北区の帰宅部の媚薬

エロマンガ(雑誌)の感想を書きます

コミックメガストアα 2019年7月号の感想

 ブログ引っ越ししましたー。ってこれ書くのもそろそろ飽きてきたんですがw
gohomeclub.hatenablog.com

『なまイキ』新堂エル

 表紙連動……でいいんだよね? と思ってしまうほど表紙イラストと本編に落差があるので笑ってしまいました。新堂先生、目次コメントで短頁の難しさを語ってるんですが、表紙イラストも込みで物語を作ってるのが見事ですね。表紙は本編より前の時系列で、あんな彼女が本編では……という話だと思ったんですが、表紙イラストの中にアヘ顔の写真が描かれてるので、本編より後なのかもしれませんね。本編のときのような扱いを再び求めてる、みたいな。

『ボクと姉のカンケイ』ケミガワ

 弟の友達が自宅に遊びに来てるところへ姉が帰宅。弟とその男友達というコミュニティーの中に突如として入ってくる姉という異分子。この感じ良いですよね。オタサーの姫じゃないけど、あの男たちが一気にソワソワし出す感じ。客を招いているけど、家族の話もあるだろうからと弟が抜け出すと……という話なんですが、この限られた時間設定も良い。ありますよね。「何やってんだろ」「にしてもアイツの姉ちゃん美人だよな」みたいな感じ、あるよなぁ!!(経験談

『おとなのおもちゃ』ゆきりたかし

 JKが未使用のおもちゃを売りに行ったら「使用済みなら」とオークションが開始。売りに行くのもなかなかな設定なんですが、それでも2ページ目までは「まぁそうだよな」なリアリティーじゃないですか。それが3ページ目でオークションが始まると一気に崩れるというか、フィクションレベルがぐいっと上昇するので楽しい。あの非日常世界に偶然迷い込んでしまった感ですね。
 「おもちゃの使用だけで済むなら」とオークションの序盤はまだ理解もできるというか、彼女たちが否定しないのも分かるんですが、店主のおもちゃ使いテクがすごいw
 それが加速していくとなぜか中出し権のオークションになる……って時点でおもちゃ関係なくなっちゃったw んだけど、そもそも金額で競うオークションではなく、挿入してイカせたら中出し可という「それはオークションと呼べるのか?」という内容になっていくのが荒唐無稽で楽しい。一応彼女たちはイカされまくりで頭がボーッとしてる、みたいなことなんですかね。
 からのオチ。何やかんやありつつ彼女たちがたくましく逃げおおせる&金銭をゲットするのでちょっとだけ良い話感ある。あの金をことを「バイト代」と言ってたのが良いですよね。買い取りではないと彼女たちも分かってるw

『亜矢子の悩ましい事情と情事』おじょ

 後編。前回のラストで義父に堕とされちゃったんですが、今回に犯され続ける日常。そして徐々に心まで犯されていく。義父があえて引くことで彼女の心理に揺さぶりをかけるんですが、彼女が自らの意志で義父を求めるようになるキッカケの場面、ここが良かった。大抵の作品だと旦那とセックスしても物足りなさを感じて……じゃないですか。それが本作では娘がトリガー役として出てくるから最高に意地悪。すげぇこと考えるなw 言われてみれば、前回も今回も娘は要所要所に出てきてるんですよね。幸せな夫婦生活の象徴としての役割は旦那よりも娘の方が大きかったと思います。そんな彼女にあることを言われてしまって……というのがスゴイw
 旦那とのセックスも出てくるんですが、それが本作ではラストで……というのが意地悪すぎるので笑った。よくことなこと思いつくなw 「仲良し」とか意味が恐ろしすぎるw

