北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

COMIC快楽天 2019年8月号の感想

 リニューアル記念号だよー。
kitaku2kitaku.hatenablog.com

快楽天 2019年 8月号

「表紙」ホムンクルス

 コンビニ撤退したので乳首出せます、セーラー服出せます、という気概に満ちてて良い。乳首が全部見えてるわけじゃないけど、それは「これから見せてくぞい」的な表明なんじゃないですかね。セーラーが脱ぎかけなのも「やったーセーラー服脱がせられるー!!」みたいな。とにかく今号はこの視点で見てしまうというか、実際そういう作品も多かったですし。

『好色編集安里さん』みちきんぐ

 編集部シリーズ。こっちの世界でもコンビニ売りの件とかあるのだろうかw
 てか、前回の『メメント・アモル』がシリーズであることを隠した特殊な構成だったんですが、そのヒロインである編集長が脇役と出てくるのが嬉しいですね。サプライズのため最後の最後に職場に行くので、職場での編集長というのが見れるのが新鮮。物語的にも彼女がキーになってますし、チーム感としても魅力的。
 超絶イケメン出てきて驚くんですが、そこがちゃんと物語的に意味のある、仕掛けのあるイケメンなのが見事ですね。絵だからいくらでもウソ付けるトリックなんですが、よくよく見ると元はメガネで目を隠してるし、髪の色も長さもそのままなんですよね。本気でメイクアップしたらああなる、と無理のないラインなのですごい。それと、エロ漫画だとよくある表現ですが、エロパートの中で男性側の顔の絵にフォーカスされないので、目が描かれないコマが出てくるんですよ。ヒロインに集中するから当然なんですが、本作に限っては「目を隠したら分かるんじゃないですか?」というヒントでもあったと思います。自らの手で目を隠すコマもあるし、意図的だと思うんですよね。ラストに0から100へ答えを明かしたわけではなく、徐々に明かしていったという構成がすごい。あと、エピローグのくだり見ると「キノコはキノコで可愛いな」ってなりますね。あのケンカしつつ仲良しな感じ好きです。てか、あんだけのことをしたあとにあの関係に戻れるってのがまた良いじゃないですか。

『Waste…』Hamao

 コンビニでエロ漫画を立ち読みしてるロリを捕まえて……という極めてタイムリーな導入なので最高。Hamao先生は快楽天4月号の表紙のときも規制について挑発的というか批評的なイラスト描いてましたが、そういうメッセージを作品に落とし込んでるのがマジ見事ですね。
 そんな出オチにもなりかねないほど尖ったネタから始まるんですが、読み終わってみればそれとは別のすごいオチが待ってるので再び驚きました。夢オチなのは間違いないけど、主人公がギリギリのところで再犯を堪えている、みたいにも考えられて安易な夢オチとは一線を隠しますね。学園イメクラに通ってるらしい事実がよりギリギリな印象に繋がってると思います。
 てか、この夢オチ、夢を空想、もしくはフィクションのメタファーなのではないか、みたいなことまで考えてしまうのですよ。冒頭にコンビニネタがあったことを考えるとそこまでの意味があってもおかしくないというか。「考えるだけで実際にやってないんだから規制しないでよ」みたいな。やべぇ、コンシャスすぎるよ。コンシャスエロマンガ

『くらいしす/203X』ボボボ

 SFだ、セクサロイドだ、と思ったら訪問員との生身同士のセックスなので驚きました。男が極端にブスで、ケガだらけなのもそうですし、ヒロインがむちむちなのが印象的です。要するにこれは生身の人間らしさの表現ですよね。毒舌セクサロイドはもうちょっとスレンダーですし。あの肉感こそが人間。
 SF設定として面白かったのが女性用のセクサロイド。当たり前っちゃ当たり前なんですが意外でした。それが社員専用ローンがあってそのためにブスの客と仕方なく、と話を広げていくのも面白いし、オチもセクサロイドの「レナード」に収束したのも最高でしたね。快楽堕ちではあるんだけど、急にギャグっぽくもなるし、SF設定のオモシロとしてもバッチリ。あの新しくなってレナードくんとイチャイチャしたいのか、セックスのときは自分がセクサロイドになりきって犯されたいのか、どっちなんだろうw
 エロの最中、ヒロインがモノローグ全開でその言動不一致ぶりも楽しいですし、最後の最後にモノローグで安易な快楽堕ちにしなかったのも良いと思います。あくまでもレナードに語りかけてるけど、それが意味するものは……という奥行き。
 あと、一番好きなモノローグは “童貞捨てたとたんにイキってきたぁ” です。それは言わないであげてw

