北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2022年3月号の感想

 作家の結婚めでたいねぇ……とか思ってたら別の作家の訃報。普通にファンだったので落ち込む。以前webのラジオに宮部先生が少しだけ登場するくだりがあって、そこでお声を聴いていたんですよね。そんなこともあって身近に感じてるというか、私の中での実在感が大きく、応援の意識も強かったりして、マジでショックが大きいです。ご冥福をお祈りします。

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『秘密の読書時間』新堂エル

 フルカラー8ページ。裏アカ女子の自撮り場所(図書館)を特定。本作、何と言ってもヒロインがメガネで、カラーかつ短尺なこともあってか、メガネの描き込みが最高。全コマ、メガネのガラスがしっかり見て取れる。よく芸能人が撮影の際、メガネのレンズが反射しちゃうのでレンズのないメガネをしてたりしますけど、本作は逆にそのレンズの反射によってメガネの存在感を強調してる。メガネ表現の奥深さに触れました。度による屈折で輪郭が凹んで見える、ってのは凝ったメガネ表現としてはそこそこ有名だと思うんですが、本作でそれは標準装備。すごい世界だ……。
 エロが進むにつれ、メガネがずれ、最終的には落としてしまうんですが、ラストの “まだ…イケるよね 君たち?” で再び彼女がメガネをかける、という演出も大好物でした。

「HOT MILKY NOVEL」アサクラククリ ICHICO

 チアガールJKと先生。最近このコーナー、特殊な性癖というか特殊なテーマを扱ったものが多かった印象なんですが、今回はかなり王道。ヒロインに攻められ、イチャイチャする。その中でもパンチ力ある個性としてはやはりヒロインのチア衣装でしょうか。物語的には、あくまでもプレイとして衣装を着てきたという部分が良いし、イラストのインパクトもすごい。セックスしても衣装の個性が死なない強さを感じる。あと、立ち絵の方、ムチムチすぎて本来のチアガールとしてはいろいろ支障がありそうな感じも好き。

『Teddy Steady わんもあ!!』BUTA

 続編。前作で正式に付き合うことになった2人のカップルとしての日常、という感じでしょうか。遊園地デートでネズミーランド的なところに来てるんですが、本作の場合、「デートといえば遊園地」ではなく「遊園地にはぬいぐるみが売ってある」なんですよね。遊園地デート自体は定番のシチュエーションだけど、遊園地の中でこの部分にフォーカスした作品はかなりレアなのではないか。本作らしい展開になってて「続編待ってました!」感が高まる。
 前作は男の方が着替える、という女性側のフェチ(?)的な話だったんだけど、今回はデートでの戦利品を装着して、そのまま気分が高まってのエロスタート。前作に比べるとかなりぬいぐるみ感が控えめになってるんですが、それだけ彼個人のことを見るようになったということなのかな。
 ずるずるとエロが始まってしまうので、両者共に服は着たまま。完全に脱ぎきったのはヒロインのパンツだけだろうか、というレベル。ヒロインが全然脱がないところに彼女の強さが現れてるようで好きなんですが、 “今度は僕がりなちゃんを気持ち良くしたい” を境に攻守逆転。それまでおっぱいが出てなかったんですが、次の場面では服とブラをずらしておっぱいが露出。実際にずらす場面は省略されてるんですが、これは彼氏がずらしたのではないだろうか。彼がエロに能動的になることの現れのような気がする。ただ、その後、ひたすら密着したプレイが続くのでエロ漫画的におっぱいが見えるコマは極めて少ない、というのも面白い。密着によるイチャイチャ度優先って感じですかね。
 思えば、前作のラストでは彼氏であることを周りに言っていいかと確認してたんですが、本作では彼の方からおそろいのストラップを買い、エピローグではそれを付けて登校する場面で終わる。学校の場面はないけど、もう学校では誰もが知ってる関係なんだろうな、と察せられる。前作との繋がり、前作のその後を感じさせるエンディングで見事だったと思います。