『クラスカースト上位のギャルがレイヤーだった件』みかわや

 コスプレイヤーはオタク趣味の理解者であり、男主人公が実行し得ない形で作品愛を育んでるという意味でオタクとして格上の存在なのかもしれない(男のコスプレもあるけど)。そんな作品。オタク趣味によってカーストが無意味になり、あり得ない2人が出会う、というのが良いですよね。夢ある。それがいわゆるオタサーの姫みたいなタイプじゃないってのも意外性もありつつ、最近は「オタク=日陰趣味」みたいな図式もなくなりつつあるので案外リアルかも? と思えるバランス。いや、実際は知りませんよw
 ギャルが実はオタクで、という話なんですが、ギャルとしての強度は保ったままなのが面白いですよね。見た目だけギャルで中身は地味なオタクとかではない。ギャルとしてもオタクとしても本物w そこに意味深に繰り返される「パパ」というワードが主人公を悩ませ、それが彼を突き動かす、という展開も見事だと思います。オタクという共通項で繋がれたけど、彼女のギャルの側面である「パパ」にもどかしさと嫉妬を感じる。
 完全に手慣れてて、おまけにピルも飲んでるのでいよいよ疑いがないレベルになってくるんですが、そこで “ドーテー卒業おめでと” と優しい一面を見せてくるのがずるいよなぁ。どうすればええんや!!(どうもしなくていい)
 個人的なベストショッットとしては、主人公が気合い入れて腰降り出してからのヒロインの「キュン」と “…ふーん” を1枚の絵だけど、コマとしては2コマにしたショット。揺れてる心と冷静に見極めようとしてる彼女の心理描写がめちゃくちゃ良いです。そう簡単にデレない、というのもギャルとしての強度が感じられて素敵ですね。

『いいなり同級生』ムサシマル

 ヒロインがオナニーを目撃されて脅されるんですが、冒頭の場面のロケーション、シチュエーションが超良いんですよね。雨の中、公園のドームの中で。あの一般社会から隔離された小さな世界で偶然巡り会ってしまった2人、というのに特別なドラマを感じる。その次の場面では学校の屋上でになるのも対照的で良かったです。一転、オープンな場所であり、青空の下。その後、夜のコンビニ裏を経由して、最終的には晴れ、昼の公園に戻ってくる、というラストも素晴らしかったです。
 本作、驚くほどにヒロインの心情が掴みづらいんですよ。セリフも少ないし、モノローグも皆無。公園でオナニーしてる冒頭からして特殊なんですが、その理由は語られない。この不気味というか、ミステリアスな存在感が良いんですよね。最初は脅されてたけど、徐々に彼女もハマっていって、最終的には「逆転してない?」みたいな印象すら湧きましたし。

『うちの可愛い同居人さん その後』もんぷち

 おおっ、まさかまさかの後日談だ。長期シリーズのちょっとしたその後。部屋に居座る幽霊かと思ったら実は生き霊で……というハッピーエンドを迎えたシリーズのその後。幽霊時代は外でやりたい放題だったりもするんですが、今回は家の中でシンプルに愛し合ってるのが逆に感動的です。普通が一番というか、この2人が普通の関係になれたのが考え得る限り最も幸せな形というか。

『野球部in』立川ねごろ

 ダジャレタイトル良いぞーw
 話としては、野球部とチアの癒着。てか、それ込みでシステム化されちゃってる感じですね。一軍になったらご褒美としてチアの子を……という。部活版エロ因習モノとも言えると思うんですが、その荒唐無稽な設定を謳歌する話ではなく、「なにこれ……」と主人公がドン引きする話なのが面白いですよね。この設定でシリアスに転がるの!? と驚きました。
 そんな主人公がマジメに野球に打ち込む理由として、子供の頃の友達がいるんですが、そんな彼が実は彼女で……というのが物語の「転」になってくる。この設定で良い話になっちゃうのかよ!! と驚きでした。良かったな……みたいな気持ちになるんですが、やっぱ冷静になるとおかしいわけでw そのギャップが楽しいですよね。常識が崩れた中で感動的なドラマが繰り広げられてる感。

『ひと夏の思い出』NAZ

 海でナンパ待ちの女の子が、ページをめくると放置されて日焼け。この冒頭が最高でした。時間経過と誰にも相手にされなかった事実を絵として端的に見せる意味での、日焼け。日焼け跡は最近ではもうデフォルトになりつつあると思いますが、モテなかった彼女が気合いを入れて水着を代えるという展開になるので、日焼け跡にこれ以上ない論理性が生まれてるのが良い。ここまで日焼け跡に意味がある作品も珍しいと思います。あの悲劇の4時間を忘れるな、みたいな感覚にもなりますねw
 んで、エロ水着になったらすぐに声かけられるんですが、それが地元のオッサン……しかもオッサンたち、というのが泣ける。まともなナンパじゃねぇw そっからオッサンたちの好きなようにされるんですが、ヒロインのキャラクターのおかげで悲劇っぽいニュアンスは薄いんですよね。これはすごい特徴だったと思います。カラッとしてるというか、「良かったな……」みたいな気持ちにもなるというか。最終的に彼女の方がエロ的に強者だったみたいなオチもつきますし、そこに日焼け跡に関するオチもつくのが見事だったと思います。最後に出てきた真っ白な女の子がまぶしいw