『さかりのついたおとも』石川シスケ

 『深夜のおとも』の続編。8ページと短めなのでエピローグみたいな感じなのかな。恋人のなったあとの話。
 共通の趣味を通じて仲良くなったんだけど、いざ付き合うようになったら彼は深夜ラジオよりもセックスに夢中になってしまい……というのがリアルすぎてつらいw オタサーの姫じゃないけど、男の趣味が性欲にあっさり負けてしまうの、情けないよなぁ。 “「一緒にラジオ聞こう」って言うのが「セックスしよう」って意味になってる…” のセリフ、趣味がセックスに上書きされてる現状として象徴的ですね。ラジオが蔑ろにされてる感としてすごい説得力ある。
 最後の最後に彼が男を見せる。偉いぞ。すげぇ良い話だし、ニヤニヤしてしまうような読後感も最高なんですが、この見直すくだりがセックス中になかったのが面白い。安易な考えだと水族館デートの誘いがあって、彼のことを見直したので彼女の方からセックスを持ちかけて……みたいな展開を想像してしまうんですが。まぁ、それだと「結局セックスじゃん」になってしまうw 恋人として確かなステップアップを果たした、とするためにはセックス後が適切だったというわけで。

『宇宙はピポパ』mogg

 宇宙人かよw 謎のダンスで始まるので笑った。最後までピポピポ語で突き通すので驚くんですが、秀逸なのがこの言葉を翻訳すれば済む話ではない、という文化の違いを見せた点ですよね。SF設定の掘り下げとして意外と面白いというか。表情や行動と翻訳によるセリフが妙に、ちょっとだけ齟語がある感じとかもリアルだったと思います。宇宙人のリアルとは……って話なんですが。
 翻訳がいなくなることでエロが1つ上のステージに上がったのも面白かったです。言語には頼らずに2人が意志疎通をしていくんですが、言葉以外の情報を読み取ろうとするので肉体の感度が上がると思うんですよね。より意識するようになるから。そんな「相手の喜ぶことを見抜く」という話をSMに落とし込むの良かったです。しかもよりによって異物をやたら挿入する展開になるので笑いました。言葉が通じないであそこまで相手のこと分かれるのはすごいw

『はとば』亜美寿真

 失敗続きだったデートの最後にラブホに行く話。彼女のキャラクターがとにかく秀逸で。ネコっぽい印象というか、ワガママで振り回されるんですが、それが愛おしくて仕方ない、という絶妙なバランス。恋人として関係が完成してる2人だからこそのドラマが良かったですね。 “じゃーもう今日はエッチしねーのな!?” “するけど!!” とかマジ最高でした。2ページ目の扉にもなってるコマでこの彼女の可愛らしさを一発で説明するようなセリフを持ってきたのが見事です。「エッチできるんだやったー」みたいな話ではなく(それもあるけどw)、「あんだけ怒ってたのに?」という意外性ですよね。そして、彼がそのことを見抜いていて、 “するけど!!” を引き出すように誘導したのかな? という感じもある。恋人としての熟練度というか、彼女の扱いがうまい……というと語弊あるけど、振り回されはするけどそれで調和が取れてる感がスゴイ。
 ラブホに入って彼女のご機嫌取りタイム。彼女が嬉しそうにしてるので誘ってみると……ダメーw この攻防が楽しい。どうせするのは分かってるんだけど、このちょっとした心理戦。ケンカはしないけど、彼の誘いは交わしてくる。やばい、幸せな恋人のリアルを垣間見てるようだ。死にたくなってくるw
 これは完全に挿入待った無し……と思ったら彼女がプールを優先するのも笑った。まだなのかよw ただ、そんなプールを堪能する彼女の姿があまりに眩しくて幸せを噛みしめる、みたいな場面が入るのも良いんだよなぁ。同時にもう我慢の限界なので「このまま襲っちゃう流れか?」と思ったら、ですよ。ここで彼女の方から誘ってくる。ヤバイですね。ここでようやく2人の気持ちが合致する。なんだかんだで超仲良しで気も合ってるのが分かる。陵辱っぽいテイストになるのかと想像してしまった自分が恥ずかしいですw
 そっからラブホの設備を満喫するようなエロになるのも良かったですね。特に好きだったのは最後の電マ。電マって一方的に快楽を与える道具という認識しかなかったから、陵辱とかそういう使われ方しかイメージなかったんですよ。エロ漫画でもAVでも。それが「仲の良いカップルはこう使う」というのを見せられて気を失いそうですw 2人の仲良しぶりがあまりに眩しい。光に包まれて昇天しそうな気分。