『ハーレム・カルト9』宇場義行

 新章開幕。あまりに不穏な始まり方をするのでビックリしてしまった。前話まででも暗い雰囲気はあったけど、それとはレベルが違う。タイトルは普通にナンバリングの続きになるけど、やはり前話までと本話からで明確な一線はありそうですね。
 前話のハッピーエンド的な話の後ということで、本話のエロとしてはめちゃくちゃ享楽的。なんだけど、これからの物語はイヤな予感しかしない……というギャップが面白い。まだ全貌は分からないけど、エロパートにも出てきて強調された「腐る」という言葉が本話全体を通底してるのも不気味で良い。
 羽鳥島先輩がほとんど出ないまま終わってしまったんだけど、ホクロが強調されることで逆に存在感は強まってますね。コマ割りを扱う漫画らしい見切れの演出がかっこいい。
 志村さん好きなんだけど、新章では彼女はどうなるのだろうか。羽鳥島先輩中心の物語になるのか、主人公の相棒的なポジションとして変わらず志村さんが中心にいるのか。

『粗チンから女の子を救う会』せぶんがー

 タイトルの通りのハメ撮りサークルに女の子がやってくる話。タイトルがすべて説明してるようなもんなんですが、それでもインパクトがすごいw とにもかくにもこの名前を付けた時点でもうある程度は勝ちだと思う。
 私としてはこの手の自主AV的なもの自体にある種のヤバさを感じてしまうんだけど(偏見もある)、本作はそこにヒロインが彼氏持ちという要素が加わるので強い。それを「救う」と称する欺瞞も見事だし、紙ねんどのくだりとか悪意が煮詰まっててすごすぎる。さらには「粗チン(約11cm)」と数値を明言することでいろいろと敵を増やしそうというか、全方位的に煽っていくスタイル。読者も安全圏ではないw
 行為中のセリフは互いに多いけど、男側はあくまでもハメ撮りとしての体裁を保つので、ヒロインとの対話になってるかが非常に怪しい。ヒロインを中心に描くエロ漫画との相性も良いと思うし、淡々と激しいプレイへと加速していく不気味さも十二分に感じられた。セックスの最後に見ててドン引きしてしまうような強烈な画が飛び出したと思ったら、そこからフェイドアウトして、それまでのセックスが作品として配信され、その撮影は今後も続いたと分かるエンディングの演出も秀逸。後日談をああいう形で語るのスマートすぎる。そして、案の定だけど「彼氏から救う」という体裁がぶっ壊れてるのがまたイヤですねw

『二人でハメコミ☆シスターズ』ナスムスビム

 彼女の妹が受け持ってる生徒。序盤のポップさ、陽性ラブコメっぷりが絶品。そこから意外なタイミングでエロが始まるんですが、エロパートの激しさ、そしてダークさがまたすごいのでそのギャップにやられる。てか、非エロパートのお姉ちゃん、めちゃくちゃ可愛いですね……。困り眉がたまらん。そんな彼女が、というギャップも最高だし、彼女視点だと完全に寝取られな話になる衝撃もすごい。ヤバいのはどう考えても妹なんだけど、姉は姉で日常との落差があってインパクト強いんですよね。それぞれキャラが強い。
 ダークさとポップさのバランスが絶妙で、どっちとも取れるんですよね。妹による寝取りは完全に闇な話で、ラストでは姉が完全に寝取られな瞬間に出くわすんだけど、エピローグではめちゃくちゃ明るいラブコメっぽい雰囲気になるのでちょっと安心もするw もっと陰湿に関係が崩壊してもおかしくないくらいの事態でしたよね。絶望の瞬間の血の気が引くような感覚はバッチリ描きつつ、着地は明るいのでもはやハッピーエンド的な味わいすらあるというか。このまま3Pでいいんじゃないかな、みたいな享楽的な予感すらする。

『だって好きだから』鈍色家電

 バレーボール部のエースと子犬系彼氏。そんな彼氏が実は……という衝撃が最高。子犬が逆転しちゃうのねw 体格差が逆に屈服感を強調するようで面白い。
 2人のバックボーンは語られないのですが、どういう経緯でこのような関係になったのだるか。元々彼がそういう人で、こういう関係を見越して付き合ったのか、付き合ってるうちにそういう趣味に目覚めてプレイがどんどん激しくなって……なのか。
 2人の過去が見えないってのと通じるんですが、彼氏の表情が笑顔一辺倒なのが良いですよね。それが不気味でもあるんだけど、幸せなことには偽りがないのだろう、という不思議な感覚も。ヒロインも満足してるので、2人の間ではとにかく幸せな関係なんですよね。普段街でデートとかする際はどうなってるのだろうか……とか想像は尽きない。
 タイトルの通り、ヒロイン側に『好きだから』があるんですが、そこに2人の体格差が加わるので、ラストでは主従が逆転したようにも見える。ただ、それでも “明日も一緒にお散歩しましょうね” なので、今のこの関係をキープするのがベストなことも伝わってくる。外からは理解し得ない2人だけの関係、みたいな感じがすげぇ魅力的でした。

