北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2019年9月号の感想

kitaku2kitaku.hatenablog.com

 コンビニ売りラスト&リニューアルでいろいろ動きがあるんですが、コミメガαの方でさらにすごいニュースがあるのであった……(ブログ書くの遅いせいで時系列がおかしい)

COMIC HOTMILK 2019年9月号

「表紙」「HOT LOVE NOVEL」牡丹もちと ICHICO

 結婚初夜。リニューアル直前に面白いテーマ持ってきたなぁ。一旦のゴールであり、新たな旅立ち。うまい。コンビニ売りが最後になるわけですが、そこでこの表紙であり、あのアオリだもんなぁ。狙ってるわw
 小説だと2人の出会いが11年前となってるので、これは11周年記念ともかけてるのでしょう。節目らしいネタが詰め込まれてて油断ならんw

『フィッティング♂♀ルーム』NAZ

 フルカラー4ページ。ロリが試着室で疑似露出を楽しんでるとジーサンが突撃。なんでジーサンw ロリとジーサンを試着室で繋げるのがなかなか荒唐無稽なんですが、某ファッションセンターならではなんですかね? あまり行ったことがない(近くにない)んですが。
 露出するなら試着室のワンクッションいらないじゃんって思いかけたんですが、おそらく本作は明日からよその試着室を通りかかる際に「あの中ではまさか……」と妄想する余地が生まれる、そういう呪いをかける効果があるんじゃないかしら。確認するまでは事象が確定しないシュレディンガーの試着室。猫を殺すのがいけないのと同じくらい覗いちゃダメですよw
 本作は一応ヒロインの方が勝手に暴走して最後までやっちゃう、ジーサンは徹底して受け身というバランスが大事なポイントだと思います。ただ、逆に言うとジーサン、最初からギンギンなんですよね。元気だなぁ。ああなりたいものです……(ロリで反応するのはアレかw)

『放課後の楽しみ方』みずゆき

 真面目で地味な優等生に告白し、付き合うことになったら実は……。
 単に淫乱というよりは外でやりたがる、みたいな特徴があるのかな。露出がメインではなさそうで、家まで我慢できないってことかな。その我慢できないを端的に表現したのがタイトルの「放課後」なのですね。学校生活という学生にとって究極の日常であり、公的な場である学校から徐々に人が消えていく「放課後」というのは確かに特殊なシチュエーションであり、掘り下げがいのあるテーマですね。みんな帰るからこそ教室でこっそりが成立する。日常と非日常の境が溶けて消えていくような感覚ですね。そういう意味ではエロが終わったあとのエピローグ2ページがマジ最高でして。エピローグに2ページって珍しい方だと思うんですが、それにふさわしい名場面だし、あそこにこそ本作の魅力の本質はあるのかな、とも思います。直接エロいことはしてないんだけど、あの最後の「バレた?」という気まずさ、ドキドキこそが彼ら(彼女か)を魅了するのでしょう。
 真面目だと思ったらエロくて、という話で彼女に翻弄される話なんですが、彼の方もすっかり感化されちゃって……という部分も大事ですよね。告白したのは1ヶ月前で、告白した日から彼女はどうかしてたんですがw そんな1ヶ月という期間であり、2つの時間軸を見せることが彼の変化を強調してて良かったと思います。エロが盛り上がって彼のタガが外れる、みたいな話ではないんですね。徐々に、彼女との付き合いを重ねるに連れて……。まぁ、たった1ヶ月でアナルに目覚めるってどんな壮絶なこと繰り返してたんだw

『スクラップガールアンドティーチャー』荒井啓

 再び地味だと思ってた子が実は……。ただ、本作の方はエロの発散が特定の人物ではなく、不特定多数に向いているのでインパクト強い。ちょっと怖いというかヤバさ感じますよね。彼女のバックボーンが具体的に語られることはないんですが、序盤にある “なんでも事件だか事故だかのリハビリで” というのが気になりますし、想像以上に闇が深そうでドキドキします。
 本作の特徴は何といってもメガネにあると思います。それもメガネの着脱。1ページ目がメガネを着ける場面で始まるし、転校前と後のコントラストもメガネの有無で表現してます(おっぱいが明らかに大きくなってるのが気になるw)。
 最初のモブ生徒たちとの場面では、モブが “メガネ取った方がかわいいよ” と外す。私はメガネ大好きですが、基本的に着脱はアリだし、むしろそこがメガネの魅力だと思うんですが、こういう他人がメガネを外すのはナシです。もちろん本作のはクズ男表現なので百点です。
 そう考えると、次にメガネを外す場面。主人公である先生と会話するときはメガネ。落ち着きながら異常なことを言ってるのが不気味で最高なんですが、その後全裸で教室に行き、いよいよ本番と彼女が誘うときに、 “先生も私と一緒ですね” “壊れたがってる” 。このセリフの間でメガネを外す。彼女が自分の意志で。完璧でしょ。名場面すぎるw 彼女の心理表現としても見事だし、そこで本作で最も重要であろう「壊れる」というキーワードが飛び出る。
 エピローグ。オープニングと同じく寝ている高橋さん……なんですが、今度は寝ながらメガネしてる。これ、めっちゃ大事な描写なんじゃないですか? ただ寝てるんじゃなく、突っ伏して寝てるのにメガネですよ。オープニングは壁によりかかりながら寝てたので、どちらかと言えばオープニングの方がメガネしたまま寝るのにはふさわしいと思うんですが、実際は逆。要するに先生との交流によって彼女の中にも小さな変化、それも良い変化があったんじゃないか……という余韻。やっぱメガネなんだよなぁw