『猫ごっこ』夏彦

 猫系ヒロイン2連続ですね。いや、本作は猫っぽいとかじゃなくて、明確に猫のコスプレなんですがw
 てか、あの猫耳つけただけで猫としちゃう雑さも込みで可愛いですね。ちゃんと猫っぽい触れ合いをするんだけど、人間相手にあんな触れ方したら当然エロい……というのが最高でした。顔舐められてからのキスとか美味しいとこ取りが過ぎるんだよなぁw
 最後の最後のイク瞬間、ついに彼女の猫耳が外れるというのも良かったですね。猫の代わりではなく恋人として、という感じでしょう。 “ごめん… 重かったでしょ” も超良かったです。これは良い賢者タイム
 てか、あの猫耳カチューシャ、リボンがついてたりして何かのキャラクターグッズっぽい(コスプレ用ではない)ですよね。要するに過去のデートで、おそらくディズニーランド的なとこでのデートで買ったものなんだと思います。そんな本編では描かれないカップルとしての積み重ねを暗に匂わしてくる感じもうまい。

『純愛スプラッシュ』さくま司

 『ヤる気スイッチ入りました』の続きだ!! 1ページ目に出てくるエロ同人に見覚えありまくるのでテンション上がりました。前作でヒロインに対して “マコさん可愛かったな…!” と憧れてたエロ作家の話。こんな続き方するとはなぁ。ニクいことしますね。
 そんな作家に憧れる女の子の話。同人作家が未成年に厳しいので笑いました。まぁ、彼の場合は年上というか大人っぽい人の方がタイプだから余計にそうなるんでしょうねw
 年下でおっぱいも大きくないので迫ったところで受け入れられるのか、みたいなハラハラが良くて、彼のチンコが徐々に硬くなる場面がマジ最高でした。他の作品だったら「もう勃ってる」でもおかしくないんですが、徐々に彼女の魅力が伝わっていく、という機微。
 好きが暴走してるのもあるし、エロ同人読んで耳年増的に知識だけ積み重なってる、という彼女のキャラクターが反映された挿入までの前戯が良い。振り向いてもらおうとあの手この手で頑張ってるのが尊いんですよね。それだけでも最高なんですが、挿入したあとに彼が “ひな 気持ちいいよ… さっきのパイズリも良かった” と彼女の努力を認め、しっかり言葉で返事をするのがもうね、良さしかないですよ。あのまま彼女が一方的に暴走してフィニッシュになってもおかしくはないと思うんですが、ちゃんと彼の方からも返ってくる。さらに、挿入中の乳首責めという新たな展開に繋がるのも見事ですね。気持ちのドラマもありつつ、それがプレイに反映される。