『Tuberose 堕在母娘商店街』野良黒ネロ

 第一話。1ページ目からシリーズモノだと宣言されるパターン。ちなみにタイトルの英語は花の名前で、花言葉は危険な快楽らしいです。割とそのままですね。
 学生の幼馴染なのかな? という男女から始まり、女の子の実家である本屋に行くと母親がいて、男の子は赤面。女の子じゃなくて母親に憧れてるのかな? とか思ってると、男の子の父親が登場。商店街の組合長で、その立場を利用して母親の方を……ってそうなるのかw 3ページ目の終盤まで爽やかな雰囲気だったのにな。とにかくこの幸せな日常が崩れ去ってく、というかその日常の裏では……という部分が本作の肝なのかな。そこに商店街の闇が絡んでくる。商店街というある種の村社会の話になるのですね。村というほど牧歌的な外観ではないのがリアルというか、身近にあり得そうな日常という感じがして良いと思います。我々が知ってる近所の商店街でもひょっとしたら……みたいなワクワク。いや、あっちゃ困るんですがw

『淫雨に濡れて』DYTM

 後編。後編だけだと分かりにくいんですが、前編、中編、中編2、そして後編。4話目ですね。中編2の予定外にボリュームアップした感じが如実に出てて好きです。
 前回明らかになった旦那のセックスゼミ。暴走したゼミ生たちがその勉強の成果を披露する。暴走した若者たちにマワされる話ではあるんですが、感情任せにめちゃくちゃにされるのではなく、快楽へと導く理論に基づいた責めになってるらしい、という部分が大事ですよね。主人公には理解する術はありませんが、あの責めには確かな合理性がある、という事実が逃れられない快楽に説得力を生んでるわけで。陵辱だけど、理性的かつ知性的である、という不思議な状況。初回のときにはこんな話になるとは思わなかったなぁ。
 『亜矢子の悩ましい事情と情事』でもそうだったんですが、娘が最後の一押しとして出てくるのが最悪ですよね。地獄性の極みとして娘が出てくる。この自分1人で処理できてるつもりが、漏れ出てしまってたという恐怖。そこでタイトルである「雨」が絡んでくるのも面白いですよねぇ。娘は初回から印象的な役割だったからなぁ。ここに来て最悪の活躍を見せてくれる(いや娘は何も悪くないですw)。

魔法少女とえっち物語♥』薙派

 5ページ目までエロ漫画感が全然ないのが最高です。このジャンルミックス感すごい好き。特に2ページ目の悪魔の右手とかバトル漫画的というか、男子心をくすぐる魅力あると思います。そっから一気におねショタになるので「なんでだよ!」となりつつ、「ありがとう!」ともなるw
 敵対してる2人がひょんなことからセックスになるんですが、敵のショタの方が関係性を理解してて、ヒロインの方は言われるがままにショタを誘惑してる、というすれ違いになってるのが面白いですよね。状況を正しく把握してるのはむしろショタの方なんですが、エロ的に優位に立ってるのはヒロインの方で。エロの展開的にはむしろショタの比重が大きいというか、彼の理性がついに崩壊するくだりが最も大きな盛り上がりな気がします。ついに落ちた彼は最初にするのが、おっぱいに吸いつく。体格差もそうですが、ショタ感として最高だったと思います。尊厳を捨ててる感が最高であり、絵としても可愛い。やはりショタは良い……。いや、ヒロインもすごい可愛かったです。喜怒哀楽が全開な感じも可愛いし、柔らかそうな感じが良いですよね。

『はっぴー☆えんじぇる ~はな降臨!~』犬星

 天使が降臨する話なんですが、ゆったりした冒頭3ページがすごい。冴えない主人公のツイてない日常を描いてるんですが(ついでに善人であることも示す)、文字は極力抑えながら、極端に悲劇っぽく描くわけでもなく、というバランスがすごく良い。なんなら結構な大作が始まる予感すらあるんですよ。そっからページをめくると4ページ目の扉で天使ちゃんがドーン。ここで一気に作品のトーンが変わるんですよね。彼女色に染まるとも言えると思います。このインパクトですよね。天使だけどロリで、ロリだけどそこまで女の子女の子した感じでもなくて、というバランスも印象的です。あと、衣装がね、全然天使感ないのが独特だと思います。彼女の天使性は羽と光輪に頼りきってる感。いや、宙に浮いてるからこそのポーズとかが可愛かったりするんですが。
 そっから光輪と羽を捨てることになるので衝撃。いよいよただの子供になってしまったw まぁ、それがやりたいってことなんでしょうね。天使設定がなくてもあんな良い子は天使なのでもはや設定が意味をなしてないというか、天使設定がよく分からなくなる感じありますね。もちろんそのバランスが本作の魅力なんですが。ロリに手を出すけど、あくまでも天使だからセーフ!! というのが心の言い訳だと思うんですが、その天使っぽさをバンバン捨てていくんですよね。なのでリアルロリに近づくんですが、「そういえば天使だったな」と思い出す程度には設定が残ってるわけで、その兼ね合いが絶妙だったと思います。

