北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2023 No.13の感想

 今月は快楽天本誌の感想記事、早めに終わると思います。たぶん、きっと……。
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「表紙」ぽちたろ

 ぽちたろ先生があの作品の続編でカムバックで表紙。2022年のweelyを代表する作品でしたね。
 本編がちょうど衣装に言及する内容だったので、衣装が脱げていくweeklyの差分表紙のギミックがハマってると思います。今週の段階では非常にシンプルな立ち絵なんだけど、そもそも本作が待望の続編で、しかもあの格好、というところが熱い。

『続 隣人がちんぽ借りに来る話』ぽちたろ

 1年ぶりの続編めでたい。正確には1年ちょいなのでkomifloの掲載期間終わってるけど本作を記念して復活掲載ありがたい。そもそも、前作のエピローグが続編を予感させる要素も含む内容だったのでね、「マジで続編来たじゃん!」という高揚感が普通の続編とは違う。そんな続編の内容がまさに前作エピローグで語られたことそのままなので助かる。物語が大きく進んだり、意外性のある出来事が起きるというよりは、予告した内容をそのまま丁寧に描くという感じ。それがメガネ&スーツということで、個人的に眼福です……。
 そんなこんなで、2作でワンセットみたいな味わいが強い作品でしたね。是非とも前作から読もう。前作は「隣人がちんぽ借りに来る」という荒唐無稽な設定の面白さが第一にあったけど、本作は衣装のリクエストをしたら疎遠になった状態から始まる。なので、厳密に言えば「隣人がちんぽ借りに来る」ではなく、主人公が強引に、という内容。ただ、ラストでそんなタイトルとも呼応する “ちんぽ貸してやるから” というセリフで物語を締めたのがキレイすぎるんですよね。借りるで始まり、貸すで終わる。
 前作だと後半から主人公がかなり支配的に転じるプレイ内容だったんですが、本作だと最初からそれ。すべてはメガネ&スーツという格好でいることの弱みに起因する。前作はエロが日常となってる設定だったけど、本作はエロのない日常にエロをぶち込むギャップが魅力。単純にビジュアル的に最高ってのもあるんですが、そこに “いつもは整えて来てたんですね” という前作の裏側みたいな話まで掘り下げられるのが面白い。スーツはオンの姿に思えたけど、実は逆だったという見方もできる。
 前作は男性への前戯のみだったけど、本作は逆(ただしフェラはあって贅沢)。そこにノーパンストッキングというサプライズが加わるのも楽しいし、ストッキングを破るのが開始のゴングのようになってるのも熱い。その後、挿入に至って以降も一切脱ぎが進行しないのも最高でした。最初から衣装がキーとなってたけど、その期待を裏切らないというか、「あの格好のまま楽しみたい」という前段に偽りがない。
 驚くほど何度もやるし、体位も射精の瞬間もバリエーションがあって素晴らしいんですが、個人的にすごい好きなのは各挿入直前にある溜めの瞬間。ストッキング破るくだりもそうですが、決めゴマのように一瞬の溜めが描かれてからのダッシュが熱い。挿入の瞬間に比べると射精の瞬間はそこまで劇的じゃないことが多かったと思うんですが、それも「射精がゴールではない」という無限地獄感あって最高でしたね。

『惑わせ狐に魅せられて』神社えーる

 傷心旅行で温泉に入ってたら狐な女の子に誘われる。旅の恥はかき捨てという開放感と、狐に化かされる不思議な感覚とドキドキ感が絶品。そもそも旅は小さな異世界感覚を楽しむようなものだけど、そこにマジの異世界が出てくる。
 何と言ってもヒロインがひたすらに可愛く、冒頭のヒロイン登場の場面で勝ちを確信してしまう。ケモミミと尻尾が髪の色と一致してないビジュアルが新鮮だったんですが、あの大きめの耳と尻尾が小柄な体とギャップがあってめっちゃ良かったです。ヒロインの顔の釣り目とか悪戯っぽい笑みとかも「たしかにこれは狐ですわ」という納得感があって好き(勝手)。ヒトミミと両立するスタイルなのですが、そもそもケモミミと髪との間に大きな境を感じるデザインなので、むしろこれはヒトミミがある方が自然のような気もしましたね。あくまでも人間に化けてる上に、元の耳とシッポが出てきてる、という異物感込みの魅力。
 温泉で誘惑されて、その後部屋で、という流れも良い。温泉旅館のロマンが詰まってる。さらには裸で登場したヒロインが一度服を着て、セックスに従い徐々に脱げてく、という流れも個人的に大好物でした。裸も良いが、服も良く、服が脱げてく過程も最高。浴衣の「動くと脱げてく」感も絶品でしたね。最終的には申し訳程度に腹に帯が残り、布団の上に浴衣が広がっている。温泉旅館のロマンそのものですわ。前戯パートにおける半天もめちゃくちゃ可愛かった……。

『4コマってみた。』かるま龍狼

 #11。単行本発売記念で菜穂ちゃんスペシャル。30周年&30冊目という数値がどうかしてて驚くんですが、そんな記念すべき新刊の表紙とタイトルが菜穂ちゃんということで、菜穂ちゃんファンとしてはとても嬉しい。
 4コマが3本で、すべて菜穂ちゃんが道すがら出会った困ってる人にオナホを授けて解決する話。オナホの天使という感じですね。特に1本目はほとんど傘地蔵のオナホ版みたいになってて菜穂ちゃんの聖人ぶりが印象的。さらには、3本すべてセリフなし。ストロングスタイルすぎるというか、無尽蔵のアイディアと、荒唐無稽な話をシンプルな日常として静かにまとめる4コマスキルに驚くばかり。熟練の4コマ作家みたいな感じがあるんですが、タイトルにあるように、4コマはあくまでも「やってみた」なのがすごい。起承転結の転である3コマ目がすべて「オナホを取り出す菜穂ちゃん」なのも狂った世界の日常という感じで笑ってしまう……。
 オナホの使い道も豊富で笑うんだけど、オナホを渡す対象も男性、女性、女性に渡してその女性が男性に渡す、と豊富。まさに老若男女をオナホで優しく包み込む。読んでてほっこりしてしまうのですが、たまに我に返ると「なんで!?」ともなるw


 終わり。今週は特に良かったです。待望の続編、初めましての人がめっちゃ良くて、最後は貫禄の4コマ。これは年間ベスト号候補ですわ(そんなの決めないけど)。
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