北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2022 No.17の感想

 つぼみが引退……してしまった……。
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『むぼーび!』どじろー

 男勝りで女らしさがない幼馴染と。この設定、このあらすじだけ見るとよくある話なんですが、個人的には冒頭の学園パート、ヒロインが同級生の男子たちに良いように扱われてるのを主人公が守る(キレる)場面が超良かった。2人の関係性、そしてハッキリと女へと変容しつつあるヒロインの曖昧な立ち位置、それを慎重ながら、キレながら見守る主人公というのが端的に現れててめちゃくちゃ良い。モブ男子たちの「悪い奴ではないんだろうけど……」というクズさも妙にリアルだわ。いや、悪い奴ではなさそうなのが逆に厄介というかw キャラクターたちのやりとり、会話だけでも良いんだけど、そこにスカートの下のジャージを脱ぐ、ネクタイを緩めて胸元を見せる、というサービスショット的なアクションがあり、それが本作の物語とヒロインのキャラクターを象徴的に示している。特にジャージを脱ぐくだりは絶品だったというか、これマジですごい。単に見応えもあるし、物語的、キャラクター的な意味もあって、セクシーだけどまだエロではない……と期待も煽る。
 2人きりになってからのエロパート。話としてはめちゃくちゃ甘いし、とにかくイチャイチャする関係性なんだけど、主人公が一線を越える際の心理が完全にキレだったのが面白い。ロマンスの欠片もない告白が最高w
 そっから「やりすぎてしまった」と後悔混じりにエロが進行していくのも良い。告白のし直しからの返事をもらったときに本作初めての射精、というのも特徴的でしたね。肉体的な性感ではなく、精神的な反応として射精に繋がる、とここまでハッキリ描かれる作品ってかなり珍しいのではないか。
 その次はバック。主人公が好き好き言うものの、ヒロインは照れる。からの正常位で向かい合った状態でヒロインからも「好き」が出て、全力で抱き合いながらのフィニッシュ、という2人の物語の進行とセックスの内容がリンクしてるのが理想的エロ漫画って感じですね。やっぱこういうの好き。
 終わりと思ったら次号(来週は休み)、後日談があるそうです。後編ではないパターンもあったのか。

『学園ふふぶ!!』すずのもく

 後編。完全に「ここからエロです」という区切りによる後編なので、後編だけブックマークしとくと後でエロだけ読み返しやすくて便利……なんて狙いがあるのかもしれない(考えすぎ)。まぁ、前編のヒロインもめっちゃ可愛いのですが。
 とにかくエロ。不思議要素(ケモ要素)が強調され、人間相手ではあり得ない展開がいくつもあるのが楽しい。個人的にケモミミもいいけど、尻尾も可愛いよね! と思うタイプなので、尻尾関連の場面があるのも最高でした。尻尾が見たいし、尻尾いじりたい。尻尾が絵的にも強調されるバックの場面もそうだし、その後の対面座位で抱き合いながら、キスをしながらさらに尻尾の付け根を愛撫する、という追い打ちがあったとかマジで素晴らしかったです。めちゃくちゃ合理的なのがすごい。ケモとのセックスなんて完全にフィクションなのに、ケモとセックスするときはこれが定石なんだろうな、と思わされる説得力。
 しっとりと良い話として落ちるエピローグも素敵でした。ゾンビパニックだった前作も最後はめちゃくちゃ良い話になってたんですが、本作はゾンビよりも元々の物語がおとなしめなのでより2人の結論として良さがじんわりと沁みる。

『真夏の昼の夢』新羽隆秀

 新羽先生が来るとは。快楽天よりゼロス人脈が濃いイメージ。
 おねショタ……と思ったらヒロインめっちゃデカい。都市伝説というか田舎の怪奇的な話で、要するに八尺様。ただ、そこに口裂け女とか山姥のエッセンスも混ざった感じでしょうか。ただの高身長ヒロインとショタの組み合わせでは絶対にあり得ない体位が出てきたりして、どこか超常的であり、人ならざる者に好き勝手されてるホラー的な印象も強い。ヒロインはうっとりしててめちゃくちゃ良い顔なんだけど、2人の間に会話は一切なく、対話もまったく成立せずに一方的に搾り取られるので、行われてることとしては完全にホラーですよね。ヒロインもショタも可愛いので、読者的にはニッコリ。ガチホラーに振り切れることもなく、ショタの可愛さも楽しめるバランスに収まってたのとか、個人的には非常に好み。話としては可哀想で間違いないんだけど、当該場面の絵面的には可哀想みたいな印象はそれほどなく……というバランスになってるのが良い。
 エピローグ。ホラーの後日談的でもあり、ちょっとジュブナイル的なニュアンスもほんの少しだけある気がする。特殊な経験をして大人になった少年のその後。が、そこに後味が悪いというか、(本人は気づいていない)悲劇があって……みたいな終わり方。彼に身に再び危機が訪れるのではなく、彼の心が完全に変容してしまった、と後引く終わり方。ショタならではの結末で良いですよね。ただ竿役を可愛くしただけではない独自性。


 終わり。来週はweeklyお休みだそうです。今月は日曜が5回あるので休みがあるのは分かってたんですが、月末に休むと思ってたぜ。ゴールデンウィークということなんですかね。なので『むぼーび!』後日談は少し先。楽しみだぜ。
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