『ふたりのヒミツ ~義母とヒメゴト~』室永叉焼

 中編。2/3ってことでいいと思います。前回予感させたようなことが起きるので予想外な要素としては少ないんですが、そういうサプライズは後編で勝負ってことなんでしょうね。正直な話、本作が後編でも全然成立する話だと思うんですよ。義母のことを盗撮してたけど実はバレてて、主人公と義母がついに結ばれる……って書くともうクライマックスじゃないですか。まだやることあるの?? と割とマジで謎です。次回は一体何が起こるんや……
 ぽっちゃり(の範囲内かは分かりませんが)で、おっとりしてて、そこから漏れ出る色気に当てられちゃった話なんですが、実は彼女はやり手で……となる。盗撮という圧倒的に優位に立つ行為をしてると思ったら実は、というツイストが良いんですよね。すべてカメラ目線で “全部バレてる!?” となる地面からひっくり返るような衝撃。メガネを奪われて焦りの汗を舐め取られる場面とかマジ最高です。「到底敵いっこない強キャラだった……」と腰から砕け落ちる感覚ありますね。そこが最高。

『これが私のSHOW TIME!(正体)』みずやん

 ダジャレタイトル良いぞー。
 念願の彼氏と付き合ってイチャイチャしたいけど、特撮好きの彼が幼稚すぎてそういう雰囲気にならない。せっかくの休日に恋人と二人っきりだけど、ニチアサ堪能中、というのがおかしいですね。色気ねぇなぁw
 そんな彼氏の起爆剤としてセクシー女幹部のコスプレで迫る。元々コスプレに憧れのあるオタク相手じゃないのが新鮮ですね。「念願のコスプレイヤーと!」みたいな作品が最近は多い気がしますので。このオタク趣味に一途すぎる彼からエロの感情を引っ張り出すための手段としてのコスプレ、というアプローチが良かったです。
 一発出していよいよ彼氏が男を見せる……というところで躊躇してしまうのがリアルw それをコスプレのなりきりで乗り越える展開も良いですね。あと、ここですごい良かったのが、彼がまだ吹っ切れる前の場面では背景に彼の部屋のオタクグッズが映り込むんですよ。吹っ切れたあとは文字通り彼女に夢中でそのような描写なくなる。これが彼の中の一線として適切な描写だったと思います。あれだけエロいことされてもまだ「特撮>彼女」の心理が残っちゃってる感じですね。

『先生にしかいえない』藤阪リリック

 ロリだけどやたら胸がデカい。主人公の先生の「くそぅ誘惑しやがってぇ……」みたいな勝手すぎる心理がリアルですよね。ああなってしまうんだよなぁw
 とはいえ、下心はありつつ、それを前面には出さない感じも本作の特徴だと思います。先生という立場がそうさせるんでしょうが、我慢しようとするけどつい失言的に本音が漏れてしまって、それに対して向こうが割とノリノリなので理性が崩れていく。この均衡状態から徐々に傾いていくくだり楽しいですよね。「一応誠意は見せたからな」という自分への言い訳というかw
 最終的にブラを買うのが2人にとっての合図になって終わるんですが、ブラが増えれば増えるほど親にバレる可能性も増すぞ……と謎のハラハラもありましたw てか、うまい言い訳考えとかないとブラが親に見つかるのは不可避ですよね。どんな言い訳にすれば……

『メガネnoメガミ お姉ちゃんはご機嫌ナナメ!…ってまた!?』桂よしひろ

 突如としてセックスを拒絶され、それを打破する話なんですが、その間にオナ禁するわけでもなければ、もう1人のヒロインとセックスもするんですよね。大充実やないかw 何の問題もないので笑う。まぁ、それでも彼女を諦めずに再び求めるようになる、というのは良い話でもあると思いますが。
 メガネで良かったのはセックス禁止で我慢してるヒロインが机に突っ伏してオナニーしてる場面。勉強机で、ペンを使ってオナニーしてるのが「セックスのせいで成績が落ちた」という後に明らかになるオチの布石になっててうまいんですが、机に突っ伏してるのでメガネは外れてるんですよ。そんなところに主人公が突撃してると慌ててメガネをかける。この油断からの照れ隠しも込みでキツく当たる感じがメガネを踏まえた心理表現としてすごい良かったと思います。性的に満たされないせいで彼女が彼女らしさを失う、という意味でもメガネを外してオナニーしてたのは意味深い。あの油断しまくった驚きの顔からメガネをかけてキリッとする落差も良いですよね。