『LOVE色ぷち穴4』田辺京

 4作目。またまた新キャラ。まだ姉妹いたんかいw 三姉妹で終了、続編があるとしても乱交的なことになると思ってたんですが。末っ子は確定なので今度こそ最後……いや、まだ間とか上がいる可能性もあるかw
 キャラが変わるので連続性が小さいと思いきや、序盤でしっかり連続する物語を感じさせてくれるのが良いですよね。メンバーが増えた新たな日常というのが魅力的です。しかも今回は前回の花見が原因で風邪を引いてるのでいつも以上に連結してます。前回の件を反省して、と続くのも良いですね。正直全然意識してなかった部分なんですが、そこに反省を見出すキャラクターたち、というのが良い。
 ということで末っ子。前回がしっかり者のメガネだったのでビジュアルに落差あって良いですね。一人称「僕」も最高です。パンツに白衣という格好もすごいw 彼女の研究室だからラフな格好でも仕方ない……と一応の理屈があるのも良い。サキュバスだから仕方ない、にプラスアルファ。
 例によって処女。効率化のあまり道具に頼ってたので処女。処女をいただく話は毎度のことなんですが、今回はその後も毎日……というのが特徴でしょう。この継続した期間が描かれるのは初回以来のことだと思います。初回は本番は最後だけだったのでまたちょっとニュアンスは違うのですが。サキュバスとの幸せな日情感あって良いですよね。それでいて、道具がいろいろあるので、あれこれ試行錯誤してさらなる快感を追求していく感じも継続した期間が描かれることの良さだと思います。
 ラストページ、デフォルメの3姉妹の絵がめちゃくちゃ可愛いのでヤバイです。ああいうの好きなんだよなぁ。

『雨の夜に』高柳カツヤ

 超良かった。ガールズバーの雑な店員ってのも生々しくて良かったんですが、何より主人公の、下に見れる相手だと気楽に話せる、という設定。超分かる! コミュ障あるあるなんじゃないですかね。女の子と話すと気後れしちゃうので、逆に言うと話せるのは……という。いや、異性同性関係なくこの感じあるよなぁ。風俗嬢に説教するオッサンもこれと似た原理な気もしてきました。こうして客観視するとなかなか最低なメンタリティーだとは思うんですがw
 可愛いけど「頭弱そう」なヒロイン。バカじゃなくて頭弱いという表現がまたバカにしてて最低だw そんな彼女が実は、主人公がエロい目で見てることをすべて知っていた、となる転換がマジ最高。一方的に見てると思ったら見られてた。こういう関係性がグルッと変わる展開大好きです。エロい目で見てたというのがまた情けなくて良いんですよね。バカにしてるから緊張しない件もバレバレ。バカだと思ってた女の子が意外とたくましくて、頭も良くて、となる意外性にグッときます。好きになっちゃうわー。中でも最高だったのは腋フェチなのもバレてた件。このバレの件、セリフで結果だけ伝えられるんですが、読み返してみると序盤にヒロインの腋を凝視するアップのコマがあるんですよね。ちゃんと主人公が凝視してることが伏線としてある。そこで「やっぱ腋良いよな」みたいなモノローグも入れてないのが秀逸なバランスだと思います。私はそんなに腋好きの気はないので、その場面読んでても何も気づかずにスルーしてしまってましたw 腋好きな人が読んだらまた感じ方違うと思うんですよね。伏線となるアップのコマを強く意識するはずなので。
 いつの間にか雨が降ってきてエンド。オープニングも雨なので円環なんですが、雨の使い方が涙のメタファーみたいなベタじゃないのも面白いです。「お掃除完了」もそうだけど、体液を外に出すことであり、それは同時に感情の発露や発散。さらには、それに伴う心の浄化作用みたいなことだと思います。要するにカタルシスですね。
 いやぁ、マジ良かった。ガールズバー行ったことないけど、超行きたくなりましたわ。まぁ、緊張するんだろうなぁw

