北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

WEEKLY快楽天 2021 No.08の感想

 花粉シーズン到来。一年でブログの運営が最も難しい時期とも言えるんですが、今日はなかなか元気です。やったぜ。
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「表紙」もじゃりん

 水着。みみちゃんも水着。やはり彼女も最後まで脱ぐんですかね。来週が気になる。
 本企画の割には水着なのでまだ健全感がある……んですが、よく見ると撫子さんの方は若干乳の綸が見えてるような気もして、そこらへんの緩さが実に撫子さんらしい。

『撫子さんはNo!って言えない』もじゃりん

 「身体のひみつ編」。冒頭にみみちゃんの出番があるのも嬉しいところ。撫子さんのことを怒ってあげるところに彼女の愛情を感じる。しかし、彼女も脱ぐのだろうか……(しつこい)。
 すげぇどうでもいいけど、冒頭の場面は池袋だと思う。池袋を歩いてて5年ぶりの勃起をしたら近くに撫子さんがいる可能性がある。
 男性が苦手なのにセックスになると過敏に感じてしまう。撫子さんの特殊体質について医学的な説明が入る回なので驚きました。シリーズも長いので、シリーズの定番みたいなものがあるんですが、そのことについての(劇中世界の)科学的な根拠が語られる。まぁ、肛門科の胡散臭医院での話なのであの診断にどこまで信憑性があるか怪しいんですがw
 とにかく、撫子さんの体質はチンズキフェロモンによるもの。男性を狂わせ、本人は感度3,000倍。数値設定ぶっ飛んでるので笑った。
 例によってそのまま医者にあれこれやられる。ただ、今までのシリーズと決定的に違うのは、この医者はチンズキフェロモンの存在を知っているので、撫子さんに狂わされることについて自覚的なんですよね。今までの男たちは無自覚的に惑わされてて好き勝手やってたけど、今回の医者は知った上でその誘惑にノリノリに乗っかる。そこに診断という体裁が加わることで今まで以上に積極的というか、満喫してるような印象。そして、おじいちゃんで5年間射精してないのでなかなかイカない。ちょっとした遅漏状態。なので男性側の興奮のピークがなかなか訪れず、いつまで経っても終わらない。性的興奮のピークのタイミングにズレがあるため、撫子さんの方が求めてしまう、という快楽堕ちみたいな要素がいつも以上に強まってるのも面白かったです。意外とちゃんと診断という側面が守られてるというか。
 個人的ベストシーンとしては、フェラが始まる前の撫子さんがチンコの前にスタンバイするところ。医者の胸から下だけが映り、そこに撫子さんが被さるんですが、ものすごいダークな雰囲気があるというか、ちょっと禍々しいくらいの印象でした。撫子さんの被虐とか可哀想ぶりとしてはシリーズ的にそれほど突出してるわけでもないんですが、あの場面の暴力的な予感(あくまでも予感)はシリーズの雰囲気を知ってるからこそドキッとさせられました。今回どこまで行っちゃうの? みたいな。
 なんだけど、エピローグで急にのほほんとした雰囲気になるのが本シリーズの良さですよね。なんでだよ! というギャップが楽しい。

『チョロカノ♡』東雲龍

 男友達に彼女を紹介する話。いや、厳密に言うと彼氏彼女のどちらに偏った視点というのはなくて、どちらにも寄り添わずフラットに描いてるのかな。振り回される彼女視点になりそうだったんですが、彼女の内省を描かなかったのはおそらく最後に明らかになるオチのためだったんでしょうね。『撫子さん』シリーズも連想してしまうような可哀想な目に遭うんだけど、実は彼女も只者ではなく、何ならあの場を最も支配してるのは彼女だったのかもしれない。最後の最後に印象がガラッと変わるのが面白かったです。ヒロインの逆転勝利としても取れるし、彼女の強キャラぶりを知ってるからこそ彼氏は友達に紹介した(自分じゃ手に負えない)、つまり彼氏なりに対策を打って、それなりにうまく関係が成立してるとも言える気がします。逆転的なオチではなるんですが、彼氏の優位が崩れるのではなく、あくまでも友達2人が好きなように利用されてた、と気づかされるオチ。エロ漫画だとミイラ取りがミイラになる話、アリジゴクに陥るみたいな話が一定数存在すると思うんですが、本作の場合はカップル2人でアリジゴクを運営してる感じですね。この捻りが面白かった。そういう意味では本作の主人公は友達の2人と言えるかもしれませんね。ワンシーンだけだけど、心の声が描かれるのも彼ら。

『独りあそび』小矢部亮

 後編。前編はオナニーに振り切ってたんですが、今回はいよいよ兄の部屋に侵入。セックスの予感しかないんですが、タイトルがオナニーっぽいのでどうなるのか気になってました。蓋を開けてみたら、兄貴が起きないw まったく起きないので生きたオモチャとして妹が利用するような話。食事を管理してたらしいんですが、同時に薬でも持ってたんじゃねぇの、とか疑ってしまうレベルの睡眠の深さw この手の展開だと「実は起きてた」というツイストを用意するのが安易に面白くなる展開だと思うんですが、本作はそうはならない。そうはならないことで物語に深みが出るというか、闇の深さが生じる。エロパート自体は前編の雰囲気とまったく同じでギャグっぽい、明るい感じだったんですが、その後のエピローグで作品全体の印象がガラッと反転する。この最後にヒロインの真相を知ってすべてがひっくり返る感じはちょうど『チョロカノ♡』とも似てるんですが、本作の場合はコミカルな雰囲気からの振り切れなのでまた別の意味で衝撃度が高い。ちゃんと前編の冒頭に語られていた、兄貴が来月家を出る件を交えてオチを付けたのとか面白い構成だったと思います。妹は兄の恋人、結婚の予定については知らないのかな? 知らない状態で兄のことをオモチャ扱いすると決意してる(一人暮らしに乗り込むつもり)のだとしたら、最後のオチがまた闇が深いというか。話がこじれる予感しかないw
 女性が男性の寝込みを襲う話なので、男性側、要するにチンコの準備が出来てない。あの「しょぼーん」のチンコ、意外と見ませんよね。エロ漫画だと逆に勃起状態のチンコしか出てこないという偏りがある。てか、あのしぼんだ状態だったら修正いらないだろ、と思うほどコミカルな印象だったんですが、それだけにそこから本気チンコへと変化していく振り幅が強烈でしたね。そもそも形が変わる、という特性がオモチャとは決定的に違うわけですので、あの「しょぼーん」を一旦見せたのは本作のテーマ的にも重要だったと思います。


 終わり。『撫子さん』が読切状態で掲載されたのは意外でした。分割は極力減らす方向になったということなのだろうか。まぁ、ゼロではないのですが。
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