『朱とまぐわえば赤くなる』辻風太

 背徳感は気持ちいい。小悪魔を通り越して悪魔的なヒロインに誘惑され、堕落していく話なんだけど、主人公である先生の真面目っぷりがちょっと度を超してるというか、それはそれでちょっと変人みたいな領域に達してるのが面白い。特殊な家庭環境とか、宗教とかも勘ぐってしまうというか。komifloのコメントで生徒同士でよかったみたいなこと言ってる人いましたが、個人的には「いい年した大人のに?」という意外性とイビツさが本作の魅力になってると感じた。異常なまでの真面目さ、清廉潔白さがあるからこそ、彼はヒロインに気に入られた(目を付けられた)とも取れるのでそういう良さも感じる。人並みに闇を抱えた人間が彼女に捕まる話だったら割と早い段階でエロに振り切っちゃって面白くないというか、そこそこ普通の話になっちゃってたと思うんですよね。主人公の持つ白さが徐々に汚れていき、その汚れは不可逆的である、という味わい。
 主人公が寝取られに近い絶望感を抱く場面があって、そこが主人公の心がポッキリと折れ、一線を越える瞬間だと思うんですが、その対象が男の先生ってのがすげぇ面白かった。何ならあの話はヒロインの嘘でも全然いいんだけど、彼女の魔性を考えたらマジなんだろうなw

『窓の内側にて』雪先みあれ

 友人のいたずらで先輩と一緒に閉じ込められる。クールな先輩に対してバカな男子のノリで迷惑をかけてしまい気まずい……と思ったら彼女が実はめっちゃ肉食だった。この意外性が良い。ヒロインは終始冷静さを保ってる(ように見える)んだけど、めちゃくちゃ強引に主人公のことをエロへと引きずり込んでくる。圧倒的に強いし、体格差もあるんですが、先輩の口調が常に優しいんですよね。敬語でクールってだけじゃなく、主人公に対する言葉の態度が優しい。優しいんだけど、主人公の言うことを聞いてるのかは怪しいくらい一方的にエロに突き進むので……というギャップが好き。こちらの意見を聞いてくるようなセリフは常に投げかけてくれるんだけど、最初から最後まで彼女の望み通りの展開にしかなってないw クールなのかマイペースなのか、もしくは圧倒的な強キャラなのか、みたいなヒロインのキャラクターの味わい深さが本作最大の魅力だと思いました。彼女の口振りが優しいのでイチャイチャのようにも見えるんだけど、2人の間に対話が成立してるのかは少し怪しい気もする……という一方的感。

『たえちゃんとじみこさん』玄鉄絢

 第27話。こんだけ長いこと続くとキャラクターの数もすごいし、結ばれた関係性もめちゃくちゃ多い。そのことを振り返るかのような序盤の会話シーンがとても良い。本作が積み上げてきた関係の異常性を冷静に整理するんだけど、その際の会話の様子でそれぞれのパワーバランスが垣間見えてくる。エロい関係になったことを「当たり前」として受け入れてる人と、そうではないものとして驚く人の2種類に分かれる。
 そういう場面があってからシームレスに本話のエロパートへと繋がる。エロが当たり前になってる人がずるずるとエロを開始して、当たり前じゃないもう一方がそれを受ける。この温度差がエロパートの言動に現れてるのが最高。
 あと、女性同士なのに母乳プレイに発展するのも意外で面白かった。まぁ、よく考えたらおっぱいを飲むのに性別は関係ないので、女性同士だからより特殊って考えも変っちゃ変なんですが。私の見識が狭いのもあって新鮮でした。

