北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2022 No.01の感想

 あけ、おめこ、とよろ。
 去年の始めにはリニューアルがあったけど、今年は去年みたいなリニューアルはナシ。ただ、今週分には4枠目が登場したりと新しい動きもあったりします。
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「表紙」駄菓子

 新年特別企画なのかは知らんけど、駄菓子先生登場。景気の良さを感じる。前から思ってるけど、快楽天よりゼロス文脈のが多い気がする。

『隠しごと…』駄菓子

 「Episode1」。新作かと思ったら『温もりに包まれて』に登場したヒロインの母。まさかすぎるスピンオフであった。そんな切り口があるのか。『温もりに包まれて』は母親に隠れながらコタツの中でやっちゃう話。今読み返してみたら、たしかに母親の出番が多くて印象に残るキャラクターではありましたね。ただなぁ、初読時は「バレちゃうかも」を煽る機能にしか着目してなかったから彼女もこんなことになるとは衝撃。てか、結構鮮明に覚えてる作品なので、それが1年以上前の作品ということにも驚きですわ。
 あの母親がエロいことになるってだけでも驚くのに、さらには不倫中。『温もりに包まれて』のときには既にそういう関係を持っていたということなんですね。スピンオフ自体が驚きだったし、その内容も驚き。
 今回はカーセックス。舞台は『温もりに包まれて』と同様に冬ということで、互いに厚着した状態でのほとんど脱がないままセックス開始。日常からの落差が良いし、後半で互いが全裸になったときには既に汗だくというのも良い。密室の中で湿度がどんどん高まっていく感じは『温もりに包まれて』と同じと言えるかもしれない。ただ、本作はガンガン声を出すし、なりふり構わず性にふける感じがあってまた違った魅力。
 エピローグ。ここで娘が初登場。『温もりに包まれ』で見覚えのある場面になるんだけど、読者が抱く印象はまったく別のものに……という味わいが良い。これぞスピンオフの魅力って感じですね。

『八畳一間の幽霊ちゃん』moyori

 weeklyの前号に続いて事故物件ものなのでちょっと笑った。めちゃくちゃ珍しい設定だと思うのに。ただし、本作の幽霊はロリ。そして主人公はロリコンではない(結果としてはロリコンだが)。
 1ページ目のガチホラー感からの、あまりに可愛らしいヒロインが登場する2ページ目。この落差が最高。別に幽霊が出て怖いという事実は変わらないはずなんですが、それでも100%の安心を得れる良さ。
 幽霊設定の特殊さもそうなんですが、本作、ヒロインが最後まで一言も発しない。なんだけど、感情表現はめちゃくちゃ豊かで、彼女が言いたいことは詳細に伝わってくる。この言語を介さないコミュニケーションみたいな部分が個人的にグッときたというか、ヒロインに対して小動物みたいな印象が増して本当に可愛かった。冒頭の悪戯を繰り返してくるところも、主人公の誘導にまんまと乗ってしまうところも、ラストの全力で甘えてくるところもどれも最高に可愛い。
 主人公の誘導、 “あー チンコ舐められるのってすごく怖いなー” がめちゃくちゃ雑なので笑いました。冒頭のホラー詐欺みたいなパートからの落差が大きすぎる。ヒロインとの会話は一切ない作品なので、すべて主人公の独り言なんですが、だからこその馬鹿馬鹿しさ、そして虚しさがおかしい。主人公が勝手に言って勝手に照れる感じがリアルよね。そして、それに引っかかってしまうヒロインの可愛さがやはり最高。

『お世話エクスタシー』比比山よきかな

 幼馴染。ヒロインがやたらと主人公にちょっかいを出してくるんですが、ある日主人公が右腕を骨折(?)したことでヒロインの世話が始まる。
 その怪我をする場面。どう考えてもヒロインが怪我する流れだったじゃないですか。それをかばった主人公が怪我をする。強いヒロインと弱い主人公、だけど主人公は優しい、ヒロインはいろいろやりすぎてしまう、という2人の関係性がこの事故に集約されてるようで見事だったと思います。好きなオープニング。
 ヒロインは反省もあるのでいつも以上にかまってきて世話をしたがるんですが、それに対する主人公の拒絶ぶりも笑った。まぁ、彼の言い分もめちゃくちゃ分かるんですが。そして、彼女を追い払うつもりでエロいリクエストをしたら実際にエロが発生してしまう。内向きで少しこじらせてる(ようにも見える)主人公と、元気いっぱいのヒロイン。2人の関係性の魅力が全開のままエロパートに突入するので楽しい。互いに混乱&困惑しながら粛々とエロが進行していくの面白いですよね。そんな緊張を相手に伝えることなく進むのが2人のこじれというか、「そんなんだから進展しねぇんだよ」感。微笑ましい。
 いざ本番。本番のあたりから2人が互いに対話の姿勢を見せるようになっていく。内心の混乱を取り繕うのをやめて、自分の気持ちを素直に伝えるようになる。この変遷がめちゃくちゃ自然で、2人の関係性が進む良さとエロが盛り上がっていく良さが合致してるので読み心地がとても良い。
 からのエピローグ。無事結ばれてハッピーエンドかと思ったら主人公が全力でウジウジ悩み始めるので笑った。「そういうとこだぞ」と言いたくなるような感じもあるんですが、同時に彼なりの誠意も感じられる。良い奴なのは確かだけど、めんどくさいのも間違いなさそうw まぁ、そのめんどくささが彼の魅力なんだとも思います。

『春の蝉』えーすけ

 復活掲載。ページ数に制限のない電子雑誌ならではの試みで面白い。2022年のweeklyはこういうことになるのか……と思ったけど、よく見たらkomifloの5周年記念企画らしいので、weeklyがどうこうという話ではないのかもしれない。
 感想は当時書いたから省くとして、修正が黒棒なんですよね。久々に黒棒見たので感動ですよ。他社とか単行本では見てるんですが。てか、なんで、本作の黒棒がセーフという判断なのかはいろいろ謎ですね。電子限定ってんなら普段のweeklyだってそうだし。何から何まで分からない話だ……。


 終わり。今年もよろしくどうぞ。
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