『ラブミルフィーユ』飴沢狛

 いきなり服を脱ぐとこから始まるんですが、2人がどういう関係か、どういう経緯かは完全に省かれてるんですね。 “初めてじゃないのに” というセリフが出てくるんですが、初々しさがハンパなかったり。彼女のが方が “私は陽君の彼女だから……” と気負ってる感じも出てきて、そのままキスした後に彼女が「先輩」と呼ばれるんですよ。ロリっぽかったけど年上だったんかい!! この小出しされる情報が良かったですね。2人はイチャイチャしてるだけなんですが、読み進めるうちに2人の関係の厚さが徐々に窺い知れてくる。
  “見てもいい…?” 良かったですよね。読んでて膝から崩れ落ちるかと思いましたw マジで可愛すぎるし、そのあと結局見れないのも最高。 “初めてじゃないのに” ってあったけど、どこまでが初めてじゃないんだw
 そうそう、書くの忘れてましたが、快楽天、今号から修正が白抜きから黒棒に変わったじゃないですか。そうすると、チンコがよく見えるようになるんですが、コンドームの有無が一目で分かるんですよね。ゴムを着ける描写がなくても分かりやすい。意外と大きな違いがあるんだな、と今更ながら気づきました。
 いざ挿入なんですが、挿入までがめちゃくちゃ丁寧なんですよね。 “今度は先輩が気持ち良くなって下さい” となったらそのまま挿入かと思ったら、違う。まずはキスして、そのあとは手で慎重にほぐして……と続く。優しいし、初めて(だよね?)ならではの緊張感も伝わってくる。まぁ、彼女の印象が幼いので慎重になってのかもしれませんがw

『夢にさよなら』こめざわ

 『目覚めのキス』の続編。今読み返したら『目覚めのキス』のタイトルロゴがめっちゃキラキラしてるので笑いました。騙そうとしてるw 一方本作はタイトルから既にダークですね。
 愛しの彼とあっさり付き合ってセックスするようになってるのが意外でした。驚くほどにドラマがないというか、感慨がない。漫画を読みながら感じる「こんなもん?」という印象が劇中の「気持ち良くない……」という心理と重なるわけですね。前作で妄想してたのとまったく同じシチュエーションでデートできたのに満たされない、というのが泣ける。
 恋人になったのでいよいよ寝取られの形になるんですが、ここでの彼女の心理が良かったですね。早く終わらせようとしたり、自分の気持ちいいところを避けようとしたり。一旦彼女主導で動かされるんですが、自分で動かないといけないからこその葛藤が生々しい。逆に言うと一方的に攻められて落ちてしまうのは楽なのかも……みたいなことまで考えてしまいました。

『青春リビドー山』位置原光Z

 第13回「デビルプレイ」。注文の多いレズで笑った。「めんどくせぇw」と笑いつつ、あの注文が完成したらちょっと良さそうかも、と分かってしまう……。理想の女王様像があるのでMの方がゴチャゴチャと注文を重ねて偉そう、という倒錯感。

『高鳴り』ゆずのきいち

 冒頭4ページがカラー。アイドル衣装が鮮やか。それでいて、たまにヒロインがダークな雰囲気になるのも印象的ですね。
 んで、モノクロページは前日譚、というかトイレでセックスするようになるまでの経緯。カラーページはマネージャー相手にめっちゃ高圧的な態度で正直大好物だったんですが、モノクロパートだと彼女も初めてなので緊張感があり、少し慎重。初めての快感を噛みしめるような良さがありますね。あのあと、トイレに呼び出されて感じ悪いままセックスする関係になるのか……と思うと非常に味わい深いです。カラーページが話としては完全に分離してて、何ならなくても成立するレベルなんですが、だからこそカラーの話を知った上で本編を読むと印象が変わってくる。読み取る情報の意味が変わってくる。やっぱエロ漫画の冒頭カラーは奥が深い。
 エピローグになって初めてオフモードの彼女が見れる。衣装を脱ぎ捨てることで彼女の本音が明らかになる……と思ったらブチギレエンドなので笑いました。デレる彼女も可愛いけど、感じ悪くキレてるところが素敵なのも事実なのでつらいw