『姪っ娘通い妻』西川康

 タイトルの通り、姪が通い妻してくる。ヒロイン視点の、かなりポップな語り口で進行するんですが、実際に行われてる内容が意外とえぐいw 2人にとっての初めてが回想として3ページ描かれるんですが、ヒロインの “優しくしてくれて” うっとりした語りで始まった割には「これ……お兄ちゃん鬼畜だろw」となる。恋する乙女特有の認知の歪みという感じでしょうか。そんなヒロインの明るいキャラクターと、明るいノリと、エロの内容のギャップが面白い。かなり激しいことをしてるのにも関わらずヒロインのセリフには甘々な雰囲気がある。恋に恋した状態ということなんですかね。
 快楽堕ち(だけ)ではなく、恋故の盲目なので、ラストである真実を知った際の彼女の結論がめちゃくちゃドライ。たった1コマで衝撃の結末を迎えるのでマジ笑いました。笑ったけど、それまでの彼女のキャラクターを考えるとそれほど意外でもない。恋する乙女で弱者の立場かと思ったけど、実は彼女なりに芯が強いと明らかになるのも個人的に好き。お兄ちゃんに利用されただけではなかったどころか、すべてはヒロインの望み通りにエロ込みの関係は成り立ってたのではないか、とか思えてくるw
 ヒロインはツインテール? おさげ? だったんだけど、クライマックス直前で髪をほどくことで彼女の印象がグッと大人っぽくなる、という変化も超好きでした。大人になる変化としてもそうだし、ちょっと快楽堕ち的な雰囲気もあったと思うんですよね。だからこそ最後のオチで笑う。

『あそんでアン子ちゃん』小林王桂

 『大柴さん』シリーズのスピンオフ。本シリーズでは諸悪の根元とも言えそうな、悪魔的雰囲気を持つアン子ちゃんが本作の主役。大柴さんが主人公のときは作品が陵辱系で、可哀想な雰囲気だったんですが、主役がアン子に代わると印象がガラッと変わる。『大柴さん』シリーズのときはサイコパス感の強かったアン子がメインになると、彼女の欲望が順調に満たされる話になるので「可哀想」が1ミリもない、何なら明るい話になる。これはスピンオフの妙ですね。ここまで鮮やかな切り口のスピンオフは久しぶりに見たかもしれない。「エピソード1」ものとしても秀逸。
 『大柴さん』シリーズだとイッチも何気にサイコパスだったんですが、本作だと割と控えめ。いや、よく見ると結構ヤバい言動してるんですが、場面としては少ない。てか、こうなってくるとナオくんがこの3人の中ではまとも……マシなのではないか、とか思えてくるw

『淫雨に濡れてⅡ』DYTM

 第1話。まさかの続編。『淫雨に濡れて』が完結してから、関係ない読切を結構な数こなしてたので続編があるなんて考えてもいなかったです。しかも1話完結の後日談ではなくシリーズ。前シリーズは衝撃なオチを迎えて終了したので、その後どうなるのか楽しみです。
 話としては相変わらずヒロインが陵辱されるんですが、前シリーズで気持ちが吹っ切れたのか(てか快楽堕ち)、本作はかなり印象が違う。酷いことされてるのは同じなんだけど、どこかヒロインが喜んでるというか、この異常な状況に満足してる感がある。何ならイチャイチャの雰囲気すら。本話のエロパートに限って言えばかなりハッピーな内容だったと言うこともできるかも。
 旦那のゼミがセックスカルトみたいなことになっててヒロインがそれに巻き込まれる、という特殊な設定は踏襲してて、だからこその大規模な非日常プレイが炸裂する。電車の場面とか組織、コミュニティによる暴力みたいな要素になってて面白かったです。その後もヒロインが後輩を指導する形になったのもシリーズとして新展開で面白い。ゼミとの関わりでいうとヒロインの方が歴史が深い。ヒロインよりも立場が低い人の相手をするのは完全にシリーズ初の試みですよね。ここも本作が陵辱っぽくない理由の一つだと思います。
 新しいシリーズは享楽的な感じで進むのかな……と思ったらめちゃくちゃイヤな予感がして終わるので笑った。いや、「娘に危機が迫るのか!?」みたいなサスペンスは前シリーズのときにもあったので、今回もギリギリのところで回避してくれw ただ、前シリーズ以上の関わりを持つのはもはや確定なんですよね。どうなってしまうのか……。

