり前になりすぎた先の世界として、常に露出し続ける下着に匹敵するもの、という扱いなのがめちゃくちゃ面白い。まさに顔パンツ。面白いし、下着の先にあるエロというのがエロ漫画ならではの題材。
 冒頭にあった、アイドルの口バレ流出動画が象徴的で分かりやすい。珍しいから価値があるのは想像しやすいんですが、その世界が続いた結果、マスクの下の口にめちゃくちゃエロなニュアンスが生じてしまう。現実の価値観から乖離しそうなもんですが、キスという行為の価値が爆上がりした世界と考えると案外飲み込みやすいですね。キスの秘め事としての側面が強くなり、結果エロの認識が高まる。飲み込みやすすぎてちょっと「常に口が丸見えな我々はお得なのでは?」みたいな錯覚にも陥りそうw
 話としては幼馴染の2人が一線を越える話なのですが、ヒロインが何考えてるか分からないと周囲から距離を置かれてるという悩みを抱えているのが面白い。これもマスク社会ならではの弊害ですね。表情の大きな一要素である口が封じられた世界だからこそ、感情表現が苦手だったり小さめな人は損をしやすい。これまたコロナ禍で似たり寄ったりな現象を経験してるから分かりやすい。
 マスク社会設定の作り込みがマジで素晴らしい。マスクを外す場面のキラーショットぶりも最高なんですが、マスクを外した口が「女性→男性」でもエロいとなるのとか目から鱗でした。 “……髭剃ってるんですね” の場面最高ですね。パイパンだw
 そんな2人がマスクを外す場面、机の上で外された2つのマスクが重なり合うように置かれていて「エモじゃん!!」とテンション上がってしまいました。初めて見た世界なのに絶対この世界では定番エモ演出だと確信できてしまう不思議な体験。
 フェラシーン。わざわざマスクを着け直すのが面白かったんですが、フェラ中に、相手から口元が見えないように気を使ってる感じがあるのもすごく良かったです。エロ漫画的には当然横からのショットがあって間違いなく見所なんですが、フェラはいいけどフェラ中の口を見せるのは抵抗ある、というのがこの世界特有の価値観。その後予備のマスクを持ってない嘘をつくのも最高だったんですが、本当にあのマスクで帰るのはハードモードすぎないか少し心配にもなってしまったw 自分もそうだけど、周囲に臭いをまき散らしそう。
 いよいよ本番。下の口と上の口を同時に愛撫するアイディアも素晴らしかったですし、下にも「口元の黒子」があるのとかマジでアイディアの詰め込み、徹底ぶりが見事ですね。設定に対する掘り下げがとにかく緻密。挿入中に恥ずかしくて口ではなく目を隠すのもエロかったですし、同時に彼女が抱える感情表現のコンプレックスというドラマとして一貫性があって面白い。コンプレックスの解消としてセックスがあるのが物語的に良いですよね。エロの最中に物語が止まらないというか、エロと物語がしっかり表裏一体になってるし、そこにマスクという特殊設定が細かく絡んでくる。

『偏食なふたり Happy Birthday』春待うろ

 後日譚ショートなんですが、第一印象としては「アレが続くの!?」という驚きでした。本編が地獄ハッピーエンドみたいな終わり方をしたので続きようがないというか、物語はキレイに閉じた印象だったのですが、誕生日を機に2人が新たなステージへと上っていく話になってて最高でした。いや地獄ぶりは相変わらずなんですが、2人の優劣が完全に決した状態で、今後も関係を続けていくための新たな儀式、みたいな感じでしょうか。
 予期せぬ続編という意味で面白かったのが1ページ目。前作の記憶があるので恐怖しかないんですが、前作のことを忘れれば超可愛いんですよね。1ページ目は。このギャップがたまんねぇんだよな、と前作の衝撃を思い出しつつワクワクしてしまいます。超可愛い雰囲気で見ると誕生日プレゼントの箱とか嬉しくてドキドキしてしまいますが、前作の記憶込みで見るともう映画『セブン』の箱みたいな恐怖演出に思えてしまうw
 中身。初めてにしてはデカすぎるので乾いた笑いが生じるのですが、その前段としてヒロインが言った “長く付き合うつもりの人には長く使う物” をプレゼントするという話も何気に衝撃的。主人公が初めてじゃなかったんですね。そのことを思うと前作の主人公のすべてが恥ずかしく思えてくる……。あの発言、最低2人は過去にいると想像できるんですが、あの年齢で過去に2人いる(しかも1人は長く付き合うつもり)って驚くほどに経験豊富。勝てるはずがなかった。最初から詰んでた。不憫すぎてちょっと私も主人公のこと可愛く思えてきました。
 前作で最高だったヒロインの瞳からハイライトが消える闇顔への豹変が相変わらず最高。お預け的な方向には行かず、セックスは普通にしてくれるんだけど、その上で完全に支配される感じが特徴的というか、挿入してから本当の正体、闇の底をさらす感じが絶品。文字通り食べられてる最中なのでもう逃げられない。2人の口元がアップになる2コマが捕食、被食の関係として象徴的。前作でも口元は印象的だったし、タイトルにも絡む、象徴的な場面。そういえば2作連続で口元ですね。

『エロッチぃ日常』エロッチ

 #45。「盗賊キツネはあきらめない⑤」。ちょっとタイトル回収っぽい雰囲気もあるので最終回かもしれない。ただ、不条理なシリーズなのでこのあとまた新作があっても不思議ではないというか、少なくとも今後もこういう話が続きそうではある。
 壁の穴から本当のお宝へ到達。ついにお宝ゲット。壁の穴というのが既にイヤな予感なんですが、メイン(と思われた)のエロは彼女の回想という形で描かれる。変則的なアプローチで驚くと同時に、豚が可愛いので笑ってしまった。もっと醜いオークみたいにしなさいよw それはさておき、本題として最後の4ページ目で壁の向こう側(お尻側)から触手が近づく。相変わらずのオチではあるんですが、お宝を掴んだのに、掴んだ状態のまま責められる。ツボに手を突っ込んだ猿が手を抜けなくなる話のエロ版(壁尻版)って感じなんですが、ただエロにするのではなく、そこに盗賊としての意地というのを加えたのが良かった。例によってアンハッピーエンドなのは間違いないんですが、今回はそこにちょっとだけヒロインの矜持を感じる。このシリーズは毎回「懲りないなぁ」と思いながら読んでたわけですが、その懲りなさこそが彼女の強さであり、それがそのままタイトルであったというエンディング。


 終わり。本館含めブログのネタがいろいろ立て込んでて大変だったんですが、落ち着きました。なんですが、もうあと1週間ちょいでまた快楽天本誌なんですよね。まぁ来月はもうちょっとだけ余裕があると思います。あるといいな。
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