『花の蜜』八尋ぽち

 恥ずかしがり屋でウブな学園のマドンナと付き合ってて、実はやりまくり。一瞬誤解しそうになったんだけど、ウブに見えてるのは外面の演技で本当は根っからの性欲旺盛……ではないんですね。ここがすごい面白かったんですが、ウブで恥ずかしがり屋の部分もまた真実なのですよ。それはそれで正しいので、主人公がエロネタで絡んできたときに照れるのは本当。照れて返事に困るけど、それはホントのことは言えないという恥ずかしさ。そもそも普通の作品だったら、主人公と付き合ってることも秘密にすると思うんですよ。そこはオープンなのに、付き合って1年も経ってるのに「やってるわけねぇか」とみんなに思われてるのがスゴイ。男と付き合っていようが彼女の永遠のマドンナというイメージは崩れない。それほどに彼女のキャラクターが強固ということですね。たまに「清純派AV女優」みたいな矛盾した肩書きの人いますけど、本作のヒロインもそれに近いんじゃないですかね。
 恥ずかしがり屋なのにセックスが大好きになってしまった、という一見矛盾した、けど言われてみればあり得るバランスなのが良いですね。好きな人限定のビッチというか。恋人と満たされた関係になった上でセックスにハマったらこうなるよなぁ、という妙な説得力。案外こういうカップル多いんじゃないかしら、という疑心暗鬼になりますw さすがに授業中とかハメ撮りは別にして。当たり前だけど、進んで外に発表する人の方が少数なんだから、いてもおかしくないですよね。これを読んでる我々は本作における友人ポジションなのかもしれないw

エロマンガが先生』Beなんとか

  “国際的なスポーツの祭典に伴い成人向けコンテンツのゾーニングが徹底 公の場で性の話題を見る機会を失った” というタイムリーな設定が最高。今号の『Waste…』と同じくコンビニ売り撤退を題材にしてるんですが、言うならばあちらは意識高い系で、こちらはその逆。ただ、ギャグ漫画的な語りで進行はするものの、個人や家庭でうまいこと性教育できないのでそれを外部発注する、というのは案外あり得る話なのかもしれません。ただ、本作では結婚のという要素を入れたのが面白いですね。単なる性教育を頼まれた業者だったらセックスに発展するのは完全にアウトですので(レイプ的な趣の作品になる)。結婚したついでに親御さんに性教育を丸投げされた、という土台が秀逸。なのでどんなにエロいことに発展して問題ない、というか自然ですよね。
 無知な相手に教えてやる、という話なんですが、よく読めば読むほど本作の主人公は意外と丁寧なんですよね。丁寧というか、慎重。もちろん「最初にやるのがフェラとパイズリかよ」みたいな部分はありますが、暴力的なニュアンスが最後までなかったのは良かったと思います。この設定を広げる上でも適切ですし。誠実ではあるんだけど、それと同時に「ついにセックスできる!!」という下心もあるので、感動や感慨、達成感もあるんですよね。このバランスが絶妙でした。無知なので最後以外はイチャイチャ感はあまりありませんが、めちゃくちゃ幸せな夫婦が誕生したと言えるんじゃないかしら。まぁ、最終的に行き着いた1ヶ月後の姿がやや過激なのでそこらへんは主人公の趣味が多分に含まれてるんだとは思いますw