『pure love』天太郎

 性暴力を受ける少女が描かれ、そこから6年と場面が飛び、学校のトイレで彼女にフェラされ……てると思ったらすごいことになるのでマジビビった。夢オチで始まる作劇は割とよくありますが、最初にリアルを描いてから6年経つからそんなこと1ミリも考えてませんでした。可愛そうなヒロインとそれを助けつつエロい関係になる話……じゃなかったw なんてサプライズを仕掛けてくれるんだ。最高。
 『メガネnoメガミ』の直後だからメガネに注目してしまうんですが、リアルの6年後のヒロインがメガネなんですよね。6年前は裸眼で、主人公の妄想の中では今も裸眼のままで……という虚実のギャップを象徴するアイテムとしてメガネがうまいこと機能してると思います。髪型の違いとかもあるんですが、ああいうのはすべて主人公にとっての理想の姿ということなんでしょうね。さらには、互いに見つめ合ってたと思い込んでたけど、メガネのない状態だと彼女は何も見えてない、というすれ違いの意味も加わってくるのがマジ見事だったと思います。メガネというアイテムをここまで効果的に使った作品は珍しいんじゃないですかね。その上で、なんて不気味なものをw
 あと、これはちょっと私の妄想も入ってきますが、本作で印象的に語られる「窓」という存在もメガネに近いものがあると思うんですよ。主人公は窓を通じて真実を見た気になってるけど、そこには齟語があって……というオチ。彼が見る窓は常に開いてるんですよね。開いてるからこそ手を伸ばしたくなるというか、そこが不気味なんだよコラw
 性暴力だと思ったら和姦で、しかもロリの方から誘ってたという事実も衝撃ですよね。彼女は彼女で決してホメられるような存在ではなかったわけで。ただ、そうだけど、これから結婚に向かおうとしてて、その幸せには偽りはなく……そこに主人公がw こえぇぇよ。最高。

『孤庭』clone人間

 後編。奇しくも本作も窓を通じて覗き見て、その一線を飛び越えて向こうに行く話ですね。しかもその窓が上下の位置関係になってるのも面白い偶然だと思います。牢屋から光り輝く外の世界を覗く構図とかそっくりですよね。本作の方は明らかにお高く止まってる偉そうな「上」の人を落とす話になってるので、その意味合いは細かく言うと違うんですけどね。
 天空の小さな庭、という神々しさが強調されてるんですが、そのさらに上にいた人がそこに堕落する。子供は純粋さの象徴でもありつつ、ここでも上下の意味合いがあるのかなと思います。下の存在に性を与えることで自分の高さを実感するというか。
 抜けるような青空が印象的な作品だったんですが、クライマックスにゲリラ豪雨が降るのも印象的でした。要するに彼女の高貴さが失われて地に落ちたという話だと思います。もちろんエロい水にまみれるみたいなニュアンスもあるんでしょうが。
 ラスト、高速道路から例の庭を見上げる形で終わったのも素晴らしかったです。今度は下から見上げることになるのが結論としてズバリなんですが、高速道路という宙を走って最終的に地に降りる移動手段も意味深なんだよなぁ。うまいことやりおる。

コアマガあほすたさんあほすたさん

 人生相談がめちゃくちゃ面白い!! ギャグっぽく切り捨ててエンタメ感もあるんですが、さりげなくぐうの音も出ない正論も言ってくれるので「たしかに……」と納得せざるを得ない。ズバズバとフランクに答えてるようで、めちゃくちゃ丁寧で親身。ちょっと人生相談スキル高すぎでしょ。相談の解答も素晴らしいし、それがエンタメに仕上がってるのがすごすぎる。ちょっと『マショウのあほすたさん』に嫉妬するわw

 終わり。ぶっちゃけ駆け足気味だった気もするんですが、ご了承ください。
 総括として、面白かった作品を3つ選ぶとしたらですね、『クラスカースト上位のギャルがレイヤーだった件』『うちの可愛い同居人さん その後』『pure love』になりますかね。オモシロの方向性がそれぞれ違うんですがw