北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2024 No.18の感想

 家の中でダラダラしてるだけで汗臭くなってしまい自己嫌悪。
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『ばかのてほどき』多紋サカキ

 多紋先生ついこないだ傑作があったばかりなのに新作が早い。制作ペースすごい。めっちゃ助かります。
 クラブに連れてこられたがまったく楽しめず……にいたところで楽しめてた人と出会う。タイトルの通り、ヒロインが「教えてくれる」話で、彼女の精神的な優位性というか、大人感みたいなものが魅力。そんな彼女が思ったよりも小さい! という冒頭の場面がすごく良かった。逆に言うと主人公が図体だけデカくて……みたいな雰囲気もありますかね。居心地の悪さ、居場所のなさ、そして人にどう見られてるかを気にしてしまうような性格というのが反映されてるような気もする。
 クラブの帰りにロマンチックな出会いを果たす話なので、普通にストレートに良い話なんですが、その道中で主人公が “もしかして俺 狙われてる!?” とか考えてしまうのがしょうもない。しょうもないが、めっちゃ分かる……。実際に狙われてたので自意識過剰というわけではないけど、このいちいち先に考えてしまう感じが主人公の殻であり、逆にヒロインはそんな彼の殻をしっかりと認識した上で好ましく感じてしまい、ちょっかいを出す。 “興味もあるのに 理性が上手に働いちゃう人” と主人公のことを端的に示したセリフ、めっちゃ良かった。ヒロインに対してもそうだし、冒頭のクラブについてもそうですよね。漠然と楽しそうだとは感じているものの、そこに飛び込むことができない。読者の中にグサグサ刺さった人も多いのではないでしょうか。他人事のように書いてるけど、私です。優しい雰囲気の作品にしてはタイトルにトゲがあると思ってたんですが、よく読んだら意味が違くて、「ばかに対するてほどき」ではなく「ばかになるためのてほどき」なのですね。うーまっ。そして「てほどき」ってのが絶妙にロマンチックというか、少しエロい雰囲気もあって良い。
 エロパート。優位性は完全にヒロインが上なんだけど、具体的なプレイ内容として彼女が攻めるのではなく、「てほどき」なので彼女は優しく誘導する感じ。手を引くように導いていく感じがマジ最高なんですが、それに対して主人公が “全部 手のひらの上って分かってるのに” と言ってしまうのがこじれてて良い。そういうとこだわw
 ヒロインは “…挿れたい?” とか、 “きもちい?” とか最中に確認を取る言葉が多いんですが、これも殻に入った主人公を引っ張り出すような行為ですよね。聞かなくても分かってるし、聞かれなくても自分から言えよって話なんですが、そこで言い出せない主人公の理性を優しく解きほぐす。そして、フィニッシュの直前、主人公が初めて主体的に自らの欲望を相手に伝える。それが顔射(口内射精かも)。顔射をドラマのクライマックスにしたのが見事でしたね。そんなことが可能なのか、という驚き。
 エピローグでも同じで、主人公が自ら一歩踏み出す……のをヒロインは密かに待ってたのかもしれない、というバランス。ヒロインのリアクションがあっけらかんとしてるんですが、素敵すぎる。

『激神動バトローター』ぱてくらー

 ローターの振動で戦うホビー。絵柄は今までのぱてくらー先生の絵柄と特別な差はないんですが、一目見て「掲載誌はコロコロかな?」となる1ページ目がすごい。すごすぎる。パロディの題材としてコロコロあたりで掲載されがちなホビーと連動した漫画連載、というのに目を付けるのマジで天才では……。主人公の少年もそうだけど、ちょっとお姉さん感あるヒロインも絶妙にいそうな雰囲気ありつつ、主人公よりは年上っぽいのでエロ漫画的な読み方も多少はしやすい、というバランスになってるのもすごい。主人公は完全にコロコロ世界の住人だけど、ヒロインは煩悩まみれなのでワニマガ世界の住人なんですよね。絵柄は統一感あるのに、ちょっとだけ違う。というか主人公の存在そのものが完全にギャグなので彼がいるだけで常にちょっと笑ってしまうな……。
 ローターでバトルするわけですが、そのフィールドがスケベ椅子。たしかに狭い直線で互いに進ませることでぶつけ合うんだから理にはかなってる……と謎の納得。バトル開始前の儀式とかも含め、完全にコロコロなんだよなぁw
 エロパート。いや、エロパートもギャグなんですが。互いの愛機を性器につけて楽しむ。愛機を汚される屈辱感がしっかりエロ漫画っぽい。ヒロインがちょくちょく “本来こんなことに使うモンなのよ” とかツッコミではないが、面白い返答をするのも最高だったなぁ。 “冷めるから機体名言わないで♡” とか面白すぎる。
 ローターを使ったエロ展開(普通じゃん)として全うだったのもあるけど、何気にセックスせずに終わったのも意外とまともで面白い。ヒロインがショタ狂い的な感じになると話がブレちゃう、みたいなことなのかな。もしくはギャグよりエロが優先しちゃうとか。

『臨床学園 -interlude-』姫野こもも

 単行本発売直前ということで、おまけ番外編。ゼロスに載せるべきじゃない? とか少し思いましたが、weeklyの枠を埋めたい、的な社内政治もあったりするのかな。あとは未読者に向けた簡単な紹介という側面もあるので、あえてゼロスではないところに載せた、とか。
 話としてはシンプルなんですが、2人でやってるところにヒロインがもう1人加わってきて……という加速度的な盛り上がりがシリーズならではの魅力ですね。あの2人目の股から、バックでやってる2人を覗き込むようなアングル、最高でした。乳首がちょっと映ってるだけなんだけど何ならあのコマが一番エロかったまである。あとかっこいいですね。


 終わり。快楽天本誌の方の感想も昨日更新したばかりなので、読んでない人いたらお願いします。
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