『天然ライドオン』

 憧れてる先輩が天然。誘ってないのにこちらが勘違いするようなことをしてくる。直前の『エロマンガが先生』は無知でしたが、本作は天然。恣意的な掲載順いいぞーw
 学生じゃなくてOL設定なのも良いですよね。それなりの年齢ではあるから過去に付き合ったことがあっても不思議ではないけど、どっち?? みたいな疑問が生じるというか。学生設定だったらそれこそ『花の蜜』みたいに「そんなわけないかーw」というイメージになってたと思います。会社員で、しかも主人公より年上、というのが独自の味わいになってて素晴らしい。
 んで、ラブホに連れてかれた主人公が逆ギレ。彼のバックボーンはあまり具体的には語られないですが、真面目で良い人そうだったのに、という意外性ですね。いや、真面目だからその分溜め込んでたのかもしれません。ダメ姉の存在が語られてましたが、その無自覚に性を振りまく異性によってストレスを溜めていて、それが今回憧れの先輩に対して爆発してしまった。みたいな感じじゃないかしら。ほぼ妄想ですがw
 襲ってしまいもう終わりかと思ったら先輩からも好意が帰ってくる。序盤の社内の場面でも好意を寄せる(てか嫉妬する)描写ありましたよね。なので彼女の思わせぶりな態度は天然ではなかった……わけでもないので本作は面白いw 「結局相思相愛だったんかーい」で終わってしまいそうな話なんですが、ちゃんと彼女の「天然」という特性は最後まで残るのが良い。まさにタイトルの通り「ライドオン」と勘違いするのが爆笑なんですが、その勘違いによって2人は背中を押された形になったのも事実ですよね。あの勘違いがなかったら、2人はまだまだつかず離れずの関係が続いていたのかもしれませんw
  “先輩が天然だからって… 俺の思い通りにやってもらって 下衆か…” と思いながらフェラされる場面とかマジ最高でした。真面目やなぁ。真面目だけど、フェラはしてもらう。あの中途半端さがリアル。せっかくだから多少は……という甘えてしまう心理、めっちゃ分かるw

『もちもち!』SAVAN

 姉御肌でサバサバ系の年上お姉さん、良いなぁ。性の悩みについてズケズケと踏み込んでくる感じも、その謝り方が豪快で最高。序盤のパートでとにかくヒロインの様々な表情を見せてくれるのが素晴らしいんですよね。キャラとしての魅力を遺憾なく発揮して、主人公との関係性もバッチリ提示してからのエロパート突入なのでアガる。そのエロへの入り方も彼女らしいというか、雑なんですよねw 雑なんだけど、彼女なりの優しさも垣間見えるし、チンコの大きさに興味を持ってしまって私欲で動いてる感もある。このストーリー(エロ)の進行が彼女のキャラクターと密接に関わってるのが見事だったと思います。彼女がああだから話がこう進む。
 パイズリとフェラで一発。チンコでかくなきゃ不可能なやつだw おっぱいもそうだけど、チンコの大きさも要求されるやつ。そんな一発を出したあとに “オレを元気付けようとしてくれたの分かります!” とヒロインの優しさに主人公が気づいて、それをちゃんと言葉として伝えたのが良い。それがあってから挿入に向かうのが割と丁寧というか誠実。チンコの大きさ確かめたくてちょっかい出したフシもありましたが、結果としては互いに気持ちを伝え合う展開になるのが良い。あんな始まりだったけど、何だかんだですげぇ良い話になっちゃってるから見事です。