『執事王の育て方』トリブリ

 お嬢様と執事。全編コメディ色全開で最高。2人のキャラクターが幼いこともあり、感情と行動の暴走感に微笑ましさがあって本当に楽しい。エロ抜きにしても可愛いし、当然エロ込みでも可愛い。お嬢様のゾクゾクしながら攻めてる感じも魅力的でしたが、個人的にはショタ執事が最高すぎてな。執事としての立場や冷静さがエロパートになって失われていく様とか素晴らしかったです。感謝しかない。
 2人のやりとりがコメディ調で楽しいってのもあるんですが、劇中に出てくるエロ漫画雑誌(モットミルクw)とか、執事王決定戦のポスターの絶妙なダサさとかも秀逸。ポスターの「素人がワードで作りました」感が絶品だし、「いらす○や」風のイラストが添えられてるのもポイント高い。マジでありそうw

『逃れられない湯気の中』きいち

 温泉に幽霊が出ると噂の旅館の女将が美人。幽霊の正体はまぁお察しなんですが、狐の面を被った状態で、正体を明かさないまま一発出すまで進むのが面白い。ヒロインの顔を隠したままエロパートに入るとかめちゃくちゃチャレンジング。ただ、彼女の言動、そして唯一見える口元から彼女がノリノリでひたすら楽しそうなのがうっすらと伝わってくる。この味わいが絶品でした。幽霊と誤解する話だから怖い印象になってもおかしくないんですが、ヒロインが満喫してるのが伝わってくるので印象がかなり明るくなる。
 そんな面被りパートが事前にあったおかげで、正体を明かしてからの本番が盛り上がる。幽霊じゃなくて安心ってのもあるし、ヒロインの感情表現がさらにブーストされたような印象にもなる。本作は何と言ってもこのヒロインの変態っぷり、彼女が好きなように性を謳歌してる感が魅力。

『突撃!風紀委員の眼帯ちゃん』雨宮ミズキ

 眼帯なので中二病かと思ったらただのアホの子。そんな彼女の言動、表情、そしてそれに対する先輩の受けがめちゃくちゃラブコメしてる。この温度でラブコメやりながらちゃんとエロに発展するのめちゃくちゃ良いですね。エロパートになってもラブコメ的な明るさはキープして、序盤の日常パートとの境がシームレスなのも最高。健全ラブコメ感があるのに当たり前にエロに至ってるのが読んでて不思議な感覚。いや、読んでるときは違和感なくて不思議には思わないんだけど、振り返ると驚く。
 ヒロインの感情表現が全方位的に激しいので、とにかく多彩。日常パートではデフォルメもあるし、乙女全開な顔にもなる。彼女のキャラクターにすっかり魅了されてからの本番で、彼女がエロ仕様の顔を見せるようになるという展開も最高。ギャグもあるけど、あくまでもラブコメという温度、バランスが絶妙な作品だったと思います。

『慟哭の檻』唄飛鳥

 第6話。初回からヒロインの陵辱が激しすぎてこれ以上どう盛り上がるのか不思議なシリーズなんですんが、本話では別に新たな被害者が発生。地獄度は明らかに増してるんだけど、ヒロインからしたら彼女の負担(出番)が軽減するし、何よりこの檻の中では彼女が先輩として振る舞うことになる。ちょっと場慣れしてるし、立場が犯す側に少し近づく。なので今までの話とはかなり印象が違うというか、何ならダークさは一番低いと言っても過言ではない(麻痺)。最終的には自分が欲しがってしまう始末。完堕ちした後の話という感じで新たな味わいでした。ラストの場面では “何なの” “この人達” と言われてしまうのが象徴的ですよね。異常者として一括りにされてしまってるw
 シリーズものとしての展開、印象が大きく変わった新機軸という意味で本号から始まった『淫雨に濡れてⅡ』とも似たものがあった気がします。