『はなちゃんねる』蛹虎次郎

 配信3。前回屋外(配信外)で調教をして、今回いよいよ配信の方にフィードバック。調教して解放したけどヒロインの方が忘れられなくて戻ってくる、みたいな話は鉄板ですが、本作だとそこに配信というネタが加わるのが面白いですね。配信で使うゲームが先生がシコってたエロゲーというのも2人の関係性、フェイズが1つ先に進んだこととして象徴的だと思います。
 あと、地味に気になるのは先生がどこまで予期してたか。ヒロインが戻ってきたときに「なるほど」と驚くようなことを言うんですよね。予想通りだったらちょっと違うリアクションになるんじゃないかと思うんですよ。マジで解放してたのかどうか。あとはエロゲーで満足だったのかどうかですよね。
 いよいよ配信。エロゲー実況もそうなんですが、チンコでマスクに侵入していくのが物語とも合致してて素晴らしかったと思います。エロが彼女の最後の砦であるプライバシーをも侵していく。プレイ内容が物語の展開と合致させるのはエロマンガとして高度。これは連載ならではなんですかね。土台作りが丁寧に出来る強みというか。
 ということでシリーズ完結……と思ったらまだ終わってなかった。配信やっちゃったからネタないと思ったんですが、まだヒロインの友人関係が残ってましたね。これは意外で良かったです。彼女の配信がエロに染められて終わりかと思ったけど、まだ彼女の私生活が残っていたわけで。これはやられたなぁ。

『ミナソコ』モノリノ

 扉かっけぇぇ!! 『ルビンの壷』を思わせるような構図で、よく見ると少女がチンコに挟まれていて、無数の手で触られ、さらには彼女の体にはびっちりとお経。マジ圧巻でしたね。
 呪いから身を守ろうとしたらエロ住職に捕まる。筆責めみたいなのは見たことありますけど、耳なし芳一チックに全身にお経を書いていくのは斬新。話の構造としてはマッサージに行ったらエロいことされちゃって、と似てると思うんですよ。なんですが、住職だと不気味な雰囲気出るので良いですね。閉じた社会、伝統、そして組織としての完成度が感じられるのがより闇深くて素晴らしいです。この手の宗教家による性犯罪ってのは実際にも聞かない話ではないので……という説得力もありますね。
 無数の住職が参加してエロがどんどん加速していくんですが、住職なのでハゲだし、肌の色が白いんですよね。男の肌は浅黒くしてヒロインの体を強調する手法はよくあるし、本作でも影でそうしてる場面もあるんですが、基本的には白くてつるんとした男の体にヒロインが囲まれてるのが独特の味わいあるんですよ。文字通り彼女が住職たちの体に沈んでいく。タイトルの『ミナソコ』は水底でいいと思うんですが、この「沈む」というのが重要なファクターになってますね。
 そして最後には当然精液……じゃなかった聖液が追加されますからねw 呪いの黒い便箋との対比としても見事だったと思います。扉もそうですが、ラストで目隠しされるんですが、それも白に沈んでいく表現としてバッチリでしたね。

『ジュン×ジョウ恋歌』夏庵

 第3話。前話で体育教師に寝取られちゃったんですが、本話ではその後も日常的にやられちゃってる様子が描かれる。冒頭の日常を侵されてる感じが素晴らしかったですね。日常たる授業を抜け出して保健室に行くとさらに、というのが彼女の置かれてる状況を端的に示していたと思います。放課後までガマンできたら、と約束してたらしいんですが、まさに学校という本来なら日常の象徴たる生活の部分をエロで浸食されてるって話ですよね。
 んで、保健室で本番。気持ちよくて堕ちるってのもあるんですが、元不良として劣等感を覚えるようになるってのが生々しくて良かったです。 “やっぱアタシみたいなバカ…” “先生にはふさわしくな…” の部分。かつての幸せな日常を心の支えにするのではなく、そこに戻る気力がなくなってきてる。
 保健室に先生登場。からの顔だけ出しての会話が今回のクライマックスですかね。「先生行かないで」「イクぞ」とか、射精されると同時に「大好き」とかダブルミーニングが最高でしたね。ダジャレ的な言葉の結びつけめっちゃ楽しいです。