『あざみマイマイうしまぬ

 ヒロインが死んだ目で化粧しながら “私はちんちんがこわい” のモノローグで始まるのがかっこよすぎる。化粧が女性にとっての武装みたいな雰囲気ありますね。自衛行為というか。
 と思ったら小出さん!! 前作『オナニー大好き小出さん』じゃないか!! この登場はアガったなぁ。小出さんの同性の友達との接し方ってあんなだったんですね。突然のオナニープレゼンぶちかますのが最高でした。小出さんが小出さんたる所以だw ただ、「セックスよりもオナニー」と言ってる通り、時系列としては前作よりも前なのですね。まぁ、たしかにセックスを経験しても「やっぱりオナニーの方が」という主張をしてたら四ツ谷くんが可哀想すぎるw
 そんな小出さんと本作のヒロイン、アザミ先輩が対照的なのも良いですよね。冒頭の化粧の場面もそうですが、人と会うときはバッチリ完成させて行く感じとか女子力高いです。小出さんは自宅にいるときと大差なかったからなぁw(そこが良い)
 そんな対照的なアザミ先輩がオナニー初体験。くっそオシャレな風呂で初挑戦するのが小出さんと違いすぎるので笑いました。ネットでやり方を調べたときの “このサイトの男? の語り口は 腸が煮えくり返るけど教えを乞う側だもの 勉強させてもらうわ” と言うのがまた最高ですね。男性への嫌悪というか、敬遠する態度が彼女らしい。
 からのオナニー。前作もそうだったけど、大迫力のオナニーシーンが楽しすぎます。自己対話としてのオナニーなんですが、そこでの思考が小出さんとはまた違うんですよね。より理詰めな感じがして素晴らしいです。今まで否定してた考えを認めざるを得なくなるまでのプロセスがやたら説得力あるw
 そこで恋人のマサ君呼び出し。急に呼び出してチンコ貸せやってはなかなひどいw なんだけど、処女でオナニーしたてで、男嫌いなことを知ったあとに優しさを見せるのが超かっこいい。『小出さん』のときもそうだったけど、男性のキャラクターも良いですよねぇ。まぁ、どちらも女性側が相当めんどくさいのでそれを受け止められる時点で文句なしの男ってことになるんですがw
 んで、いざ挿入……までが長い! この丁寧さが良いですね。彼女が上で、彼が激烈にイケメンセリフを吐いて、それに心打たれた彼女が文字通り裸になっていよいよ挿入。彼女の決意を「服を脱ぐ」という行為で表現したのが素晴らしかった。彼女なりの決意であり、彼への誠意でもあったんでしょう。思えばオナニーに挑戦するときも “パンツ越しでもいいのね… そっちのが安心できる” と言ってたんですよ。冒頭の場面の化粧もそうですが、服(下着含む)が彼女にとっての心の鎧になってる。それを彼の前で脱ぎ捨てたわけですね。めっちゃ感動的ですやん。あと単純に彼女の裸を正面から映すショットがそれまでに一度もなかったのでパッと見の印象で「彼女の新しい一面が見れた」と伝わる効果も大きかったと思います。

『Tropical Escape』雲呑めお

 非日常を味わいにリゾートに行ったら周りがカップルや家族だらけで場違い……という導入で笑った。そっから美人のインストラクターと出会うんですが、1人の客が暗い表情をしてるので気にかけられる、というのがリアルなんですよ。これ、ある。めっちゃあるよ。いわゆるリゾラバ的な作品なんですが、夜のバーで出会うみたいなオシャレさはないw 本作のこの出会いは良かったなぁ。始まりはそんなに性的にガツガツしてない。それなのに男女の出会いとしてめちゃくちゃリアル。男女問わず「俺もリゾートに行けばこんな出会いが……!」と変な期待を持ってしまうオープニングだったと思います。インストラクターに心配されるのはあり得るけど、あそこまで良い雰囲気になるかは知りませんよw
 部屋でマッサージ。意識した相手と再会してマッサージとか最高すぎる。まだエロい感じは一切ないけど、めっちゃ意識してしまうドキドキ感が素晴らしいですね。あとやっぱ彼女の衣装がめっちゃ可愛いし、昼間の水着を見てるので日焼け跡の説得力もあって良かったと思います。
 マッサージ。大人の心理戦じゃないけど、互いに意識した状態でのマッサージが徐々にエロい雰囲気になっていて……というグラデーションが超良かったです。セリフもモノローグも排して互いが徐々に、確かめ合うように近づいていって、ついに……! という展開がもう大好物でしたw 手を触れ合うのはまだマッサージ、乳首に触ってしまうのも怪しいけどまだ。チンコに触れてしまったらもういよいよアレだー!! という盛り上がりですね。男女共に特別積極的な感じではないのに、あれだけ急激に近づき合ってしまう生々しさですね。
 あれだけ丁寧に非言語的なコミュニケーションを描いたあとに挿入するんですが、そこで “出会ったばっかでこういうの…やだ?” と聞いてくるのがいじらしいですね。今更すぎるw けどそこが良い。