『真珠姫 ~万由子のケース~』clone人間

 後編。前編で結ばれてしまった嫁の母との関係。それがずるずると続いていくんですが、体だけの関係からさらに一歩踏み込んだ話になる。正直エロ漫画的には前話で充分すぎる内容だとも思ったんですが、こう続くのですね。完全に本命が移ってしまう。肉体的に快楽堕ちではなく、心の方にフォーカスされる。浮気ものの話としてかなり納得の結論でしたね。
2人して嫁の悪口言うのとか酷い話なんですが、セックスとはまた別の越えてはならない一線って感じで面白かったです。
 前話でもあった、ヘッドホンしてゲームに夢中になる嫁、という舞台装置。これを活かしたプレイが冒涜感あって本作の物語として象徴的だったと思います。そこでの見開き2ページをフルに駆使した構図とか絶品だったんですが、微妙に右ページと左ページにズレが生じているのが少しもったいなかったですね。まぁ、これ「おま環」かもしれないんですが。紙媒体で見たらまったく気にならないレベル。
 タイトルで意味深だった「○○のケース」の意味が明らかになるエピローグの場面もすげぇ良かったです。異常な関係を飲み込んだ新たな日常が始まったものの、その外の世界にまたさらなる異常が……と察知するだけで終わる余韻。

『麗しの花嫁修業』久我繭莉

 結婚式で即ハメしたい花婿が調教師を呼んで下準備をする。冒頭から頭のおかしい話が展開するんですが、一応最初にこの話が出た際にヒロインの母親は常識的な反応をするんですよね。それが次の場面ではおかしな格好をしておかしなことを言うようになってる。場面が変わる間に堕とされてるw
 調教師にあれこれやられるんだけど、あくまでも結婚式での処女喪失に向けたものなので、この調教師は最後の一線は越えない。キスもラップ越し。異様な世界の不気味さとしても楽しいし、寸止めでもあるわけですよね。快楽堕ちはするけど、堕ちでも本番には至らない。至るのはアナルのみ。処女膜キープのために特殊な器具でほぐすくだりとかマジで衝撃。チンコを入れなきゃ処女という判定ですらなく、処女膜を絶対キープする。こだわりがすごいし、謎スキルによる詳細な攻め、というのが調教師としての迫力に繋がってて面白い。単なる快楽堕ちに追い込むだけではない特殊なスキルですよね。普段どんな仕事してるんだw
 エロパートは壮絶なんですが、序盤のギャグ描写がかなり徹底してるので本作全体の印象が良い感じに暗くなりすぎない。ここらへんのバランスも何気に重要だったように思います。

『ゲノム』古賀亮一

 兄に迫られた妹の小芝居として “おトイレは私が先… 順番は守って” と即興で応えたのがうますぎるので笑った。小芝居で対応はするけど、その内容によってエロ要素を脱臭してる。
 パクマンが成り代わって始まった話が成り代わられることになって、逆の立場の被害を知る、となるのもキレイ。中盤で冷静にツッコまれてた「脈絡もなく奇声をあげる」をちゃんと実行しながらご本人登場してるのも好き。期待を裏切らない。

コアマガあほすたさんあほすたさん

 自衛隊員にナンパされるの巻。自衛隊員は婚活市場でモテるとか、あほすたさんはその自衛隊員にモテるとか、特殊な生態が面白い。昔、オフ会で会った人が自衛隊員だったことがあるけど、仕事についての話はしなかったなぁ。あほすたさんみたいに取材決め込んでも面白かったのかもしれないw
 最後にマジ衝撃だったのが自衛隊員と出会えるマッチングサービス。知らない世界すぎるので「それメインテーマで良くない!?」ってくらい驚いた。婚活市場での人気属性なので彼ら彼女らを囲ったサービスが誕生した、という感じなのかな。すごい世界だ……。

『母性天使マザカルカノン』1億年惑星

 第52話。バレンタイン回。バレンタインなので怪獣プロレス。なんでだよ。ただ、その土地のランドマーク(コアマガジン含む)を利用した戦いを展開してて普通にめっちゃ面白い怪獣バトルだったような気がします。ラストの決着、スカイツリーで串刺しにするのとかグロすぎるんですが、普通にかっこいいですよね。青いスカイツリーが怪獣の血に染まる……とかもはや神々しさすら感じるレベル。『シンウルトラマン』でやってほしいわ。
 そして、コアマガジンは無事なのでハッピーエンドですね。
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 終わり。明後日ワクチンなのでそれまでに終わってよかった。もうめちゃくちゃ遅いんですけどね。ワクワクワクチンチンチン。

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