快楽天本誌の感想も終わったのでそっちも頼むで。
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『引きこもり矯正施設 白桃の家 後編』シャイン・ナビス
アバンである1ページ目、起きて朝食までのルーティン紹介なんですが、このページだけエロとは無縁ってのが良いですね。ただ2話に分かれてるのではなく前後編がそれぞれ作品として構成がキレイ。後編は施設の毎日が日常となってからを描くので、延々と繰り返される職業訓練に嫌気がさすとこから始まり、徐々に堕ちていくまで、と展開していく。物語の説明的な要素は前編で済んでるのでほとんど全ページがフルスロットルみたいな内容なんですが、常に全開なので逆に平坦みたいな麻痺してくるような感覚もあり、それが施設の無限地獄感に繋がってると思います。
多種多様な開発があの手この手で行われていくバリエーションも圧巻。暴力的で、かつ懲罰も行われるポルチオの開発も地獄みがあって良かったんですが、それが動なら対照的に胸部の開発は静。チカラによる屈服感はまるでないんですが、細やかかつ適切な行程によってじわじわと性感を得る部位が広がっていく感じが絶品でした。個人的には本話で一番好きかも。ホントにやってそうみたいな説得力を感じてしまった(ホントとは)。また「広がっていく」というのも彼女のドラマ的に象徴的で、彼女の中で施設仕込みのエロが徐々に広がっていく感じが、彼女が堕ちて一般人としての常識が侵略されていくことの現れのように見えました。
被虐ばかり印象に残ってすっかり忘れてたテクニックを鍛えるフェラ(てかイラマ)のくだりも面白かったんですが、マジで完全に忘れてたのが挿入。「そういやしてなかったな……」とクライマックスになって初めて気づきました。人身売買的な目的だと開発済みの処女のまま出所することになりそうだけど、本作のオチ的に処女のバリューは特になかったのでしょうね。いや、そういう店のシステムはよく知らんけど、おそらく。
そんな挿入。あまりにあっけなく挿入の場面が始まってるのが逆に印象的。普通のエロ漫画だったら「いよいよ本番!」みたいな盛り上げ方をすると思うんですが、場面が変わったらもう挿入中。最終日の最後の試験(チェック)みたいなものだと思うので、おそらくこの日に処女を失ったんだと思いますが、漫画上で描かれてるあの場面が本当に初めての挿入だったのかは少し怪しくもある。あまりに当たり前に挿入してるので、もう何度もやってる日の後半が描かれてると言われても納得してしまう。特別感のなさが施設の地獄感としてめちゃくちゃ印象的でした。
ということで気になってたオチ。「Peach House」でのお勤めでした。タイトルはそういう……。背景にもいっぱいいたので嬢が多すぎると思うんですが、最後に出てきた1店舗だけとは限らないのかな。それにしてもラストカットのヒロインの顔の変化は素晴らしかったですね。完全に堕ちた先を見せるわけだけど、ここだけ見たら(劇中の客はそう)以前の様子はまったく想像できなさそう。
『ひとりですれば無問題 アル!』御魚ありち
2週前の『子作りすれば無問題』の続編にしてスピンオフショートって感じですかね。前作にもあって壁の向こうで盗み聞きしてた妹が、2人のイチャイチャに当てられて……。劇中に登場した女性キャラすべてのエロが欲しくなってしまうのがエロ漫画読者の常だと思いますが、本作もその方向性。ただし、セックスまでは行かないという一線が良かった。いや、実際にあったら普通に喜んで読むと思いますが、メインカップルのイチャイチャ感と、そこから一歩下がったところにいる自由すぎる妹ちゃん、というサブキャラらしさも魅力の内だったと思うので、プラトニックで終わるのが適切だったのではないかと。
コマの配置によって、セックスする姉とオナニーする妹と対比させてるのも見応えありました。ラストの左右対称も良かったですが、その前の正面と背面という対比が意外性あって好き。この手の対比であまり思いつかなかったアイディア。向き合うイチャイチャ感と、独りでしてる妹ちゃんという意味でも象徴的だったのではないでしょうか。
「エロマンガアカデミー」
#74。柚十扇先生による「カラーイラストの塗り分け方」。カラーだ! フルカラーかつ3ページ。急に豪華。普段スマホはグレースケール設定にしてるんですが、おかげで今週の本コーナーがカラーなことに気づかなくてですね……パソで開いたときに「めっちゃキレイ!!」とたまげました。愚か。
今回の扉イラストは塗り方の例ってことですね。最初にまず完成イラスト全体を見て、それから細かい工夫の数々を具体的に紹介されていく、という流れがめちゃくちゃ良かったというか、逆に言うと何も分からずに見てた、もしくは何となく見過ごしてた要素が多すぎることを痛感。「たぶん漠然とした印象としては受け取ってたはずだから!」と自分に甘いこと考えたくもなりますが、モノクロの絵(漫画)を前提に生活しすぎたが故のてんこ盛りの盲点。カラーイラストの世界、深くて広い。たしかにおっぱいのぷっくり感とか素晴らしかったです。あとは、普段「あると嬉しい」程度に思ってた下着が、質感を描く上ではめちゃくちゃ難易度高いというか、情報量爆上げ要素というのも分かってありがたみが増しました。そもそもキャラクター表現としても重要だし、エロ漫画の下着描写には足を向けて眠れない。
そして、素敵なエロ下着のカラーイラストが表紙の単行本がこんなところに~! という導線も感じられる。表紙イラストに起用された理由、単に傑作だからとか思ってましたが(大好きなので)、ひょっとしたら一番カラー映えする作品(ヒロイン)だからというのもあったのかもしれませんね。昔の紙幣は高度な印刷技術でしか刷れないことが重要なので意図的に髭のある男性を選んだらしいですし。たとえが下手。
終わり。マジでカラー驚きました。電子媒体強い。
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