『チ○ポ求めて三千里』和久津ゆうたろう

 チンポのレビューを読むことが出来る女性の話。この設定天才だわ。あまりに面白すぎるので読切なのが惜しく感じてしまう。レビューだけじゃなく、レビューの件数が経験人数とイコールなので副産物的な情報も得られるのが面白いですね。この設定の掘り下げは見事だと思います。レビュワーにハンドルネームが付いてるので、件数とレビュー内容、ハンドルネームでかなり情報が立体的になるんですよね。13件もレビューある人に「常に2番めの女」のハンドルネームのレビューが付いてるだけでちょっとしたドラマが見えてくるじゃないですか。うまいなチクショウ。レビューの文章もアマゾンとかで見たことあるような文体を見事に模倣しててそれだけでも面白い。
 んで、夢の星5チンポに出会う。10件すべてが風俗嬢なので素人童貞だとバレてしまうのがおかしいんですが、逆に行うと風俗嬢10人全員から星5を得てるので説得力も湧いてくる。やばい、レビューには人生がこもってるw
 最後に11件目のレビューが付いてエンド、というのも素晴らしかったですね。ヒロインのハンドルネームがまたひどいw

『わっぱの恋ながれ!』おなぱん

 小学校以来の男女4人の友達が夏祭りに行く。女の子はメガネの子とアホの子がいるんだけど、主人公はメガネの子に告白するも撃沈。それを慰めに来たアホの子と……。エロマンガなので3Pする話とかじゃなきゃ男女1人ずついれば済むんですけど、余計に男女1組がいるのが本作の特徴であり武器ですね。ここすごい良かったです。ヒロインがメガネの子に対して対抗心というか嫉妬、憧れみたいな念を抱き、それを超バレバレな形で発露するラストとか超可愛いじゃないですか。愛おしくて仕方ないんですが、それと同時に「おいバレるからやめろw」という気持ちも湧くのが良い。幼馴染らしい甘噛み的なケンカが残ってるのが最高。
 とにかくヒロインの考えてることと行動が直結してる感じが可愛いんですよね。必死感であり小動物感。ぶっちゃけ別の子に告白して振られた直後なので普通だったらなかなかセックスには発展しないんですが、その扉を強引に押し開けていくのが彼女のキャラクターだったと思います。本号のホットミルクだと『雨の夜に』がアホの子ヒロインに対するメタ的な批評になってたと思うんですが、本作は逆にストレートに正面からアホの子の魅力を描いた形。彼女だけ浴衣じゃなかったり、ホテルに着いてからの突然のフェラも主人公は全裸で彼女だけ着衣、というチグハグさが彼女の独自性であり、魅力になってましたね。同時に罪悪感も湧いてくるのがスパイスとして良かったと思います。主人公、最後に反省してましたが、まぁ結果だけ見ればなかなか酷いことをしちゃってますよねw

『ゲノム』古賀亮一

 小遣いをせびるパクマン。小遣いで欲しいものが最低で楽しいんですが、せびられた際のエルエルのリアクションがまた良かったですね。 “そんなアップになってショック受けるような事か!!!” 。深刻さのギャップw
 チンコパーツの代わりにユムシスーツなんですが、ユムシの説明が衝撃的であった。食べるってウソだろ……

『母性天使マザカルカノン』1億年惑星

 あれ、今月も巻末なの? と思ったらコンビニ売りラストということで特別仕様であった。雑誌の大事なお知らせをギャグにして伝えるとか理想的ギャグ短編だったと思います。
 コアマガ第2編集部の壮絶な様子が爆笑なんですが、自爆部屋でまた笑った。ギリギリの精神状態を保つための自爆スイッチ。もうエロとか関係なく必要な気がしてきました。いつでも自爆できると思うからこそつらい今日を何とか乗り切れる的な。やばい、自爆スイッチ欲しくなってきたw
 ラスト。理想的な爆発オチ。これならホットミルクリニューアルも納得である。コンビニがどうこうもあるけど、爆発したんだから仕方ない。

「読者ページ」

 投稿イラスト。『アヒルの王子様』の竿役が大人気なので笑った……と同時に納得もある。キャラクター的にもビジュアル的にも魅力があったんだろうなぁ。もちろんヒロインも可愛かったんですけどね。
 『寄り道=おとなの近道』の感想投稿では「JK」なんですが、お姉さんの返信だと「JD」なので後者が正解なのかしら。これ読んでて気になってたんですよね。komifloのタグだとJKになってるんですが、「そうかぁ?」とか思ってましたw あれも竿役が特徴的な作品だったんですが、冷静な彼がリスクを考えるならJD設定の方がしっくりきますよね。
 ということで書店売りになっても読者ページの方向性は変わらないらしいので安心です。

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 終わりです。遅い、遅すぎる。面白かったから早く書きたかったんだけどなぁ。
 総括代わりにアンケート。今月は『マザカルカノン』『チ○ポ求めて三千里』『雨の夜に』の3択ですかね。順におもしろかった、ヒロイン可愛い、ヌけたにしようかな。