『奥さんの秘め事』藍夜

 『奥様の午後』に続いての人妻ものですね。人妻と年上男性という関係は同じなんですが、あちらは夫婦生活で満たされない人妻がそのはけ口として、みたいなドラマだったと思います。一方本作はもうちょっと明るいですね。夜の営みには不満があるっぽいんですがそこまで悲壮感はなかったと思いますし、不倫相手の大家さんとの繋がりも、ヒロインの方から振り回すという感じになってて大分印象が違います。そこらへんが「奥様」と「奥さん」の違いなのかもしれません。
 オナニーの目撃からの、という導入が良いんですよね。ギャグっぽい印象もありつつ、互いに意識しちゃってそのままズルズルと深みにハマっていく感じが生々しいです。「たまたま見られちゃった」「たまたま見ちゃった」という言い訳にすがってたんですが、ついに我慢できなくなってヒロインの方から誘う。バナナで誘惑するくだりとか最高でしたね。動揺させて面白がってるんですが、それと同時にあそこで動揺してるってことはやはり見てるのだろう、という確認の効果もあったと思います。
 誘ったのも、家に招いたのもヒロインだけど、あくまでも “直に見てみませんか?” 。そこで我慢できなくなって具体的に接触するのは大家さんの方から。10:0でどちらか一方だけが悪い、という話ではないんですね。不倫の罪はどちらも背負うような形になってるのが良かったと思います。もちろんヒロインが誘った時点でもう大分アウトなんですがw
 快楽天は今号から修正の方法が変わったじゃないですか。黒棒修正だとやっぱナマかゴムかの違いが分かりやすくて良いですよね。装着がかなりあまい感じが見て分かるので最高でした。もっとちゃんと着けようよw

ルームシェアハードボイルドよし子

 年下の兄嫁と。兄夫婦に子供が出来たので親から実家を出てけと言われるオープニングで笑いました。生々しいというか、1人家族が増えたので自分が追い出される感じがぐうの音も出ないw
 授乳に居合わせてしまって気まずい、からのヒロインが察知して……というのも最高。授乳ってねぇ、おっぱいが見えてエロいという気持ちと、赤ちゃん可愛いというエロとは無縁の気持ちが同居するのですごい複雑な心理になるんですよね。それを2人の関係の始まりに使ったのは効果的だったと思います。髪型も家用だし、着てるのはジャージだし、ととにかく緊張感のなさがヒロインにあって、2人の温度差がリアルなんですよね。弟の方は家を出ようとしてるので家の中にいながら外にいるスイッチになってるっぽいですし。
 乳首はでかいし、胸に触ったらおっぱいが染み出てくるし、という描写もヤバかったですね。自分の妻だったらいいけど、そうでない女性でこのおっぱいは反則的というかw
 そんなおっぱいもそうなんですが、エロが進むに連れ、汗、涙、鼻水、おっぱい、そして精液と、とにかく体液まみれになるのも最高でした。人間の生理的反応としての汁がてんこ盛り。
 んで、エピローグ。ヒロインの真の目的が明らかになる、というオマケも良かったと思います。どこかおっとりしてるイメージもありましたが、復讐というニュアンスが含まれてたことが明らかになり、彼女のしたたかさも感じます。それと同時に「兄貴がクズなのが悪いから」と主人公の後ろめたさに対して誘惑されるようですね。あの言い訳が1つ用意されるのは人の心理としてはかなり大きな効果があると思います。グラッときちゃいますよねw

「読者コーナー」

 扉がかるま龍狼先生なんですが、アレですよね。はぴにんぐでやってた『裸空間』。おっぱいが出てるエロい絵なんだけど、日常風景としての落ち着きもあって大好きです。ちゃんとセーラー服というネタを持ってきてるのも良いなぁw
 新コーナーの4コマ。担当の新人編集の名前が「ワニマガヂン子」なので笑った。その手があったか。たしかに「ジ」ではなく「ヂ」にすることで別のニュアンスがw

forms.gle

 アンケート。面白かった作品3つ。うがぁぁぁ、悩む。『はとば』『Waste…』『あざみマイマイ』かな。もう3つくらい選びたいんですけどねー。ここで名前を挙げたいけど、逆効果なので挙げませんw

 終わりです。今週末からweekly快楽天が始まるんですが、ブログ的にはどうなるのだろうか。何とか全部やっていきたい気持ちもあるんですが。急げば、何とか間に合う、かも。今は。
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